鞠子、平塚らいてうにあう1
水田と鞠子は目出度く交際を
することになった。

交際ですよ・・おつきあいですよ。
いまどきこんなおくゆかしい?ことばを
使っていますか?

水田はある悩みがあった。
結婚を申し込んだが
鞠子は、考えさせてほしいといった。

水田のネガティブ思考は
やはり、自分では頼りないんだと
きめつけてしまい、おちこんだ。

以来、二週間。

美子はハラハラするが
常子は二人の問題だからという。

美子は水田はこれで鞠子をあきらめる
かもしれないといったが。

常子はその夜、鞠子にさりげなく
水田とはどうなんだと聞いた。

結婚を申し込まれたが
じつは何一つできていない自分に
不満を持っているという。
作家になりたいと言ってむりいって 
大学まで出してもらったけど
なれなかった・・
出版の仕事を常子にもらってから
仕事に励むが、何一つ自分で
これという文章を書いたわけで
はなく、企画を考えたわけではなく
なにか大きな仕事を成し遂げたわけ
でもない。
何もかも中途半端
だったら結婚しますかっていうのは
水田さんに失礼だわと
いった。
どうしても自分に自信が持てない。
でも、そんな自分でも、青鞜を読んで
太陽になれるんだと励まされた。
だが、太陽になる自信が
ないのだ。
だから今の仕事を続けてどこかで、自らが
輝くという仕事をしたいという。

そんな鞠子があるひ、東堂を訪ねて
帰って行った。

偶然常子が東堂の家を訪ねて
帰って行く鞠子を見た。

おどろき、東堂にわけを聞くと
相談にいらしたのよという。
仕事か、結婚か・・・悩んでいるという。
仕事をやり遂げたという実感はあるの?
何かをやり遂げたら、答えがでますよ
と東堂は言った。

元始、女性は太陽であった。
真正の人であった。
今、女性は月である。他によって動き
他によって輝く。
・・・・・・
鞠子は何度も青鞜を読んだという。

ある日、花山は鞠子に原稿を
提出するように言った。
書き上げていた原稿を花山にみせると
花山は全部だめだといった。
料理のかんする記事で
材料の使い方よりも
お金のかけかたに目線が
むいている。これでは読者を納得させる
ものにならない。取材メモをだしなさい。
いったい、何を聞いてきたんだ。
わたしが、原稿を書くからといった。

手痛い叱咤に鞠子はへこんだ。
そして、書き上げた花山の原稿を読み
いっきに落ち込んだ。
自分の文章と比べてどこが
違うのか。
花山と比べて自分は文才がないと
なげく。
事務所を飛び出した。

水田がそのあとをおう。
鞠子は、水田に言った。
私、才能がないから、結婚に逃げた
なんて、水田さんに失礼だと思うのです。
作家もダメ
編集もダメ

だったら結婚だなんて。。。できません。
すみません、身勝手でというと
水田は
いくらでも待ちますといった。

ある日のこと
花山は激怒した。
お願いしていた作家さんが忙しさ
を理由にあなたの暮らし社の
原稿を途中で断ってきた。

いまから、その穴を埋める作家をさがす
必要がある。
だったら・・・誰にする?
名が知れた作家で
今すぐ書いてくれるような作家を
みんな、考えた。

鞠子は平塚らいてうの名前を挙げた。
まだ、自社の雑誌には登場して
いない。それなりに世間に名前が通って
いる・・・だったら・・
この戦後の混乱期の女性に勇気と希望を
おくる言葉を雑誌に書いていただきたいと
いった。
この提案が今後の鞠子の人生を
大きく変えることになった。
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平塚らいてうですね。
あの、「あさがきた」の
あさの女子大学の生徒でしたね。
なまいきな生徒でしたね~~~。
(大島優子です。)

らいてうが戦後どのように女性
への権利啓蒙家であるのか
このドラマでみることができます。
しかし、朝ドラは
歴史が詳しくて、うれしいです。

この時代の女性も
仕事か
結婚かと悩まむの
ですね。
私だったら
悩むのだったら
両方とれば?と
いいますが、
あれやこれやと
女性が結婚した後の
社会参加はかなり難しい
ものです。
夫である男性が仕事で
地方へ移動になるとしたら
奥様はどうしますか?
いまだったら夫さんに
単身赴任をお願いしますが
今でもそれは大変なこと
ですが、
この時代は、女性が折れなくては
いけないのですね。
鞠子は、仕事も中途半端な
自分が水田の太陽になれる
わけがないと
職業人としての自分の
ありかたに疑問を持ち
自信を失います。
こんな状態で結婚などできないと
いうのはまじめな証拠です。
本当にまじめさんです。
鞠子はいい子です。
で・・・・
このとき、自分が尊敬する
ひとりであるらいてうに
はじめてあいます。
戦後を生き抜いてきた
女性の人権啓蒙家は
いかに新しい世の女性たちに
語りかけるのか・・・
鞠子はわくわくしたに違いありません。