負うたこに教えられる4
自分とエリーの見かけがなぜこう
違うのかと悩むエマに周囲は
気を使って大きくなったら
エリーのような金髪になるという。
ある日、エマが学校から帰って来ると
熊虎が玄関先で呼びとめた。
そして、一枚の絵を出した。
モスラのようである。
「これはなんだかわかるか?
これは芋虫だ」とじっと絵を見て考える
エマにいった。
こ「れは大きくなったら蝶々になるが
どうやってなるのかわかるか?」
エマは「たくさん葉っぱを食べて
さなぎになって蝶々になる」と答えた。
熊虎は、エマを褒めて
「エマも両親の言うことを聞いて
たくさん食べていい子でいると
大きくなったら今は芋虫かも
しれないけどりっぱな蝶々に
なるよ」といった。
「エリーのようになる」というと
エマは喜んで帰って行った。
しばらくして政春が大阪から帰って
きた。
熊虎は「大阪はどうだったか」と聞く。
「出資者にこってりとしぼられた」と
話すと、「気にすることはない。
ウイスキーを造ってここをウイスキーの
里にしてくれ」と熊虎はいった。
エリーがその話声を聞いて家から
でてきた。
お帰りなさいのハグの後
「エマはどうしてる?」と政春が聞くの
「後で少し相談がある」と
エリーはいった。
仕事にいくと、政春は早速販路の
開拓をすることを話した。
問屋や小売店が仕入れてくれない
なら、百貨店に売ることを考えると
いった。
この時代、百貨店というと高級イメージ
である。
俊夫と一馬は驚いた。
エマはハナに漢字を教わっていた。
「親という感じは木の上に立って
見ると書くのよ」とハナはいった。
「エマの両親もいつもエマを見ているよ」
という。
エマは「ハナのお母さんはどんなお母さん
だったの」と聞いた。
ハナは驚いたが、話を始めた。
「10歳ぐらいの時に亡くなった」と。
エマの年ぐらいだった。
ずっと泣いていたといった。
朝も昼も夜も・・・。
「ハナはお母さんに似ているの?
エマはお母さんとお父さんのどっちに
似たのかな?」という。
ハナは、「かしこくて元気なところは
お父さん、きれいで優しいところは
お母さんに似てるよ」という。
「髪の毛が黒いところはお父さん
に似たのかな?」
ハナはどきどきした。
後でその話をエリーとマッサンにした。
「そろそろ本当のことをいったほうがいい」と
いった。
エリーと政春は考えた。
そのころ
私の家族という作文にとりかかる
エマだった。
ふたりは、ちゃんと話そうと
結論を出した。
そして政春がエマの部屋にいった。
お父さんお帰りとエマが
政春のもとに走り寄り
だきついた。
政春は、エマに大事な話があると
いった。
「どんな話?」
リビングで、三人が話を始めた。
政春が「エマの髪の毛や肌の色が
なぜ、エリーと違うのかという
話をする」といった。
エリーはじっとエマを見た。
「お父さんに似たからでしょ?」と
エマがいう。
政春は笑ったが
本題にはいった。
「エマはのう・・・
養女なんじゃ。」
エマは養女の意味が分からない。
「わかるか?
わしらとは、血がつながっとらん。」
「どういうこと?」
「エマは、
エマのほんとうのお父ちゃんと
おかあちゃんは死んでしまったんじゃ。」
「死んだ?いつ?どうして?」
「エマが生まれてすぐに流行病だった」
といった。
「それだから生まれたばかりのエマを
ひきとって今日まで育ててきた」
ということだった。
「エマ・・・
これだけは信じてくれ。
お父ちゃんもお母ちゃんも
エマのことを本当のコドモだと
思っている。
血がつながっているとかつながって
ないとか
関係ない。
エリーのエと政春のマをとって
エマとつけた名前だ」と
政春は言った。
「その気持ちはエマを譲り受けた日から
ずっと変わってない。
じゃけん
エマにも
自分たちはホンマのおとうちゃん、おかあちゃん
じゃ・・・。」
エマはあまりの話に呆然としていた。
「そう思ってもらいたい。わかって
もらえるか?」
「エマ?」
エリーはエマに話しかけた。
「かわいいエマ???
私たちはずっとあなたを
愛してますよ。」
うつむいていたエマ。
顔を上げて
「うん、わかった」
といった。
エリーは涙をふいた。
政春はエリーとエマの手をにぎった。
その夜、エマは寝れなかった。
机の上にかけなかった
作文があった。
翌朝、学校へ行くエマ。
「いってきます!!」
「エマ、ちょっとまって。」
エリーはエマの服をなおした。
俊夫がやってきた。
「エマお嬢様
ぐっどもーにんぐでがんス。」
「おはようございます。」
エマは丁寧におじきをした。
俊夫は「え?」といった。
「行ってきます~~。」
エリーはじっと後姿を見ていた。
近くにいたハナもじっと見ていた。
俊夫は「エマお嬢様も大人になりん
さって・・」と言って笑った。
ハナは、エリーに話をしたのかと聞いた。
エマはわかってくれたといった。
「なにが??」
と俊夫は聞くが・・・。
エリーは、心配だった。
******************
ついに・・・
話をしました。
養女だということ。
血がつながっていないという
こと。
それでも本当の親子だと
いうこと。
10歳の子供である。
しかしいつかは知らないと
いけないことだった。
理解できるできないの
話ではない。
お父さんとお母さんの
どっちに似ているのか?
だれしもがよく話題にしたネタだった。
自分はどっちに似ているのだろう?
父か、母か???
女の子は母に似ていると
言われることがうれしかった。
それはなぜかわからない。
友だち同士でお母さんに似ている子は
嬉しそうに母にであることを
いう。
父似の子は
憮然として、お父さんなんだわ~~と
いっていた。
『空よ、風よ、聞かせてよ
私は誰に似ているだろう
生まれた国・・育つ国
愛する人の国・・・』
いつかは疑問に思うエリーとの
見かけの違い。
その日がいつくるのか、エリーと
政春は腹をくくっていたに
違いないが、いざとなると
辛いことだとおもった 。
エマを大事に思うが故だったのだろう。
エマにとっても大きな試練と
なった。
自分とエリーの見かけがなぜこう
違うのかと悩むエマに周囲は
気を使って大きくなったら
エリーのような金髪になるという。
ある日、エマが学校から帰って来ると
熊虎が玄関先で呼びとめた。
そして、一枚の絵を出した。
モスラのようである。
「これはなんだかわかるか?
これは芋虫だ」とじっと絵を見て考える
エマにいった。
こ「れは大きくなったら蝶々になるが
どうやってなるのかわかるか?」
エマは「たくさん葉っぱを食べて
さなぎになって蝶々になる」と答えた。
熊虎は、エマを褒めて
「エマも両親の言うことを聞いて
たくさん食べていい子でいると
大きくなったら今は芋虫かも
しれないけどりっぱな蝶々に
なるよ」といった。
「エリーのようになる」というと
エマは喜んで帰って行った。
しばらくして政春が大阪から帰って
きた。
熊虎は「大阪はどうだったか」と聞く。
「出資者にこってりとしぼられた」と
話すと、「気にすることはない。
ウイスキーを造ってここをウイスキーの
里にしてくれ」と熊虎はいった。
エリーがその話声を聞いて家から
でてきた。
お帰りなさいのハグの後
「エマはどうしてる?」と政春が聞くの
「後で少し相談がある」と
エリーはいった。
仕事にいくと、政春は早速販路の
開拓をすることを話した。
問屋や小売店が仕入れてくれない
なら、百貨店に売ることを考えると
いった。
この時代、百貨店というと高級イメージ
である。
俊夫と一馬は驚いた。
エマはハナに漢字を教わっていた。
「親という感じは木の上に立って
見ると書くのよ」とハナはいった。
「エマの両親もいつもエマを見ているよ」
という。
エマは「ハナのお母さんはどんなお母さん
だったの」と聞いた。
ハナは驚いたが、話を始めた。
「10歳ぐらいの時に亡くなった」と。
エマの年ぐらいだった。
ずっと泣いていたといった。
朝も昼も夜も・・・。
「ハナはお母さんに似ているの?
エマはお母さんとお父さんのどっちに
似たのかな?」という。
ハナは、「かしこくて元気なところは
お父さん、きれいで優しいところは
お母さんに似てるよ」という。
「髪の毛が黒いところはお父さん
に似たのかな?」
ハナはどきどきした。
後でその話をエリーとマッサンにした。
「そろそろ本当のことをいったほうがいい」と
いった。
エリーと政春は考えた。
そのころ
私の家族という作文にとりかかる
エマだった。
ふたりは、ちゃんと話そうと
結論を出した。
そして政春がエマの部屋にいった。
お父さんお帰りとエマが
政春のもとに走り寄り
だきついた。
政春は、エマに大事な話があると
いった。
「どんな話?」
リビングで、三人が話を始めた。
政春が「エマの髪の毛や肌の色が
なぜ、エリーと違うのかという
話をする」といった。
エリーはじっとエマを見た。
「お父さんに似たからでしょ?」と
エマがいう。
政春は笑ったが
本題にはいった。
「エマはのう・・・
養女なんじゃ。」
エマは養女の意味が分からない。
「わかるか?
わしらとは、血がつながっとらん。」
「どういうこと?」
「エマは、
エマのほんとうのお父ちゃんと
おかあちゃんは死んでしまったんじゃ。」
「死んだ?いつ?どうして?」
「エマが生まれてすぐに流行病だった」
といった。
「それだから生まれたばかりのエマを
ひきとって今日まで育ててきた」
ということだった。
「エマ・・・
これだけは信じてくれ。
お父ちゃんもお母ちゃんも
エマのことを本当のコドモだと
思っている。
血がつながっているとかつながって
ないとか
関係ない。
エリーのエと政春のマをとって
エマとつけた名前だ」と
政春は言った。
「その気持ちはエマを譲り受けた日から
ずっと変わってない。
じゃけん
エマにも
自分たちはホンマのおとうちゃん、おかあちゃん
じゃ・・・。」
エマはあまりの話に呆然としていた。
「そう思ってもらいたい。わかって
もらえるか?」
「エマ?」
エリーはエマに話しかけた。
「かわいいエマ???
私たちはずっとあなたを
愛してますよ。」
うつむいていたエマ。
顔を上げて
「うん、わかった」
といった。
エリーは涙をふいた。
政春はエリーとエマの手をにぎった。
その夜、エマは寝れなかった。
机の上にかけなかった
作文があった。
翌朝、学校へ行くエマ。
「いってきます!!」
「エマ、ちょっとまって。」
エリーはエマの服をなおした。
俊夫がやってきた。
「エマお嬢様
ぐっどもーにんぐでがんス。」
「おはようございます。」
エマは丁寧におじきをした。
俊夫は「え?」といった。
「行ってきます~~。」
エリーはじっと後姿を見ていた。
近くにいたハナもじっと見ていた。
俊夫は「エマお嬢様も大人になりん
さって・・」と言って笑った。
ハナは、エリーに話をしたのかと聞いた。
エマはわかってくれたといった。
「なにが??」
と俊夫は聞くが・・・。
エリーは、心配だった。
******************
ついに・・・
話をしました。
養女だということ。
血がつながっていないという
こと。
それでも本当の親子だと
いうこと。
10歳の子供である。
しかしいつかは知らないと
いけないことだった。
理解できるできないの
話ではない。
お父さんとお母さんの
どっちに似ているのか?
だれしもがよく話題にしたネタだった。
自分はどっちに似ているのだろう?
父か、母か???
女の子は母に似ていると
言われることがうれしかった。
それはなぜかわからない。
友だち同士でお母さんに似ている子は
嬉しそうに母にであることを
いう。
父似の子は
憮然として、お父さんなんだわ~~と
いっていた。
『空よ、風よ、聞かせてよ
私は誰に似ているだろう
生まれた国・・育つ国
愛する人の国・・・』
いつかは疑問に思うエリーとの
見かけの違い。
その日がいつくるのか、エリーと
政春は腹をくくっていたに
違いないが、いざとなると
辛いことだとおもった 。
エマを大事に思うが故だったのだろう。
エマにとっても大きな試練と
なった。
