今話したいこと2
あさから成沢を探してほしいと
頼まれた新次郎。
どこをどうさがせばいいのやらと
いっているとき
平十郎とビールを飲みに
美和の店に行くことになった。
そこで、英語で賛美歌を歌う
男にあった。
歌を歌ったらごちそうしてやると
言われたらしい。
平十郎は
あのひとが成沢だと
新次郎に話した。
また、英語を話す怪しい男か
・・・と言って新次郎は
笑った。
数日後
あさが炭鉱から帰ってきた。
店にもどると
成沢がまっていた。
新次郎が連れてきていた。
成沢はあさが原稿を読んで
感動してくれたことを
新次郎から聞いて
うれしいといった。
そして発起人があさなので100人の
味方を付けたみたいだという。
聡明な女性が一人は行ってほしかった
という。
あさは、「それは名前だけ貸してほしいと
いう事か」と聞く。
あさは、原稿を読む前には
成沢にはできないと言っていたが
それは失礼なことを言った。
「賛同者は自分を入れて何人ですか」と
聞く。
「111人です」という。
「うちを百人と読まないでください」というと
「11人です」といった。
成沢は「自分は世の中からやっかいもの
だと思われています」というと
「そうだすな」とあさはいう。
「先生はやっかいものどころか
ファーストペンギンだ」というが。
「いまの成沢は海に飛びこみ
ふかにぱくっと食べられる
状況だ。
自分に手伝いをさせてほしい」と
あさはいった。
「それはサプライズだ」と成沢は
いうが・・・・
あさは具体的になにをどうするのか
考えた。
それにはお金がだいじだという。
「お金の工面はどうしているのか」と
きくと
「全くなしだ」という。
「まずは融資ですね」とあさはいう。
「こんなすばらしい事業なら
銀行は融資をするはずだ」と
いうと
廊下でそれを聞いていた
平十郎が反対をした。
あさは、理解できない。
充分見込みのある事業である。
採算はすぐにはできないだろうがと
いうと平十郎は
採算が取れるどころか
そんなあやうい事業にお金は
貸せれないと
強く言った。
あさは成沢に奇人変人と思われないように
と、お風呂を貸していた。
その時の平十郎との会話を風呂の中から
成沢が聞いていた。
「わたしは、お金を貸してくれとは
いっていません」といって
すっぽんぽんで出てきて言った。
うめは、びっくりして叫んだ。
平十郎は「何してんねん、あんたは!」
といって、タオルをわたした。
成沢は風呂の中にひっこんだ。
あさは、「お金が必要だとわかっている
のになぜ借金をしないのか」と
聞く。
成沢は、「いちどお金を借りるとそれを
返すために働くので、大学経営が
商売になってしまう。
わたしは実業家でも経営者でもない。
一介の教育者でありたい」と
いった。
あさは、「とことん甘いお方だすな」と
あきれた。
「これを本気でやろうと思ったら
偉いお金のかかることだっせ」
すると平十郎が
「いくらぐらいですか」と聞く。
あさは、「ざっと見積もって」
といって
そろばんをはじいた。
「30万円ぐらいかな」という。
新次郎は
「は?なんて???」と
聞き返した。
いまでいうと
15億円以上である。
成沢は、それをきいて風呂の中で
倒れてしまった。
縁日の風鈴が一個3銭・・・とつぶやく。
「いま自分が飯を食うことができずに
友だちの家を渡り歩いている。」
成沢は「西洋では
寄付を集めて学校を作るのです」と
いう。
「寄付???」
あさは、その話を聞いて
成沢は志が高いけど
今の成沢の理想は机上の空論
だといった。
「では、できることから始めましょう」と
あさは成沢に提案した。
そして、あさは、成沢に
奇人変人と思われない
ようにと
しっかりした洋装を
あたえた。
「馬子にも衣装だすな。」
「さすがに、銀行や我が家に出入りを
してもらうためには
身なりはきちんとしてほしい」と
いう。
そして、その洋服も含めて
あさは、成沢に現金を
寄付した。
「加野屋の商いとは関係ない
お金です」という。
成沢は感激した。
その頃和歌山では
また、みかんを売る仲買人との
トラブルで望んでいたとおりの
売り上げに至らなかった。
そこへ藍の助から手紙が来た。
はつは、ほっとして
笑顔になった。
********************
成沢は、みかけは貧乏人だが
心は高尚なひとである。
しかし、お金の勘定はできない。
経営もできない。
自分は教育者だからという。
教育とは経営とは切り離されて
考えられることなんだろう。
あまり経営ばかりを考えると
教育にならない場合もある。
理想はお金にならない場合もある
だろう。
たとえば、私学でも
人気のある私学と
ない私学がある。
うらでどれほど投資をしているひとが
いるのだろうと考える。
また、しっかりした建学の精神を
社会に還元できているかいないか
が、問われることが多い。
お金はいくらあっても
ありすぎることはないというのが
教育である。
あさは、成沢を支える実業家として
炭鉱や銀行を創立した以上に
苦労をするのだろうと思った。
あさから成沢を探してほしいと
頼まれた新次郎。
どこをどうさがせばいいのやらと
いっているとき
平十郎とビールを飲みに
美和の店に行くことになった。
そこで、英語で賛美歌を歌う
男にあった。
歌を歌ったらごちそうしてやると
言われたらしい。
平十郎は
あのひとが成沢だと
新次郎に話した。
また、英語を話す怪しい男か
・・・と言って新次郎は
笑った。
数日後
あさが炭鉱から帰ってきた。
店にもどると
成沢がまっていた。
新次郎が連れてきていた。
成沢はあさが原稿を読んで
感動してくれたことを
新次郎から聞いて
うれしいといった。
そして発起人があさなので100人の
味方を付けたみたいだという。
聡明な女性が一人は行ってほしかった
という。
あさは、「それは名前だけ貸してほしいと
いう事か」と聞く。
あさは、原稿を読む前には
成沢にはできないと言っていたが
それは失礼なことを言った。
「賛同者は自分を入れて何人ですか」と
聞く。
「111人です」という。
「うちを百人と読まないでください」というと
「11人です」といった。
成沢は「自分は世の中からやっかいもの
だと思われています」というと
「そうだすな」とあさはいう。
「先生はやっかいものどころか
ファーストペンギンだ」というが。
「いまの成沢は海に飛びこみ
ふかにぱくっと食べられる
状況だ。
自分に手伝いをさせてほしい」と
あさはいった。
「それはサプライズだ」と成沢は
いうが・・・・
あさは具体的になにをどうするのか
考えた。
それにはお金がだいじだという。
「お金の工面はどうしているのか」と
きくと
「全くなしだ」という。
「まずは融資ですね」とあさはいう。
「こんなすばらしい事業なら
銀行は融資をするはずだ」と
いうと
廊下でそれを聞いていた
平十郎が反対をした。
あさは、理解できない。
充分見込みのある事業である。
採算はすぐにはできないだろうがと
いうと平十郎は
採算が取れるどころか
そんなあやうい事業にお金は
貸せれないと
強く言った。
あさは成沢に奇人変人と思われないように
と、お風呂を貸していた。
その時の平十郎との会話を風呂の中から
成沢が聞いていた。
「わたしは、お金を貸してくれとは
いっていません」といって
すっぽんぽんで出てきて言った。
うめは、びっくりして叫んだ。
平十郎は「何してんねん、あんたは!」
といって、タオルをわたした。
成沢は風呂の中にひっこんだ。
あさは、「お金が必要だとわかっている
のになぜ借金をしないのか」と
聞く。
成沢は、「いちどお金を借りるとそれを
返すために働くので、大学経営が
商売になってしまう。
わたしは実業家でも経営者でもない。
一介の教育者でありたい」と
いった。
あさは、「とことん甘いお方だすな」と
あきれた。
「これを本気でやろうと思ったら
偉いお金のかかることだっせ」
すると平十郎が
「いくらぐらいですか」と聞く。
あさは、「ざっと見積もって」
といって
そろばんをはじいた。
「30万円ぐらいかな」という。
新次郎は
「は?なんて???」と
聞き返した。
いまでいうと
15億円以上である。
成沢は、それをきいて風呂の中で
倒れてしまった。
縁日の風鈴が一個3銭・・・とつぶやく。
「いま自分が飯を食うことができずに
友だちの家を渡り歩いている。」
成沢は「西洋では
寄付を集めて学校を作るのです」と
いう。
「寄付???」
あさは、その話を聞いて
成沢は志が高いけど
今の成沢の理想は机上の空論
だといった。
「では、できることから始めましょう」と
あさは成沢に提案した。
そして、あさは、成沢に
奇人変人と思われない
ようにと
しっかりした洋装を
あたえた。
「馬子にも衣装だすな。」
「さすがに、銀行や我が家に出入りを
してもらうためには
身なりはきちんとしてほしい」と
いう。
そして、その洋服も含めて
あさは、成沢に現金を
寄付した。
「加野屋の商いとは関係ない
お金です」という。
成沢は感激した。
その頃和歌山では
また、みかんを売る仲買人との
トラブルで望んでいたとおりの
売り上げに至らなかった。
そこへ藍の助から手紙が来た。
はつは、ほっとして
笑顔になった。
********************
成沢は、みかけは貧乏人だが
心は高尚なひとである。
しかし、お金の勘定はできない。
経営もできない。
自分は教育者だからという。
教育とは経営とは切り離されて
考えられることなんだろう。
あまり経営ばかりを考えると
教育にならない場合もある。
理想はお金にならない場合もある
だろう。
たとえば、私学でも
人気のある私学と
ない私学がある。
うらでどれほど投資をしているひとが
いるのだろうと考える。
また、しっかりした建学の精神を
社会に還元できているかいないか
が、問われることが多い。
お金はいくらあっても
ありすぎることはないというのが
教育である。
あさは、成沢を支える実業家として
炭鉱や銀行を創立した以上に
苦労をするのだろうと思った。
