いっぱい失敗タルトタタン5
匠がいなくなった。みんな探しはじめる。
なぜか徹志と歩実は複雑な
表情をしている。
桶作家では大騒ぎとなっていた。
洋一郎がきた。
「匠は見つかったか」ときく。
「学校からは一緒に帰った」と
徹志が言う。
ふみは徹志をじっとみた。
大人たちは左や右やと
手分けをして探している。
夕方になっても
みつからない。
真人も
圭太も探しているが
見つからないという。
希は「警察へ捜索を頼もう」と
いった。
藍子は「そのほうがいいわね」という。
ふみは徹志と歩実をみた。
「ちょっと待つま。」
と希に言う
ふみは二人に聞く。
「本当に知らないのか?」
歩実は
「知らん!!!」
と大声で言う。
「徹志はどうか?」
ふみが聞く。
徹志は歩実に
「ここまでや、警察はだめや」と
いう。
ふみは、徹志は何かを知っていると
わかり、みのりは「何を知っているのか」と
きいた。
希は「どこ?」と聞くと。歩実は立ち上がって
物入れの前に立ち
「だめ!!!」といった。
そこにいるということだ。
「歩実、そこにいるの?」
希が聞く。
「だめや」
というが
洋一郎が「歩実そこをどけ」と
いって、歩実をどかせた。
歩実はかなり洋一郎をなぐり
倒したが・・・。
物入れの中には
匠がいた。
歩実は「おこらんといて~~」と
いって
泣いた。
匠は「ごめんなさい」といって
泣いた。
みんなほっとした。
「大事にならなくてすんでよかった」
という。
「子供というのは一辺は
家出をするからな」と
浩一は言う。
とにかくよかったよかったと
いって帰って行った。
圭太は見つかったことを
報告に出かけた。
徹志になにがあったのかと
希が聞いた。
その夜、圭太に希は
聞いたことを話した。
匠は学校でからかわれて
いたという。
巨匠とか
弥太郎とか
といわれていた。
それだけではない。
それだけで隠れていた
のではない。
希は圭太に「ショックを受けないで
聞いてほししい」という。
匠は漆をやりたくないという。
圭太に褒められてうれしくなって
やるといっただけという。
匠は優しいから
嫌と言えなかった。
どうしたらいいのかわからなく
なって押入れに隠れたという。
圭太は
「最悪だ」といった。
元冶はドアの外でじっと
聞いていた。
一徹は、希の家のことだから
希たちに任せるものだ
といった。
圭太は、匠に謝った。
希も漆はやりたくなかったら
やらなくていいといった。
しかし匠は元気にならない。
「匠の気持ちがわからない」と
希は台どころで
藍子やふみ
みのりとともに
食事の支度をしながら言う。
これほどまでに
女手があると
台所仕事も
楽しいだろうなと
思う。
みのりは圭太に悪いと
思っているから元気になられない
のではという。
希は「徹志はやさしい、みのりの子や」
という。
「歩実の大暴れは
大変なものだ」とふみがいう。
希は「あれは私の子だと思う」と
いった。
みんな笑った。
「うちもあんな兄弟にしたいげんよ」
とみのりは今度生まれてくる子に
期待した。
圭太と希はしんみりと
その夜、話し合いをした。
ふたりで匠はなにを考えて
いるのかと心配した。
希の店でクッキーを焼く。
どの型を選ぶかで
歩実はひっしだった。
匠にどの型がいいのか聞くと
匠は「ぼくはいい」という。
それでも希は匠の手をとって
型をぬいた。
「上手」、とほめると匠は
うれしそうだった。
しかし
匠はボールを落として
大きな音を出してしまった。
どうしても自分の不出来を
匠はがっかりしているらしい。
「ごめんなさい」という。
希は、大丈夫だからという。
そして次はどの形かなと
匠に聞くと
「もういいわ・・・」といった。
「僕、失敗するさけ・・・・。」
そういって悲しそうな顔をした。
歩実はなんでもできるが
匠はどうしても
慎重であるから。
藍子は、「自信がないのでは」という。
「だから匠は歩実になんでもゆずるし
ほめられたら、頑張ろうとする」
から。。
失敗を恐れる匠に
希は悩む。。。
****************
そうはいってもまだ
六歳ですよ。
何でも完ぺきにできるほうが
おかしい。
歩実は失敗しても
気を取り直して頑張るだろうけど
その分、それに圧倒されて
匠は自分はそこまでできないと
決めつけている。
やはり
親としたら
悩むところだろうけどね。
これはほっておくと
どんどん、匠が引っ込み思案
になっていくからだ。
子育ては自分育てというが
希は子育てを経て
どんなパテシエになるのか
と、
思うところだ。
匠がいなくなった。みんな探しはじめる。
なぜか徹志と歩実は複雑な
表情をしている。
桶作家では大騒ぎとなっていた。
洋一郎がきた。
「匠は見つかったか」ときく。
「学校からは一緒に帰った」と
徹志が言う。
ふみは徹志をじっとみた。
大人たちは左や右やと
手分けをして探している。
夕方になっても
みつからない。
真人も
圭太も探しているが
見つからないという。
希は「警察へ捜索を頼もう」と
いった。
藍子は「そのほうがいいわね」という。
ふみは徹志と歩実をみた。
「ちょっと待つま。」
と希に言う
ふみは二人に聞く。
「本当に知らないのか?」
歩実は
「知らん!!!」
と大声で言う。
「徹志はどうか?」
ふみが聞く。
徹志は歩実に
「ここまでや、警察はだめや」と
いう。
ふみは、徹志は何かを知っていると
わかり、みのりは「何を知っているのか」と
きいた。
希は「どこ?」と聞くと。歩実は立ち上がって
物入れの前に立ち
「だめ!!!」といった。
そこにいるということだ。
「歩実、そこにいるの?」
希が聞く。
「だめや」
というが
洋一郎が「歩実そこをどけ」と
いって、歩実をどかせた。
歩実はかなり洋一郎をなぐり
倒したが・・・。
物入れの中には
匠がいた。
歩実は「おこらんといて~~」と
いって
泣いた。
匠は「ごめんなさい」といって
泣いた。
みんなほっとした。
「大事にならなくてすんでよかった」
という。
「子供というのは一辺は
家出をするからな」と
浩一は言う。
とにかくよかったよかったと
いって帰って行った。
圭太は見つかったことを
報告に出かけた。
徹志になにがあったのかと
希が聞いた。
その夜、圭太に希は
聞いたことを話した。
匠は学校でからかわれて
いたという。
巨匠とか
弥太郎とか
といわれていた。
それだけではない。
それだけで隠れていた
のではない。
希は圭太に「ショックを受けないで
聞いてほししい」という。
匠は漆をやりたくないという。
圭太に褒められてうれしくなって
やるといっただけという。
匠は優しいから
嫌と言えなかった。
どうしたらいいのかわからなく
なって押入れに隠れたという。
圭太は
「最悪だ」といった。
元冶はドアの外でじっと
聞いていた。
一徹は、希の家のことだから
希たちに任せるものだ
といった。
圭太は、匠に謝った。
希も漆はやりたくなかったら
やらなくていいといった。
しかし匠は元気にならない。
「匠の気持ちがわからない」と
希は台どころで
藍子やふみ
みのりとともに
食事の支度をしながら言う。
これほどまでに
女手があると
台所仕事も
楽しいだろうなと
思う。
みのりは圭太に悪いと
思っているから元気になられない
のではという。
希は「徹志はやさしい、みのりの子や」
という。
「歩実の大暴れは
大変なものだ」とふみがいう。
希は「あれは私の子だと思う」と
いった。
みんな笑った。
「うちもあんな兄弟にしたいげんよ」
とみのりは今度生まれてくる子に
期待した。
圭太と希はしんみりと
その夜、話し合いをした。
ふたりで匠はなにを考えて
いるのかと心配した。
希の店でクッキーを焼く。
どの型を選ぶかで
歩実はひっしだった。
匠にどの型がいいのか聞くと
匠は「ぼくはいい」という。
それでも希は匠の手をとって
型をぬいた。
「上手」、とほめると匠は
うれしそうだった。
しかし
匠はボールを落として
大きな音を出してしまった。
どうしても自分の不出来を
匠はがっかりしているらしい。
「ごめんなさい」という。
希は、大丈夫だからという。
そして次はどの形かなと
匠に聞くと
「もういいわ・・・」といった。
「僕、失敗するさけ・・・・。」
そういって悲しそうな顔をした。
歩実はなんでもできるが
匠はどうしても
慎重であるから。
藍子は、「自信がないのでは」という。
「だから匠は歩実になんでもゆずるし
ほめられたら、頑張ろうとする」
から。。
失敗を恐れる匠に
希は悩む。。。
****************
そうはいってもまだ
六歳ですよ。
何でも完ぺきにできるほうが
おかしい。
歩実は失敗しても
気を取り直して頑張るだろうけど
その分、それに圧倒されて
匠は自分はそこまでできないと
決めつけている。
やはり
親としたら
悩むところだろうけどね。
これはほっておくと
どんどん、匠が引っ込み思案
になっていくからだ。
子育ては自分育てというが
希は子育てを経て
どんなパテシエになるのか
と、
思うところだ。
