それは突然にやってきました。


猫達に出会ったのは9年前の5月終わり。
犬の散歩で通りかかった公園でのこと。


カラスが何か小動物を咥え飛び去ろうとしていました。可哀想に思いカラスを追い払うと、カラスは飛び立ち咥えていた小動物を落としました。


近寄りその小動物を見てみると、それは小さな小さな猫でした。そしてその傍らには、1枚の布で包まれた子猫3匹が。


子猫と言ってもまだ生まれて数日と思われる目も開かない赤ちゃん猫。


猫達はカラスに狙われ危険な状況。
とにかく助けなければと慌てて家に連れ帰ることに。
後先考える余裕はありませんでした。


動揺しながらも家に帰り着き夫にその事を告げると、私を落ち着かせ、直ぐに動物病院に連れて行ってくれたのでした。


これで助かると思ったのも束の間でした。
病院では獣医さんより猫達は低体温でショック状態にあり予断を許さない状況であることが告げられます。


それに加え、カラスに落とされた子猫は脚を骨折、別の子猫は顔を負傷し片目を失っていました。その子は助からないだろうということでした。


それでも注射と点滴、加温処置が施され何とか家に連れ帰ることができました。


そしてそこから私たち夫婦の奮闘が始まります。


……続く……