ミステリーの世界で、夫婦で活躍する探偵はそう多くない。しかし、アガサ・クリスティーの作品に登場するタペンス&トミー・ベレズフォード夫妻は、その数少ない例外の一つだ。彼らは単なる名探偵ではなく、英国紳士淑女のウィットとスリルを兼ね備えた存在。まるで時代の変遷を駆け抜けるように、若い頃はスパイ活動、中年になれば犯罪捜査、年を重ねてもなお推理の腕は衰えない。


さて、ここで我らがベルギーの小さな名探偵、エルキュール・ポアロに登場してもらおう。彼の有名なセリフ 「Mon dieu!これは非論理的だ!」 を借りるならば、タペンスの推理スタイルはまさに「非論理的」に見えるかもしれない。しかし、彼女の直感と洞察力が的中するたびに、ポアロの灰色の脳細胞も「彼女のやり方も悪くはない」と認めざるを得ないのではないだろうか?





それにしても、日本の歌舞伎町でタペンスが名推理を披露するなんて、誰が想像しただろう?まさかトミーまで競馬の話に夢中になっているとは… 「この夫婦、本当にどこでも謎を解くんだな!」 と驚く人もいるかもしれない。だが、そんな型破りな活躍こそ、タペンス夫妻がただの「おしどり探偵」ではない証拠なのだ。