朱雀 —— 南方を司る明、火徳は天に応える‌


「朱雀」の概念は、元々は大きな鳥が羽ばたく姿を指したのではなく、‌南方の天象が人間界に儀礼的に投影されたもの‌でした。

南方は火に属し、火は‌明、礼、声‌を体現します。
そのため、南の空には‌火の離明の宿‌が存在し、その激しさ、動き、上昇性を持ち、欽天監はこの象をもって ‌「明を司る」‌ ことを主管しました。

古人が天を観察したとき:
南方の星宿が強く、赤気が明るく、火曜が輝くことが記録されました:
「南明御座す、徳を正し礼を行うに宜し」‌ と。

この「朱雀」こそが、‌火徳が人間界に宣言される天の顕現‌なのです:
— その到来は光をもたらし、決して無実を傷つけず;
— その響きは真実を直ちに表し;
— 火の到るところは焼かず、理を照らす。

その後になって初めて、「朱雀」が霊鳥であるという説が現れましたが、‌あらゆる形態は天象から生じる‌のです。

朱雀は‌「正火の主」‌であり、‌「光をもって邪を止め、弁別をもって名を正す‌天官の形象です。

火は金を制し‌、これにより厳しさを和らげ、
火は土を生じ‌、これによりすべての生命を温め育み、
火は木を侵さず‌、これにより決して無実を害しません。

朱雀の‌「火」‌は破壊的な炎ではなく、
礼の火、明の火、直の火‌なのです。

建除十二神は、**「今日引越しできる?」「今日髪を切れる?」といった些末な予測のためでは決してありません。

それは——
天体の運行、星宿の消長に合わせて、人事の秩序を整える術‌であり、
堪輿‌の二文字そのものが方法を明かしています:
堪‌ = 天を見る
輿‌ = 地を見る

合わせれば:
天地の運動と相関する人間行動の枠組み‌なのです。