冒頭のももちが歌ってる部分、メロディーが綺麗なんで、オルゴールにして欲しい。

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この曲は、作曲者のエリック・フクサキ氏本人の言に拠れば、夜眠ってる時に、夢に女の子が出てきて、パンにピーナッツバターを塗りながら英語で「Peanuts Butter Jelly love…」と歌ってて、その夢からヒントを得て書かれたものだそうだ。
 大きな発明や発見、後世 傑作名作と云われるものの中に、夢からインスピレーションを得たものが多くある。この曲もご多分に洩れない。
 道理で、ももちのソロから始まる冒頭部分の、ジュディ・ガーランドのミュージカル映画を思わせるような綺麗なメロディーは、天上界からのメッセージをアイデアとして受け取り作った曲だからだ。

 一点の曇もなく、明るさと幸せに満ちた高貴な歌。それが少女の可愛らしいイメージでコーティングされている。こういう歌は天国の高い所から降ってきた歌に違いない。それをエリック・フクサキ氏が一種のラジオ受信機になってインスピレーションとして受け止め、それを形に表したものである。
 歌詞中に出てくる男の子と女の子は、魂の伴侶、ソウルメイトを髣髴とさせる。

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PVは実験シーンでコミカルな方向に逃げるんじゃなくて、もっと此の歌の世界が持ってる清らかさ純粋さに真正面から向き合うような映像表現を考えるべきだったと思う。決して映像作家さんを批判するつもりはないのですが、今回担当なさったかたは照れくさいのか分からないのかメルヘンの世界表現からものの見方によっては逃げてるようにも自分には受け取れるからです。こうした少女的なメルヘンの世界を男性作家に期待するのは、一般的に、少数者を除き、大抵の男性にとっては酷かもしれない。こういった路線の場合は相応の女性作家を起用してみても良いと思う。しかしながら、カントリーガールズの場合は微笑ましいコミカルさがグループイメージの一つになってると思うので、昔の少女雑誌のギャグ漫画のような ほのぼのとした楽しい笑いは此のグループにとってはアリだと思うので、今回の映像の方向性は間違いだとは思ってません。

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作詞を担当なさったのは、エリック・フクサキ氏というよりは、三浦徳子 御大の指導の下、歌詞が作られたのだと思われるが、その歌詞の所々にソウルメイトや、類魂同士の天上界の結婚を思わせるフレーズが放り込まれていて、三浦先生はスピリチュアリズムに造詣が深くお在りなのか。メルヘンもファンタジーも突き詰めれば究極は「神秘」に辿り着くのだから、純粋で美しい恋のお話を描く上で幾分かでもスピリチュアルな領域に触れるべき、或いは、触れざるをえないことを、アーティストの直感で感得して居られるのかも知れない。

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南米から来た日系人には、一般的に、昔の日本人の気質を保持してて純朴な人が多いと言われる。自分の経験からも然うだと思う。
この歌のメロディーが持つ美しさ、優しさは日系ペルー人であるエリック・フクサキさんだからこそ生み出せたものだ。