常子、失業する2
ビアホールで不良にからまれ
危機状態の常子を救ったのは
ある少女だった。少年たちもいた。
そのこは見事に不良たちをやっつけ
たが、警察が来たので逃げてしまった。
不良たちは「あいつが悪い」と常子を
名指ししたので常子は警察に
連れて行かれた。
だが、事情を聴いて警察は
一切おとがめなしといって
一応は、職場への確認
などがあると
いって、常子を解放した。
常子はマフラーがなくなり
あの騒ぎでどこに行ったのかと
警察に聞くがわからないという。
家に帰る途中、あの時の少女が
マフラーを渡してくれた。
確かにぼろぼろになっていた。
常子が大事そうなことを言っていたので
あの場に戻ってマフラーを探して
持ってきてくれたらしい。
少女の名前はお竜という。
常子はお礼を言ってマフラーをもって
帰り始めた。

するとお竜の仲間らしい少年が後ろから
ついてくる。
「お竜が送ってやってこい」といたら
しい。
「あんた、めぐまれているな。
ちゃんとした生まれらしいし
自分たちとは世界が違う」といった。

森田屋では宗吉がお酒を飲んで荒れていた。
そこへ照代がしばらくぶりに帰ってきた。
宗吉の荒れように常子は森田やの商売が
うまく行っていないのをしった。

その夜、君子は常子が帰りが遅くなった
理由を聞いた。
職場の人とビアホールにいってきたというと
「職場のよくしてくれる人とのお付き合いは
大事ですね」と君子が言う。

翌日、会社で常子は山岸に呼ばれた。
昨夜のビアホールでの一件が警察から
報告がはいっていた。
常子がよっぱらって客を殴ったと
聞いている。このような不祥事を
起こす人間を置くわけにはいかないと
山岸は言った。

それを報告したのは多田だった。
常子は唖然とした。
何故多田は嘘をつくのだろうか。
それよりも、「自分が辞めさせられたら
家族が困ります。
私は家族を養っていかなければ
なりません」。と
訴えたが、そんな家庭の事情など
知ったことかと
山岸は取り合ってくれない。
「話を聞いてください」と
懇願するが、山岸は聞かない。
早乙女は「上が決定したことに
逆らうのは無理なのよ」といって
常子をつれて部屋に戻りかけた
時、多田が現れた。
多田は、「ごめんなさい」という。
あのとき、人員整理の話を
山岸と佃がしているのを聞いて
和文タイピストが二人いるので
どちらかをやめさせようと
話をしていたという。
自分は家5人の弟たち
を養っているので、
やめさせられたらこまる
からわかってくれますねと聞くが。
常子は「わからない」といった。
くびになったショックと
裏切られたショックで
常子は打ちのめされた。
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星野との別れの後の
失業の危機である。
常子はどう乗り越えるのでしょうか。
特に、多田のうらぎりは
ショックでしょうね。


くらい世の中である。
理不尽な世の中である。
だれもが幸せを感じられない
世の中である。
こんなつらいことだらけを
二度と味わいたくない
との思いが常子を
あの雑誌編集への道へと
向かわせていきます。
しかし、平成の世
いまも景気はよくあり
ませんね。
雇用も正社員が少なくて
残業が多くて、契約社員で
会社を運営するには、疑問符が
つきます。

この会社のためなら、と働く
のは、会社から守ってもらている
正社員であるからこそ
ではありますが、
ほとんどが契約社員だったら
この会社がつぶれても
他へ行けばいいんだと
会社へ忠誠をちかった
戦後のサラリーマン
のような精神がないから
あっけらかんと会社を変わります。

しかし、契約社員は身分が不安定で
なかなか結婚に至りません。
結婚できるほど経済が成り立たないと
いえばその通りです。
それが、未婚へ、少子化へと
続いていくのです。
女性の生き方が変わったのでは
ありません。
世の中が、女性を守らなくなった
から、女性は世の中を守らないので
です。
どこまでも負の連鎖です。
どこで断ち切ればいいのでしょうか。
常子のなやみは今の若者の悩みでも
あります。

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やっと、今週に追いつきました。

忙しくて、
なかなかアップできませんでした。

このところ、大きなエピソードが
ありますが、やはり星野との別れが
一番、大きな山場でした。

別れの日
あの感情を抑えた
二人の会話・・・
別れたくないとか
寂しいとか
辛いとか
そんなことでめそめそする
のではなく
常子さんは、あっけらかんと
のりこえます。

が、心の中は
大雨警報で、大変つらい
体験でした。

星野も冷静に、そして
やさしい思いやりと
誠実な会話で去って行きました。

大変レベルの高い
恋愛ものだったと思います。

こんな恋愛が・・・

実はむねキュンです(あははは)

そうです、
「常子さん、月がきれいですね」と
星野が言ったら
常子はそのまま言葉を理解して
「そうですね」と
いいました。

この、なんとも言えない
ピュアな会話が
特に・・・大好きです。

そして、別れの日
「常子さんと皆様のお幸せを
お祈りしています。
さようなら」

といって、うだうだと
叶わぬ恋に未練を募らす
のではなく・・・きっぱりと
身を引く
いさぎよさ、
タメイキものです。