大阪の大恩人4
五代が北海道の会社を
起こす時に官有物を
やすく払い下げさせたと
新聞は報じた。
官有物1400万円を39万円で
五代はかったという。
日本中はそれを読んで
官と民の癒着に怒った。
これで五代は悪徳商人となった。
新聞の力はすごい。
大阪の商法会議所には誰もいない。
あさは新聞をもって九州から
店に帰ってきて
「五代さまは」という。
新次郎は「五代はどこにもいない」と
答えた。
栄三郎は「見てきた炭鉱の山は
どうなりましたか」と聞く。
それをこたえようとしたあさだ
ったが、そばにいたうめが
あさの強行軍についていったためなのか
倒れてしまった。
やっとうめが落ち着いた。
あさは、証文をかわしてきたと
いう。
栄三郎は
厳しい顔で
「やっぱり買いましたか」という。
「報告があとあとになってしまって
すみません。全国から買いたいと申し入れが
あったそうですが
売主はあの爆発事故の後の加野屋の
対応がすばらしかったので
加野屋に売りたいと待っていて
くれた」という。
加野屋は事故があっても
山を見捨てることがなく
抗夫たちを
手厚く守っていったので
評判がよかった。
あさは、「山をまた大事に育てて
行きたい」という
栄三郎は「よろしくお願いします」と
いった。
雁助も理解しているという。
「しかし、このさき、これ以上の
借金はごめんだす」と
栄三郎が言う。
あさは、笑って「ここぞというときは
バーンと借金してでも買うものはかう
その他はコツコツとためて行きましょう」
というので栄三郎はあさをたしなめた。
新次郎は五代の話をした。
「五代さんは自分たちよりもずっと
お金のことをわかっているはずなのに
まんがいち、儲けが欲しかったとしても
こんな無茶なことをするのかな」と
いう。
あさは、「五代さまの所へ行って
きます」といって
去って行った。
新次郎は、あさも千代も
五代さまが好きなので
腐ってしまった。
栄三郎は新次郎に「気になることがある」
といった。
あさは、「出かけるからうめは
休んでいて」と言って出かけて行く。
うめは「そんなわけにはいかない」と
追いかけようとしたが
雁助がそれをとめた。
「炭鉱から帰って来たばかり
なのに、あんな止まることを知らない
ひとについていくのは無茶だ」という。
「たまには自分を大事にしいや」という。
うめは嬉しくなった。
あさは、五代を探したが
いない。
その頃五代は北海道にいた。
そして新聞を読んでタメイキを
ついた。
「これで日本中の人気者になった。」
というと、三坂は「冗談を
おっしゃらないで」という。
美和の店に行くと
男の人たちが
五代の悪口を言っていた。
「私利私欲をむさぼりやがって。」
「五代はとんでもないやつだ」という。
あさは、怒って彼らのもとに行こうと
したら美和が止めた。
「来てくださっておおきに。
店の中で争い事はやめてください。」
そういって、美和はあさを外へ連れて
いって、五代は北海道にいると
つげた。
五代は北海道をどう開拓したら
いいのか自分の目で確かめに
いっているという。
「新聞の力は大きいですね」と
美和は新聞を見ていった。
「こんな煽り立てるような字を並べた
だけであっさりと人を悪人にできる
。怖いことだす」といった。
その夜
あさは、着物の繕いをしながら
いった。
「何もしらない人があんな記事を
読んだら誰でも五代さまが
腹黒い人だと思ってしまう」と
いった。
そういっている間にあさは寝てしまった。
九州から帰ってきて
すぐにじっとすることなく
動き回った。
新次郎は千代にいう。
「おかあちゃんは
、確かに変わっているけど
それは力が有り余っているからだ。
その力を千代やお父さんのためだけ
ではなくお家や日本のために使って
いる。
だから、千代はさみしいときもあるけど
我慢してや」といった。
千代は「うん」と返事をする。
その後
新聞は北海道開拓に関する
記事を連続して
出し続けた、
それは、大阪商人さえも悪者にする
ような記事だった。
大阪商法会議所の旦那衆は
それを読んでとんでもないことだと
怒った。
こうなったのも五代さまのせいだという。
肝心の五代さまはどこにいるのだ。
話しが聞きたいと
いう声が上がった。
加野屋は何かを知っているのかと
聞く者もいる。
あさは、「何も知らないからここに
聞きに来たんだ」と
いった。
「そしたらこの騒ぎはなんだすか?
いままで五代さまにぎょうさん、世話になって
来てうちらが五代さまを信じなかったら
どうしますのや?」
あさがいうが
「みんないまさら何を信じますのや」と
大騒動となった。
新次郎があさをなだめたがその時
「大変や
北海道の官有物の払い下げが
取り消しになった!!!」
「なんやて!!」
こうして、北海道の開拓を
ゆめみて、商売を進めてきた
大阪の商人たちは
頭を抱えることになった。
世間の大騒ぎを受けて
五代の準備してきた
北海道官有物の払い下げは
取り消しになってしまった。
「いちどは、払い下げが決まったものを
取り消しだなんて、信じられない。
政府はいったい何を考えて
いるんや」と
三坂は怒る。
五代は
英語でつぶやいた。
「結局政治の争いに
利用されてしまったという
ことか・・・」
五代はたちあがった。
「どこへ?」と三坂が聞くと
「大阪商法会議所だ」という。
「みんなに説明しないと
いけないだろう?」
三坂は「行く先々で民権派が
払い下げ批判の演説会を
しています。
騒ぎが収まるまで静かにして
ください。」
というが
五代は「もう待っていられない。」
といった。
そのとき、五代は表情をゆがめて
うずくまった。
「大丈夫ですか?」
「大丈夫だ。
わたしは
大阪商法会議所の会頭を
辞任する・・・」
苦しそうだった。
******************
このリークの根拠はどこにあるのでしょうか。
マスコミは大きな力を持っているけど
本当のことを書いているのでしょうか。
むやみに怒りをあおっているだけと
思いますが・・・
今も昔も活字になると正義になるという
構図はかわりませんね。
大久保がいなくなり、北海道の
開拓が政府だけでは、うまくいか
亡くなり民間の力を借りることに
なったが、なにか政府内で
もめ事が起きて
五代が巻き込まれたと
いうことでしょうか。
あれほど、北海道へ
投資をすれば儲かると
言っていた手前、これは
なかなか・・・苦しいことに
成りそうですね。
五代が北海道の会社を
起こす時に官有物を
やすく払い下げさせたと
新聞は報じた。
官有物1400万円を39万円で
五代はかったという。
日本中はそれを読んで
官と民の癒着に怒った。
これで五代は悪徳商人となった。
新聞の力はすごい。
大阪の商法会議所には誰もいない。
あさは新聞をもって九州から
店に帰ってきて
「五代さまは」という。
新次郎は「五代はどこにもいない」と
答えた。
栄三郎は「見てきた炭鉱の山は
どうなりましたか」と聞く。
それをこたえようとしたあさだ
ったが、そばにいたうめが
あさの強行軍についていったためなのか
倒れてしまった。
やっとうめが落ち着いた。
あさは、証文をかわしてきたと
いう。
栄三郎は
厳しい顔で
「やっぱり買いましたか」という。
「報告があとあとになってしまって
すみません。全国から買いたいと申し入れが
あったそうですが
売主はあの爆発事故の後の加野屋の
対応がすばらしかったので
加野屋に売りたいと待っていて
くれた」という。
加野屋は事故があっても
山を見捨てることがなく
抗夫たちを
手厚く守っていったので
評判がよかった。
あさは、「山をまた大事に育てて
行きたい」という
栄三郎は「よろしくお願いします」と
いった。
雁助も理解しているという。
「しかし、このさき、これ以上の
借金はごめんだす」と
栄三郎が言う。
あさは、笑って「ここぞというときは
バーンと借金してでも買うものはかう
その他はコツコツとためて行きましょう」
というので栄三郎はあさをたしなめた。
新次郎は五代の話をした。
「五代さんは自分たちよりもずっと
お金のことをわかっているはずなのに
まんがいち、儲けが欲しかったとしても
こんな無茶なことをするのかな」と
いう。
あさは、「五代さまの所へ行って
きます」といって
去って行った。
新次郎は、あさも千代も
五代さまが好きなので
腐ってしまった。
栄三郎は新次郎に「気になることがある」
といった。
あさは、「出かけるからうめは
休んでいて」と言って出かけて行く。
うめは「そんなわけにはいかない」と
追いかけようとしたが
雁助がそれをとめた。
「炭鉱から帰って来たばかり
なのに、あんな止まることを知らない
ひとについていくのは無茶だ」という。
「たまには自分を大事にしいや」という。
うめは嬉しくなった。
あさは、五代を探したが
いない。
その頃五代は北海道にいた。
そして新聞を読んでタメイキを
ついた。
「これで日本中の人気者になった。」
というと、三坂は「冗談を
おっしゃらないで」という。
美和の店に行くと
男の人たちが
五代の悪口を言っていた。
「私利私欲をむさぼりやがって。」
「五代はとんでもないやつだ」という。
あさは、怒って彼らのもとに行こうと
したら美和が止めた。
「来てくださっておおきに。
店の中で争い事はやめてください。」
そういって、美和はあさを外へ連れて
いって、五代は北海道にいると
つげた。
五代は北海道をどう開拓したら
いいのか自分の目で確かめに
いっているという。
「新聞の力は大きいですね」と
美和は新聞を見ていった。
「こんな煽り立てるような字を並べた
だけであっさりと人を悪人にできる
。怖いことだす」といった。
その夜
あさは、着物の繕いをしながら
いった。
「何もしらない人があんな記事を
読んだら誰でも五代さまが
腹黒い人だと思ってしまう」と
いった。
そういっている間にあさは寝てしまった。
九州から帰ってきて
すぐにじっとすることなく
動き回った。
新次郎は千代にいう。
「おかあちゃんは
、確かに変わっているけど
それは力が有り余っているからだ。
その力を千代やお父さんのためだけ
ではなくお家や日本のために使って
いる。
だから、千代はさみしいときもあるけど
我慢してや」といった。
千代は「うん」と返事をする。
その後
新聞は北海道開拓に関する
記事を連続して
出し続けた、
それは、大阪商人さえも悪者にする
ような記事だった。
大阪商法会議所の旦那衆は
それを読んでとんでもないことだと
怒った。
こうなったのも五代さまのせいだという。
肝心の五代さまはどこにいるのだ。
話しが聞きたいと
いう声が上がった。
加野屋は何かを知っているのかと
聞く者もいる。
あさは、「何も知らないからここに
聞きに来たんだ」と
いった。
「そしたらこの騒ぎはなんだすか?
いままで五代さまにぎょうさん、世話になって
来てうちらが五代さまを信じなかったら
どうしますのや?」
あさがいうが
「みんないまさら何を信じますのや」と
大騒動となった。
新次郎があさをなだめたがその時
「大変や
北海道の官有物の払い下げが
取り消しになった!!!」
「なんやて!!」
こうして、北海道の開拓を
ゆめみて、商売を進めてきた
大阪の商人たちは
頭を抱えることになった。
世間の大騒ぎを受けて
五代の準備してきた
北海道官有物の払い下げは
取り消しになってしまった。
「いちどは、払い下げが決まったものを
取り消しだなんて、信じられない。
政府はいったい何を考えて
いるんや」と
三坂は怒る。
五代は
英語でつぶやいた。
「結局政治の争いに
利用されてしまったという
ことか・・・」
五代はたちあがった。
「どこへ?」と三坂が聞くと
「大阪商法会議所だ」という。
「みんなに説明しないと
いけないだろう?」
三坂は「行く先々で民権派が
払い下げ批判の演説会を
しています。
騒ぎが収まるまで静かにして
ください。」
というが
五代は「もう待っていられない。」
といった。
そのとき、五代は表情をゆがめて
うずくまった。
「大丈夫ですか?」
「大丈夫だ。
わたしは
大阪商法会議所の会頭を
辞任する・・・」
苦しそうだった。
******************
このリークの根拠はどこにあるのでしょうか。
マスコミは大きな力を持っているけど
本当のことを書いているのでしょうか。
むやみに怒りをあおっているだけと
思いますが・・・
今も昔も活字になると正義になるという
構図はかわりませんね。
大久保がいなくなり、北海道の
開拓が政府だけでは、うまくいか
亡くなり民間の力を借りることに
なったが、なにか政府内で
もめ事が起きて
五代が巻き込まれたと
いうことでしょうか。
あれほど、北海道へ
投資をすれば儲かると
言っていた手前、これは
なかなか・・・苦しいことに
成りそうですね。
