常子、花山と断絶する2
東堂に家を訪ねた三人。
雨が降っていた。
東堂宅へ到着すると
チヨは不在で、主人の泰文が
いた。
チヨは買い物に出かけているという。
六畳一間で無愛想な泰文と一緒に
チヨを待つことになった。
お茶請けをかいに行ったけど
なかなかなくってねと
チヨが帰ってきた。
泰文は、チヨを外に連れ出して
どうして、呼んだ。
こんな狭いところに・・息が詰まる。
あまり来てほしくないのだと
いう。
そして散歩に行くと言って出ていった。
常子はその話を聞いていた。
というか、聞こえていた。
チヨも聞こえたみたいねと
いった。
あんな人ではなかったという。
いつも楽しくて友人も多くて
書道家だったのに、戦争で
右腕を負傷して使えなくなって
しまった。それから、あんな風に
ひとをさけて、暗い表情で
生きているという。
焼けた家はいごこちがよかった
のよとチヨは悲しく言った。
会社でその話を思い出すたびに
どうしたもんじゃろのう====
と常子は考え込む。
花山は
恩師の家?
六畳ひとま?
焼け出された?
いいネタだという。
恩師の家を手作りで
住み心地のいい部屋に
作り直して、
変か前と変化後を
雑誌に載せることを提案した。
さっそく、チヨに問い合わせ
この計画を実行することに
した。
サイズを測る。
そして、どうしたら、住み心地のいい
部屋になるのかと
それぞれが考えた。
東堂は
リクエストとして
二人とも本が好きなので
本箱は欲しいという。
泰文は手が不自由なので
座りやすい暮らしをしたいという。
常子は全力で考えた。
どうやってもお金をかければ
なんとかなるが、それでは
庶民の暮らしではない。
花山はあるひ、闇市で
果物の木箱がたくさん
積まれてあるのをみた。
そして、それを全部買った。
*******************
東堂の家のリフォームというか
アイディアの勝負となる
企画となった。
何しろ六畳一間である。
じつは私も
生まれた家は大きな家だったけど
そのご、いろいろあって
家を建てることになった。
その間、ある家に間借りをして
いた。
間借りであるから
人の家に住むことになる。
人の家の二階に住んでいた。
たしか、
六畳と
四畳半だったと思う。
台所は家の人が終わってから
使う。
トイレは家の人と同じトイレを
貸してもらった。
そんな暮らしをしていた。
しあわせだったかというと
そうではなかった。
このころ、中耳炎を起こした。
天井がぐるぐる回るほど
くるしかった。
母は昼間は働いていたので私は一人で
留守番をしていた。
じつはトイレも一人ではできずに
どうしていたのか・・・
おまるでしていたと思う。
まだ幼いころだった。三歳から
五歳までの時代である。
しかし、おまるも実は壊れていたのか
おしっこをした途端、下の人が
わいわいとやってきて
びっくりした。
そしておまるを見て
ここが原因という。
下におしっこが漏れたらしい。
おまるに穴が開いていた
のだった。
こっぴどく怒られた。
親も親であるが
幼い子供には食べさすことと
同じように
排泄の自由を保障してほしかったと
思った。
東堂に家を訪ねた三人。
雨が降っていた。
東堂宅へ到着すると
チヨは不在で、主人の泰文が
いた。
チヨは買い物に出かけているという。
六畳一間で無愛想な泰文と一緒に
チヨを待つことになった。
お茶請けをかいに行ったけど
なかなかなくってねと
チヨが帰ってきた。
泰文は、チヨを外に連れ出して
どうして、呼んだ。
こんな狭いところに・・息が詰まる。
あまり来てほしくないのだと
いう。
そして散歩に行くと言って出ていった。
常子はその話を聞いていた。
というか、聞こえていた。
チヨも聞こえたみたいねと
いった。
あんな人ではなかったという。
いつも楽しくて友人も多くて
書道家だったのに、戦争で
右腕を負傷して使えなくなって
しまった。それから、あんな風に
ひとをさけて、暗い表情で
生きているという。
焼けた家はいごこちがよかった
のよとチヨは悲しく言った。
会社でその話を思い出すたびに
どうしたもんじゃろのう====
と常子は考え込む。
花山は
恩師の家?
六畳ひとま?
焼け出された?
いいネタだという。
恩師の家を手作りで
住み心地のいい部屋に
作り直して、
変か前と変化後を
雑誌に載せることを提案した。
さっそく、チヨに問い合わせ
この計画を実行することに
した。
サイズを測る。
そして、どうしたら、住み心地のいい
部屋になるのかと
それぞれが考えた。
東堂は
リクエストとして
二人とも本が好きなので
本箱は欲しいという。
泰文は手が不自由なので
座りやすい暮らしをしたいという。
常子は全力で考えた。
どうやってもお金をかければ
なんとかなるが、それでは
庶民の暮らしではない。
花山はあるひ、闇市で
果物の木箱がたくさん
積まれてあるのをみた。
そして、それを全部買った。
*******************
東堂の家のリフォームというか
アイディアの勝負となる
企画となった。
何しろ六畳一間である。
じつは私も
生まれた家は大きな家だったけど
そのご、いろいろあって
家を建てることになった。
その間、ある家に間借りをして
いた。
間借りであるから
人の家に住むことになる。
人の家の二階に住んでいた。
たしか、
六畳と
四畳半だったと思う。
台所は家の人が終わってから
使う。
トイレは家の人と同じトイレを
貸してもらった。
そんな暮らしをしていた。
しあわせだったかというと
そうではなかった。
このころ、中耳炎を起こした。
天井がぐるぐる回るほど
くるしかった。
母は昼間は働いていたので私は一人で
留守番をしていた。
じつはトイレも一人ではできずに
どうしていたのか・・・
おまるでしていたと思う。
まだ幼いころだった。三歳から
五歳までの時代である。
しかし、おまるも実は壊れていたのか
おしっこをした途端、下の人が
わいわいとやってきて
びっくりした。
そしておまるを見て
ここが原因という。
下におしっこが漏れたらしい。
おまるに穴が開いていた
のだった。
こっぴどく怒られた。
親も親であるが
幼い子供には食べさすことと
同じように
排泄の自由を保障してほしかったと
思った。
