東京物語1
あさは寄合所で話をしている
五代と新次郎のもとを訪ねた。
五代は、新次郎にあさを東京に
連れて行きたいといった。
おどろく新次郎とあさだった。
なぜあさを東京にと、新次郎もあさも
不思議に思った。
五代は、「東京は日本で一番
シビレイゼイションの花が
咲こうとしているところです。」
といった。
あさは、これを「しびれ芸者のハナ」と聞き違いを
した。
「シビレイゼイションとは文明で
福沢諭吉さんがいっている」と五代は
いう。
「政府は日本の発展には産業の発展と
貿易の発達が必要だといっている。
しかし日本には商工業者を代表して
発言するものがいないので
諸外国は話を聞こうとも
しなかった。
そこで
まもなく東京に我が国はつの
商工業者の集う所
東京商法会議所ができます。」
あさは、「東京商法会議ひょ?」と
いってしまう。
新次郎は、笑った。
五代はそこへ視察に行くというのだ。
あさにも一緒に行ってほしいという。
あさは、びっくりぽんやといって
「わてが・・
その
とうこう
商法
かいぎひょにって・・」
また新次郎が笑った。
「こんどは東京すらいえて
いない。。」と。
あさは、「早口言葉みたいで
難しい」といった。
このやり取りを聞いていた
五代の秘書三坂が
「こんなあほ夫婦相手に
何で五代が話をしているのか」と
不思議がった。
あさは「言葉が難しかったけど
二つだけわかったことがある。
福沢のいうところは新しいと
思っていたので文明も大事だと
こと。
もうひとつは
その商法会議所を大阪につくらな
あかんということです。」
大阪にも必要だと
あさはわかったというのだ。
もっともっと大阪を盛り上げなくては
という。
五代は喜んで「さすがあささん」といって
あさの手をにぎって
握手をした。
新次郎は「わてのおくさんに
なにをするんだ」というと
「これはシェイクハンドで
友情の印です」と
五代はいった。
「いずれは加野屋さんや
大阪中の商人さんのお力を
お借りしたい・・」
と五代が言うので新次郎は
「そのために
うちのあさに
勉強をさせてくれるという
ことですね」と聞き返した。
あさは喜んだが・・・
あさの頭には
千代のことがあった。
そして、五代に
東京いきを断った。
「炭鉱の立て直しで
手一杯です。」
といった。
五代は、「東京は北九州より
ちかいのですけどね」といった。
あさは、帰り道で
新次郎にいった。
「九州から帰って来たばかり
だし、また行かなくてはいけない。
大阪にも新しい見るところは
たくさんあるから」と
いった。
大阪ステイションやら
川口居留地、造幣局である。
新次郎はあさの様子をずっとみていて
思うところがあった。
「もしあさが
お家のために行くというのなら
行くなというけど
自分のためなら
止めない」という。
よののことも
栄三郎のことも
自分が
あさを守るからという。
「あさが新しいお商売を
学びたいと思っているのだから
うれしくないわけないだろう」と
「本を読むばかりでは
見えないこともある」といった。
言った後で
新次郎は
落ち込んだ。
うめは「なぜそんなこと言ったのか」と
いう。
新次郎は、
あさの顔を見ると
行きたいと
言っているのがわかったと
いった。
千代のことや
家のことを
思うと
難しいことだろうがと
新次郎が言う。
うめは、「コドモもいるし
家庭もあるおなごが
物見遊山など、とんでも
ない」と
言い切った。
亀助も反対した。
「しかも一緒に行くのが
あれだけの
男盛りだから・・・」
うめは
亀助に「なんてことを」と
注意した。
すでに遅しでますます
新次郎は落ち込んだ。
栄三郎は何で自分を誘って
くれなかったのかと
文句を言う。
新次郎は「あさが商売のことを
積極的に学んでいるし
それを五代は評価していることを
訴えた。
「それにしても
あさはかっこよかった。
大阪の商いをもっともっと
もりあげな、あきまへん
って・・。」
亀助は
「お仕事されている
奥さんは
男前に見える」といった。
「その反対に家事をしている
ときのあさはぶっさいくだと」
男たちはわらった。
うめが問題はよのが理解するか
とうかだと心配した。
新次郎もそう思った。
そこへよのがきた。
あさは千代を相手に
「新選組副長
土方歳三だ」と
いいながら
人形で千代と遊んでいた。
しかし、千代は
よのがつくった猫の張りぼてが
好きなようすである。
新選組の人形は
炭鉱にいるときに
そのへんにあったもので作った
ものだが、長旅でぼろぼろに
なった。
あさは捨ててくれていいというと
ふゆは、もったいないことだすと
いった。
千代は
この間
ババババっと
いったと
いう。
それをきいてよのが
喜んだとかのがいった。
小さいこは少し目を離すと
その間に
ずいぶんと成長するものだ
とあさは思った。
よのは新次郎と話をしていた。
五代が
夫も子供もいるあさを
なぜ旅行に誘うのかと
不審に思っている。
新次郎は説明をしたが・・
そこにあさがやってきた。
あんた東京へ行くなどと
無理難題をいわれています
のやな?
といった。
しかし、
あさは、
よのにいった。
東京へ行きたいと。
ただただ行きたいと。
文明が花開いて
世界に通用する
町になるところを見たいと
いった。
しかし
問題は千代であった。
千代がもう少し大きくなる
までここにいたいと
いう。
母親もしたいと・・・
それで悩んでいる。
よのはおなごの先輩として
言いたいことがある。
という。
「ええか?
あんたは
よくばりや!!!!」
あさは、
びっくりして
「ええええええ?」
と
声を発した。
*****************
つまり
仕事も家庭もというのは
あまりにもよくばりです。
それをよのが言おうとして
いる意図は???
今週は、めちゃめちゃ思い通りに
成らない日が多くて
あしたがんばろうが
続きました。
でも
いいことばですね。
思い通りにならないときは
あしたがんばろう。
って。
あさは寄合所で話をしている
五代と新次郎のもとを訪ねた。
五代は、新次郎にあさを東京に
連れて行きたいといった。
おどろく新次郎とあさだった。
なぜあさを東京にと、新次郎もあさも
不思議に思った。
五代は、「東京は日本で一番
シビレイゼイションの花が
咲こうとしているところです。」
といった。
あさは、これを「しびれ芸者のハナ」と聞き違いを
した。
「シビレイゼイションとは文明で
福沢諭吉さんがいっている」と五代は
いう。
「政府は日本の発展には産業の発展と
貿易の発達が必要だといっている。
しかし日本には商工業者を代表して
発言するものがいないので
諸外国は話を聞こうとも
しなかった。
そこで
まもなく東京に我が国はつの
商工業者の集う所
東京商法会議所ができます。」
あさは、「東京商法会議ひょ?」と
いってしまう。
新次郎は、笑った。
五代はそこへ視察に行くというのだ。
あさにも一緒に行ってほしいという。
あさは、びっくりぽんやといって
「わてが・・
その
とうこう
商法
かいぎひょにって・・」
また新次郎が笑った。
「こんどは東京すらいえて
いない。。」と。
あさは、「早口言葉みたいで
難しい」といった。
このやり取りを聞いていた
五代の秘書三坂が
「こんなあほ夫婦相手に
何で五代が話をしているのか」と
不思議がった。
あさは「言葉が難しかったけど
二つだけわかったことがある。
福沢のいうところは新しいと
思っていたので文明も大事だと
こと。
もうひとつは
その商法会議所を大阪につくらな
あかんということです。」
大阪にも必要だと
あさはわかったというのだ。
もっともっと大阪を盛り上げなくては
という。
五代は喜んで「さすがあささん」といって
あさの手をにぎって
握手をした。
新次郎は「わてのおくさんに
なにをするんだ」というと
「これはシェイクハンドで
友情の印です」と
五代はいった。
「いずれは加野屋さんや
大阪中の商人さんのお力を
お借りしたい・・」
と五代が言うので新次郎は
「そのために
うちのあさに
勉強をさせてくれるという
ことですね」と聞き返した。
あさは喜んだが・・・
あさの頭には
千代のことがあった。
そして、五代に
東京いきを断った。
「炭鉱の立て直しで
手一杯です。」
といった。
五代は、「東京は北九州より
ちかいのですけどね」といった。
あさは、帰り道で
新次郎にいった。
「九州から帰って来たばかり
だし、また行かなくてはいけない。
大阪にも新しい見るところは
たくさんあるから」と
いった。
大阪ステイションやら
川口居留地、造幣局である。
新次郎はあさの様子をずっとみていて
思うところがあった。
「もしあさが
お家のために行くというのなら
行くなというけど
自分のためなら
止めない」という。
よののことも
栄三郎のことも
自分が
あさを守るからという。
「あさが新しいお商売を
学びたいと思っているのだから
うれしくないわけないだろう」と
「本を読むばかりでは
見えないこともある」といった。
言った後で
新次郎は
落ち込んだ。
うめは「なぜそんなこと言ったのか」と
いう。
新次郎は、
あさの顔を見ると
行きたいと
言っているのがわかったと
いった。
千代のことや
家のことを
思うと
難しいことだろうがと
新次郎が言う。
うめは、「コドモもいるし
家庭もあるおなごが
物見遊山など、とんでも
ない」と
言い切った。
亀助も反対した。
「しかも一緒に行くのが
あれだけの
男盛りだから・・・」
うめは
亀助に「なんてことを」と
注意した。
すでに遅しでますます
新次郎は落ち込んだ。
栄三郎は何で自分を誘って
くれなかったのかと
文句を言う。
新次郎は「あさが商売のことを
積極的に学んでいるし
それを五代は評価していることを
訴えた。
「それにしても
あさはかっこよかった。
大阪の商いをもっともっと
もりあげな、あきまへん
って・・。」
亀助は
「お仕事されている
奥さんは
男前に見える」といった。
「その反対に家事をしている
ときのあさはぶっさいくだと」
男たちはわらった。
うめが問題はよのが理解するか
とうかだと心配した。
新次郎もそう思った。
そこへよのがきた。
あさは千代を相手に
「新選組副長
土方歳三だ」と
いいながら
人形で千代と遊んでいた。
しかし、千代は
よのがつくった猫の張りぼてが
好きなようすである。
新選組の人形は
炭鉱にいるときに
そのへんにあったもので作った
ものだが、長旅でぼろぼろに
なった。
あさは捨ててくれていいというと
ふゆは、もったいないことだすと
いった。
千代は
この間
ババババっと
いったと
いう。
それをきいてよのが
喜んだとかのがいった。
小さいこは少し目を離すと
その間に
ずいぶんと成長するものだ
とあさは思った。
よのは新次郎と話をしていた。
五代が
夫も子供もいるあさを
なぜ旅行に誘うのかと
不審に思っている。
新次郎は説明をしたが・・
そこにあさがやってきた。
あんた東京へ行くなどと
無理難題をいわれています
のやな?
といった。
しかし、
あさは、
よのにいった。
東京へ行きたいと。
ただただ行きたいと。
文明が花開いて
世界に通用する
町になるところを見たいと
いった。
しかし
問題は千代であった。
千代がもう少し大きくなる
までここにいたいと
いう。
母親もしたいと・・・
それで悩んでいる。
よのはおなごの先輩として
言いたいことがある。
という。
「ええか?
あんたは
よくばりや!!!!」
あさは、
びっくりして
「ええええええ?」
と
声を発した。
*****************
つまり
仕事も家庭もというのは
あまりにもよくばりです。
それをよのが言おうとして
いる意図は???
今週は、めちゃめちゃ思い通りに
成らない日が多くて
あしたがんばろうが
続きました。
でも
いいことばですね。
思い通りにならないときは
あしたがんばろう。
って。
