卒業ロールケーキ6
徹は藍子に土下座をして
謝った。
「スミマセンでした。
根性なしですみません。
六年間ほったらかしにして
帰ってきて
スミマセンでした。
こんどこそ、
こんどこそ
がんばります。
チャンスを下さい。
もう一度家族にしてください。」
藍子は
「もう~~やめてそんな空約束。
聞けば聞くほど決心が鈍るから。
土下座も禁止
安い土下座になっとるよ。」
「すみません・・・
あ・・」
「徹さん」
「はい?」
「もう一度家族になりましょう。
私たちを笑顔にしてください
ことばはいらないから
態度で示して」
徹は藍子に抱き着いた。
それをみて一徹は
「あほらし」
といい、希は
「おかあさん、うれしそう。」
といった。
どんなにダメ人間でも
お母さんは徹に恋をしている。
人を好きになるというのは
理屈ではないんだなと
希は思った。
食事の支度を手伝いにいくと
希は
「あ、」と思った。
なんと、
ここのお椀は
輪島塗だったんだ。
文は「民宿はじめるとき
輪島で一色こうたげよ」
という。
「もう、
30年以上も使うとるわ。」
「30年・・・・???」
2002年平成14年
3月・・
卒業がまじかになった。
高校だけは卒業するという
約束で圭太は弥太郎のもとで修業が
認められた。
一子は結局東京に受けにいった
オーディションには落ちて
しまった。
でもまだ、まだあきらめていない。
とりあえず一子の
東京行がなくなり浮かれている
洋一郎は卒業前から早々と
凝視の修業を開始。
みのりは農協にはいることになり
そして・・・・
教室の前で高志がギターをもって
歌を歌うという。
洋一郎、圭太
みのり、一子、希は
じっとみていた。
演奏がはじまり
歌になった。
「一番大事な時こそ、僕は
何も何もいえない・・
一番伝えたい気持ちは
いつも
青い空のなか・・・」
実は影の薄い高志にはロック
ミュージシャンという
濃い将来の夢があった。
高志には東京の大学に行きながら
プロを目指すのだった。
「♪~卒業したらバイクに乗ろうと
思っているんだ」
「♪そしてまた、春に代わる
また、ここで会おう
またここで会おう~~~」
「♪泣いたり笑ったりして
また、ここで会いたいよ
あいまいな言葉じゃなくて
僕と約束してよ」
アップテンポのいいリズムに
希たちは手拍子を始めた
「♪泣いたり笑ったりして
また、ここで会おう」
「ㇻラㇻラ
待っていてよ
~~~~~~」
希は笑顔で涙をためながら
手拍子をした。
海をみながら
みのりと話す希。
「みんな行先が決まったね」
とみのりがいう。
「ほうやね。」
「希ちゃんももう気持ちは変わらな
よね?」
「うん、変わらないよ。」
「♪ㇻラㇻラ
約束しよう
ㇻラㇻラ
また会おう」
・・・・
希は、圭太を呼び出した。
「ごめん、忙しいのに。」
「ええよ。」
「うち、輪島市役所に就職する。」
「ほうやってな。。。」
「コンテストに落ちて
思いのほか悔しかった。
ぼろカスに言われて落ち込んだ。
そのあと圭太に会って
輪島塗の話を聞いて
やっぱり夢があるっていいなと
思って。
ほやけどうちはお母さんを
おいていけない。」
圭太はなぜか
表情一つ変えない。
あれほど、アプローチしていたのに。
なぜ?
希は話を続けた。
父親が全く当てにならない
ので希が助けないといけない
こと。
「ケーキは趣味でいい。
うちはやっぱり、夢より
家族が大事やから。
ほんでも
理屈に合わんこと言うけど
圭太のことは応援したい。
もし、圭太の気持ちが
変わってなかったら」
「・・・・」
「早いね、もうきとったん?」
「え?」希は驚いた。
一子だった。
実は、圭太は一子と付き合って
いるといった。
「ほら行こう。」
一子は圭太の腕をつかんで
歩いていく。
「早かったんな。」
「たのしみにしていたから。」
あまりの展開に
取り残された
希。
つまり、希は降られたんだ。
あっけにとられる希だった。
元冶は心配するが。
「どうした希??
おなかすいているのか??」と
徹が聞く。
「なんでお父さんが幸せで
うちが・・・
お父さんのせいや。」
希は徹に八つ当たりを
した。
徹は希がおなかすいて
錯乱状態になった
といった。
藍子は、ご飯を食べようと
希にいった。
「おなかいっぱい食べて
お風呂に入って
ぐっすり寝たら
タイガイのことは
何とかなるから。」
藍子は、知っているのかも
しれない。狭い能登のことだ。
「ほら、希の好きな岩のりのおにぎりも
あるよ。」
希は
「うち・・・お父さんがおらんかった
間・・・あんまり寂しくなかった。
時々はさみしかったり
心配したりしたけど
六年間お父さんがいないことを
気にしないで来たのは
お母さんがいたからだよ。
お母さんに十分すぎるほど
愛してきてもらったさかい
深くて強くて
大きな愛情に包まれてきたから
いつでも守ってもろとって
きたさかい
お母さんのおかげでうちと一徹は
ここまで大きくなってんよ。
お母さん
ありがとう。」
なにね、急に。
希はなみだぐんだ。
泣きながら食べるおにぎり
だった。
そして、希は
魔女姫を箱に入れた。」
その夜、希はもう一度
夢を封印した。
翌日、母親たちの唄で
子供たちの卒業がお祝いされた。
あの、聖者が町にやってくるを
英語でお母さんたちは歌った。
そして四月。
希は市役所の職員の名札を
つけた。
辞令を受け取るとき
やはり・・・
なぜか・・・・
「津村・・・」と呼んで
その後の名前が出ない。
「まれです。」
「まれ?」
「はい。」
「産業振興課勤務を命ず。」
辞令をもらった。
その上司は
紺谷だった。圭太の父親だ。
「この瞬間からおまえは公務員だ
規則にのっとり
自覚と責任を持った行動を
とるように。」
課長の紺谷が言った。
「う・・そ・・」。
希は驚いた。
市役所内を掃除するクリーンクルーに
なんと徹がいた。
徹はそれを内緒にしていた。
******************
卒業となった希たち。
今まで育ててくれた母への
感謝があってこそ
希は夢を捨てた。
ものになるかならないかも
わからないケーキ職人の道を
歩くわけにはいかない。
地道にコツコツ
公務員をやりながら
家計を助けることにした。
徹は相変わらず、頼りない
様子である。
もしクリーンクルーもできないと
なると、前途多難である。
希と同じ職場だなんて
大丈夫かと思う。
。。。
しかし、いいですね。
三月、四月・・・
卒業とはじまり。
私は高校を出て
はじめて一人暮らしで
大学生活を始めたころを
思い出しました。
どっちを向いても知っている人
などいないところへ
よくも飛び込んだものだと
思います。
別れと出会いの季節です。
高志もあんな大きな声で歌える
なんて・・・またここで会おうなんて
歌に込めてメッセージを送るとは。
やるね・・と思いました。
しかし、一子はなぜ圭太とつきあって
いるのか、わからないです。
圭太のどこがいいの
でしょうか?????
圭太も洋一郎が一子を好きだってこと
を知っているくせにです。
どうも、わけわかりません。
希に対する腹いせでしょうか??
なんにせよ、希はかっこいい
公務員姿となって
よかったです・・・・。
将来安泰!!!
と、
思いますが
なにしろ
あの、オープニングの
ケーキの画像ですから
そのうち・・きっと。
徹は藍子に土下座をして
謝った。
「スミマセンでした。
根性なしですみません。
六年間ほったらかしにして
帰ってきて
スミマセンでした。
こんどこそ、
こんどこそ
がんばります。
チャンスを下さい。
もう一度家族にしてください。」
藍子は
「もう~~やめてそんな空約束。
聞けば聞くほど決心が鈍るから。
土下座も禁止
安い土下座になっとるよ。」
「すみません・・・
あ・・」
「徹さん」
「はい?」
「もう一度家族になりましょう。
私たちを笑顔にしてください
ことばはいらないから
態度で示して」
徹は藍子に抱き着いた。
それをみて一徹は
「あほらし」
といい、希は
「おかあさん、うれしそう。」
といった。
どんなにダメ人間でも
お母さんは徹に恋をしている。
人を好きになるというのは
理屈ではないんだなと
希は思った。
食事の支度を手伝いにいくと
希は
「あ、」と思った。
なんと、
ここのお椀は
輪島塗だったんだ。
文は「民宿はじめるとき
輪島で一色こうたげよ」
という。
「もう、
30年以上も使うとるわ。」
「30年・・・・???」
2002年平成14年
3月・・
卒業がまじかになった。
高校だけは卒業するという
約束で圭太は弥太郎のもとで修業が
認められた。
一子は結局東京に受けにいった
オーディションには落ちて
しまった。
でもまだ、まだあきらめていない。
とりあえず一子の
東京行がなくなり浮かれている
洋一郎は卒業前から早々と
凝視の修業を開始。
みのりは農協にはいることになり
そして・・・・
教室の前で高志がギターをもって
歌を歌うという。
洋一郎、圭太
みのり、一子、希は
じっとみていた。
演奏がはじまり
歌になった。
「一番大事な時こそ、僕は
何も何もいえない・・
一番伝えたい気持ちは
いつも
青い空のなか・・・」
実は影の薄い高志にはロック
ミュージシャンという
濃い将来の夢があった。
高志には東京の大学に行きながら
プロを目指すのだった。
「♪~卒業したらバイクに乗ろうと
思っているんだ」
「♪そしてまた、春に代わる
また、ここで会おう
またここで会おう~~~」
「♪泣いたり笑ったりして
また、ここで会いたいよ
あいまいな言葉じゃなくて
僕と約束してよ」
アップテンポのいいリズムに
希たちは手拍子を始めた
「♪泣いたり笑ったりして
また、ここで会おう」
「ㇻラㇻラ
待っていてよ
~~~~~~」
希は笑顔で涙をためながら
手拍子をした。
海をみながら
みのりと話す希。
「みんな行先が決まったね」
とみのりがいう。
「ほうやね。」
「希ちゃんももう気持ちは変わらな
よね?」
「うん、変わらないよ。」
「♪ㇻラㇻラ
約束しよう
ㇻラㇻラ
また会おう」
・・・・
希は、圭太を呼び出した。
「ごめん、忙しいのに。」
「ええよ。」
「うち、輪島市役所に就職する。」
「ほうやってな。。。」
「コンテストに落ちて
思いのほか悔しかった。
ぼろカスに言われて落ち込んだ。
そのあと圭太に会って
輪島塗の話を聞いて
やっぱり夢があるっていいなと
思って。
ほやけどうちはお母さんを
おいていけない。」
圭太はなぜか
表情一つ変えない。
あれほど、アプローチしていたのに。
なぜ?
希は話を続けた。
父親が全く当てにならない
ので希が助けないといけない
こと。
「ケーキは趣味でいい。
うちはやっぱり、夢より
家族が大事やから。
ほんでも
理屈に合わんこと言うけど
圭太のことは応援したい。
もし、圭太の気持ちが
変わってなかったら」
「・・・・」
「早いね、もうきとったん?」
「え?」希は驚いた。
一子だった。
実は、圭太は一子と付き合って
いるといった。
「ほら行こう。」
一子は圭太の腕をつかんで
歩いていく。
「早かったんな。」
「たのしみにしていたから。」
あまりの展開に
取り残された
希。
つまり、希は降られたんだ。
あっけにとられる希だった。
元冶は心配するが。
「どうした希??
おなかすいているのか??」と
徹が聞く。
「なんでお父さんが幸せで
うちが・・・
お父さんのせいや。」
希は徹に八つ当たりを
した。
徹は希がおなかすいて
錯乱状態になった
といった。
藍子は、ご飯を食べようと
希にいった。
「おなかいっぱい食べて
お風呂に入って
ぐっすり寝たら
タイガイのことは
何とかなるから。」
藍子は、知っているのかも
しれない。狭い能登のことだ。
「ほら、希の好きな岩のりのおにぎりも
あるよ。」
希は
「うち・・・お父さんがおらんかった
間・・・あんまり寂しくなかった。
時々はさみしかったり
心配したりしたけど
六年間お父さんがいないことを
気にしないで来たのは
お母さんがいたからだよ。
お母さんに十分すぎるほど
愛してきてもらったさかい
深くて強くて
大きな愛情に包まれてきたから
いつでも守ってもろとって
きたさかい
お母さんのおかげでうちと一徹は
ここまで大きくなってんよ。
お母さん
ありがとう。」
なにね、急に。
希はなみだぐんだ。
泣きながら食べるおにぎり
だった。
そして、希は
魔女姫を箱に入れた。」
その夜、希はもう一度
夢を封印した。
翌日、母親たちの唄で
子供たちの卒業がお祝いされた。
あの、聖者が町にやってくるを
英語でお母さんたちは歌った。
そして四月。
希は市役所の職員の名札を
つけた。
辞令を受け取るとき
やはり・・・
なぜか・・・・
「津村・・・」と呼んで
その後の名前が出ない。
「まれです。」
「まれ?」
「はい。」
「産業振興課勤務を命ず。」
辞令をもらった。
その上司は
紺谷だった。圭太の父親だ。
「この瞬間からおまえは公務員だ
規則にのっとり
自覚と責任を持った行動を
とるように。」
課長の紺谷が言った。
「う・・そ・・」。
希は驚いた。
市役所内を掃除するクリーンクルーに
なんと徹がいた。
徹はそれを内緒にしていた。
******************
卒業となった希たち。
今まで育ててくれた母への
感謝があってこそ
希は夢を捨てた。
ものになるかならないかも
わからないケーキ職人の道を
歩くわけにはいかない。
地道にコツコツ
公務員をやりながら
家計を助けることにした。
徹は相変わらず、頼りない
様子である。
もしクリーンクルーもできないと
なると、前途多難である。
希と同じ職場だなんて
大丈夫かと思う。
。。。
しかし、いいですね。
三月、四月・・・
卒業とはじまり。
私は高校を出て
はじめて一人暮らしで
大学生活を始めたころを
思い出しました。
どっちを向いても知っている人
などいないところへ
よくも飛び込んだものだと
思います。
別れと出会いの季節です。
高志もあんな大きな声で歌える
なんて・・・またここで会おうなんて
歌に込めてメッセージを送るとは。
やるね・・と思いました。
しかし、一子はなぜ圭太とつきあって
いるのか、わからないです。
圭太のどこがいいの
でしょうか?????
圭太も洋一郎が一子を好きだってこと
を知っているくせにです。
どうも、わけわかりません。
希に対する腹いせでしょうか??
なんにせよ、希はかっこいい
公務員姿となって
よかったです・・・・。
将来安泰!!!
と、
思いますが
なにしろ
あの、オープニングの
ケーキの画像ですから
そのうち・・きっと。
