いっぱい失敗タルトタタン1
圭太と希のこどもは
すくすく育って
2014年の秋となった。
弥太郎はかなえの母まさえと
再婚ししあわせいっぱい。
「歩実と匠はいつも仕事場を
遊び場にして
走り回っているので
危なくてかなわない」と
圭太がいう。

すると弥太郎は
「だったら他で家を借りたら
どうか」という。

弥太郎も新婚だからという
理由もある。

「まさか、かなえさんではなくて
そのお母さんと
再婚するとは」

希は呆れた。

その話を桶作家ですると
ふみは「だったら
うちに来ればいい、部屋はあるし」という。

「外浦小学校なら徹志も一緒だし」と
みのりは進める。

希は、乗り気になって「相談する」と
いった。


そういうことで
希と圭太とふたごは
いまは、桶作家で暮らして
いる。

大家族である。

一徹とみのり
藍子
徹志・・
ふみと元冶

そして、圭太と希と
ふたとである。

にぎやかな食事で元気に
子ともたちは
育っていく。

2015年4月
希の店は八回目の春を迎えた。

ケーキは種類が増えて
地元の人に愛されている。

ふたごは小学一年生となった。
ふみは、「徹の人生」という
紙芝居を作って子供たちに話をする。

「むかしむかし
徹というでっかい夢の
好きな男がいました。

徹はいつもくちばっかしの
男だったのでいつも家族に
怒られていました・・・」

圭太は
5代目紺谷弥太郎となった。

輪島塗の熱い思いは変わってない。
希は、いつもと同じ
午後は女将になる。

そして、田中という
定年後、塗師屋にはいった男が
がんばっていた。

高志はドラマに大活躍をして
いた。

「ただいま~~~」
と希が帰って来る。

夕ご飯はタケノコご飯と聞いて
歩実は歓声を上げた。

匠はちょっとはずかしがりやで
希はそんな匠を特に
大事にしていた。

ふみの紙芝居が終わりに近づく

「やっと、自分の過ちに気が付いた
徹だったが
時はすでに遅し・・
徹は旅に出て
行方不明になったとさ

めでたし
めでたし。」
真人は「あまりにも徹に
厳しすぎる話だ」と
いった。
するとふみは

「これは本当の夢とはなにかを
お話にした大事なことだ」という。

真人夫婦は「この家は賑やかでいい
し、自分も住みたい」という。

「あと四か月であたらしい住人が
増える」と藍子が言う。
みのりの二人目である。

徹志は本が大好きである。
一徹に似ていると
希が言う。

双子でも性格が違う。
匠は歩実になんでも
まかせている。

しかし、よる

歩実がいつまでも
歌を歌って
寝ないときは

匠が歩実の手を引いて
歯磨きに連れて行く。

すると歩実はすなおに
言うことを聞く。

そんな子供たちを
希と圭太は
大事に育てていた。

「匠はやさしいね、いつも歩み
の面倒を見てくれて。」


圭太と希はそんな話をしていた。

藍子は家族の写真を見て
徹にお休みを行った。


希の店にいつもくる学生さんがきて
いた。
どれを食べようといつも迷って
いる。
おこずかいで食べるから
いつも迷っているという。

「HPを作るとき店のことだけ
ではなく家族の写真まで
入れる必要ってあるのか」と
希は一徹に言う。
また
塗師屋では田中さんが
いるので営業時間を
のばそうかと
一徹に言うと

「バイトをやとうってどう?」
という。

「もっといろんなケーキを作れる」と
希はうれしくなった。

圭太は子供たちに
勉強のためにドリルを買ってきた。

「学校だけでいいよ」と
希が言う。

「歩実の将来の夢は・・・・」
をノートに書いていた。
最初に
「パティシエ」とかいていた。

希は驚いた

が、

幼稚園の先生

アイドル
・・・・

とたくさんある。

「匠の夢はなんだろう?」と
ノートをみようとすると
匠ははずかしがった。

「みせて」といって
ノートを無理やり見ると

そこには・・・・・・
*******************
希は幸せな人生を
歩んでいる。
というか
しあわせを絵にかいたような
人生を歩んでいる。

大好きなケーキを作って
地元の人たちに食べてもらえる
ようになって、子供たちは
すくすくと育って
圭太も
いい仕事をして

しかも

塗師屋ではなく桶作家で
暮らせるようになって

公私ともに充実している。

そんな歩実と匠の夢とは?
この辺からお話が進むのだろう。

明日のことだから

待っていよう。

ふたごは
似てないけどかわいい兄弟である。
希の店のファンであるという
学生さんが
気になる。