常子、竹蔵の思いを知る4
君子が生まれたことの話だった。
出張で杉野と竹蔵は青柳を訪ねた
ことがあった。
駆け落ち同然で君子と結婚したことを
後ろめたく思っていた竹蔵は
君子と滝子が仲良くなった欲しいと
思って滝子に会おうとしたが
追い出されてしまった。
それから、毎月小橋家通信と
して滝子に小橋家で起きたことを
綴って手紙として送っていた。
だから、滝子は孫たちの趣味や
好みをよく知っていた。
鞠子は合点がいった。
そして、小橋家通信のことは
誰にも内緒にしてほしいと
いったという。
「内緒で苦労して書いていたようだ」と
杉野は言う。
君子と滝子が仲良くなったら
いいなというのは竹蔵の思いでも
あった。
常子は立ち上がり
青柳の家にいった。
そして、「帰れ」という滝子に
「どうしてもお話を聞いてほしい」と
粘った。
根負けした
滝子は常子の話を聞くことにした。
「もう一度、カカと話し合ってほしい」と
いった。
常子は滝子が学費を出してくれていることが
うれしかった。
「どうしても話ができないというなら
妹たちの分だけでも学費を払ってほしい、
自分は学校をやめて働くから」という。
妹たちの学校と結婚を必ずすると
トトと約束したから、自分は
働くといった。
「このままではカカが倒れるので
お願いします」という。
隈井は「君子さんは誤解している」という。
「学費は滝子の好意だ」という。
滝子はいった。
清と常子を結婚させたいといったとき
君子は怒った。
そして家を出た。
学費は好意で払ったのだが、君子は
清と常子の結婚を承諾させるために
外堀を埋めて攻めてきたと誤解
した。
それを話すと常子は家族のために清と
結婚するだろうからといって
君子は家を出たのだった。
常子は泣いた。
「うれしい」といった。
カカと祖母のけんかは
常子の幸せを思ってのこと
だったからだ。
しかし常子は「悲しいです」という。
喧嘩の原因は常子だった
からだ。
忙しい子だねと滝子はいう。
「自分を憎いと思わないのかい」と
きいた。
「勝手に清との結婚を勧めようとした
のだ」よというと
「それも私の幸せを思ってのことだ
から」といって常子は感謝した。
滝子は、竹蔵の手紙を出してきた。
全部取ってあるという。
これを君子に届けてほしいと
いった。そして伝えてほしいこと
があるという。
常子は竹蔵の手紙をもって自宅へ
帰った。
********************
常子の疑問が解けた。
これでカカと滝子の間が
もとにもどると
希望が持てた。
もともと二人とも優しい人
なのだから。
私が疑問に思ったのは
あれほど、実直な竹蔵が
一人娘の君子といくら恋に落ちた
からといって
駆け落ちをしますかな???
きっと竹蔵は滝子に申し訳ないと
思っていたのでしょう。
きちんとした
しつけを娘たちにはして、
いつ滝子にあっても怒られないように
しっかりと育てたと
思ったことでしょう。
それはそのとおりで青柳の家に
いってもきちんと挨拶もできるし
行儀もいいし、言葉遣いも
なかなか丁寧だしこれだと
何の不足もなく
滝子と暮らしていくことができる
ように竹蔵の配慮だったと
思いました。
君子が生まれたことの話だった。
出張で杉野と竹蔵は青柳を訪ねた
ことがあった。
駆け落ち同然で君子と結婚したことを
後ろめたく思っていた竹蔵は
君子と滝子が仲良くなった欲しいと
思って滝子に会おうとしたが
追い出されてしまった。
それから、毎月小橋家通信と
して滝子に小橋家で起きたことを
綴って手紙として送っていた。
だから、滝子は孫たちの趣味や
好みをよく知っていた。
鞠子は合点がいった。
そして、小橋家通信のことは
誰にも内緒にしてほしいと
いったという。
「内緒で苦労して書いていたようだ」と
杉野は言う。
君子と滝子が仲良くなったら
いいなというのは竹蔵の思いでも
あった。
常子は立ち上がり
青柳の家にいった。
そして、「帰れ」という滝子に
「どうしてもお話を聞いてほしい」と
粘った。
根負けした
滝子は常子の話を聞くことにした。
「もう一度、カカと話し合ってほしい」と
いった。
常子は滝子が学費を出してくれていることが
うれしかった。
「どうしても話ができないというなら
妹たちの分だけでも学費を払ってほしい、
自分は学校をやめて働くから」という。
妹たちの学校と結婚を必ずすると
トトと約束したから、自分は
働くといった。
「このままではカカが倒れるので
お願いします」という。
隈井は「君子さんは誤解している」という。
「学費は滝子の好意だ」という。
滝子はいった。
清と常子を結婚させたいといったとき
君子は怒った。
そして家を出た。
学費は好意で払ったのだが、君子は
清と常子の結婚を承諾させるために
外堀を埋めて攻めてきたと誤解
した。
それを話すと常子は家族のために清と
結婚するだろうからといって
君子は家を出たのだった。
常子は泣いた。
「うれしい」といった。
カカと祖母のけんかは
常子の幸せを思ってのこと
だったからだ。
しかし常子は「悲しいです」という。
喧嘩の原因は常子だった
からだ。
忙しい子だねと滝子はいう。
「自分を憎いと思わないのかい」と
きいた。
「勝手に清との結婚を勧めようとした
のだ」よというと
「それも私の幸せを思ってのことだ
から」といって常子は感謝した。
滝子は、竹蔵の手紙を出してきた。
全部取ってあるという。
これを君子に届けてほしいと
いった。そして伝えてほしいこと
があるという。
常子は竹蔵の手紙をもって自宅へ
帰った。
********************
常子の疑問が解けた。
これでカカと滝子の間が
もとにもどると
希望が持てた。
もともと二人とも優しい人
なのだから。
私が疑問に思ったのは
あれほど、実直な竹蔵が
一人娘の君子といくら恋に落ちた
からといって
駆け落ちをしますかな???
きっと竹蔵は滝子に申し訳ないと
思っていたのでしょう。
きちんとした
しつけを娘たちにはして、
いつ滝子にあっても怒られないように
しっかりと育てたと
思ったことでしょう。
それはそのとおりで青柳の家に
いってもきちんと挨拶もできるし
行儀もいいし、言葉遣いも
なかなか丁寧だしこれだと
何の不足もなく
滝子と暮らしていくことができる
ように竹蔵の配慮だったと
思いました。
