泥沼恋愛チョコレート3
美南の好きな人とは
高志だと思った希だった。

さっそく高志の好きなものを
みのりに聞く。
バレンタインに高志にピッタリ
之チョコを作ろうと思った
からだ。

みのりは高志の良さがわかるとは
横浜の人もやるねと
よろこんだ。

高志の好物は
「いしる
いわもずく」

「・・・

みのり・・・

チョコねんよ・・。」


つまり高志はフルーツは
なんでも好きで特に
イチゴという。

「イチゴかぁ~~」

そこへ大輔が帰ってきた。

釣りのかっこうだ。

「また釣りか・・・」

というと

大輔は
「行く?
芦ノ湖でブラックバス」という。

希は「そんなに暇ならどっちかの店を
手伝ったらどう?」
という。

大輔は
「希ちゃんて俺だけに
つめたいよね」と
意味深に言う。

大輔は大吾が家族を
ほったらかしにすると
文句言ったけど
大輔も同じだと
希は言った。

しかし大輔は
「道が混むから」と
いってさっさと
釣りにいった。

高志はバイトをしていた。
「高志って彼女織らんよね?」
そう聞くと珍さんが答えた。
「いないけど?それがなにか?」

「ううん、なんでもない。
じゃましてごめんね
バイト頑張ってね?」

高志を送り出した。
彼女はいない。
そうか、と希は力が入った。

そして、チョコのデザインを
考えた。

美南はそれを見て感激したが
「実は、甘いものは嫌いな人
なんだ」と
いう。

「だから、甘くないチョコで
お願いしようと思って」と
いう。

希はもう一回考えてみると
いった。

「高志は甘いもの好きではないのか」
とつぶやく。
美南は「は?」と聞きなおした。
美南は
希が先走っている
のを感じたが・・
違うと言い出せない。

あまりにも希が必死だから。

で、美南がお参りにいったときのこと。
実は、高志は美南にいうことが
あるらしく、美南に話しかけた。

「能登の・・・」

美南は、「しゃべった」と感動した。
「あ、ごめん続けて。」

「あの、希もへんやったし
能登の友達から電話があって
『高志のことを好きだという
ひとがいるらしい。チャンスやで』」
という。
「俺じゃないげんろ?」
と美南に高志は言う。
「なんとなくわかるから」と
いう。

「ごめん!
希ちゃんがよろこんでいるので
言いそびれて。」

というと
高志は笑った。
海を見ながら
いう。
「おれもおるげんよ。」
好きな人がいるという。

「叶わない相手だけど。」

「ありがとう、たくさん
しゃべってくれて。」
能登の人は村全体が
家族みたいと大輔が
いっていた。
ほんとうみたいだねと
美南は言った。

そのころ、能登では
圭太が塗の修理の伺いを
はるさんちにいった。

はるさんも浩一も
なぜか元気がない。
一子がいないからだ。

藍子は圭太と一緒だったので
その様子を見て
「大丈夫ではないのね」という。

村が元気をなくてしていると
大人たちは力なくいった。

わかいものの中で
元気がないのは洋一郎
だけだという。

一徹とみのりは元気である。
高志にも浮いた話があるという。
洋一郎はがっかりした。

元冶はいった。
「生まれて育って出て行く。
ぽかっとひとがおらんように
なるさけな。
村には、もうお前たちの時代や。」
と圭太に言う。
「おまえたちが何とかせい」という。
圭太は「なんとかとは?」と聞くが
「自分で考えろ」といった。

そのころ、恋愛にうとい希は
韓国ドラマを見ながら
恋愛の勉強をしていた。

「男が去っていくのに
理由なんかない・・・」
そしてキスシーンの時は
思わず、自分の唇に手を当てた。

そして、テンパリングの練習。
チョコを溶かして
形にいれて
できた。

「ね?食べて見て。
塩チョコやで。」と、美南にいう。
能登の塩をチョコの上に
まぶしてある。

美南は「おいしい~~~」といった。
甘さも控えめで
丁度いいという。
「能登の塩なら高志も喜ぶだろうな」
と希はつぶやいた。

ついに、美南は
たえきれず、相手は高志ではないと
いった。
そこへ「またケーキをつくって
いるの?」と大輔がきた。

「もしかして、甘いもの苦手ですか?」
「うん?うん。」
大輔は美南に、「これをやるよ」といった。
ペンダントだ。
「もうそれは古いだろ?」という。
さすがに、希でもこの展開は
美南の恋の相手は
大輔だと
わかった。

思わず息が止まってしまったが
美南を見ると
美南は、希に
「正解」といった。
なんだって???
希には
目の前のことが
大きな衝撃となった。
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ここで気になるのは
高志の叶わぬ相手という
ひとだ。
誰だろう???

陶子さん?
まさか・・・。

若い者がいなくなると村
全体が力を亡くすという
現象。

確かにそうだと思うが
それでも田舎にいろとは
言えないのが親心。
そうであれば
都会に住む若者が
田舎にやってくることを
推進しないと・・・・。
なんて思ったりする。

しかし、一番の問題は
働く場所である。

若者の経済的基盤を
保証しないと
住むことはできない。
これは行政の問題だろうか?
民間の活力だろうか???