大番頭の手のひら2
あさは平十郎の差し出した資料を
みて、戦争景気が終わり
経済が下降線を通る時代にはいりつつ
あるのを見て感じた。
気になるのは炭鉱の事業が
出費が多いことだった。
雁助をみまった栄三郎は
ベッドに寝たきりになって
意識がない雁助に
むかっていった。
「銀行ができた
日にだまってでていったことを
怒っているのだぞ」と
いいながら「小さい時から
世話になった」と
いう。
亀助も「こんな雁助を見ていると
生きているようだ」という。
うめは「生きてはります」と
いった。
しかし・・・
起き上がることがない雁助に
一同は悲嘆にくれた。
雁助の娘婿が借入金が
2千円だという。
いまでいうと
8百万円ぐらいだ。
しかし雁助の事故で債権者が
金を返せと言って
いるのでもっと額が増えるかもという。
「金返せという相手は雁助
が倒れたので
工場はどうにもならないと
思っているのだな」と
新次郎が言う。
そして、うめに自分たちが
帰るから
雁助になにかあったら
電報を打ってほしいと
いった。
うめは雁助のそばにいること
になった。
帰った新次郎たちは
雁助の様子をあさとよのに報告
した。
平十郎は「かといって2000円を
拠出できるほど銀行に余裕はない」と
いう。
「一つ運の悪い事故が起きただけで
こんなことになるなんて」と
新次郎は言う。
あさは、なんとしても雁助のもとに
行こうと仕事をかたずけた。
栄三郎は、幼いころ
加野屋に取り付け騒ぎが
あったことを
思い出した。
あのとき、正吉やあさががんばって
くれたから今でも加野屋があると
思っているという。
あさも、「経営者が元気で働けて
安心して病気を治すことができたら
いいのに」といった。
雁助の病室では
うめが雁助のツネに変わって
看病を終わって宿に帰ろうとして
いた。
ツネは「厚かましいお願いをして
しまいました」といった。
「昔、奉公していた家に
お金を貸してほしいなんて」
とそういった。
ツネは雁助のことを商売ばかりの
頑固者だと
いう。
家族をほったらかして
お店を大事にしていたひとだと
ツネはいった。
今でもきっと
何で奉公先にお金を貸してほしいと
いうたんやと怒っていると思うと
ツネはいう。
うめは「そんなことはない」という。
「きっとなんとしなくてはと
思っているのでは」といった。
ツネはいつも雁助は商売のこと
ばかりで、子供のことも
みんなツネ任せだったと
いう、
そんな話をして夜も更けて朝に
なった。
ツネ、娘、婿はそれぞれに
戻って行った。
やはり、うめが
雁助の看病をする
ことになった。
「大番頭さん
昨夜はおそうまで話をしていて
すんません。
こんな風に大番頭さんの
ご家族と話をするとは
思ってもいなかった。
生きていると
何があるのかわかりません。
二度とお顔を見れなくてもいいと
思っていたのに
こうなったらさみしいです。
もう一遍目を覚まして遅れやす」と
うめはいう。
そこはあさが「うめ==」といいながら
やってきた。
神戸を回る仕事をしながら
やってきたという。
雁助の様子を聞いた。
そして、雁助の手を握った。
「分厚い手えだすな・・・」
うめはびっくりして
人が入って来たらなんと
おもわれるのかと
あわてた。
あさは、「何でうちが生き返る
事が出来たのですかと
あの時の病院の先生にきいた」と
いった。
すると新次郎がよく
話しかけていたし
千代が手や足を
さすっていたからではないかと
いう。
「だから、うめもそっちの手を
さすってあげて」と言って
いろんな話をし始めた。
「働き者の手やな」と
ふたりは話しながら
雁助の手や足をさすった。
******************
2000円とは8百万円って
それは大きな金額ですね。
うめは心に残したまま去って行った
雁助と再会した。
それもこんな形で・・
と自分でも驚いているのだろう。
そしてそのご家族とも会えたことを
不思議な縁と思っていたのだろう。
たしかに、うめがあの時雁助の
プロポーズを受けたら
この家族からは恨まれる立場と
なったに違いありません。
が、
うめは、あさの乳母としての
道を貫きました。
学問はないけどうめの大人の恋に
関する身のかわし方の潔さには
見ていて切なくて、うめが
状に流されない本当に賢い
女性だと思いました。
普通女性は恋を取りますけどね。
でも、うめはきっぱりと
自分の選んだ道を貫くことを
選びました。
えらい!!!
それでよかったと思いますよ。
奥様とは別れることができても
娘とは
別れることはできません。
どこまでも親子ですから。
そんな生き地獄にはまらずに
すんだことは
賢い生き方を貫いたからと思います。
あさは平十郎の差し出した資料を
みて、戦争景気が終わり
経済が下降線を通る時代にはいりつつ
あるのを見て感じた。
気になるのは炭鉱の事業が
出費が多いことだった。
雁助をみまった栄三郎は
ベッドに寝たきりになって
意識がない雁助に
むかっていった。
「銀行ができた
日にだまってでていったことを
怒っているのだぞ」と
いいながら「小さい時から
世話になった」と
いう。
亀助も「こんな雁助を見ていると
生きているようだ」という。
うめは「生きてはります」と
いった。
しかし・・・
起き上がることがない雁助に
一同は悲嘆にくれた。
雁助の娘婿が借入金が
2千円だという。
いまでいうと
8百万円ぐらいだ。
しかし雁助の事故で債権者が
金を返せと言って
いるのでもっと額が増えるかもという。
「金返せという相手は雁助
が倒れたので
工場はどうにもならないと
思っているのだな」と
新次郎が言う。
そして、うめに自分たちが
帰るから
雁助になにかあったら
電報を打ってほしいと
いった。
うめは雁助のそばにいること
になった。
帰った新次郎たちは
雁助の様子をあさとよのに報告
した。
平十郎は「かといって2000円を
拠出できるほど銀行に余裕はない」と
いう。
「一つ運の悪い事故が起きただけで
こんなことになるなんて」と
新次郎は言う。
あさは、なんとしても雁助のもとに
行こうと仕事をかたずけた。
栄三郎は、幼いころ
加野屋に取り付け騒ぎが
あったことを
思い出した。
あのとき、正吉やあさががんばって
くれたから今でも加野屋があると
思っているという。
あさも、「経営者が元気で働けて
安心して病気を治すことができたら
いいのに」といった。
雁助の病室では
うめが雁助のツネに変わって
看病を終わって宿に帰ろうとして
いた。
ツネは「厚かましいお願いをして
しまいました」といった。
「昔、奉公していた家に
お金を貸してほしいなんて」
とそういった。
ツネは雁助のことを商売ばかりの
頑固者だと
いう。
家族をほったらかして
お店を大事にしていたひとだと
ツネはいった。
今でもきっと
何で奉公先にお金を貸してほしいと
いうたんやと怒っていると思うと
ツネはいう。
うめは「そんなことはない」という。
「きっとなんとしなくてはと
思っているのでは」といった。
ツネはいつも雁助は商売のこと
ばかりで、子供のことも
みんなツネ任せだったと
いう、
そんな話をして夜も更けて朝に
なった。
ツネ、娘、婿はそれぞれに
戻って行った。
やはり、うめが
雁助の看病をする
ことになった。
「大番頭さん
昨夜はおそうまで話をしていて
すんません。
こんな風に大番頭さんの
ご家族と話をするとは
思ってもいなかった。
生きていると
何があるのかわかりません。
二度とお顔を見れなくてもいいと
思っていたのに
こうなったらさみしいです。
もう一遍目を覚まして遅れやす」と
うめはいう。
そこはあさが「うめ==」といいながら
やってきた。
神戸を回る仕事をしながら
やってきたという。
雁助の様子を聞いた。
そして、雁助の手を握った。
「分厚い手えだすな・・・」
うめはびっくりして
人が入って来たらなんと
おもわれるのかと
あわてた。
あさは、「何でうちが生き返る
事が出来たのですかと
あの時の病院の先生にきいた」と
いった。
すると新次郎がよく
話しかけていたし
千代が手や足を
さすっていたからではないかと
いう。
「だから、うめもそっちの手を
さすってあげて」と言って
いろんな話をし始めた。
「働き者の手やな」と
ふたりは話しながら
雁助の手や足をさすった。
******************
2000円とは8百万円って
それは大きな金額ですね。
うめは心に残したまま去って行った
雁助と再会した。
それもこんな形で・・
と自分でも驚いているのだろう。
そしてそのご家族とも会えたことを
不思議な縁と思っていたのだろう。
たしかに、うめがあの時雁助の
プロポーズを受けたら
この家族からは恨まれる立場と
なったに違いありません。
が、
うめは、あさの乳母としての
道を貫きました。
学問はないけどうめの大人の恋に
関する身のかわし方の潔さには
見ていて切なくて、うめが
状に流されない本当に賢い
女性だと思いました。
普通女性は恋を取りますけどね。
でも、うめはきっぱりと
自分の選んだ道を貫くことを
選びました。
えらい!!!
それでよかったと思いますよ。
奥様とは別れることができても
娘とは
別れることはできません。
どこまでも親子ですから。
そんな生き地獄にはまらずに
すんだことは
賢い生き方を貫いたからと思います。
