復活マルジョレーヌ1

『希 一徹ごめんな
お父さんは一人になります』
徹が置手紙をして出て行った。

「希のケーキの腕を眠らせているのは
もったいないというのは
商売ではなくておまえのケーキの
力を信じていたからではないの?」
圭太はそういった。

「いっとくけど
希のケーキのファンのの第一号は
俺だから・・・

ね、おいしいでしょ、
希のケーキは・・」


希は資料をみて、父の思いを感じた。


・・・ふらりとはいったひなびた路地にある
ケーキ屋。

そこでおどろくようなケーキとであう


徹は記してある。

希は狂ったように
自転車を走らせて
朝市食堂にいった。
そこには徹はいないけど
徹の面影を感じた。


希を追いかけてきた圭太は
希に「パティシエに戻れ」という。
「フランスへも修行へ行け」と。
「戻りたいのだろ?
お父さんの企画書を見て
そう思ったことだろう」と
圭太は言うが

希は、また、能登に帰って
圭太のそばにいる幸せも
感じていた。

だからパティシエにもどるのではく
父の企画書から
女将もパティシエもどっちも
やってみろという
メッセージを感じたという。

一日50個しか売らないと
限定するとか

営業時間を短く設定するとか

そうすると

両方をできるという可能性が
見えてくる。


「できるかもしれん
夫婦も夢も
どっちも!!!」

希は圭太にそう、訴えた。


塩田で働く一徹にみのりが
やってきた。

定期検診では赤ん坊は
順調だという。

一徹はみのりのおなかに手を当てて
話をした。

「おれ、みとってん

お父さんが出て行くところ・・・」


「なして止めんかったん」

「背中を見ていたら
止めたらだめだという気がした。
お父さんの背中を」
一徹はそういった。

希は資料を読んで
読み切って
パティシエと
女将の
一日のスケジュールを
作った。

仕込みの時間から
製造の時間
販売の時間を
割り出して

圭太に

「やりたい」と
訴えた。

圭太は「わかった」といって

弥太郎を説得した。

弥太郎はいった。
「店をやるのも
女将をするのも
かなりきびしい。
希ちゃんは妥協をしないから。」

圭太は
「俺も協力するけど
やらしてやりたい」


「ひとつの家で夫婦で職人をするのは
大変だ」と弥太郎が言う。

女将とパティシエを両方を
やるのは大変だけど
希がこわれないように、
希をサポートするのは
圭太の力だと弥太郎は
いった。


希のもとに直美が来た。

直美は希が女将とパティシエを
両方やりたい
というのは反対だという。

「この大変な時に女将をしてくれて
感謝している。
でも、女将をしながら
圭太をずっと支えてほしい」と
直美は言う。

「塗師屋の経営もぎりぎりだというのに
店をやるのにいくらかかるの??」

「え????」
希は驚いた。

桶作家では
「徹の失踪が希の店をやるためにいいきっかけに
なった」とふみがいう。

藍子に、「吹っ切れたのか」と聞く。
「あんたは一人の人間として自由に
うごけるのよ。」

藍子はその言葉を考えた。

元冶は藍子に冷酒をついで
渡した。

「ありがとう。」
藍子は笑って吹っ切れたようだった。

希はお金のことを忘れていたという。

必要経費を割り出す希。

ケーキをいれるショーケースのパンフをみて
「これかっこいいな」と
圭太。


圭太は「輪島塗の皿をお祝いにあげるから」と
いう。
「30枚は欲しい」と希が言う。

圭太は「わかった」といった。

「必要経費は・・・・・・


・・・・」


電卓をたたくと



出てきた数字は


1000万円・・・

びっくりする

希だった。

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徹の愛情を感じだ希だった。
私もあのへたれの徹が
ここまで希を応援するとはと
驚いた。
パティシエと女将の両方をすれば
いいという徹のメッセージを
読み取った希はすごい。
父と娘の絆ですね。
弥太郎さんも直美さんも
大変だとか
反対だとか
いいながらも
賛成にようだ・・・。

それが希を勇気づけたと
思う。

で、必要経費の割り出しをすると


大変なことに

1000万円・・・

というお金が
必要となった。

これからが

希の正念場です・・・