常子、星野に夢を語る4
村山と酒井はアイロンの時の
ように主力商品である電気ガマ
を悪く書かれたら売り上げがお
ちるという。
赤羽根は指示をだした。
「記事を書かせないようにしろ。」
森田屋では星野華族と
常子が食事としていた。
子供たちはおいしそうに
食べている。
常子は星野がすこし疲れているように
みえるといった。
仕事が忙しい様子である。
星野は常子がタイピストだった
ころしかしらないので
「何故雑誌を作ろうと思ったのか」と
聞いた。
常子は戦後物のない時代から
女性の暮らしを応援する雑誌を
作りたいと思っていたからと
こたえた。
それが商品試験にまで発展した
わけだった。
『あなたの暮らし』は着実に
庶民の暮らしを応援している。
「夢がかなったのですね。」という。
星野は学生時代、植物の新種を
発見して両親の名前を付けたいと
思っていたころを話した。
あのころ、常子は家族のためにと
自分のことを後回しにするひとだ
ったけど、今は雑誌をつくることで
自分の夢を持つように
なったという。
常子はうれしそうに
「はい、私の夢です。」
といった。
森田は子供たちにアイスクリーム
の御馳走をしてくれた。
そんなある日だった。
アカバネ電機製造会社の
村山と、酒井が常子を訪ねて
会社にやってきた。
社員はアカバネの社員が来たので
驚いて緊張した。
アイロンもひどいものだったが
どうやら今やっている電気ガマも
よくないらしい。
「何しに来たのだろう」とひそひそと
話した。
応接室で
酒井が号泣した。
「今年四人目の子供が生まれる。
家族を養うのは大変なのに
会社の業績が悪くなって
倒産したら、養っていけれない」と
いうのだ。
村山は、「個人の事情を会社に持ち込むな。
アイロンの記事以来、商品が売れなくて
会社は苦しいのです。
どうか、今度の商品試験で
悪く書かないでください、お願いします」
といった。
そして二人で頭を下げて「お願いします」と
いった。
常子は、「どうか頭を上げてください」と
いうが、ふたりはあくまで
自分たちのペースで「お願いします」と
いう。
ドアの外で聞いていた花山が入って来た。
「悪く書かないでほしいといっている間に
いい商品の開発をしたらどうだ。
帰りなさい」といった。
花山の勢いにふたりは、会社を出た。
会社の外で、「泣き落としはだめだったか。
あの社長はどうにかなると思ったが・・
編集長がね・・」とぶつぶついいながら
帰って行く。
それをある男が立ちぎきを
して、そして会社を見上げていた。
会社の中では
「アカバネの電気ガマはどれだ」と
花山が聞く。
美子たちは、説明書通りに造ろうと
しても、焦げ付いたり
炊けてなかったり
ひどいものだという話をした。
『スイッチ一つでおいしいご飯』という
広告に花山は
「誇大広告だな」という。
一人の社員がアカバネの電気ガマで
ご飯が出来上がったので
開けようとしたら
美子が「その蓋のつまみは
すごく熱くなっているので
注意して」といった。
そのままは持てないので
布巾が必要だった。
その上にご飯がちゃんと炊けて
いないので・・・
「アイロンのことといい
なにか社内に問題でもあるのでしょうか」と
の話にもなった。
一方村山からの報告を受けた
赤羽根は、つぶやいた。
「泣き落としはだめだったか。
冷たい奴らだ。自分たちにも
大切な家族がいるだろう?」
夜、星野宅へ訪問する常子。
子供たちは「お帰りなさい」という。
常子はとまどった。
「ただいまは?」と青葉が言うので
「ただいま」、といって中に入った。
「何して遊ぼうか」というと
絵をかき始めた。
家を建てたいと
いいながら、こんな家に住みたいと
書いていた。
常子の家族にことを子供たちが
聞いた。
母のことをかかといい
父のことをととという
小橋家の呼び方を
興味深そうに聞いていた。
星野が「ただ今」と帰ってきた。
さっそく青葉が「トトが帰ってきた」と
いう。
そして、にぎやかな話となった。
******************
常子にとって家族の幸福を絵に描いた
ような場面です。
森田屋の食事風景といい
星野宅での子供たちとの
会話といい・・・
しかし、赤羽根が気になります。
そして会社のそとから伺って
いた男性はだれでしょうか。
アカバネの製品はアイロンばかりでは
なく、電気ガマまで
粗悪品だとすれば
なんとしても、世間に訴えなければ
なりません。
なんだかどきどきします。
アカバネの報復は
家族にまで及ぶのでしょうか。
村山と酒井はアイロンの時の
ように主力商品である電気ガマ
を悪く書かれたら売り上げがお
ちるという。
赤羽根は指示をだした。
「記事を書かせないようにしろ。」
森田屋では星野華族と
常子が食事としていた。
子供たちはおいしそうに
食べている。
常子は星野がすこし疲れているように
みえるといった。
仕事が忙しい様子である。
星野は常子がタイピストだった
ころしかしらないので
「何故雑誌を作ろうと思ったのか」と
聞いた。
常子は戦後物のない時代から
女性の暮らしを応援する雑誌を
作りたいと思っていたからと
こたえた。
それが商品試験にまで発展した
わけだった。
『あなたの暮らし』は着実に
庶民の暮らしを応援している。
「夢がかなったのですね。」という。
星野は学生時代、植物の新種を
発見して両親の名前を付けたいと
思っていたころを話した。
あのころ、常子は家族のためにと
自分のことを後回しにするひとだ
ったけど、今は雑誌をつくることで
自分の夢を持つように
なったという。
常子はうれしそうに
「はい、私の夢です。」
といった。
森田は子供たちにアイスクリーム
の御馳走をしてくれた。
そんなある日だった。
アカバネ電機製造会社の
村山と、酒井が常子を訪ねて
会社にやってきた。
社員はアカバネの社員が来たので
驚いて緊張した。
アイロンもひどいものだったが
どうやら今やっている電気ガマも
よくないらしい。
「何しに来たのだろう」とひそひそと
話した。
応接室で
酒井が号泣した。
「今年四人目の子供が生まれる。
家族を養うのは大変なのに
会社の業績が悪くなって
倒産したら、養っていけれない」と
いうのだ。
村山は、「個人の事情を会社に持ち込むな。
アイロンの記事以来、商品が売れなくて
会社は苦しいのです。
どうか、今度の商品試験で
悪く書かないでください、お願いします」
といった。
そして二人で頭を下げて「お願いします」と
いった。
常子は、「どうか頭を上げてください」と
いうが、ふたりはあくまで
自分たちのペースで「お願いします」と
いう。
ドアの外で聞いていた花山が入って来た。
「悪く書かないでほしいといっている間に
いい商品の開発をしたらどうだ。
帰りなさい」といった。
花山の勢いにふたりは、会社を出た。
会社の外で、「泣き落としはだめだったか。
あの社長はどうにかなると思ったが・・
編集長がね・・」とぶつぶついいながら
帰って行く。
それをある男が立ちぎきを
して、そして会社を見上げていた。
会社の中では
「アカバネの電気ガマはどれだ」と
花山が聞く。
美子たちは、説明書通りに造ろうと
しても、焦げ付いたり
炊けてなかったり
ひどいものだという話をした。
『スイッチ一つでおいしいご飯』という
広告に花山は
「誇大広告だな」という。
一人の社員がアカバネの電気ガマで
ご飯が出来上がったので
開けようとしたら
美子が「その蓋のつまみは
すごく熱くなっているので
注意して」といった。
そのままは持てないので
布巾が必要だった。
その上にご飯がちゃんと炊けて
いないので・・・
「アイロンのことといい
なにか社内に問題でもあるのでしょうか」と
の話にもなった。
一方村山からの報告を受けた
赤羽根は、つぶやいた。
「泣き落としはだめだったか。
冷たい奴らだ。自分たちにも
大切な家族がいるだろう?」
夜、星野宅へ訪問する常子。
子供たちは「お帰りなさい」という。
常子はとまどった。
「ただいまは?」と青葉が言うので
「ただいま」、といって中に入った。
「何して遊ぼうか」というと
絵をかき始めた。
家を建てたいと
いいながら、こんな家に住みたいと
書いていた。
常子の家族にことを子供たちが
聞いた。
母のことをかかといい
父のことをととという
小橋家の呼び方を
興味深そうに聞いていた。
星野が「ただ今」と帰ってきた。
さっそく青葉が「トトが帰ってきた」と
いう。
そして、にぎやかな話となった。
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常子にとって家族の幸福を絵に描いた
ような場面です。
森田屋の食事風景といい
星野宅での子供たちとの
会話といい・・・
しかし、赤羽根が気になります。
そして会社のそとから伺って
いた男性はだれでしょうか。
アカバネの製品はアイロンばかりでは
なく、電気ガマまで
粗悪品だとすれば
なんとしても、世間に訴えなければ
なりません。
なんだかどきどきします。
アカバネの報復は
家族にまで及ぶのでしょうか。
