新選組参上5
「頼もう~~~~~~!!!」
あさは夜な夜な出かける新次郎
の後をつけて
入った先の家の玄関で声を
あげた。
すると美和が現れた。
加野屋の若女将だとなのると美和は
静かにという合図を送った。
奥から三味線の音が
聞こえてきた。
あさはその音を聞いて
「すごい」とつぶやく。
周りにいた人たちは歓声を
あげた。
美和は「今日は
新次郎の三味線のお披露目会」
という。
美和は
新次郎は歌も、お茶も
何でも上手だけど三味線は特に
上手だとほめちぎった。
新次郎は家では正吉が三味線が嫌いなので
稽古できないという。
それで毎日ここにきて
稽古していたと・・・らしい。
本当か???
美和はあさに自己紹介をした。
新次郎の三味線のお師匠さんである。
新次郎はあさがきたをしって
びっくりした。
そして、あさは新次郎が
こんな立派な趣味を
かくしてはるとは何事だと
おこった。
こんな素晴らしい三味線を聞くのは
はじめてでびっくりぽんだといった。
帰り道道
「びっくりぽんはわてのほうや」と
新次郎が言う。こんな夜中にひとりで
歩いてくるなんてと。
あさは「まさか新次郎があんなきれいな人の所へ
いっていたなんて」というと
「やきもちか」と新次郎はうれしそうにいう。
あさは、「そうではないが、新次郎に
大事なことを上手にごまかされてしまう」と
愚痴った。
新次郎は自分はそんな器用な人間ではない。
自分は楽しいことがあると
雨が降るという。
雨男というのだといった。
ところで大事な話とは何かと聞くと
あさは「店のことだ」といった。
「だったらもういいわ」と
新次郎はそっぽをむいた。
「店のことになると何故そっけないの
か」とあさは抗議をした。
「あの店の後見人で立派な大人が
なんで商売に興味がないのか」と
せめた。
「三味線はあんなにりりしいのに
店のことはふらふらと逃げはるのは
おかしい・・・」と
いった。
すると
「何で家に帰られへんのかと
文句を言われるのはわかるけど
家のことで文句を言われるとは」と
新次郎はいった。
あさは、美和がきれいだったので
男というのはあんなきれいな人が
いいのかとつぶやく。
ふとんが二組。
新次郎が入ってきて
布団に入り
「お休み」と言って先に寝た。
「おやすみなさい」とあさが言う。
寝ながらふと梨江からの歌が気に
なり新次郎に聞く。
「新たな風というのはどんな意味だと
思いますか」と聞く。
「薩長の新政府のことかな?」と
新次郎がいう。
「戦があるかもという話もある。」
「新政府??」あさが聞くと
「徳川幕府ではないという・・」
と言いかけて新次郎は
「これは床でする話や
ないで」といった。
「ほな床ではどんな話をするのですか?
つやっぽい話ですか?」
新次郎は、「つやっぽい話という
のは、さあつやっぽい話を
しましょうと言ってするものや
ない、」という。
「それを都のサメといいますのや」と
いった。
(わざとらしいつやっぽい話とかけて
都のサメ・・・ととく
その心は???)
「都のサメ????」
「そや
京ざめ
興ざめといってな・・」
「そうだすか
すんません・・・」とあさが
いうので二人とも笑った。
そんなとき、店の戸が
どんどんとたたかれて
「誰がいないか」という。
正吉や
雁助
亀助
がでていった。
あさも、でていくと
そこには
新選組が来ていた。
わざわざ大阪に新選組???
なんのようだろうね?
「おれは新選組副長の土方歳三だ。
夜分に住まない。」
といった。
大石が
「この証文で金400両を
借用したい」という。
正吉は証文を見た。
土方は「幕府再興のためだ」
という。
「今すぐ用立てせい」という。
正吉は「ちょっとお待ちを」といって
番頭に証文を渡した。
「あの・・・」
あさは土方の前に出た。
土方はじろりとあさをみた。
「幕府は今どないなっているのですか?
先ほど土方さまは幕府再興といわはり
ました・・・
もし幕府に何かあったら
その400両はホンマにかえしてもらえる
のでしょうか。
両替屋は信用が何よりでして
あなた様を信用していいものか
ドウカと思いまして・・・」
土方は「なに?」と怒った。
亀助は「新選組相手になんちゅう
ことを」と
あわてた。
「おのれ、新選組を信用できぬと
言うのか」と大石がどなる。
正吉は
「謝りなはれ
早よう
謝りなはれ」
と叫んだ。
「謝れまへん
刀と信用は真逆のものだす!!!」
そういいながら
あさのあしは震えている。
新次郎はあっけにとられてあさを
みた。
「うちはお金を返してくれはり
ますかと聞いているだけです。
うちは
この家の嫁だす。
このお家を守ることが嫁の務めだす。」
土方はじっとあさをみた。
新次郎は土方に「出過ぎたことを」と
謝った。
土方は
「いい女だな
大した度胸だな
女だてらに新選組を怖がらないとはな
大変な嫁をもらったものだな」
新次郎は
「へぇ」という。
「ご内儀・・・」
土方はあさに言った
「へぇ・・」
「金は返す。
いずれ必ず。
俺が生きていればの話だがな。」
「あ・・・・」
あさは
「ありがとうございます」と
いった。
そのごあさは腰を抜かした。
土方は去って行った。
新次郎はあさをつれて
寝所へもどった。
「肝を冷やしたわ~~
相手は気の荒いお武家様だから」
と新次郎が言う。
「この口がいつも余計なことを
いう」とあさは自己嫌悪になった。
「せやな
そのくち
わてが蓋したらなあかんな」と
新次郎が言って
キスをした。
あさは
なにごとなのか
目を開けたまま・・・
そして
「今のなんだす?」と聞く。
「わてが間違っていました」と
新次郎が言う。
「あさちゃんをまだまだ子供やと
思っていたけどあんたは
シンのある大人のおなごはんや
惚れてしもた
わてと夫婦になってください。」
「もう夫婦だす・・・」
新次郎はあさを抱き上げて
布団に寝かして
障子を閉めた。
よくあさ、隣の布団に新次郎が
寝ていて
昨日の夜のことを思い出して
「あああ、」と自分の顔をたたいた。
「恥ずかし~~~」という感じである。
「もう朝ですか?」と新次郎が聞く。
「いいお天気です」とあさは答える。
新次郎は「ふふふ」と笑いながら
起き上がりあさにいう。
「昨日の番はびっくりする事ばかりだった」
と。
そしてあさに顔をつけて
話を聞いた。
あさは、「ほやけどもし戦になったら
あのお金はどないなりますのや?」
「またそないな話かいな」
「旦那様一つお願いがございます」と
あさは新次郎に言った・・
******************
だってね
毎晩、美和の賭事へ行く新次郎はなにかしら
不倫のようなうれしさが漂って
いましたけど。
美和にも・・・
それなのに、なぜ今日だけは
こんなに人がいっぱいで
三味線が・・・
素晴らしいのかわかりません。
夜な夜な三味線を弾くと
近所から文句が出るでしょうに。
文句が出ないほど大きな家なので
しょうか???
しかしながら
今回のことで新次郎はあさの
魅力をしったということで
夫婦としてちゃんと
収まってよかったです。
どうみても年の差がありすぎ
るので、お似合いとは
いいがたいですが・・・
あさは
五代といい
土方といい
しゃんとした男から
認められるのに
なんでこんなおかしな
新次郎という
男からはなかなか
認められなかったので
しょうか・・・
ま、ええわ。
また明日・・・
楽しみやわ。
「頼もう~~~~~~!!!」
あさは夜な夜な出かける新次郎
の後をつけて
入った先の家の玄関で声を
あげた。
すると美和が現れた。
加野屋の若女将だとなのると美和は
静かにという合図を送った。
奥から三味線の音が
聞こえてきた。
あさはその音を聞いて
「すごい」とつぶやく。
周りにいた人たちは歓声を
あげた。
美和は「今日は
新次郎の三味線のお披露目会」
という。
美和は
新次郎は歌も、お茶も
何でも上手だけど三味線は特に
上手だとほめちぎった。
新次郎は家では正吉が三味線が嫌いなので
稽古できないという。
それで毎日ここにきて
稽古していたと・・・らしい。
本当か???
美和はあさに自己紹介をした。
新次郎の三味線のお師匠さんである。
新次郎はあさがきたをしって
びっくりした。
そして、あさは新次郎が
こんな立派な趣味を
かくしてはるとは何事だと
おこった。
こんな素晴らしい三味線を聞くのは
はじめてでびっくりぽんだといった。
帰り道道
「びっくりぽんはわてのほうや」と
新次郎が言う。こんな夜中にひとりで
歩いてくるなんてと。
あさは「まさか新次郎があんなきれいな人の所へ
いっていたなんて」というと
「やきもちか」と新次郎はうれしそうにいう。
あさは、「そうではないが、新次郎に
大事なことを上手にごまかされてしまう」と
愚痴った。
新次郎は自分はそんな器用な人間ではない。
自分は楽しいことがあると
雨が降るという。
雨男というのだといった。
ところで大事な話とは何かと聞くと
あさは「店のことだ」といった。
「だったらもういいわ」と
新次郎はそっぽをむいた。
「店のことになると何故そっけないの
か」とあさは抗議をした。
「あの店の後見人で立派な大人が
なんで商売に興味がないのか」と
せめた。
「三味線はあんなにりりしいのに
店のことはふらふらと逃げはるのは
おかしい・・・」と
いった。
すると
「何で家に帰られへんのかと
文句を言われるのはわかるけど
家のことで文句を言われるとは」と
新次郎はいった。
あさは、美和がきれいだったので
男というのはあんなきれいな人が
いいのかとつぶやく。
ふとんが二組。
新次郎が入ってきて
布団に入り
「お休み」と言って先に寝た。
「おやすみなさい」とあさが言う。
寝ながらふと梨江からの歌が気に
なり新次郎に聞く。
「新たな風というのはどんな意味だと
思いますか」と聞く。
「薩長の新政府のことかな?」と
新次郎がいう。
「戦があるかもという話もある。」
「新政府??」あさが聞くと
「徳川幕府ではないという・・」
と言いかけて新次郎は
「これは床でする話や
ないで」といった。
「ほな床ではどんな話をするのですか?
つやっぽい話ですか?」
新次郎は、「つやっぽい話という
のは、さあつやっぽい話を
しましょうと言ってするものや
ない、」という。
「それを都のサメといいますのや」と
いった。
(わざとらしいつやっぽい話とかけて
都のサメ・・・ととく
その心は???)
「都のサメ????」
「そや
京ざめ
興ざめといってな・・」
「そうだすか
すんません・・・」とあさが
いうので二人とも笑った。
そんなとき、店の戸が
どんどんとたたかれて
「誰がいないか」という。
正吉や
雁助
亀助
がでていった。
あさも、でていくと
そこには
新選組が来ていた。
わざわざ大阪に新選組???
なんのようだろうね?
「おれは新選組副長の土方歳三だ。
夜分に住まない。」
といった。
大石が
「この証文で金400両を
借用したい」という。
正吉は証文を見た。
土方は「幕府再興のためだ」
という。
「今すぐ用立てせい」という。
正吉は「ちょっとお待ちを」といって
番頭に証文を渡した。
「あの・・・」
あさは土方の前に出た。
土方はじろりとあさをみた。
「幕府は今どないなっているのですか?
先ほど土方さまは幕府再興といわはり
ました・・・
もし幕府に何かあったら
その400両はホンマにかえしてもらえる
のでしょうか。
両替屋は信用が何よりでして
あなた様を信用していいものか
ドウカと思いまして・・・」
土方は「なに?」と怒った。
亀助は「新選組相手になんちゅう
ことを」と
あわてた。
「おのれ、新選組を信用できぬと
言うのか」と大石がどなる。
正吉は
「謝りなはれ
早よう
謝りなはれ」
と叫んだ。
「謝れまへん
刀と信用は真逆のものだす!!!」
そういいながら
あさのあしは震えている。
新次郎はあっけにとられてあさを
みた。
「うちはお金を返してくれはり
ますかと聞いているだけです。
うちは
この家の嫁だす。
このお家を守ることが嫁の務めだす。」
土方はじっとあさをみた。
新次郎は土方に「出過ぎたことを」と
謝った。
土方は
「いい女だな
大した度胸だな
女だてらに新選組を怖がらないとはな
大変な嫁をもらったものだな」
新次郎は
「へぇ」という。
「ご内儀・・・」
土方はあさに言った
「へぇ・・」
「金は返す。
いずれ必ず。
俺が生きていればの話だがな。」
「あ・・・・」
あさは
「ありがとうございます」と
いった。
そのごあさは腰を抜かした。
土方は去って行った。
新次郎はあさをつれて
寝所へもどった。
「肝を冷やしたわ~~
相手は気の荒いお武家様だから」
と新次郎が言う。
「この口がいつも余計なことを
いう」とあさは自己嫌悪になった。
「せやな
そのくち
わてが蓋したらなあかんな」と
新次郎が言って
キスをした。
あさは
なにごとなのか
目を開けたまま・・・
そして
「今のなんだす?」と聞く。
「わてが間違っていました」と
新次郎が言う。
「あさちゃんをまだまだ子供やと
思っていたけどあんたは
シンのある大人のおなごはんや
惚れてしもた
わてと夫婦になってください。」
「もう夫婦だす・・・」
新次郎はあさを抱き上げて
布団に寝かして
障子を閉めた。
よくあさ、隣の布団に新次郎が
寝ていて
昨日の夜のことを思い出して
「あああ、」と自分の顔をたたいた。
「恥ずかし~~~」という感じである。
「もう朝ですか?」と新次郎が聞く。
「いいお天気です」とあさは答える。
新次郎は「ふふふ」と笑いながら
起き上がりあさにいう。
「昨日の番はびっくりする事ばかりだった」
と。
そしてあさに顔をつけて
話を聞いた。
あさは、「ほやけどもし戦になったら
あのお金はどないなりますのや?」
「またそないな話かいな」
「旦那様一つお願いがございます」と
あさは新次郎に言った・・
******************
だってね
毎晩、美和の賭事へ行く新次郎はなにかしら
不倫のようなうれしさが漂って
いましたけど。
美和にも・・・
それなのに、なぜ今日だけは
こんなに人がいっぱいで
三味線が・・・
素晴らしいのかわかりません。
夜な夜な三味線を弾くと
近所から文句が出るでしょうに。
文句が出ないほど大きな家なので
しょうか???
しかしながら
今回のことで新次郎はあさの
魅力をしったということで
夫婦としてちゃんと
収まってよかったです。
どうみても年の差がありすぎ
るので、お似合いとは
いいがたいですが・・・
あさは
五代といい
土方といい
しゃんとした男から
認められるのに
なんでこんなおかしな
新次郎という
男からはなかなか
認められなかったので
しょうか・・・
ま、ええわ。
また明日・・・
楽しみやわ。
