運命カカオ64%4
「圭太の輪島塗にはプライドが
詰まっているサケ
このケーキが一番似合う
って、こういうのは嫌かな?」
といった希。
「好きや・・」
と圭太は答えた。
この場合の好きっていうのは
このケーキが好きなのか
それとも・・
と、希はとまどうが
そのとき、
大輔が帰ってきた。
「あ、いたいた・・・
ただいま」
美南がいつ、いたのか
わからないが
「やっとお兄ちゃんがかえって
きたよ~~」と
いう。
大輔は圭太がいるのに気が
ついた。
「あら?」
「どうも・・」
ふたりは短い挨拶をした。
希は大輔に、輪島塗の展示会
でケーキとコラボすることに
なったと話した。
すると
美南が「圭太さん、ちょっと」
と圭太を呼んだ。
美南は気を聞かせて
圭太を連れ出した。
それがわかっているから
希はちょっとどきどきした。
大輔は、「待たせたね」と
いつものように飄々として
いって
「あのさ」
と言葉をきった。
希は緊張すると
「携帯もちな」
という。
「いろいろ話したいことがあったん
だよね。
新種の野鳥が発見されたと
思ったらこれがツアー会社の
仕込みで、テレビ局までてきて
騙されたことにしようと
いうことになったけど
偉い学者さんまで来て
大騒ぎになったんだけど。
知らない?」
希はそれどころではないので
知らないとしか答えられない。
「相変わらず、何も変わってないね。」
「キミは?気持ちは変わってない?」
希は
「変わってないよ。」
という。
「うちと付き合って下さい。」
「はい・・・。ごめんね
遅くなって」
大輔は希を抱きしめた。
その頃、圭太は天中殺の前で
希がくれたお皿とケーキの写真をみて
いた。
そこへ美南が声をかける。
「希ちゃんと二人で何をしていたの?」
意味深な質問である。
圭太は打ち合わせだと答えた。
美南は納得して天中殺に
はいっていった。
お店の中では藍子が地元の
食材を送ってくれたとかで
みんなわいわいと盛り上がっていた。
食材の質の良さが売りの能登の産直で
ある。
そんな食材を子供のころから食べていた
と文がいう。
「だから・・・か・・」
大吾は希の味見の感覚のよさの原因を
知ったような気になった。
希と再び合流した圭太。
高志も一緒でこんど大きな会場で
ライブができると報告をした。
喜ぶ希はこんど展示会で出すことにした
ケーキを一緒に食べて見てと
提案する。
フィエルテである。
二人ともうまいといった。
フィエルテの材料は
キャラメルとカカオ64%である。その
レシピを渡した。
そして希は自分も蒔地を勉強しているので
圭太にもケーキのレシピを渡した。
「うち、大輔さんと付き合うことに
なったさけ」といった。
そして、大輔と食事にいった。
圭太と高志は
あっけにとられた。
弥太郎さんの展示会が始まりました。
まずは中華料理とのコラボ。
珍さんが頑張っている。
イタリア料理
フランス料理と続き
フランス菓子とのコラボは
最終日です。
その会場を見た希。
弥太郎一行は打ち合わせに出て行った。
一人になった希に一子が
声をかけた。
久しぶりの再会に二人は喜んだ。
圭太とは会いたくないのか
出て行ったところを見て
入って来たという。
希がいるとしって見に来たという。
また圭太とあうと同じことの繰り返し
になると一子は言った。
もともと圭太とは合わなかったんだと
一子はいう。圭太に怒られるから
能登を出る勇気が出たという。
希は驚いた。
なにをいうんだろうと。
圭太への気持ちはどうなんだと聞く。
一子は「説教はいい」というが
「説教ではない仲間だから」と
いった。
一子は「仲間って何?」と聞く。
「小さい村でたまたま同じ年の子供が
イタからくっついていた
だけやろ」と一子はいった。
いまは一子は広い世界に出て
その狭さがよくわかったと
いった。
「ほんとうは何でも自分で選べるんだよ。
住むところも
生き方も
友だちも・・」
希は、「自分も横浜に来たけど
全く変わらないという。
一子たちを大事な友達と思っている」と
いった。
一子は、「気が付かなかった?
ときどき希のことが大嫌いだった」と
いう。
「希と一緒だと自分が嫌いになる。
息が苦しくなる・・
圭太に執着していたのは希がいた
からかもしれない・・。
でもやっと解放された。
誰とも比べなくてもいいから。」
「なして、そんなことを???」
希は驚く
「だったら圭太は?」
「うちがいるから我慢していたのでしょ?
圭太と付き合えばいいのよ。」
「うちはそうしたいわ!!!
だけど圭太は一子が好きなんだよ。
成人式で一子が帰ってこなくて
傷ついて俺のせいで
追い詰めてしまったって
自分を責めていた。
だからそんないいかたなんて
圭太がかわいそうだ。」
と怒鳴った。
が、美南が聞いていた。
会場のレイアウトを大吾から預かって
持ってきたという。
しかし、希のまだ圭太が好きだという
気持ちを聞いて
それで大輔と付き合うなんて
ひどすぎると
怒った。
「圭太さんに振り向いてもらえないから
お兄ちゃんにしたの?
お兄ちゃんなら傷つかずに済むから?
すごいね。最低!!」
そう言って出て行った。
一子は言った。
「へえ、希でもそういうことするのね。
ま。関係ないけど。」
一子は出て行くときに振り向いて言った。
「うちは絶対幸せになるから。
皆の中で誰よりも成功して
一番幸せになる。
ほんなら・・・。」
一人になった希は
ため息をついて
声を殺して
泣いた・・・。
****************
さて・・・
これはどうなんだろ?
ほんとうは希は圭太が好きなんだ
ね?
でもなんで大輔を選んだのか、わからない。
美南が言うように大輔だと傷つかないから
かも?
誰かと取り合うこともないし。
大輔は希が好きだし。
その気持ちに便乗したわけだ。
よくあることかもしれない。
だけど美南がいうように
最低と言われても仕方がない。
二股かけたのだから。
圭太もそうだったけど。
一人に絞るのはそれだけ
難しいことなのかもしれない。
自分があやふやで未熟だから。
希・・・
仕方がない、何をいわれても、受け入れる
しかないね。
希の正義感は説教に聞こえた一子が
かわいそうと思った。
同年齢に説教されるって、プライドが
傷つくからね。
一子は両親にかわいがられて
大事にされて育ったので
ちょっと、こどもっぽいかも
しれないけど、必死で生きている
ところがなかなか根性があって
いいと思った。
人間関係にしばられて村で息苦しい思いをして
暮らしていても、その村の本来の
良さがわからない
から、都会暮らしもいい勉強になると
私は思った。
「圭太の輪島塗にはプライドが
詰まっているサケ
このケーキが一番似合う
って、こういうのは嫌かな?」
といった希。
「好きや・・」
と圭太は答えた。
この場合の好きっていうのは
このケーキが好きなのか
それとも・・
と、希はとまどうが
そのとき、
大輔が帰ってきた。
「あ、いたいた・・・
ただいま」
美南がいつ、いたのか
わからないが
「やっとお兄ちゃんがかえって
きたよ~~」と
いう。
大輔は圭太がいるのに気が
ついた。
「あら?」
「どうも・・」
ふたりは短い挨拶をした。
希は大輔に、輪島塗の展示会
でケーキとコラボすることに
なったと話した。
すると
美南が「圭太さん、ちょっと」
と圭太を呼んだ。
美南は気を聞かせて
圭太を連れ出した。
それがわかっているから
希はちょっとどきどきした。
大輔は、「待たせたね」と
いつものように飄々として
いって
「あのさ」
と言葉をきった。
希は緊張すると
「携帯もちな」
という。
「いろいろ話したいことがあったん
だよね。
新種の野鳥が発見されたと
思ったらこれがツアー会社の
仕込みで、テレビ局までてきて
騙されたことにしようと
いうことになったけど
偉い学者さんまで来て
大騒ぎになったんだけど。
知らない?」
希はそれどころではないので
知らないとしか答えられない。
「相変わらず、何も変わってないね。」
「キミは?気持ちは変わってない?」
希は
「変わってないよ。」
という。
「うちと付き合って下さい。」
「はい・・・。ごめんね
遅くなって」
大輔は希を抱きしめた。
その頃、圭太は天中殺の前で
希がくれたお皿とケーキの写真をみて
いた。
そこへ美南が声をかける。
「希ちゃんと二人で何をしていたの?」
意味深な質問である。
圭太は打ち合わせだと答えた。
美南は納得して天中殺に
はいっていった。
お店の中では藍子が地元の
食材を送ってくれたとかで
みんなわいわいと盛り上がっていた。
食材の質の良さが売りの能登の産直で
ある。
そんな食材を子供のころから食べていた
と文がいう。
「だから・・・か・・」
大吾は希の味見の感覚のよさの原因を
知ったような気になった。
希と再び合流した圭太。
高志も一緒でこんど大きな会場で
ライブができると報告をした。
喜ぶ希はこんど展示会で出すことにした
ケーキを一緒に食べて見てと
提案する。
フィエルテである。
二人ともうまいといった。
フィエルテの材料は
キャラメルとカカオ64%である。その
レシピを渡した。
そして希は自分も蒔地を勉強しているので
圭太にもケーキのレシピを渡した。
「うち、大輔さんと付き合うことに
なったさけ」といった。
そして、大輔と食事にいった。
圭太と高志は
あっけにとられた。
弥太郎さんの展示会が始まりました。
まずは中華料理とのコラボ。
珍さんが頑張っている。
イタリア料理
フランス料理と続き
フランス菓子とのコラボは
最終日です。
その会場を見た希。
弥太郎一行は打ち合わせに出て行った。
一人になった希に一子が
声をかけた。
久しぶりの再会に二人は喜んだ。
圭太とは会いたくないのか
出て行ったところを見て
入って来たという。
希がいるとしって見に来たという。
また圭太とあうと同じことの繰り返し
になると一子は言った。
もともと圭太とは合わなかったんだと
一子はいう。圭太に怒られるから
能登を出る勇気が出たという。
希は驚いた。
なにをいうんだろうと。
圭太への気持ちはどうなんだと聞く。
一子は「説教はいい」というが
「説教ではない仲間だから」と
いった。
一子は「仲間って何?」と聞く。
「小さい村でたまたま同じ年の子供が
イタからくっついていた
だけやろ」と一子はいった。
いまは一子は広い世界に出て
その狭さがよくわかったと
いった。
「ほんとうは何でも自分で選べるんだよ。
住むところも
生き方も
友だちも・・」
希は、「自分も横浜に来たけど
全く変わらないという。
一子たちを大事な友達と思っている」と
いった。
一子は、「気が付かなかった?
ときどき希のことが大嫌いだった」と
いう。
「希と一緒だと自分が嫌いになる。
息が苦しくなる・・
圭太に執着していたのは希がいた
からかもしれない・・。
でもやっと解放された。
誰とも比べなくてもいいから。」
「なして、そんなことを???」
希は驚く
「だったら圭太は?」
「うちがいるから我慢していたのでしょ?
圭太と付き合えばいいのよ。」
「うちはそうしたいわ!!!
だけど圭太は一子が好きなんだよ。
成人式で一子が帰ってこなくて
傷ついて俺のせいで
追い詰めてしまったって
自分を責めていた。
だからそんないいかたなんて
圭太がかわいそうだ。」
と怒鳴った。
が、美南が聞いていた。
会場のレイアウトを大吾から預かって
持ってきたという。
しかし、希のまだ圭太が好きだという
気持ちを聞いて
それで大輔と付き合うなんて
ひどすぎると
怒った。
「圭太さんに振り向いてもらえないから
お兄ちゃんにしたの?
お兄ちゃんなら傷つかずに済むから?
すごいね。最低!!」
そう言って出て行った。
一子は言った。
「へえ、希でもそういうことするのね。
ま。関係ないけど。」
一子は出て行くときに振り向いて言った。
「うちは絶対幸せになるから。
皆の中で誰よりも成功して
一番幸せになる。
ほんなら・・・。」
一人になった希は
ため息をついて
声を殺して
泣いた・・・。
****************
さて・・・
これはどうなんだろ?
ほんとうは希は圭太が好きなんだ
ね?
でもなんで大輔を選んだのか、わからない。
美南が言うように大輔だと傷つかないから
かも?
誰かと取り合うこともないし。
大輔は希が好きだし。
その気持ちに便乗したわけだ。
よくあることかもしれない。
だけど美南がいうように
最低と言われても仕方がない。
二股かけたのだから。
圭太もそうだったけど。
一人に絞るのはそれだけ
難しいことなのかもしれない。
自分があやふやで未熟だから。
希・・・
仕方がない、何をいわれても、受け入れる
しかないね。
希の正義感は説教に聞こえた一子が
かわいそうと思った。
同年齢に説教されるって、プライドが
傷つくからね。
一子は両親にかわいがられて
大事にされて育ったので
ちょっと、こどもっぽいかも
しれないけど、必死で生きている
ところがなかなか根性があって
いいと思った。
人間関係にしばられて村で息苦しい思いをして
暮らしていても、その村の本来の
良さがわからない
から、都会暮らしもいい勉強になると
私は思った。
