負うたこに教えられる2
あるひ、エリーは
お弁当を学校に届けに行った。
エリーの外国人の風貌と
エマの黒い髪の毛の
アンバランスに子供たちは
目を見張る。
そして、タケシとミツルはエマを
からかった。
工場のお昼ご飯が終わった。
ハナは後片付けをする。
俊夫はハナに「ごちそうさま
めしがうまい」と大声で言って
出て行った。
そこに
学校から帰ってきたエリーの様子が
おかしい。
ハナはよく聞くと
エリーが異人だからと
子供たちが奇異な目でエリーを
みたことから
エマがいじめられて
いないかと心配したのだった。
そこに、エマが帰ってきた。
いつもの元気であった。
「I'm home!」
と勢いよく
家に入った。
玄関には靴が脱ぎ散らかしてあった
ので、エリーは、エマに、「靴!
そろえないとダメ」と注意を
した。
「お母さん、おやつある?」
「クッキーあるよ。」
「いただきます!!」
「手を洗ってからよ!」
いつものエマだった。
見ているハナも安心した。
エリーは、クッキーを食べようと
するエマに、「あれからどうだった?」
と、聞いたが、エマは平気な顔で
「なにが?」と聞いた。
自分が学校に行ったことで
エマがいじめられなかったかと
エリーは心配だった。
その夜、そのことを政春にいった。
「親が外国人だからと言って
いじめるような子は相手にする
必要はない」といった。
「今まで通り親子三人、堂々と
胸を張っていたらいい」と
政春は心配ないと
いったわけだ。
エマの部屋には両親の似顔絵を
かいた画用紙がはってあった。
お母さんの髪の毛は
黄色でぬってあった。
今日のことをエマは思い出した。
タケシはいった。
「お母さんの髪の毛は金色で
なんでエマの髪の毛は黒いんだ?」
エマは机をたたいて立ち上がって
「おとなになったら金色になるの!」
と大声で言った。
タケシとミツルは
「ええ????嘘付け!!!」
と、からかった。
エマは「うそじゃない!」と
言い切った。
そんなことを思い出して
いると
そこへ政春がきた。
エマはあわてて私の家族という作文を
ランドセルの中にかくした。
政春は、「エマはお母さんのことが
すきじゃろ?」という。
「うん、どうしたの?」
政春は両親の似顔絵を描いた
画用紙をみて
「ようかけているのう~~~」と
ごまかそうとした。
「それで??」
政春は、観念してエマをひざに
抱いた。
壁に貼っている世界地図をみて
「世界は広い、髪の毛の色や
肌の色が違う人、使う言葉が
違う人がたくさんいる。
みんな同じ人間じゃ。」
「うん。」
「はははは・・・よっしゃ!」
政春はほっとした
が・・
エマは
「髪の毛が金色になっても
堂々と生きていくね」と
いった。
「おお、」といったものの
どういうことだ?と
思う政春だった。
政春はリビングにいって
不安そうなエリーにいった。
エマは自分もエリーと同じ
ような金色に変わりたいと思っている
のでは、と。
「そろそろ、本当のことを言う時期がきた
のかもしれない」と真剣にいった。
エリーも悩んだ。
「私はどうしたらいいの?」
「エリーは十分いいおかあちゃんじゃ。
明日から大阪へ出張だからまた帰って
きてから話をしよう。」
夫婦はそんな結論を出したが
翌日の学校では。
「おはよう~~」と
エマが元気よく教室に入った。
よしえが「おはよう」という。
「宿題出来た?」とよしえが
聞くとエマは「お父さんに教えて
もらった」という。
算数はお父さん、国語はハナさん、
英語はお母さんというので
よしえはうらやましがって
こんどエマちゃんの家に行って
一緒に宿題をしていいかときく。
エマは大歓迎だと喜んだ。
そこへタケシとミツルがきた。
「コンニチハ、オハヨウゴザイマス。」
よしえは「邪魔しないで」という。
「エマは異人さんのコドモなのになんで
お母さんに似てないのだ?」
「ほんとうは拾われた子供じゃないのか?」
「違う!」
「や~~いや~~い」
「や~~いや~~い」
「エマ、オベントウワスレマシタ。
トドケニキマシタ。」
「ワタシニホンゴワカリマセん~~」
「ワカリマセン~~」
「コンナオカアサンデゴメンナサイ」
「ゴメンナサイ」
二人が交互にエリーのマネをして
エマをからかった。
エマの顔が険悪になった。
エマが学校から帰ってきた。
いつものように「ただいま~~」といって
くつをそろえずに
あがり、
「おやつたべる?」と聞くと
「あとでいい、宿題するから」と
いって部屋に入って行った。
その日の夜のことだった。
森野の家でエリーはハナに料理を
おそわっていた。
いろりのそばで
エマは、一馬と勉強をしていた。
そこへ、男がはいってきた。
「亀山さんはどなたですか?」
彼は杉本タケシの父親だった。
そばに頭に包帯を巻いた子供が
いた。タケシだった。
エリーは「私が亀山エリーです」と
いった。
「今日学校でうちのタケシがあんたの
娘に突き飛ばされてけがをした。
日本語通じているのか?
娘から何も聞いてないのか?」
エリーは驚いた。
顔を伏せているエマを見ていった。
「エマ・・・どうしたの?
なぜ、タケシを突き飛ばしたの?
ちゃんと説明して。」
熊虎は「子供のけんかに親が出るのは
どうしたものか?
子供同士で解決させるものだ」と
大声で言った。
「ちがう」、と杉本が言った。
じつは、エマがタケシを突き飛ばした
のは、理由があった。
タケシがとんでもないことを言って
エマを怒らせたらしい。
それでタケシの父は息子を連れて
謝りに来たという。
なんていったのかと聞かれて
タケシは小さい声で言った。
「エマは本当の子じゃない。
拾われた子だ・・・・」
エリーは驚いて
エマを抱き「違うのよ」と英語で言った。
なんどもいった。
熊虎も一馬も凍りついたように
なっていた。
杉本はタケシに「しっかり謝れ」といった。
しかし、エマを見るタケシはなにを
思ったのか、逃げるように出て行った。
杉本は
あやまり、自分の家で取れたジャガイモだと
いっておいて帰った。
エマを抱きしめるエリー。
凍りついたような空気をさっして
ハナは「タケシはみんなの前で謝るのが
はずかしかったんだよ。」
といった。
エマに、「ちゃんと謝りに来てくれたし
許してあげようね」といった。
エマは小さく「うん」と言った。
「えらいね~~
どれどれじゃがいも
りっぱだね~~」と
ハナは努めて明るくいった。
****************
子供は正直である。
髪の毛は俊を取ると白くなるが
金色にはならない。
エマの部屋のエリーの絵は
黄色で髪の毛が書かれているけど
目が異様に黒い。そして
大きくて丸い。
あれは・・・・なんだろう?
と思った。
なぜ、グレーではないのか??
エマはかわいい。
はっきりとした口調の女の子だ。
今週はエマで楽しめると思った。
日本初のウヰスキーにしても
リンゴジュースにしても
宣伝も大事だけど、日本人が飲んでみたい
と思うような商品ではないことが
残念である。
その点が気になるドラマだが。
また貧乏になるとか
うれなくて、工員の給料も払えなくなる
とか・・・それが見ているとつらいけど。
子供がエリーのマネをして
ゴメンナサイなどというのは
よくある話だが、エマにとっては許せない
ことだったのだと、思った。
今も昔も子供のけんかは、ちょっとした
トラブルからである。
あるひ、エリーは
お弁当を学校に届けに行った。
エリーの外国人の風貌と
エマの黒い髪の毛の
アンバランスに子供たちは
目を見張る。
そして、タケシとミツルはエマを
からかった。
工場のお昼ご飯が終わった。
ハナは後片付けをする。
俊夫はハナに「ごちそうさま
めしがうまい」と大声で言って
出て行った。
そこに
学校から帰ってきたエリーの様子が
おかしい。
ハナはよく聞くと
エリーが異人だからと
子供たちが奇異な目でエリーを
みたことから
エマがいじめられて
いないかと心配したのだった。
そこに、エマが帰ってきた。
いつもの元気であった。
「I'm home!」
と勢いよく
家に入った。
玄関には靴が脱ぎ散らかしてあった
ので、エリーは、エマに、「靴!
そろえないとダメ」と注意を
した。
「お母さん、おやつある?」
「クッキーあるよ。」
「いただきます!!」
「手を洗ってからよ!」
いつものエマだった。
見ているハナも安心した。
エリーは、クッキーを食べようと
するエマに、「あれからどうだった?」
と、聞いたが、エマは平気な顔で
「なにが?」と聞いた。
自分が学校に行ったことで
エマがいじめられなかったかと
エリーは心配だった。
その夜、そのことを政春にいった。
「親が外国人だからと言って
いじめるような子は相手にする
必要はない」といった。
「今まで通り親子三人、堂々と
胸を張っていたらいい」と
政春は心配ないと
いったわけだ。
エマの部屋には両親の似顔絵を
かいた画用紙がはってあった。
お母さんの髪の毛は
黄色でぬってあった。
今日のことをエマは思い出した。
タケシはいった。
「お母さんの髪の毛は金色で
なんでエマの髪の毛は黒いんだ?」
エマは机をたたいて立ち上がって
「おとなになったら金色になるの!」
と大声で言った。
タケシとミツルは
「ええ????嘘付け!!!」
と、からかった。
エマは「うそじゃない!」と
言い切った。
そんなことを思い出して
いると
そこへ政春がきた。
エマはあわてて私の家族という作文を
ランドセルの中にかくした。
政春は、「エマはお母さんのことが
すきじゃろ?」という。
「うん、どうしたの?」
政春は両親の似顔絵を描いた
画用紙をみて
「ようかけているのう~~~」と
ごまかそうとした。
「それで??」
政春は、観念してエマをひざに
抱いた。
壁に貼っている世界地図をみて
「世界は広い、髪の毛の色や
肌の色が違う人、使う言葉が
違う人がたくさんいる。
みんな同じ人間じゃ。」
「うん。」
「はははは・・・よっしゃ!」
政春はほっとした
が・・
エマは
「髪の毛が金色になっても
堂々と生きていくね」と
いった。
「おお、」といったものの
どういうことだ?と
思う政春だった。
政春はリビングにいって
不安そうなエリーにいった。
エマは自分もエリーと同じ
ような金色に変わりたいと思っている
のでは、と。
「そろそろ、本当のことを言う時期がきた
のかもしれない」と真剣にいった。
エリーも悩んだ。
「私はどうしたらいいの?」
「エリーは十分いいおかあちゃんじゃ。
明日から大阪へ出張だからまた帰って
きてから話をしよう。」
夫婦はそんな結論を出したが
翌日の学校では。
「おはよう~~」と
エマが元気よく教室に入った。
よしえが「おはよう」という。
「宿題出来た?」とよしえが
聞くとエマは「お父さんに教えて
もらった」という。
算数はお父さん、国語はハナさん、
英語はお母さんというので
よしえはうらやましがって
こんどエマちゃんの家に行って
一緒に宿題をしていいかときく。
エマは大歓迎だと喜んだ。
そこへタケシとミツルがきた。
「コンニチハ、オハヨウゴザイマス。」
よしえは「邪魔しないで」という。
「エマは異人さんのコドモなのになんで
お母さんに似てないのだ?」
「ほんとうは拾われた子供じゃないのか?」
「違う!」
「や~~いや~~い」
「や~~いや~~い」
「エマ、オベントウワスレマシタ。
トドケニキマシタ。」
「ワタシニホンゴワカリマセん~~」
「ワカリマセン~~」
「コンナオカアサンデゴメンナサイ」
「ゴメンナサイ」
二人が交互にエリーのマネをして
エマをからかった。
エマの顔が険悪になった。
エマが学校から帰ってきた。
いつものように「ただいま~~」といって
くつをそろえずに
あがり、
「おやつたべる?」と聞くと
「あとでいい、宿題するから」と
いって部屋に入って行った。
その日の夜のことだった。
森野の家でエリーはハナに料理を
おそわっていた。
いろりのそばで
エマは、一馬と勉強をしていた。
そこへ、男がはいってきた。
「亀山さんはどなたですか?」
彼は杉本タケシの父親だった。
そばに頭に包帯を巻いた子供が
いた。タケシだった。
エリーは「私が亀山エリーです」と
いった。
「今日学校でうちのタケシがあんたの
娘に突き飛ばされてけがをした。
日本語通じているのか?
娘から何も聞いてないのか?」
エリーは驚いた。
顔を伏せているエマを見ていった。
「エマ・・・どうしたの?
なぜ、タケシを突き飛ばしたの?
ちゃんと説明して。」
熊虎は「子供のけんかに親が出るのは
どうしたものか?
子供同士で解決させるものだ」と
大声で言った。
「ちがう」、と杉本が言った。
じつは、エマがタケシを突き飛ばした
のは、理由があった。
タケシがとんでもないことを言って
エマを怒らせたらしい。
それでタケシの父は息子を連れて
謝りに来たという。
なんていったのかと聞かれて
タケシは小さい声で言った。
「エマは本当の子じゃない。
拾われた子だ・・・・」
エリーは驚いて
エマを抱き「違うのよ」と英語で言った。
なんどもいった。
熊虎も一馬も凍りついたように
なっていた。
杉本はタケシに「しっかり謝れ」といった。
しかし、エマを見るタケシはなにを
思ったのか、逃げるように出て行った。
杉本は
あやまり、自分の家で取れたジャガイモだと
いっておいて帰った。
エマを抱きしめるエリー。
凍りついたような空気をさっして
ハナは「タケシはみんなの前で謝るのが
はずかしかったんだよ。」
といった。
エマに、「ちゃんと謝りに来てくれたし
許してあげようね」といった。
エマは小さく「うん」と言った。
「えらいね~~
どれどれじゃがいも
りっぱだね~~」と
ハナは努めて明るくいった。
****************
子供は正直である。
髪の毛は俊を取ると白くなるが
金色にはならない。
エマの部屋のエリーの絵は
黄色で髪の毛が書かれているけど
目が異様に黒い。そして
大きくて丸い。
あれは・・・・なんだろう?
と思った。
なぜ、グレーではないのか??
エマはかわいい。
はっきりとした口調の女の子だ。
今週はエマで楽しめると思った。
日本初のウヰスキーにしても
リンゴジュースにしても
宣伝も大事だけど、日本人が飲んでみたい
と思うような商品ではないことが
残念である。
その点が気になるドラマだが。
また貧乏になるとか
うれなくて、工員の給料も払えなくなる
とか・・・それが見ているとつらいけど。
子供がエリーのマネをして
ゴメンナサイなどというのは
よくある話だが、エマにとっては許せない
ことだったのだと、思った。
今も昔も子供のけんかは、ちょっとした
トラブルからである。
