やっとアメリカ大統領選が終わった。
結果はまあ、予想通り。
しかし、結果が出た当日、日本のメディアが揃いも揃って、「黒人初の大統領」と
連呼していたのにはびっくりした。
アフリカ系アメリカ人を黒人(black)と呼ぶのは、アメリカでは大変に失礼なことだ。
(すでに一種の差別用語になっている)
それに第一、バラク・オバマ氏は「半分」しかアフリカ系じゃないのだ。
(だからこそ、比較的抵抗なく、白人からの票も集められたとさえ考えられる)
まあ、タイガー・ウッズ(半分タイ人)も、ついでにジェロ(日系人)もそうだけど、一部
でもアフリカ系の血が入っているだけで、アフリカ系アメリカ人のカテゴリーに入って
しまう、ということ自体に、まだまだ人種間のミゾは根強いんだなあと感じるのは、
私だけだろうか。
選挙戦中も、「女(ヒラリー・クリントン)に投票するよりましだから」オバマを支持する、
という、ものすごい発言も聞こえてきたし、今も人種差別の根強い深南部の諸州では、
オバマ氏はまったく勝てていない。
人種や性別や性的志向その他の理由による差別は、相変わらず確固として存在する。
オバマ氏自身も、就任演説で言っていたけれど。
ともかく、アメリカ人は「人種差別をワンステップ乗り越えた」というイメージに投票した
のだと思う。現実が本当にchangeするか、どうかは、これからだ。
今注目を集めているのが、オバマ一家がホワイトハウスに連れてくる犬のことだという。
アメリカ人は、ホワイトハウスに子どもやペットがいて、大統領も「普通の家族」のよう
に暮らしている、というイメージが大好きだから、この話題は、深刻なことだらけの現実の、
ちょっとした息抜きとしては絶好だ。「捨てられた犬のシェルターから雑種をもらいたい」
というオバマ氏の発言も、よく計算されているなぁ…という印象。
(特に「自分みたいな雑種の」とわざわざ踏み込んだ発言をしたところが巧い)
表面上の親しみやすさはあくまで演出なので、これは、手ごわい政権が誕生しそうだ。
外交ベタでコロコロ首相が変わるばかりのニッポン、大丈夫なのか?