四つ葉のクローバー6
すみれは、良子、君枝、明美と
一緒に、赤ちゃんのために、お母さん
のために、赤ちゃんのドレスを作った。
その喜びで、つぎは、お店の商品を
つくることになった。
赤ちゃんが快適に過ごせるような
肌着やおしめである。
その生地は潔が探してくれた。
料金を聞くと「ご祝儀だ」という。
この日、ひさしぶりにバイクの君を
みたと良子はよろこび、潔は
明美との再会をよろこんだ。
英輔はなんなりとすみれに気を遣う
が、明美は、「英輔はすみれに
ほの字やな」と気が付く。
すみれは、「自分には紀夫さん
がいるのを英輔はしっているから
ありえない」といって布に夢中で
ある。
肌着をガーゼでつくるというと
明美は「それは肌着に
あわない」という。
「本来ガーゼは医者がつかうものだ」
といった。
「肌着はメリヤスで作るものだ」と
アドバイスをした。
さっそくすみれは、試作を重ねる。
縫い目は赤ちゃんの肌に
あたらないように表に出した。
メリヤスは一度洗うとちぢむので
最初に洗ってから作ると
二度目の洗濯からは
縮まないので、そうした。
赤ちゃんにとってもお母さんに
とっても快適な商品をつくろうと
していた。
自分たちが作ったものにマークを
入れたいという意見が出た。
「四つ葉のクローバーは
どうだろう」と
すみれは、いった。
愛情、勇気、信頼、希望である。
自分たちの店はそんな気持ちから
できていることを訴えたかった。
さっそく、クローバーのマークは
採用された。
そして、またすみれは
店をかざる看板になるだろう
ドレスをつくって飾りたいという。
赤ちゃんのものを売っていますという
アピールである。
白い丸エリと
紺色のワンピースができた。
中央に白いボタンが
たてに、10個並んでいる。
なにか、物足りないという意見が
でた。
そうだ、えりの丸いところに
クローバーの刺繍をしようと
アイディアがでた。
こうして、店の入り口を
かざるドレスができあがった。
良子は時計屋さんの前にたって
ここにあの腕時計を売りに来たと
君枝にいった。
そこの娘、時子が良子を忘れて
いなかったので、笑顔で
挨拶をした。
店に良子がいるとしって
時計屋の主人は良子に「がんばりや
あの時計は取っているからね」と
言いに来てくれた。
その頃三人の子供たちは
母のいないところでキミが
子守をして育っていた。
緊張の開店の日
すみれたちは直立不動で
立っていた。
麻田は道行く人に声をかけて
店の客引きをした。
やがてやってきたのは
五十八と忠だった。
すみれは、「いらっしゃいませ」と
頭を下げて
「元氣そうやな」という五十八に
笑顔いっぱい
「お父様!」といった。
******************
久しぶりに父、五十八とあう
すみれだった。
紆余曲折、試行錯誤があって
やっとの思いで店がオープンした。
でも、なかなかすみれは
儲けるという感覚が
先に来ていないようである。
いいものを作って
提供するという
気持ちが先に立っている。
それはそれでいいのだが
なんとか食べていかねばならない時代
に・・・
生活感がいまいち、ないすみれだった。
すみれは、良子、君枝、明美と
一緒に、赤ちゃんのために、お母さん
のために、赤ちゃんのドレスを作った。
その喜びで、つぎは、お店の商品を
つくることになった。
赤ちゃんが快適に過ごせるような
肌着やおしめである。
その生地は潔が探してくれた。
料金を聞くと「ご祝儀だ」という。
この日、ひさしぶりにバイクの君を
みたと良子はよろこび、潔は
明美との再会をよろこんだ。
英輔はなんなりとすみれに気を遣う
が、明美は、「英輔はすみれに
ほの字やな」と気が付く。
すみれは、「自分には紀夫さん
がいるのを英輔はしっているから
ありえない」といって布に夢中で
ある。
肌着をガーゼでつくるというと
明美は「それは肌着に
あわない」という。
「本来ガーゼは医者がつかうものだ」
といった。
「肌着はメリヤスで作るものだ」と
アドバイスをした。
さっそくすみれは、試作を重ねる。
縫い目は赤ちゃんの肌に
あたらないように表に出した。
メリヤスは一度洗うとちぢむので
最初に洗ってから作ると
二度目の洗濯からは
縮まないので、そうした。
赤ちゃんにとってもお母さんに
とっても快適な商品をつくろうと
していた。
自分たちが作ったものにマークを
入れたいという意見が出た。
「四つ葉のクローバーは
どうだろう」と
すみれは、いった。
愛情、勇気、信頼、希望である。
自分たちの店はそんな気持ちから
できていることを訴えたかった。
さっそく、クローバーのマークは
採用された。
そして、またすみれは
店をかざる看板になるだろう
ドレスをつくって飾りたいという。
赤ちゃんのものを売っていますという
アピールである。
白い丸エリと
紺色のワンピースができた。
中央に白いボタンが
たてに、10個並んでいる。
なにか、物足りないという意見が
でた。
そうだ、えりの丸いところに
クローバーの刺繍をしようと
アイディアがでた。
こうして、店の入り口を
かざるドレスができあがった。
良子は時計屋さんの前にたって
ここにあの腕時計を売りに来たと
君枝にいった。
そこの娘、時子が良子を忘れて
いなかったので、笑顔で
挨拶をした。
店に良子がいるとしって
時計屋の主人は良子に「がんばりや
あの時計は取っているからね」と
言いに来てくれた。
その頃三人の子供たちは
母のいないところでキミが
子守をして育っていた。
緊張の開店の日
すみれたちは直立不動で
立っていた。
麻田は道行く人に声をかけて
店の客引きをした。
やがてやってきたのは
五十八と忠だった。
すみれは、「いらっしゃいませ」と
頭を下げて
「元氣そうやな」という五十八に
笑顔いっぱい
「お父様!」といった。
******************
久しぶりに父、五十八とあう
すみれだった。
紆余曲折、試行錯誤があって
やっとの思いで店がオープンした。
でも、なかなかすみれは
儲けるという感覚が
先に来ていないようである。
いいものを作って
提供するという
気持ちが先に立っている。
それはそれでいいのだが
なんとか食べていかねばならない時代
に・・・
生活感がいまいち、ないすみれだった。
