若奥さんの底力1
あさは自分の部屋で新次郎に話を
した。
山王寺屋にいってもはつにあえない
こと。
いつも出かけてますという。
本当に幸せなんやろかと
疑問に思う。
お店に活気もない・・・。
新次郎は出かける用意をしていて
それは心配だと
いいながら
出て行こうとする。
「ちょっと旦那様。
また御三味線ですか。」
新次郎は歌いも茶の湯も
正吉はいいというが
三味線だけは
嫌っているので
大きな声で言うなという。
あさはすこしづつ新次郎のことがわか
ってきたという。
そこへ弥七が山王寺屋さんから
「手紙です」といって
手紙を持ってきた。
それははつからの手紙で
きれいな文字で元気に暮らして
いるので心配しないでと
書いてあった。
新次郎は「よかったよかった」と
いって出て行こうとする。
あさは追いかけた。
あさは自分が気になっていることは
はつのことばかりではないという。
スカスカの蔵のことも気になって
いるという。
新次郎は正吉が心配するなといったから
大丈夫だといってでは・・と
行こうとする。
「達者でいきったもんせ!!!!!」
あさが突然に言った。
新次郎はびっくりして振り向いた。
『ヨン中はこれから大きくかわっで』
と
前に変わった格好の男はんが
いうてました。
この立派な加野屋だって
もし戦になって
もし徳川さまが負けたら
達者で無事でいてられるかどうか
わからないでしょ。」
「そら
薩摩言葉かいな
めったなことを言うたらあかん
商人がしたり顔で天下国家を
論じたらあかん」
そういて新次郎はさっていった。
蔵ではあさは雁助に質問した。
雁助は前から蔵はこうでいた
という。
お金を貸す商売なのでいつも千両箱で
いっぱいのわけがないという。
そのかわりにこの証文があると
いった。
それがお金の代わりだという。
そういえば
証文がたばになっている。
「なんで、こんな紙が
お金の代わりなのか」と
あさは、不思議に思った。
「何で何でと言われても」と
雁助は怒った。
「それをいちいち説明していたら
日が暮れてしまう。
お金の仕組みなど若奥さんは
一緒知らなくていい」という。
しかしあさは
「家を守るためには
それを知らないと
家は守れない」といった。
その様子を正吉と亀助がみていて
あわてて陰に隠れた。
「とにかく大名貸しの多いのは
大きい両替屋のあかしだす。
何も心配あらしまへん」
「この紙切れが
なんで
なんで
金でも銀でもない
紙切れが
信用できますか
こんなの
ハナが身にして
ちーーーんしてしまったら
ただの紙切れではないですか」
雁助は
「もう、なんでなんでは
やめてください
ホンマに変わった若奥さんだ」と
いって
逃げて行った。
あさは
「もっと聞きたいことがある」と
いって雁助を追いかけた。
亀助は
「あははは、珍しい雁助さんが
逃げていく」と笑った。
正吉はショックを受けた。
「あの証文は
ハナ紙にして
ちーーん
で
ただの紙・・・」
と、言うのが気になったようだ。
一連のあさの様子を見ていた
正吉は
よのをみて
「いい奥さんだ」という。
商売に口も出さずに
きげんよう、季節の
飾り物とか・・・
主人のお召し物にも
気を使う・・・
「私はいい奥さんをもらった
ものだ」という。
ところがあさのことがうわさに
なっている。よのの話である。
「しょっちゅう出歩いている」
ということだ。
「お芝居やお買い物ではなく
商売敵の両替屋さんや
米会所にいっている」という。
「何をしているのだろうか・・・」
とよのがいうと
新次郎が、現れて
「さあな・・・
わての嫁さんは
さんまやかつおと同じや
さかい・・」という。
そのこころは??
止まったら
死ぬ・・・
よのは
「なんやのそれ
嫌だっせ
うちの嫁さんが
おととやなんて・・・」
「さんま・・かつお・・・」
正吉はつぶやいた。
そのころはつは座敷で
食事を前に座っていた。
仕打ちに対する
ハンストである。
惣兵衛は、「食べなあかん」と
いう。
「ご心配なく
何も食べなくても
偽の文を書くことぐらい
どってことないから」と
答えた。
「そうや
そやけどお前はこの家の子を
産まなあかんのや。
ちゃんと食べ!!!」
といって乱暴に出て行った。
「あさ
どないしよ
うち
もう
笑われへん・・・・」
はつは、あさとおそろいの
お守りをみた。
夜になってあさは、家の中を片付けていた
が、新次郎の本と思しき
物ができてきて
帰ってきた新次郎に「この本は旦那様の本ですか」
と聞く。
三味線や浄瑠璃の仲間と一緒に回し読みをしていた
と話をした。
「このなかでお商売に役に立つ本がありましたら
教えてください。」
あさは盗み読みをしていたので
本を読むのは早いという。
「女が本を読んだらダメですか?」
というと
新次郎は「そんなことはない」と言って
読書を許してくれた。
「もう一つお願いがある」という。
「お店の貸付金を返してもらいに行って
いいか」と聞いた。
「そら
あかんわ
なんというこというんだ」
「だってこんなぺらぺらの紙が
お金と一緒だなんて
信じられないし
お姉ちゃんにも会われへんし・・
考えてばっかりいてたら
おかしくなってしまいそうで」
という。
「これが最後のお願いです。
うちと相撲を取ってください。」
あさは立ち上がって
おなかをポンとたたいて
しこを踏んだ。
「いやや
それだけは
勘弁して・・
しょうがないな・・・」
正吉に口添えをしてくれた。
正吉は
あさに「あんたが口出しをすること
ではない」という。
あさは
「証文を見直していたら
ほんの10年ぐらいの付き合い
のお武家で気になるところがある」という。
「そこは、借りたっきり
返してくれたことがない」という。
「どこだす、それは」
と正吉が聞く。
「宇奈山さまです。」
といって小さな帳面をだして
みた。
「ここはよそのお店からもお金を借り続けて
いるみたいです。」
正吉は、「そこまで調べたとは」
といって
新次郎に
「やっぱり
さんま
かつおやな」
といった。
「さんまという魚はな
動き回っているだけではなく
その間に、口を開けて餌を
たべてますわ・・・・」
と
新次郎に呆れた顔で話をした。
あさはわからないが
新次郎と正吉の間だけで
分かり合えることである。
正吉は
「やってみなはれ!!」
といったので
新次郎は驚き
あさは喜んだ。
ただし
「宇奈山さんだけだ」という。
「他へ行ったらあきまへんで」
「ホンマかいな、お父ちゃん!!」
あさは喜んだ。
そしてさっそく
宇奈山藩の蔵屋敷へ
いった。
亀助とうめがついている。
「ここだすな・・・ほなうち
行ってきます。」
うめは
「おあさ様」というし
亀助は
「何で自分がこんなところへ」と
愚痴る。
あさが屋敷に入ろうとしたとき
「出て行け!!」
と門番が言う。
「商人のおなごの分際で
入れるところではない」と
どなった。
あさは
「そやけど
お金を借りてはるのはそちら様だす。」
門番は二人で
「そんなもん
知るか!!」
といって
あさを突き倒した。
うめと亀助は
あわてて
あさをおこしに行った。
「負けへんで~~~~~」
とあさは門番をにらむ。
とはいえ
あさの仕事は
前途多難でした。
そんなとき
「おあさ様?」
と
声をかけられた。
*****************
やっぱりあのはつの手紙は
うそだったのです。
卑劣ですね。
菊さんの考えは浅いのです。
はつが今井の家に
山王寺屋の情報を流している
梨江が山王寺屋の商売の様子を
知りたかっていると
誤解していてこのような仕打ちに
出始めたのです。
もっと、心を広く持つ必要があり
ます。
商売には情報が必要です。
自分だけの世界にいると
世の中の流れを知ることが
できなくなります。
あぶないですね・・・
で、
あさは
さっそく
取立てに大名屋敷にいきました。
身分よりも
大事なのは
信用
と
お金!!
という商人の哲学を実践して
います。
いい子やね~~~~
と、
私はそう思います。
特に安定していない
この時代だからこそ
スピード感は必要です。
で、
五代才助は
あれから
どうなっているので
しょうか・・・
今週は
あさの
取立てぶりが
注目点でしょうか。
あさは自分の部屋で新次郎に話を
した。
山王寺屋にいってもはつにあえない
こと。
いつも出かけてますという。
本当に幸せなんやろかと
疑問に思う。
お店に活気もない・・・。
新次郎は出かける用意をしていて
それは心配だと
いいながら
出て行こうとする。
「ちょっと旦那様。
また御三味線ですか。」
新次郎は歌いも茶の湯も
正吉はいいというが
三味線だけは
嫌っているので
大きな声で言うなという。
あさはすこしづつ新次郎のことがわか
ってきたという。
そこへ弥七が山王寺屋さんから
「手紙です」といって
手紙を持ってきた。
それははつからの手紙で
きれいな文字で元気に暮らして
いるので心配しないでと
書いてあった。
新次郎は「よかったよかった」と
いって出て行こうとする。
あさは追いかけた。
あさは自分が気になっていることは
はつのことばかりではないという。
スカスカの蔵のことも気になって
いるという。
新次郎は正吉が心配するなといったから
大丈夫だといってでは・・と
行こうとする。
「達者でいきったもんせ!!!!!」
あさが突然に言った。
新次郎はびっくりして振り向いた。
『ヨン中はこれから大きくかわっで』
と
前に変わった格好の男はんが
いうてました。
この立派な加野屋だって
もし戦になって
もし徳川さまが負けたら
達者で無事でいてられるかどうか
わからないでしょ。」
「そら
薩摩言葉かいな
めったなことを言うたらあかん
商人がしたり顔で天下国家を
論じたらあかん」
そういて新次郎はさっていった。
蔵ではあさは雁助に質問した。
雁助は前から蔵はこうでいた
という。
お金を貸す商売なのでいつも千両箱で
いっぱいのわけがないという。
そのかわりにこの証文があると
いった。
それがお金の代わりだという。
そういえば
証文がたばになっている。
「なんで、こんな紙が
お金の代わりなのか」と
あさは、不思議に思った。
「何で何でと言われても」と
雁助は怒った。
「それをいちいち説明していたら
日が暮れてしまう。
お金の仕組みなど若奥さんは
一緒知らなくていい」という。
しかしあさは
「家を守るためには
それを知らないと
家は守れない」といった。
その様子を正吉と亀助がみていて
あわてて陰に隠れた。
「とにかく大名貸しの多いのは
大きい両替屋のあかしだす。
何も心配あらしまへん」
「この紙切れが
なんで
なんで
金でも銀でもない
紙切れが
信用できますか
こんなの
ハナが身にして
ちーーーんしてしまったら
ただの紙切れではないですか」
雁助は
「もう、なんでなんでは
やめてください
ホンマに変わった若奥さんだ」と
いって
逃げて行った。
あさは
「もっと聞きたいことがある」と
いって雁助を追いかけた。
亀助は
「あははは、珍しい雁助さんが
逃げていく」と笑った。
正吉はショックを受けた。
「あの証文は
ハナ紙にして
ちーーん
で
ただの紙・・・」
と、言うのが気になったようだ。
一連のあさの様子を見ていた
正吉は
よのをみて
「いい奥さんだ」という。
商売に口も出さずに
きげんよう、季節の
飾り物とか・・・
主人のお召し物にも
気を使う・・・
「私はいい奥さんをもらった
ものだ」という。
ところがあさのことがうわさに
なっている。よのの話である。
「しょっちゅう出歩いている」
ということだ。
「お芝居やお買い物ではなく
商売敵の両替屋さんや
米会所にいっている」という。
「何をしているのだろうか・・・」
とよのがいうと
新次郎が、現れて
「さあな・・・
わての嫁さんは
さんまやかつおと同じや
さかい・・」という。
そのこころは??
止まったら
死ぬ・・・
よのは
「なんやのそれ
嫌だっせ
うちの嫁さんが
おととやなんて・・・」
「さんま・・かつお・・・」
正吉はつぶやいた。
そのころはつは座敷で
食事を前に座っていた。
仕打ちに対する
ハンストである。
惣兵衛は、「食べなあかん」と
いう。
「ご心配なく
何も食べなくても
偽の文を書くことぐらい
どってことないから」と
答えた。
「そうや
そやけどお前はこの家の子を
産まなあかんのや。
ちゃんと食べ!!!」
といって乱暴に出て行った。
「あさ
どないしよ
うち
もう
笑われへん・・・・」
はつは、あさとおそろいの
お守りをみた。
夜になってあさは、家の中を片付けていた
が、新次郎の本と思しき
物ができてきて
帰ってきた新次郎に「この本は旦那様の本ですか」
と聞く。
三味線や浄瑠璃の仲間と一緒に回し読みをしていた
と話をした。
「このなかでお商売に役に立つ本がありましたら
教えてください。」
あさは盗み読みをしていたので
本を読むのは早いという。
「女が本を読んだらダメですか?」
というと
新次郎は「そんなことはない」と言って
読書を許してくれた。
「もう一つお願いがある」という。
「お店の貸付金を返してもらいに行って
いいか」と聞いた。
「そら
あかんわ
なんというこというんだ」
「だってこんなぺらぺらの紙が
お金と一緒だなんて
信じられないし
お姉ちゃんにも会われへんし・・
考えてばっかりいてたら
おかしくなってしまいそうで」
という。
「これが最後のお願いです。
うちと相撲を取ってください。」
あさは立ち上がって
おなかをポンとたたいて
しこを踏んだ。
「いやや
それだけは
勘弁して・・
しょうがないな・・・」
正吉に口添えをしてくれた。
正吉は
あさに「あんたが口出しをすること
ではない」という。
あさは
「証文を見直していたら
ほんの10年ぐらいの付き合い
のお武家で気になるところがある」という。
「そこは、借りたっきり
返してくれたことがない」という。
「どこだす、それは」
と正吉が聞く。
「宇奈山さまです。」
といって小さな帳面をだして
みた。
「ここはよそのお店からもお金を借り続けて
いるみたいです。」
正吉は、「そこまで調べたとは」
といって
新次郎に
「やっぱり
さんま
かつおやな」
といった。
「さんまという魚はな
動き回っているだけではなく
その間に、口を開けて餌を
たべてますわ・・・・」
と
新次郎に呆れた顔で話をした。
あさはわからないが
新次郎と正吉の間だけで
分かり合えることである。
正吉は
「やってみなはれ!!」
といったので
新次郎は驚き
あさは喜んだ。
ただし
「宇奈山さんだけだ」という。
「他へ行ったらあきまへんで」
「ホンマかいな、お父ちゃん!!」
あさは喜んだ。
そしてさっそく
宇奈山藩の蔵屋敷へ
いった。
亀助とうめがついている。
「ここだすな・・・ほなうち
行ってきます。」
うめは
「おあさ様」というし
亀助は
「何で自分がこんなところへ」と
愚痴る。
あさが屋敷に入ろうとしたとき
「出て行け!!」
と門番が言う。
「商人のおなごの分際で
入れるところではない」と
どなった。
あさは
「そやけど
お金を借りてはるのはそちら様だす。」
門番は二人で
「そんなもん
知るか!!」
といって
あさを突き倒した。
うめと亀助は
あわてて
あさをおこしに行った。
「負けへんで~~~~~」
とあさは門番をにらむ。
とはいえ
あさの仕事は
前途多難でした。
そんなとき
「おあさ様?」
と
声をかけられた。
*****************
やっぱりあのはつの手紙は
うそだったのです。
卑劣ですね。
菊さんの考えは浅いのです。
はつが今井の家に
山王寺屋の情報を流している
梨江が山王寺屋の商売の様子を
知りたかっていると
誤解していてこのような仕打ちに
出始めたのです。
もっと、心を広く持つ必要があり
ます。
商売には情報が必要です。
自分だけの世界にいると
世の中の流れを知ることが
できなくなります。
あぶないですね・・・
で、
あさは
さっそく
取立てに大名屋敷にいきました。
身分よりも
大事なのは
信用
と
お金!!
という商人の哲学を実践して
います。
いい子やね~~~~
と、
私はそう思います。
特に安定していない
この時代だからこそ
スピード感は必要です。
で、
五代才助は
あれから
どうなっているので
しょうか・・・
今週は
あさの
取立てぶりが
注目点でしょうか。
