人生は冒険旅行2
1961年昭和36年・・
俊夫さんたちが広島に旅だって
から12年がたった。
大衆向けのウヰスキー余市の唄
に続いて本格的一級ウイスキー
スーパードウカも大ヒット。

マッサンはさらにおいしいウイスキーづくりへの
探究をしていた。

悟はマッサンとエリーの養子となり
北海道大学で醸造学を学んだあと
ドウカウイスキーの後継者として
着実に経験を重ねていた。

エリーは悟の子供つまり孫たちと
いっしょに「ふたりの麦畑」
(「故郷の空」)
を歌っていた。
絵美と政太郎である。
絵美がつぎに「ホームスイートホーム」をリクエスト
する。政太郎は「アニーローリー」がいいと
いう。
二人が譲らないので嫁の和歌子が
「喧嘩しないのよ」と仲裁に入る。

「おばあちゃん、困っているでしょ。」
「大丈夫よ。
順番に歌おうね。」

エリーはそういってホームスイートホームを
伴奏してみんなで歌った。

おばあちゃんのほほえましい
老後の生活の一幕である。
エマから手紙が来た。
エマは12年前通訳にアメリカに旅立った
その後イギリスにわたり
今はロンドンの出版社で働いている。

三年ぶりに日本に帰国するという。

エリーは部屋にはいって
母ローズマリーの遺影に向かって
「エマが無事に帰って来るように守って
下さいと」つぶやいた。
早苗、政志も・・・
そして熊虎も・・・
彼らも写真になってエリーを
見守っていた。

エマが家に帰って来る当日
政春とエリーは待ちきれなくて
工場の外にエマを迎えにでた。
雪のなかエマが手を振った。
政春はエリーを気遣った。

ところが、エマは一人では
なかった。
マイクという青年と一緒だった。
何者だろう?
政春とエリーは驚いた。
かれは「初めましてマイクと言います」と
自己紹介をした。

家に帰ってエマは絵美と政太郎に
お土産を渡した。
和歌子にも渡した。
子供たちは雪だるまの続きを作ろうと
和歌子を誘って外へ出て行った。
さて・・・
テーブルにはエリーと政春
マイクがいた。
マイクが撮った写真を見ていた。

清水寺に政春は感動し
飛鳥の石舞台に驚いた。
マイクは日本の文化に興味を
もっていたという。
そして、いまはエマの仕事の
パートナーでもあり
人生のパートナーでもあると
エマが言ったので
エリーと政春は・・ぎくりとした。

「どういうこと?」とエリー。

「実は私たち、二年も前から一緒に
暮らしているの。」

「二年も?」とエリー。

「結婚を前提にか?」と政春が聞く。

「結婚はまだ・・・
お互い仕事が忙しいし
やりたいこともあるし・・・
でも一緒に居ると楽だし
落ち着くし・・」とエマが言う。

「・・・・・ええか?エマ・・」

政春がエマに言うと
「そういわれると思った」という。

「わしはまだ、なーんもいうとらんで。」
「私たちは、誰にも迷惑をかけてないわ。
今の生活がベストなの。ね?」

マイクは「私はエマを愛しています。
エマも私を愛しています。」という。

「じゃ、何で結婚せんのじゃ?
お互いの両親と挨拶をして
ちゃんと、結婚式を挙げないと。」

エマは政春たちも結婚式を
あげてないと反論した。

そりゃ・・
政春とエリーは、両家から反対されましたし。
政春はエリーを連れて
極東の国まで逃げましたし・・・。

「え?そうなんですか?」
とマイク。
政春は「わしらはいろいろ事情が・・
のう?」とエリーに言う。
マイクは「どんな事情ですか?(英語)」と聞くので
政春は「君には関係ないじゃろが」と
いった。

エマは、今回の帰国の目的の一つに
自分にとって一番大事な人を
紹介したかったといった。

マイクは今人生の岐路に立っているので
政春とエリーに人生についてはいろいろ
話をしてあげてほしいとエマは言うが。

会社のカメラマンとして生活の安定をとるか
フリーランスになって自分の取りたい写真を
とるか・・・
そこで政春の苦労話は参考になるからと
エマが言うのだが
「なんで自分が見ず知らずの男にアドバイスを
しなくてはいけないのか」と
政春はぼやいた。
エマは「自分の大切な人なのよ」という。
政春は「そのまえに結婚するかしないかが
問題だ」という。
エマは「結婚なんて紙切れ一枚の問題でしょ」と
私が昔、よく聞いたことばをいった。
この時代からこのセリフはあったのかな。

「エマ・・・
どこの世界に結婚もしないで
男と暮らすことを許す親がいるのか?」
と嫌語を言う政春。

エマは、エリーに二人のなれそめを話して
上げてほしいというが
政春は自分たちのなれそめは関係ないと
いった。

エマはマイクに二人のことを知っている限り
話をしたらしい。
するとマイクは大変感動したという。

「聞かせてください。
いつ、どこでどうやってお二人は
であったのですか?(英語)」

エマは「二人の出会いはね
お母さんの家のクリスマスパーティだった
の・・・ね?」という。

エリーは、「そうよ・・」と答えた。

あの日、エリーの家についた政春は
玄関に案内に出てきたエリーに
一目ぼれだったのかも。
クリスマスプディングをみんなで分けて
食べるとき
エリーは指ぬきを
政春は銀貨を
自分のプディングから見つけた。

クリスマスプディングをわけて
指ぬきと銀貨をあてた
男女は、結ばれるというお話があると
皆、もりあがった。
政春は驚いた。
「そんなの単なるお話よ」と
エリーはいったが。
それが出会いだったというと
マイクは感動した。
「でも結婚を反対されたことで
結婚式はあげれなかったね」と
エマに確かめられた。
エリーは「結婚式は上げたわ」という。
政春は驚くが
一緒に日本に来る前にスコットランドで。
というが、あれは・・・
役所の手続きであった。

一生に一度の結婚式を挙げてやれなかった
ことは、エリーに申し訳ないと
政春は言う。
「日本に来てからやればよかったのに。」
エマは「自分たちよりもお父さんたちだよ」
というが・・・。
エマはエリーに「結婚式を挙げたらいいのに」
という。

政春は「自分たちよりエマのほうが問題だ」と
反論した。
エマは「自分はアドベンチャーの最中だから
だれもわたしの冒険を止める権利はないわ」
と言い切る。

険悪になりそうな雰囲気だったが
エリーが、「まぁまぁ」といって
「久しぶりに会ったんだから
ゆっくり話しましょうね。」
という。
「お茶のお替りを入れてくるわ」と
いって、ポットをもって立ち上がった。

ところが台所へ入ったエリーは
その場に倒れこんだ。
大きな音がしてポットが割れた。

政春とエマ、マイクは急いで
エリーのもとに駆け付けた。

「どうしたの?」とエマ。
「いつもの貧血か」と政春。

「ごめんね・・・」

「いっぺん椅子に座ろう。」
政春はエリーを椅子に座らせた。
エリーの命のカウントダウンが
始まっていることを
まだ誰も知らない・・・。
****************
エマは・・・言いたいことを言う
という人生座右の銘があるが
これはいいすぎ。
それなりに、育ててくれた両親に
感謝をしなくては・・・。
私が古いのかもしれないけど。
政春とマイクとの出会いはかなり
唐突だった。
まえもって話をしておくべきでは
なかったのかと思う。
ロンドンで出版の仕事をしているという
キャリアウーマンのエマなので
ちょっと普通の娘よりも自由で
高飛車な個性なのかもしれないが
果たして国際派の女性とは
そんなものだろうか?
この脚本がちょっと信じられない。
この役だったら女優さんは
関根まりさんがよかったかなと
思う。
発音いいし・・・
ちょっと外国っぽし・・
バイリンガルで育ったエマ
を表現してほしかった
と思ったけど。

木南さんの演技だとエマは海外で活躍する女性で
なんだけど英語が取ってつけたみたいで
下手。
人の気持ちを思いやることが
できないと
異文化社会では仕事はよけいに難しいのでは
ないのかな?
このエマがすごく
生意気に見える。
女性としての魅力がないように
見える。
たとえ、「結婚は紙切れ一枚だ」というセリフで
あったとしても、言い方が下品でエゴに見えた。
人の心を思いやる女性だとこういっても
下品でエゴには聞こえないと私は思った。

一方、両親の反対を
押し切って自分の信念のままに
結婚した政春たちは
やはり自分勝手なんだろうかと
思ったりするが、
目線を変えるとそうなる。

そういうことなのか・・・。

ローズマリーに言わせてみれば
あのときの自分はマイクを前にした
政春のようなものというかも。

政春がエリーを連れて帰国した時
田中社長の長女さんが
エリーを「親不孝者」といったが
目線を変えるとその一言なんだと
思った・・・難しいね。