常子、商品試験を始める2
ある新興住宅地でであった
二人の子供、大樹と青葉。
青葉が傘の赤い色がにじんで服を
よごしてしまったことが
常子は気になった。
子供たちは家に帰って行ったが
その家の表札には星野とあった。
常子の心の二人のこどもが残った。
会社に帰ると新しいミシンがきて
いた。
さっそく、布を縫っていくと
新しいのか軽い音で
すごく早く縫って行く。
みんな歓声を上げた。
が・・・
大塚寿美子が
アッと
声を上げてうずくまった。
なにごとかと
常子はそばによると
目の下にかすり傷がある。
ミシンの針が飛んで
大塚の目の下をかすめたらしい。
花山はメーカーに電話をして
どういうことだと怒鳴った。
担当が違いますとか
お話をもう一度とかと
どうやら人を変えて逃げている
らしい。
失明するところだったんだぞ
と怒鳴る。
常子の心にある決心が生まれた。
さきほどの青葉の赤いかさの
色にじみの件もあって
粗悪品への正義感が
頭を持ち上げてきたのか
商品試験をしましょうと
いった。
みんな何事かとあっけにとられた。
常子は黒板に商品試験と
かいて、
今、物があふれている時代に
本当に消費者にとって
いいものか、わるいものかを
商品を試験してその情報を
提供しましょうと
いう。
既にメーカーは検査をしてから
市場に出しているが、そんなもの
信用するわけにはいかないといった。
あくまで、あなたの暮らしは消費者
の立場に立ったものである。
自分たちの立場から商品を確かめ
ようといった。
うちは、広告を載せてないのでどこにも
遠慮はありません。
私たちだからこそ、できることです。
これからの読者に提供するべき
大切な情報ですと花山に問いかけた。
花山は、ものがあふれて
洪水のように私たちを襲っている
時代だからこそ、このアイディアは
すばらしいといった。
編集室は急に活気づいてきた。
みんな会議体制に入って
まず何から始めようか?
日用品がいいです。
毎日使いものですね。
男の人も女の人も使う
ものがいいです。
では、石鹸はいかかでしょうか。
石鹸は毎日誰もが使いますね。
うちの妻は石鹸で肌荒れを
起こしました・・・
商品試験の第一号は
石鹸に決まった。
花山は石鹸の成分は民間の
検査機関に頼もう。
よごれおちのぐあいとか
においとか
肌荒れのぐあいとか
試してみようという。
水田は家に帰って会社でのことを
鞠子に話した。
育児中の鞠子はその話を聞いて
目を輝かせた。
たまきも喜んだ。
常子は宗吉の店に最新号をもって
挨拶に行った。
いつも料理の監修をして下さり
ありがとうございます。
宗吉の店には若いコックを
やとっている。
南大昭・・みなみひろあきという。
音読みするとタイショウと読むので
宗吉にタイショウと呼ばれて
堪忍して下さいよ、大将といって
笑った。
この南と美子はいつのまにかお付き合いを
している中になっていた。
宗吉夫婦も常子たちもほほえましく
見守っていた。
宗吉は照代とふたりで
あとは常子だけだなと
話をした。
常子だけまだ結婚をしていないと
いうことだ。
そしてふたりは
どうしたもんじゃろのう~~~~~~と
いった。
君子と常子は
南と美子のお付き合いの話に
もりあがった。
あなたは仕事が楽しいの?と君子が聞く。
常子は仕事が楽しいという。
「苦労はありますが、楽しいです。」
こんど、商品試験をすると話をした。
うちの石鹸もみてくれる?と
君子が言った。
編集会議では花山中心に
試験の手順をみんなで確認した。
*********************
聞いたことあります。
あなたの暮らしっていうか
暮らしの手帖の商品テストですね。
これは、かなりショッキングで
消費者にとって、うれしい情報でした。
なにごとも
大きな企業だったらまちがいないという
考え方がありますが
それを
打ち砕くようなものでした。
もちろん企業からクレームは
きたはずです。
それ以上に世論が暮らしの手帖を
後おししました。
時代的に公害という問題が
生まれてきます。
あのイタイイタイ病とか
水俣病などは
因果関係がどうのといいますが、
企業の利益中心のずさんな経営
ずさんな商品作りがもとになったとも
言われています。
ミシンを使っていると針が飛ぶと
いう不良品のことも記憶に
あります。
わたしがミシンを使うようになったのは
この時代よりずっと後でしたので
いいものが作られて
いたと思います。
が、
ハリが飛ぶって
怖いなと思いました。
ある新興住宅地でであった
二人の子供、大樹と青葉。
青葉が傘の赤い色がにじんで服を
よごしてしまったことが
常子は気になった。
子供たちは家に帰って行ったが
その家の表札には星野とあった。
常子の心の二人のこどもが残った。
会社に帰ると新しいミシンがきて
いた。
さっそく、布を縫っていくと
新しいのか軽い音で
すごく早く縫って行く。
みんな歓声を上げた。
が・・・
大塚寿美子が
アッと
声を上げてうずくまった。
なにごとかと
常子はそばによると
目の下にかすり傷がある。
ミシンの針が飛んで
大塚の目の下をかすめたらしい。
花山はメーカーに電話をして
どういうことだと怒鳴った。
担当が違いますとか
お話をもう一度とかと
どうやら人を変えて逃げている
らしい。
失明するところだったんだぞ
と怒鳴る。
常子の心にある決心が生まれた。
さきほどの青葉の赤いかさの
色にじみの件もあって
粗悪品への正義感が
頭を持ち上げてきたのか
商品試験をしましょうと
いった。
みんな何事かとあっけにとられた。
常子は黒板に商品試験と
かいて、
今、物があふれている時代に
本当に消費者にとって
いいものか、わるいものかを
商品を試験してその情報を
提供しましょうと
いう。
既にメーカーは検査をしてから
市場に出しているが、そんなもの
信用するわけにはいかないといった。
あくまで、あなたの暮らしは消費者
の立場に立ったものである。
自分たちの立場から商品を確かめ
ようといった。
うちは、広告を載せてないのでどこにも
遠慮はありません。
私たちだからこそ、できることです。
これからの読者に提供するべき
大切な情報ですと花山に問いかけた。
花山は、ものがあふれて
洪水のように私たちを襲っている
時代だからこそ、このアイディアは
すばらしいといった。
編集室は急に活気づいてきた。
みんな会議体制に入って
まず何から始めようか?
日用品がいいです。
毎日使いものですね。
男の人も女の人も使う
ものがいいです。
では、石鹸はいかかでしょうか。
石鹸は毎日誰もが使いますね。
うちの妻は石鹸で肌荒れを
起こしました・・・
商品試験の第一号は
石鹸に決まった。
花山は石鹸の成分は民間の
検査機関に頼もう。
よごれおちのぐあいとか
においとか
肌荒れのぐあいとか
試してみようという。
水田は家に帰って会社でのことを
鞠子に話した。
育児中の鞠子はその話を聞いて
目を輝かせた。
たまきも喜んだ。
常子は宗吉の店に最新号をもって
挨拶に行った。
いつも料理の監修をして下さり
ありがとうございます。
宗吉の店には若いコックを
やとっている。
南大昭・・みなみひろあきという。
音読みするとタイショウと読むので
宗吉にタイショウと呼ばれて
堪忍して下さいよ、大将といって
笑った。
この南と美子はいつのまにかお付き合いを
している中になっていた。
宗吉夫婦も常子たちもほほえましく
見守っていた。
宗吉は照代とふたりで
あとは常子だけだなと
話をした。
常子だけまだ結婚をしていないと
いうことだ。
そしてふたりは
どうしたもんじゃろのう~~~~~~と
いった。
君子と常子は
南と美子のお付き合いの話に
もりあがった。
あなたは仕事が楽しいの?と君子が聞く。
常子は仕事が楽しいという。
「苦労はありますが、楽しいです。」
こんど、商品試験をすると話をした。
うちの石鹸もみてくれる?と
君子が言った。
編集会議では花山中心に
試験の手順をみんなで確認した。
*********************
聞いたことあります。
あなたの暮らしっていうか
暮らしの手帖の商品テストですね。
これは、かなりショッキングで
消費者にとって、うれしい情報でした。
なにごとも
大きな企業だったらまちがいないという
考え方がありますが
それを
打ち砕くようなものでした。
もちろん企業からクレームは
きたはずです。
それ以上に世論が暮らしの手帖を
後おししました。
時代的に公害という問題が
生まれてきます。
あのイタイイタイ病とか
水俣病などは
因果関係がどうのといいますが、
企業の利益中心のずさんな経営
ずさんな商品作りがもとになったとも
言われています。
ミシンを使っていると針が飛ぶと
いう不良品のことも記憶に
あります。
わたしがミシンを使うようになったのは
この時代よりずっと後でしたので
いいものが作られて
いたと思います。
が、
ハリが飛ぶって
怖いなと思いました。
