常子、花山伊佐次とであう4
谷が警察に捕まった。
このご時世に笑うなどとんでもないと
ユーモア特集に検閲が入ったのだ。
発売禁止になったら大変なので
店などにだした雑誌を回収することに
した。

滝子は工場の受注があれば店は
かっきがでてくるだろうと
楽しみにしていた。
だが、隈井に聞くと
ご安心ください。大丈夫ですと
いって出ていこうとする。
宿舎や工場社屋の
設計図はもうできているのだろうと
滝子が詳しく知りたいと思ってきこうと
するが、隈井は
ご安心ください、大丈夫ですと
の一点張りだ。

滝子はおかしいと思って
美子に清が帰って来たら来るように
行ってくれといった。
常子は雑誌集めにくたくたになって
帰ってきた。
そして滝子の部屋に出向いた清と
滝子の話を知ってしまった。
工場の宿舎は大勢の人を集める
ために四畳半に四人が住むという
劣悪な環境のものだった。
安い予算で大勢の人を集めるには
こうするよりほかないと清が言う。
滝子の気持ちはわかるが、もう昔の
ようなやり方では無理ですと
いった。
滝子は怒った。それでは青柳の看板が
けがれてしまうという。
隈井はそれに耐え抜くことも守ることでは
ないですかと滝子にいうが
認めないと滝子はいった。
清は怒って出ていった。

店の上り口で座り込んでいる清に
君子と隈井が声をかける。
隈井は滝子をだますことができ
なかったと清に詫びた。
清は滝子に嘘をつく必要がなくなって
よかったといった。

もう、あととりだと思われないのかなと
清はつぶやく。
翌朝、朝餉に滝子が現れた。
宿舎の件は清に任せるといった。
清はがんばりますといって
笑顔になった。

常子のほうはやっと雑誌を回収できた。
そして谷が帰ってきた。
顔が傷ついている。
警察に殴られたらしい。
問題の頁を削除するなら発売できると
いわれた。
そして、総出で問題の頁を
削除する作業をやった。

あの、花山の絵の頁は
削除対象となった。
常子は暗い気持ちで作業をした。
******************
やっぱりユーモアは日本人はなかなか
理解できないし、あまり笑うことに
いいイメージを持っていないのですよね。
それでもよくぞ、大阪ではお笑いの文化が
育ったものです。
ただ、そのお笑いというものは
相手の欠点を上げて
それをネタに笑いものにするという
のが根底にあって
ほんとうにお笑いとユーモアは
同じものなのかと疑問に
思います。
誰もが傷つくことなく
笑えるネタこそが本当のお笑いと
思いますが、どうでしょうか?
たとえば絶叫マシンに乗ってその絶叫
の様子を小型カメラで撮るなど
あれって本当に見ていて面白いですか?
バンジージャンプも
お笑いの人がよくやりますが、小型カメラ
をつけて、いざ!!というと
ぶるぶるふるえてそれを見ている
人が笑うわけで、こんなものなんてこと
ないぞなんていうとテレビ的にダメとか
監督に言われているのかなとか
おもったりしますが。

この時代も笑うと不謹慎と言われる
シーンがよく出ていましたが
こんな時代に生まれなくて
良かったと思います。