告白シュークリーム1
津村希は夢が大嫌いな女の子。
大きな夢をいつももって失敗の
おおい、父親の影響でそうなった
らしい。
そして、人生の大きな失敗から
夜逃げ同然、東京から能登に
一家でやってきた。
ここで頑張って暮らして行こうと
決意して
2001年平成13年初夏
いま、希は高校三年生。
日本一働く高校生だ。

朝から希は村の放送のバイト。
「外浦村のみなさん、おはようございます。
今日の天気は晴れ一時曇り・・
日中は西の風・・・・
仕事や学校へ行く皆さん今日も
楽しい一日を過ごしましょう・・」

これが終わると
家に帰って一徹を起こして文と一緒に
野菜の収穫をする。

藍子は塩田で働いている。


朝の仕事が終わるとお弁当を作り
みんな揃って朝ご飯を食べ
一時間以上をかけて輪島の高校へ
いくまえに、輪島朝市で働く。

希と藍子は能登弁がすっかり
板について
朝市では野菜を売っている。
この仕事が終わると
ようやく高校へ。
小学校の仲間たちとは
今でも一緒だ。
一子もいる
みのりもいる。

弟の一徹は野球部の戦略担当
をやっている・
チームを甲子園へ導くための
作戦を練るのが楽しいという。

数年前外浦村は合併して
輪島市になった。

変わりはないが
徹がいない。

秋から冬にかけては塩田は
休みなので
六年前、今年は東京へ出稼ぎ
に行くと言って出て行った。

春には帰ると言っていたが
この六年間、帰ってこない。
希たちはすっかり
三人家族となった。

学校では、進路調査をしている。
希望を紙に書いて提出と
言われた。

高校の手芸部でその話をする。
希と一子、みのりと
高志・・・・。

希は
第一希望、輪島市役所の福祉課
第二希望、輪島市役所の総務課
第三希望、輪島市役所の経理課

と、書いていた。
それをみて一子はなにこれ?と聞く。

子供のころからの夢
地道にコツコツの
具現化である。

一子たちは呆れてしまった。
夢なんかと言いながらも
これが夢なんだ。
希の夢は
これなんだ・・・。

夢をもっているではないか!

と、私は言いたい。

働く高校生希は
放課後も朝市の食堂でバイト。

そこにみのりたちがやってくる。

「希!
いつもの!!」

「はぁ~~~い」


角洋一郎は、卒業したら親父の後を
ついで、漁師になるという。

みのりはずっとここにいるつもり
だという。
「就職も結婚もここでするつもりや」
というが
一子は考えられないという。

一子は東京の大学か
東京の会社の就職か・・・
東京に嫁に行くという
手もあると
田舎脱出を夢見ている。

てっとりばやいのは
東京の大学進学だね。

「え?」と洋一郎が言うので
「なに?」と一子は反論。

そこへ希がかぼちゃで作った
クッキーを出した。

一子は、マルと四角の
クッキーを見て
形がいまいちという。
「女の子だったら
ハート形とか
ないの?」

希はハート形だと
生地を全部均等に使えない
ので、もったいないし
集めて練り直すと味が変わる
といった。
現実家、なのである。
「そういえば」と
洋一郎がいう。

「金沢で圭太を見た」といった。
一子と
みのりは「いいなぁ」といった。
あれから一度もあってないからだ。
「そうだ・・・」希はあの日
のことを思い出した。
圭太は金沢に引っ越すことをなやんで
いたが、希が東京から来て
ここになじもうとじたばたしている
のをみて、自分も頑張ろうと思った
と、告白してくれたこと。

その夜、希は藍子にバイト代を渡した。
こうして働く高校生は
家を支えていた。
部屋に入ると小銭を貯金箱に入れた。

机の写真に徹がいる。

そういえば徹の話題が
でない。

希はどうしてかなと思った。

朝市の野菜洗い場で
ふみに、藍子が徹のことを
何も言わないのはなぜかなと
いった。
希は藍子が徹に愛想を尽かした
のではと思っていると文に
いった。
文は、「そうだったらいいけどね」と
意味深なことをいう。

そこへ「おはよう」と一子が来た。

朝から母親と喧嘩したという。
母親は東京へ行かせないと
いっているらしい。
一子に美容院を継いでもらいたい
のだ。

ところで
一子は朝市は初めて来たという。

おどろく希。

「なんで??」

「興味ないさけ。」

「そうかな??
私は朝市大好きだよ
すごくいいよ~~」といって
「これみて。
朝早くから競り落とした魚だよ。」
と魚や

「これみて==すごいよ~~
輪島のあわび、でかいやろ?」
とアワビや

「これみて~~~
輪島塗のお椀~~~」

「ふるくせ!!」

「何が古臭いねん?」

希はお椀を手に取った。
「軽いし~~
きれい~~」

一子は呆れて
「もう行くしね」といって去って行った。

希はおわんに見とれていた。

「すごい・・・」
値段を見た

「三万!!!
うちの時給の・・・・・」

と、計算をしようとした。

すると店の奥から
声がした。若い男の
声だった。

「べたべたと触るな。
指紋が付く!!」

「すみません、こんな高いもん。」

希はおわんを元に戻した。

男は布をもってきて
お椀をふいた。

「100年毎日使えば一日1円にも
ならん。
そこらの安物買うより、よっぽど
安くつくわい。
輪島塗の価値も知らんとって
高い、高いと騒いどるものには
宝の持ち腐れやわいえ。」
そこへまた店の奥から
若い男が声をかける。

「お客さんに何を言っているのだ?
ごめんね、愛想なくって」

とやさしげな男性は
希にいった。
「あっ・・・」
希は、救われた気分になったとき

一子が、希を呼びに来た。

「あ、圭太!!」という。

希は目の前の男が圭太と思った。
「圭太???」
とその人にいったら

一子はあの愛想のない男に
むかって、
「圭太やろ?あんた戻ってきたん?」と
いう。
「一子・・・」と確かにその男は
名前を呼ぶ。

希ははっとして
「こっちけ?」
といって近寄って
圭太と言われた男を見た。
「なんやいね?」
***************
能登の言葉は
げんげろと希が間違えて
いったことがあるが
こっちけ?
ってことは・・・・
ないでしょね。

「こちらのかただったの」
ぐらいにしてほしい!!!


こっちけ?
どっちけ?
あっちけ?

って・・・
あまりきれいな言葉では
ないね。

この朝ドラはなじみのない
能登弁なのでほんまかいな
と思いますが。
たとえばね
関西弁って・・・言いやすいかも
しれませんが、やっぱり付け焼刃は
すぐにわかります。

が・・・・

能登弁は

もっと、なにか

違うので・・・文字にするとき
普通の言葉に直したりします・・・。

で、ここで圭太の登場が今日の
お話のメインだったわけだ。

なにげに、仲良しGからさっさと
圭太を消したのか?
きっと、これからわかるのだろう。

高校三年生になっているはずの
圭太がなぜ、朝市で輪島塗を
売っているのか???

あの、堅物の紺谷父は亡くなったのか?
それは明日からわかるだろうけど
希にとっては
これが、初恋?
だってね、告白シュークリームって
タイトルがあるから
これが告白のお話につながるのかなと
思ったのですよ。