常子、花山と断絶する5
このままでは倒産しますと
水田が言った。
あんたの暮らし出版社の
危機である。
常子は、社長として
花山に広告を出す話をした。
花山は認めないという。
それは我々の雑誌を守るためだと
いうのが理由だ。
あなたの暮らしの理念である。
ひろく普通の庶民の暮らしを
豊かにするための雑誌である。
企業に媚を売るための雑誌では
ない。
常子は、ある判断をした。
広告を載せることだった。
それは花山に内緒である。
そして、乗せてしまえば
受け入れるに仕方がないことになる。
雑誌を続けるために、私たちのために
広告を載せましょうときめた。
しかし美子は反対だった。
花山が反対しているからだ。
しかし、選択はふたつ。
つぶれるか、続けるかである。
広告はどこに頼もうかと
打ち合わせをした。
いま、料理学校が注目されて
いる。和食だけではなく戦後
あまり、なじみのなかった洋食
のブームもあり、料理学校が
儲かっているようだと
いう結論に出た。
そして、袴田料理学校と
いうところへ、広告の
話を持って行った。
すでに、あなたの暮らしは認知
されていて、袴田校長の息子
は、引き受けてくれた。
そのさい、常子はある条件を
だした。
それは、一切、記事には口を挟まないで
ほしいということだった。
其れも了解された。
会社では美子が花山に
原稿のチェックをうけていた。
読者に伝わりやすい原稿をかけと
厳しく言われていた。
そこへ、常子、鞠子、水田が
帰ってきた。
一緒にどこへ行っていたと
花山が聞く。
書店まわりですと
常子は嘘を言った。
天才といわれる花山は
妥協を許さない。
自分の書いた表紙の絵の発色が
わるいと、印刷屋に電話をする。
もっと青をきつくしろというと
常子は、お金が・・・と
はらはらしていた。
美子は花山に嘘を言ったことを
非難した。
常子はこれでいいと腹をくくった。
この時代、まだまだ食料事情が
わるい。
しかし、アメリカ軍からの供給で
なぜか小麦粉は
配給されている。
しかし、小麦粉をどうやって
バリエーションをつけて日々の
食事の材料にするのかというと
その頃の日本人はすいとんか
うどんにするしか、能力が
なかった。
これでは飽きてしまう。
花山は茜が食が細いのと
毎日がそんなものばかりでは
なかなか食べることもできないもの
なのだと考え込んだ。
会社では美子と常子が
けんかしたままだった。
それを鞠子見てため息を
ついた。
会社をしめる甲東出版を
たずねて、谷にそうだん
した。
広告は仕方がないと谷は
いった。常子の判断は
社長として、正しいという。
文筆家になる五反田は
経営者としては常子が
編集者としては花山が
正しいといった。
闇市で花山はエンピツを探して
いた。美子がついて回っている。
どうしてもお気に入りのエンピツに
こだわると花山が言う。
こうして自分の気に入った
エンピツで仕事がしたいと
いうのだ。
そのときいい匂いがした。
パン屋がパンを売っていた。
花山はふと
小麦粉を使った料理を考えて
みようかと
つぶやく。
小麦粉はたくさんあるのだ。
だったら、小麦粉を使った
料理・・・これが次号の
特集だ!
そういって花山はわらって
エンピツを忘れて走って行った。
******************
小麦粉といえば・・・
パンでしょうね。
しかし・・・・
庶民の台所に
焼く機械がありますか?
ふかしたパンになりそうですが・・・
常子の判断は間違っているのでは
ないけど
会社を守るためには
もっと花山と話し合いをするべき
だったのではと思う。
話し合いはおそらく
決着がつかないと思うけど
姑息な真似をすることは
なかったはずである。
が・・・社長とは
こういうものなんだと
思った。
思い切った判断でる。
しかし・・・
会社は資金も大事だが
人も大事なのです。
誰でもいいわけでは
ありませんし・・・
ましてや
天才編集長という花山の
意見を取り入れなくては
素人ばかりの
編集でどうなるのでしょう???
ここが
難しいところですね。
このままでは倒産しますと
水田が言った。
あんたの暮らし出版社の
危機である。
常子は、社長として
花山に広告を出す話をした。
花山は認めないという。
それは我々の雑誌を守るためだと
いうのが理由だ。
あなたの暮らしの理念である。
ひろく普通の庶民の暮らしを
豊かにするための雑誌である。
企業に媚を売るための雑誌では
ない。
常子は、ある判断をした。
広告を載せることだった。
それは花山に内緒である。
そして、乗せてしまえば
受け入れるに仕方がないことになる。
雑誌を続けるために、私たちのために
広告を載せましょうときめた。
しかし美子は反対だった。
花山が反対しているからだ。
しかし、選択はふたつ。
つぶれるか、続けるかである。
広告はどこに頼もうかと
打ち合わせをした。
いま、料理学校が注目されて
いる。和食だけではなく戦後
あまり、なじみのなかった洋食
のブームもあり、料理学校が
儲かっているようだと
いう結論に出た。
そして、袴田料理学校と
いうところへ、広告の
話を持って行った。
すでに、あなたの暮らしは認知
されていて、袴田校長の息子
は、引き受けてくれた。
そのさい、常子はある条件を
だした。
それは、一切、記事には口を挟まないで
ほしいということだった。
其れも了解された。
会社では美子が花山に
原稿のチェックをうけていた。
読者に伝わりやすい原稿をかけと
厳しく言われていた。
そこへ、常子、鞠子、水田が
帰ってきた。
一緒にどこへ行っていたと
花山が聞く。
書店まわりですと
常子は嘘を言った。
天才といわれる花山は
妥協を許さない。
自分の書いた表紙の絵の発色が
わるいと、印刷屋に電話をする。
もっと青をきつくしろというと
常子は、お金が・・・と
はらはらしていた。
美子は花山に嘘を言ったことを
非難した。
常子はこれでいいと腹をくくった。
この時代、まだまだ食料事情が
わるい。
しかし、アメリカ軍からの供給で
なぜか小麦粉は
配給されている。
しかし、小麦粉をどうやって
バリエーションをつけて日々の
食事の材料にするのかというと
その頃の日本人はすいとんか
うどんにするしか、能力が
なかった。
これでは飽きてしまう。
花山は茜が食が細いのと
毎日がそんなものばかりでは
なかなか食べることもできないもの
なのだと考え込んだ。
会社では美子と常子が
けんかしたままだった。
それを鞠子見てため息を
ついた。
会社をしめる甲東出版を
たずねて、谷にそうだん
した。
広告は仕方がないと谷は
いった。常子の判断は
社長として、正しいという。
文筆家になる五反田は
経営者としては常子が
編集者としては花山が
正しいといった。
闇市で花山はエンピツを探して
いた。美子がついて回っている。
どうしてもお気に入りのエンピツに
こだわると花山が言う。
こうして自分の気に入った
エンピツで仕事がしたいと
いうのだ。
そのときいい匂いがした。
パン屋がパンを売っていた。
花山はふと
小麦粉を使った料理を考えて
みようかと
つぶやく。
小麦粉はたくさんあるのだ。
だったら、小麦粉を使った
料理・・・これが次号の
特集だ!
そういって花山はわらって
エンピツを忘れて走って行った。
******************
小麦粉といえば・・・
パンでしょうね。
しかし・・・・
庶民の台所に
焼く機械がありますか?
ふかしたパンになりそうですが・・・
常子の判断は間違っているのでは
ないけど
会社を守るためには
もっと花山と話し合いをするべき
だったのではと思う。
話し合いはおそらく
決着がつかないと思うけど
姑息な真似をすることは
なかったはずである。
が・・・社長とは
こういうものなんだと
思った。
思い切った判断でる。
しかし・・・
会社は資金も大事だが
人も大事なのです。
誰でもいいわけでは
ありませんし・・・
ましてや
天才編集長という花山の
意見を取り入れなくては
素人ばかりの
編集でどうなるのでしょう???
ここが
難しいところですね。
