なぜ父の儀兵衛は笑わないのかと
不思議に思うてん。
藤岡屋は総代をしているくすり祭りが
近づいている。
町はにぎやかになってきた。
新一はぜんそくで療養中だった。
しかし、祭りの芝居小屋で
小さいときにみた
曲芸、浮かれ節・・そして
落語が一番面白かったと
いう。
てんは風太とともに
祭りの芝居小屋へ走って
いった。
「もう始まっている」と
風太はせかす。
そして、てんを背負って走り
そのまま、芝居小屋へ横の
通路から入って行った。

木戸銭を払わなかった。

中では落語をやっていた。
あまりの面白さに
てんは笑った。
そして芝居小屋の客たちが
大笑いをしているのを見て
うれしくなった。
そこへ小屋の従業員がやって
きて、「どこからもぐりこんだのや」と
きく。
風太はてんに「逃げろ」と言った。
ふたりは、逃げて
落語家の舞台の上に立った。
そうとはしらない
客はこれは、演出だと
おもったのか、
一段と面白そうに
笑った。
てんは、舞台の上からそれを見て
笑いのパワーを感じた。

風太はてんを背負って逃げた。
小屋の男が追いかけてくる。

逃げているとき
別の追われている一群と
出あった。

そのうちの一人が
「よっ!!」と
声をかけた。

その二人の男たちは
「待て~~この盗人」と
言われていた。

てんに声をかけた男が
ころんだ。
もう一人のキースという
男は
逃げて行った。

転んだ男は草の茂みに隠れた。
てんと風太は道のはじっこに
よって、男たちを
かわそうとしたが、
「派手な格好をした
男が来たと思うが
どっちへいったか
わかるか」と聞かれ

てんは「あっち」と

全然違う方向を指差した。

男たちは行ってしまった。
そこへ芝居小屋の男たちが
「いたぞ」と、いって走って
きた。
風太は、「こっちだぞ」といって
自分をおとりにしててんを
かばって逃げた。
てんを派手な男、北村藤吉
(キタムラトウキチ)
にまかせたまま。

藤吉はてんを抱いて
御社にはいってやり過ごした。

なにがあったのかと
てんがきくと
キースが食い逃げしたという。
悪気はない。
追いかけていたやつらが
何か食べさせてやるというので
キースは食べたら
とんでもない料金を要求したという。
藤吉はキースをかばって
一緒に逃げたという。

だからいまだ空腹である。
てんは、藤吉にチョコレートを
わたした。

藤吉の恰好が派手なので
それを聞くと
大阪から来た芸人だという。
てんは知らないというが
藤吉は
日本一の芸人だと
いった。

てんは家の中では
笑い禁止だといった。

「人生損をしているな」と
藤吉。

そして「笑いは何色かしっている
か」ときく。

てんが考え始めたとき
風太がてんを呼んだ。

そして、てんが藤吉と一緒
にいるので
「お前はだれや
なんでおわれていのだ」と
てんをかばって
藤吉を攻撃した。

そこにキースがやって
きた。
追手を振り切った
といった。

てんは父親に叱られるので
帰ろうと
風太にいう。

この出会いが日本の笑いの
歴史を変えることになる。

****************
出ました。

松坂桃李!

なんだか怪しそうな芸人である。
自分を日本一の芸人と
いうのだから、
絶対怪しいのである。

風太はてんを守っている
のかいないのか。

風太が木戸銭を払ったら
こんなことにはならなかった。
しかし
木戸銭を払って入ろうと
したら、
待たなくてはいけない。
それが
待ちきれなくて
小屋の横から入った
のだった。

芝居小屋・・・

桂南光が
ちりとてちん
の話をしていた。

本物の落語家を使って
劇中落語である。
なかなか
見せるドラマだと思った。



くすり祭りは

京都に住んでいるけど

わからない。

きっと、その近所の
祭りなんだろうと

思う・・・。