ようこそ銀行へ2
新次郎がそこであって
連れてきた人物とは
藍の助だった。
藍の助は
あさに
加野銀行で
働かせてほしいという。
おどろくあさだった・・・・が
なぜ
藍の助はここに?
二人で話をした。
藍の助は
父母にも相談して
ここに来たという。
菊も大賛成してくれた
といった。
加野銀行みたいな立派な
銀行で働きたいといった。
「ほんまに、許してくれたんやな?」
「はい、」
藍の助は
惣兵衛も両替屋から百姓になった
ので、自分の道を
自分が決めてもいいのではと
いう。
あさは、みかんに助けられた
話をした。
ミカン農家も立派な仕事である。
だが
はつや惣兵衛も
賛成したというので
あさは、「まずは丁稚奉公からや」
といった。
藍の助は「ありがとうございます」といった。
だが、
あさは、見抜いていた。
藍の助は家族に黙って
ここに来たのだと
思った。
「あんなに堂々とうそをつくのは
あきまへんな」と
新次郎に言った。
新次郎も「はつも惣兵衛も
何も言わずに
よこすわけはない」と
いった。
とにかく働いてもらって
様子を見てはつに
連絡しようと
あさは思った。
藍の助は
翌日から社員見習いで
店に入った。
そうじから
はじまった。
必死で働く藍の助だった。
またメッセンジャーもやった。
よく働いた。
台所へ行くと
よのが
藍の助のことを聞く。
あさは「とにかく空いた部屋に
止まってもらう」といった。
今日は千代の
学校の懇談会だった。
高等小学校と言えば
いまの中学にあたる。
千代は勉強熱心ではない
が、勉強が
できなわけではない。
そろばんなども
上手という。
これからの進路はどうする
のかと先生は聞く。
あさは
進路という言葉に感動した。
夢が広がると
いった。
あさの子供のころは
嫁入りの話ばかりだった。
店は
昼ご飯時となった。
藍の助は
平十郎に
銀行で働く者にとって
大事なものは何かと聞いた。
銀行員としての
心構えを訪ねたのだった。
平十郎は
「まずは
うそをつかないことだ」という。
銀行家には嘘が好きな人が
結構いる。
嘘と嘘で固められた
お店はお金の価値も淀んで
しまうといった。
だから、
そんな店は風通しが悪い。
初めてこの店に来たとき
この加野屋は
気持ちのいいくらい風通しが
いいので、いい店だと
思ったという。
隠し事などないことが
第一だった。
あさの裏表のない性格も
よかったという。
昔・・・
大阪が銀目廃止で大騒ぎになった
とき、
あさは、客のひとりひとりと
話をして
銀目をお金に変えたことがあった。
客の話をきちんと聞く。
銀目を金に換える。
あのときのお金のおかげで
商売がうまくいったという
人が少なからず大阪に
いるという。
それが
たとえば
後藤屋さんなども
その口だった。
あさが、服をつくったのは
そこだった。
江戸時代から
古着屋だった後藤屋さんは
あのとき、時代が変わってから
商いを広げて今の仕立て屋になった
という。
洋装がはやっているので
うまくいっているらしい。
加野屋は先代から受け継いだ
250年の伝統と新しい時代の
流れを受けて
うそ偽りのない
社風でもっていると
平十郎は言った。
信用第一ほどの強みはないという。
藍の助は
考え込んだ。
加野銀行の看板を
ふき清めていると
千代が声をかける。
藍の助にいちゃん・・・
藍の助は久しぶりにあう
千代に、驚いた。
でも、立場が違うので
「お帰りなさいませ
御嬢さん」といった。
あさは、今度は随筆を
書いてほしいと
以来があった。
自分は読み書きを
習っているわけはないのにと
いう。
平十郎も
何事も以来は
受けてほしいという。
それが宣伝になるからだと
いった。
加野銀行はおなごがいるので
入りやすいと
人が話しているのを
新次郎は聞いたという。
そして、千代のことを
あさに聞く。
どうしてほしいのだと
聞いた。
あさは、
答えに困った。
****************
今も昔も
子供の進路は
難しいものです。
何より子供は
自分のことに執着して
世の中を知らずにいて
そのくせに
分かった風に
大きな口をたたくものである。
この私もそうだったので
よくわかる。
しかし親は
それなりに生きてきたので
こうなって欲しいと
願うことが多い。
この辺が
親にとって
イライラすることである。
ちゃんと
親の言いなりになって
道を間違わずに
生きてほしいと
願っているのに・・・である。
あさは
どういうふうに
千代を
世の中に出すのでしょうか。
新次郎がそこであって
連れてきた人物とは
藍の助だった。
藍の助は
あさに
加野銀行で
働かせてほしいという。
おどろくあさだった・・・・が
なぜ
藍の助はここに?
二人で話をした。
藍の助は
父母にも相談して
ここに来たという。
菊も大賛成してくれた
といった。
加野銀行みたいな立派な
銀行で働きたいといった。
「ほんまに、許してくれたんやな?」
「はい、」
藍の助は
惣兵衛も両替屋から百姓になった
ので、自分の道を
自分が決めてもいいのではと
いう。
あさは、みかんに助けられた
話をした。
ミカン農家も立派な仕事である。
だが
はつや惣兵衛も
賛成したというので
あさは、「まずは丁稚奉公からや」
といった。
藍の助は「ありがとうございます」といった。
だが、
あさは、見抜いていた。
藍の助は家族に黙って
ここに来たのだと
思った。
「あんなに堂々とうそをつくのは
あきまへんな」と
新次郎に言った。
新次郎も「はつも惣兵衛も
何も言わずに
よこすわけはない」と
いった。
とにかく働いてもらって
様子を見てはつに
連絡しようと
あさは思った。
藍の助は
翌日から社員見習いで
店に入った。
そうじから
はじまった。
必死で働く藍の助だった。
またメッセンジャーもやった。
よく働いた。
台所へ行くと
よのが
藍の助のことを聞く。
あさは「とにかく空いた部屋に
止まってもらう」といった。
今日は千代の
学校の懇談会だった。
高等小学校と言えば
いまの中学にあたる。
千代は勉強熱心ではない
が、勉強が
できなわけではない。
そろばんなども
上手という。
これからの進路はどうする
のかと先生は聞く。
あさは
進路という言葉に感動した。
夢が広がると
いった。
あさの子供のころは
嫁入りの話ばかりだった。
店は
昼ご飯時となった。
藍の助は
平十郎に
銀行で働く者にとって
大事なものは何かと聞いた。
銀行員としての
心構えを訪ねたのだった。
平十郎は
「まずは
うそをつかないことだ」という。
銀行家には嘘が好きな人が
結構いる。
嘘と嘘で固められた
お店はお金の価値も淀んで
しまうといった。
だから、
そんな店は風通しが悪い。
初めてこの店に来たとき
この加野屋は
気持ちのいいくらい風通しが
いいので、いい店だと
思ったという。
隠し事などないことが
第一だった。
あさの裏表のない性格も
よかったという。
昔・・・
大阪が銀目廃止で大騒ぎになった
とき、
あさは、客のひとりひとりと
話をして
銀目をお金に変えたことがあった。
客の話をきちんと聞く。
銀目を金に換える。
あのときのお金のおかげで
商売がうまくいったという
人が少なからず大阪に
いるという。
それが
たとえば
後藤屋さんなども
その口だった。
あさが、服をつくったのは
そこだった。
江戸時代から
古着屋だった後藤屋さんは
あのとき、時代が変わってから
商いを広げて今の仕立て屋になった
という。
洋装がはやっているので
うまくいっているらしい。
加野屋は先代から受け継いだ
250年の伝統と新しい時代の
流れを受けて
うそ偽りのない
社風でもっていると
平十郎は言った。
信用第一ほどの強みはないという。
藍の助は
考え込んだ。
加野銀行の看板を
ふき清めていると
千代が声をかける。
藍の助にいちゃん・・・
藍の助は久しぶりにあう
千代に、驚いた。
でも、立場が違うので
「お帰りなさいませ
御嬢さん」といった。
あさは、今度は随筆を
書いてほしいと
以来があった。
自分は読み書きを
習っているわけはないのにと
いう。
平十郎も
何事も以来は
受けてほしいという。
それが宣伝になるからだと
いった。
加野銀行はおなごがいるので
入りやすいと
人が話しているのを
新次郎は聞いたという。
そして、千代のことを
あさに聞く。
どうしてほしいのだと
聞いた。
あさは、
答えに困った。
****************
今も昔も
子供の進路は
難しいものです。
何より子供は
自分のことに執着して
世の中を知らずにいて
そのくせに
分かった風に
大きな口をたたくものである。
この私もそうだったので
よくわかる。
しかし親は
それなりに生きてきたので
こうなって欲しいと
願うことが多い。
この辺が
親にとって
イライラすることである。
ちゃんと
親の言いなりになって
道を間違わずに
生きてほしいと
願っているのに・・・である。
あさは
どういうふうに
千代を
世の中に出すのでしょうか。
