灯台下暗し2
北海道の写真を見て
政春はエリーにどこかに似てないかと
いう。
「スコットランド?」
エリーは北海道へ行ってみたいと
いった。
政春はエリーをもっと喜ばせたいのだが
鴨居は反対した。
「ええ??」
「他にスコットランドみたいな土地が
無いとも限らない。
大阪でさがしてくれ」
政春は、自信満々だったのに
こうまで反対されるとは・・と
驚いた。
そんな夕餉。
「改築はもったいないかな」と
エリーは独り言を言う。
そこへ政春が帰ってきた。
そして、改築の話をするエリーには
見向きもしないで
「何を考えとるんじゃ」という
エリーは「ごめん」といった
「全部まかせる。思い通りにやってみい
というたくせに」
「そ、やめる」
「なんでやめんないけんのじゃ・・・」
「え?」
「大将じゃ」
「ああ・・・」
またエリーは無視された。
鴨居は北海道はコストがかかりすぎる。
大阪の近くで探せといったとエリーに
話をした。
「なるほど・・」
「え?エリーは行きたくないのか?
北海道に。このままでは二年はかかる」と
政春はいった。
「だったらここで?」
「なにがじゃ?」
「私のプレゼントの話。」
「ガスでもミシンでもいいといったじゃろ
好きにしたらええ」といって
政春は、また自分の世界に入った。
人の話を聞かないのである。
エリーは怒った。
翌日から大阪周辺の様々な土地を回った。
「水と空気交通の便を考えたら
北海道にまさる場所はない」と
政春は会議で言う
「他にはどこをあたったのか」と
鴨居が聞く。
「西成郡の佃
三島郡の吹田
北河内郡の枚方
武庫川沿いの小林
そして
京都と大阪の境にある
山崎です。」
「この中ではどこが一番いいか」と
鴨居が言う。
「何処も北海道に比べたら
不向きです」と
政春は言った。
鴨居は、それを無視して「山崎にしよう」と
きめた。
「ええ??」
紺野が言う。
「山崎言うたらその昔羽柴秀吉が織田信長の
弔い合戦で明智光秀をうちやぶった場所だ。」
「北に天王山、木津川、桂川、宇治川が
合流している。
たぶんいけるで!!!」と鴨居。
「天王山を制した秀吉は
のちに天下人になった。
山崎最高やないですか」と重役の一人
がいう。
黒沢が「山崎言うたら千利休が茶室を
こしらえた場所ですね」という。
だったら水もいいはずと。
政春は「何ぼいい水でもピートが取れる
北海道にはかないません。」と反論した。
白井は、「輸送の経費が掛かりすぎる」。
政春は、「日本でピートが取れるのは北海道
だけです。」という。
そこで紺野が「ピートやったら輸入もありですね」
という。
「ピート層を潜り抜けて湧き出す水が大事です」と
政春は言う。
「すべて水と環境です」といった。
「なるほど」と鴨居が言う。
政春は「お願いです。
行かせてください」と頭をさげた。
さて、エリーたちは改築の話を
勧めていた。
「テーマはモダン。」
信ちゃんは「ボタン?」という。
信ちゃんと改築の話をこひのぼりで
やっているのだった。
「モダンアンドゴージャス」とキャサリン。
エリーは怒っていたので
「贅沢一杯します」といった。
春さんは「マッサンはいいのか」と聞く。
エリーは「マッサン関係ない」と答えた。
キャサリンは「いいぞいいぞ」と応援する。
エリーは、図面を出して
こうしたいと信ちゃんに話した。
「玄関はドア。」
「キッチンのへっついさんを外して
ガスを引きます…」とキャサリン。
「ふすまと障子もやめてドアにします。」
「ドアは鍵附きやで」とキャサリン。
エリーは「そう、マッサンはいって
来れない」といった。
「あと、畳もやめて板張りにする。
靴はいたまま家に入れるように。」
はるさんは「雨だとぐちゃぐちゃに
なるで」といった。
「それはやめよう」とキャサリン。
「リビングルームにはシャンデリアが
きらきら~~~~」と
キャサリン。
ところが信ちゃんは、
「ガスはわかるけど、和室でええやろ」と
いった。
「あかん、日本の男は頭が固い」
とキャサリン、エリーは「人の話をきかない」
という。
「きいとるわ!」と信ちゃんはテーブルを
たたいた。
「西洋風にできるけど
日本には四季があってそれをきもちよく
すごすための知恵が日本建築には
ある」と信ちゃんは説明した。
うだるような夏の暑さはふすまをあけて
風を通すこと。
寒い冬はふすまを閉めて
温かく過ごすこと。
西洋建築は寒暖の差が激しい日本の
風土にあわないといった。
「寒暖の差?」
エリーは不思議に思ってきいた。
「どういうこと?」
「日本の家は生きているねん!」
エリーはわからない。
信ちゃんは「何もわかってないな」といった。
鴨居商店では重役たちが政春に
話をする。
「ウヰスキー事業は大変危険な
商売なのであまり大将をたきつけ
ないでほしい」と。
政春のアイディアはコストがかかりすぎる
から危険だというのだった。
つまり、重役たちは政春の北海道案より
大阪近辺でと思っているわけだ。
それで、ピートも輸入したらどうかと
言うことを言ったわけだ。
彼らは大将を信じて動いてほしいと
いうのだった。
鴨居は、政春の頑固さをわかっている。
だから、なんでもイエスマンの重役のなか
にあってそう言う人も大事だと
考えての政春の採用だった。
♪ガスが来る
ガスが来る
どこに来る
とエリーは改築工事の計画書をみて
いた。
信ちゃんの言った一言。
「日本の家はいきとんねん・・・」
あれが気になる。
そんな時に政春に相談したいのに
まだ帰らない。
あれから、政春は腐る心を
おさえて、こひのぼりで酒を飲んで
くだをまいていた。
「なにがみんなお前に任せるじゃ・・
全く違うやないか」と
大声を上げていた。
「あたりまえや、相手は大将や」と
客たちが政春を制した。
春さんは、「たくさんもらった給料で
家を改築するんじゃろ?
ガスにシャンデリア、豪勢なもんや」と
いった。
政春は、「なんの話や」と聞いた。
やっとのことで
政春が御帰還した。
「帰ったぞ、エリーおらんのか?」
だまっているエリーに「どうしたんや」と聞く。
「家でご飯食べるといったのに
なんでまっすぐに帰ってこないのか」
とエリーは怒っていた。
政春は「水をくれや」といって
ベッドに横になった。
そして、エリーに「負けないぞ」といった。
エリーも何かを感じて
「わかっているよ」といった。
翌日、エリーは梅子に信ちゃんに
教えてほしいことがあると
いった。
エリーは信ちゃん相手に日本の建築
についてメモを取りながら
聞いた。
「日本は高温多湿と言って・・・。」
と信ちゃんは話をする。
「信ちゃん、日本の建物は
生き物ってどういうことなの?」
「それはやなぁ・・・。」
エリーの探究心は旺盛である。
***************
西洋建築もいいけど
私は好きですから。しかし
たしかに、風の通りは悪い。
窓を全開にできない。
しかし、今はエアコンが
ある。
よって、密室性の高い
西洋建築がはやっている。
耐震化もしやすいのか。
そうかもしれない。
昔つくりの家に行くと
夏は涼しく
冬はあたたかい。
なぜか、そう感じる。
じめじめする梅雨は
畳が湿気をすいとって
くれる。
土の壁が湿気を吸って
外に出してくれる。
そして、なが~~いひさしが
雨が降りこむのを抑えてくれる。
あれは、なかなかすてきな
建物だと思う。
ごめん~~~
あと一話、今日も間に合わずです。
明日頑張ります!!!!
北海道の写真を見て
政春はエリーにどこかに似てないかと
いう。
「スコットランド?」
エリーは北海道へ行ってみたいと
いった。
政春はエリーをもっと喜ばせたいのだが
鴨居は反対した。
「ええ??」
「他にスコットランドみたいな土地が
無いとも限らない。
大阪でさがしてくれ」
政春は、自信満々だったのに
こうまで反対されるとは・・と
驚いた。
そんな夕餉。
「改築はもったいないかな」と
エリーは独り言を言う。
そこへ政春が帰ってきた。
そして、改築の話をするエリーには
見向きもしないで
「何を考えとるんじゃ」という
エリーは「ごめん」といった
「全部まかせる。思い通りにやってみい
というたくせに」
「そ、やめる」
「なんでやめんないけんのじゃ・・・」
「え?」
「大将じゃ」
「ああ・・・」
またエリーは無視された。
鴨居は北海道はコストがかかりすぎる。
大阪の近くで探せといったとエリーに
話をした。
「なるほど・・」
「え?エリーは行きたくないのか?
北海道に。このままでは二年はかかる」と
政春はいった。
「だったらここで?」
「なにがじゃ?」
「私のプレゼントの話。」
「ガスでもミシンでもいいといったじゃろ
好きにしたらええ」といって
政春は、また自分の世界に入った。
人の話を聞かないのである。
エリーは怒った。
翌日から大阪周辺の様々な土地を回った。
「水と空気交通の便を考えたら
北海道にまさる場所はない」と
政春は会議で言う
「他にはどこをあたったのか」と
鴨居が聞く。
「西成郡の佃
三島郡の吹田
北河内郡の枚方
武庫川沿いの小林
そして
京都と大阪の境にある
山崎です。」
「この中ではどこが一番いいか」と
鴨居が言う。
「何処も北海道に比べたら
不向きです」と
政春は言った。
鴨居は、それを無視して「山崎にしよう」と
きめた。
「ええ??」
紺野が言う。
「山崎言うたらその昔羽柴秀吉が織田信長の
弔い合戦で明智光秀をうちやぶった場所だ。」
「北に天王山、木津川、桂川、宇治川が
合流している。
たぶんいけるで!!!」と鴨居。
「天王山を制した秀吉は
のちに天下人になった。
山崎最高やないですか」と重役の一人
がいう。
黒沢が「山崎言うたら千利休が茶室を
こしらえた場所ですね」という。
だったら水もいいはずと。
政春は「何ぼいい水でもピートが取れる
北海道にはかないません。」と反論した。
白井は、「輸送の経費が掛かりすぎる」。
政春は、「日本でピートが取れるのは北海道
だけです。」という。
そこで紺野が「ピートやったら輸入もありですね」
という。
「ピート層を潜り抜けて湧き出す水が大事です」と
政春は言う。
「すべて水と環境です」といった。
「なるほど」と鴨居が言う。
政春は「お願いです。
行かせてください」と頭をさげた。
さて、エリーたちは改築の話を
勧めていた。
「テーマはモダン。」
信ちゃんは「ボタン?」という。
信ちゃんと改築の話をこひのぼりで
やっているのだった。
「モダンアンドゴージャス」とキャサリン。
エリーは怒っていたので
「贅沢一杯します」といった。
春さんは「マッサンはいいのか」と聞く。
エリーは「マッサン関係ない」と答えた。
キャサリンは「いいぞいいぞ」と応援する。
エリーは、図面を出して
こうしたいと信ちゃんに話した。
「玄関はドア。」
「キッチンのへっついさんを外して
ガスを引きます…」とキャサリン。
「ふすまと障子もやめてドアにします。」
「ドアは鍵附きやで」とキャサリン。
エリーは「そう、マッサンはいって
来れない」といった。
「あと、畳もやめて板張りにする。
靴はいたまま家に入れるように。」
はるさんは「雨だとぐちゃぐちゃに
なるで」といった。
「それはやめよう」とキャサリン。
「リビングルームにはシャンデリアが
きらきら~~~~」と
キャサリン。
ところが信ちゃんは、
「ガスはわかるけど、和室でええやろ」と
いった。
「あかん、日本の男は頭が固い」
とキャサリン、エリーは「人の話をきかない」
という。
「きいとるわ!」と信ちゃんはテーブルを
たたいた。
「西洋風にできるけど
日本には四季があってそれをきもちよく
すごすための知恵が日本建築には
ある」と信ちゃんは説明した。
うだるような夏の暑さはふすまをあけて
風を通すこと。
寒い冬はふすまを閉めて
温かく過ごすこと。
西洋建築は寒暖の差が激しい日本の
風土にあわないといった。
「寒暖の差?」
エリーは不思議に思ってきいた。
「どういうこと?」
「日本の家は生きているねん!」
エリーはわからない。
信ちゃんは「何もわかってないな」といった。
鴨居商店では重役たちが政春に
話をする。
「ウヰスキー事業は大変危険な
商売なのであまり大将をたきつけ
ないでほしい」と。
政春のアイディアはコストがかかりすぎる
から危険だというのだった。
つまり、重役たちは政春の北海道案より
大阪近辺でと思っているわけだ。
それで、ピートも輸入したらどうかと
言うことを言ったわけだ。
彼らは大将を信じて動いてほしいと
いうのだった。
鴨居は、政春の頑固さをわかっている。
だから、なんでもイエスマンの重役のなか
にあってそう言う人も大事だと
考えての政春の採用だった。
♪ガスが来る
ガスが来る
どこに来る
とエリーは改築工事の計画書をみて
いた。
信ちゃんの言った一言。
「日本の家はいきとんねん・・・」
あれが気になる。
そんな時に政春に相談したいのに
まだ帰らない。
あれから、政春は腐る心を
おさえて、こひのぼりで酒を飲んで
くだをまいていた。
「なにがみんなお前に任せるじゃ・・
全く違うやないか」と
大声を上げていた。
「あたりまえや、相手は大将や」と
客たちが政春を制した。
春さんは、「たくさんもらった給料で
家を改築するんじゃろ?
ガスにシャンデリア、豪勢なもんや」と
いった。
政春は、「なんの話や」と聞いた。
やっとのことで
政春が御帰還した。
「帰ったぞ、エリーおらんのか?」
だまっているエリーに「どうしたんや」と聞く。
「家でご飯食べるといったのに
なんでまっすぐに帰ってこないのか」
とエリーは怒っていた。
政春は「水をくれや」といって
ベッドに横になった。
そして、エリーに「負けないぞ」といった。
エリーも何かを感じて
「わかっているよ」といった。
翌日、エリーは梅子に信ちゃんに
教えてほしいことがあると
いった。
エリーは信ちゃん相手に日本の建築
についてメモを取りながら
聞いた。
「日本は高温多湿と言って・・・。」
と信ちゃんは話をする。
「信ちゃん、日本の建物は
生き物ってどういうことなの?」
「それはやなぁ・・・。」
エリーの探究心は旺盛である。
***************
西洋建築もいいけど
私は好きですから。しかし
たしかに、風の通りは悪い。
窓を全開にできない。
しかし、今はエアコンが
ある。
よって、密室性の高い
西洋建築がはやっている。
耐震化もしやすいのか。
そうかもしれない。
昔つくりの家に行くと
夏は涼しく
冬はあたたかい。
なぜか、そう感じる。
じめじめする梅雨は
畳が湿気をすいとって
くれる。
土の壁が湿気を吸って
外に出してくれる。
そして、なが~~いひさしが
雨が降りこむのを抑えてくれる。
あれは、なかなかすてきな
建物だと思う。
ごめん~~~
あと一話、今日も間に合わずです。
明日頑張ります!!!!
