内助の功4
臨時の株主総会。
ウヰスキー事業を認めてもらえるか
どうかの勝負の日。
政春のプレゼンはそれなりにうまくいって
いたが・・・
12年物の高級スコッチウイスキーを
試飲という形で株主に
ふるまったところ、煙くさいとか
喉につかえてむせるとか
大変な状況になった。
大失敗である。
絶体絶命の政春を救ったのはエリーだった。
エリーがお皿をもって入ってきた。
驚く政春。
彼女はウイスキーに会うスコットランドの
手作りの料理を作ってきた。
ハギス、ローストビーフ、フィッシュアンド
チップス・・。
それを食べてウイスキーを飲むと
先ほどのくせの強さが
やわらぎ、なんともいえずうまみも
感じるようになった。
お肉にウイスキーを塗って焼くと
香りが出てウイスキーにある料理になる。
野菜や魚もそうなると説明。
しかし、いまの日本でスコットランドの
料理を食べることはなかなかだと
反論があった
和食にあわないとどうにもならないと言われた。
好子がお皿を持ってきた。
ざわざわと株主。
杏干し・・・干し柿のようなもの。
そして豆腐のみそ漬け。
チーズのような風味がある。
「これは優子さんのアイディア。」
「これは?」と魚をさして株主が聞く。
みたまんまアジの開きであった。
思いのほかにこれがおいしく
アジの開きとウイスキーはおいしい
組み合わせだと株主たちは喝采した。
和食でもウヰスキーはあうわけだ。
「スコットランドは島国なので
魚も貝もよく食べる」と政春は説明した。
「スコットランドと日本はよく似ている
のか?」と株主が聞く。
「そうです。だから、日本でもおいしい
ウイスキーが作れる可能性がある」
と政春は言った。
「うまい料理の組み合わせを探すのは
楽しみや。」
「ハーモニーや・・」と株主たちは笑った。
「みなさん、ウイスキーにはその土地の力が
宿ります。
スコットランドの北部にはヘザーの香りが
するといいます。
ヘザーの花咲く大地を通った水が
大麦をはぐくんで樽の中でじっくりと
熟成させれる・・・
ウヰスキーがスピリッツと呼ばれる
意味がそこにあります。
その国のその土地の魅力がウイスキー
にあふれます」と政春は言った。
日本には日本のウヰスキーが作れるはず
という。
「しかし、商品になる五年間は経営はどうするの
か」と守谷は聞く。
田中は「ワインに力を入れます」といった。
田中は今後の未来を語った。
「西洋化が進む日本なのでウイスキーの需要は
高いとみる。ほかの会社もこの酒を
作ることを目ざしていくでしょう。
いま、ここで作らないとどんどんと東京や
横浜に差をつけられる。どうか会社のため
だけではなく、大阪のためにも
ウヰスキーを作らせてください・・・。
ぜひお願いします。」
政春、田中、池田、宮崎が
土下座をして頼んだ。
矢口を除いて・・・・。
日本で初めてのウヰスキーの夢は大きな
ロマンとなって株主の心に入って
いったようだ。
藤岡は拍手をした。
ほかの株主も拍手をした。
「ありがとうございます。」
「よろしくお願いします・・・。」
守谷は何を考えているのか・・・。
その日のこひのぼりでは
政春とエリー、田中と優子が
打ち上げをした。
「ありがとう!!亀山。」
「いいえ、優子さんとエリーのおかげです。」
田中は二人があそこまでしてくれた
ことを涙ながらに喜んだ。
政春は「まだ、株主さんみんなが承認して
くれていないので決まっていない
が、おそらくみんな承認して
くれるだろう」といった。
優子も、「きっと承認してくれるわ」と
いう。
田中は「そうか?」とうれしそうにいう。
エリーは「パーフェクトよ」という。
「パーフェクト?」と大作は目を見開いて
喜んだ。
そして、「今日は俺のおごりや
何でも食べろ~~~~!!!!」
っと叫んだので、誤解した春さんが
店の客みんなに
「どんどん注文してくれよ」と
声をかけた。
店中が「ばんざ~~~~~い」と
歓声に沸いた。
ふと我に返った田中が「何で見ず知らずの
ひとにおごらなあかんねん」といった。
春さんは、「なぁんだ」とがっかりしたが
口の悪さがたたった。「これだから
町工場の社長は器がこまい(ちいさい)」と
いった。田中はおこって
「なにがこまいやねん!!」と
春さんに挑んで行った。
「こまいからや」と春さんが言うが
田中は「らっきょみたいなあたまをして
いるくせに!」と口げんかとなったが
それが取っ組み合いになりかけて
止めようとした政春が突き飛ばされた。
エリーは止めに入った。
ただし、迫力のある英語で…止めに入った
のだった。
「Stop !
Right now
Especially you!!
みなさん静かにしてください。
今日はハッピーにいきましょう。」
店中がエリーの迫力で収まった。
そしてエリーは「私が歌を
歌います」という。
みんなが拍手をした。
夕空はれて
秋風ふき
月影落ちて
鈴虫なく~~~
思えばいとし
故郷の空
わが父母
いかにおわす・・
みんなで手拍子で歌った。
その夜寝つけない政春。
エリーに言った。
「承認してもらえるかの?
大丈夫かの?」
「大丈夫・・・」とエリー。
「わし、エリーと結婚してよかった。」
「私もよ。」
「わしは幸せ者じゃ・・エリーのためにも
絶対夢をかなえるけん・・」
「マッサンの夢私の夢・・」
「ありがとう・・
お休み・・・・」
数日後優子さんのおじいさんと
藤岡さんが株主会議の結論を
伝えにやってきました。
****************
スコットランドの料理・・
聞いたことがある名前が出てきました。
ローストビーフ
フィッシュアンドチップス・・・
(笑)
たしかに、これとウイスキーはおいしいです。
この時代、ワインを精一杯きばって
飲んでいたぐらいのレベルでは
本場のウヰスキーはきついと思います。
それをエリーは料理で中和させたのです
ね。
癖の強いものを柔らかくするには
何をもってくるのかということです。
ウヰスキーとチーズは会います。
でも、私はチーズが苦手です。
そんな人でもアジの開きは大丈夫です。
和食でもウヰスキーはあいます。
チョコレートとか
リッツなんかもおいしいけど
この時代はまだ高級品ですよね?
豆腐のみそ漬けは
なるほどと思いました。
で・・・
春さんの
「こまい」発言。
たまに、瀬戸内地方の方言が出るので
懐かしく思います。
こまい・・・なつかしい。
こんまいともいうてました。
瀬戸内地方はおだかやで
優しい言葉が多いです。
臨時の株主総会。
ウヰスキー事業を認めてもらえるか
どうかの勝負の日。
政春のプレゼンはそれなりにうまくいって
いたが・・・
12年物の高級スコッチウイスキーを
試飲という形で株主に
ふるまったところ、煙くさいとか
喉につかえてむせるとか
大変な状況になった。
大失敗である。
絶体絶命の政春を救ったのはエリーだった。
エリーがお皿をもって入ってきた。
驚く政春。
彼女はウイスキーに会うスコットランドの
手作りの料理を作ってきた。
ハギス、ローストビーフ、フィッシュアンド
チップス・・。
それを食べてウイスキーを飲むと
先ほどのくせの強さが
やわらぎ、なんともいえずうまみも
感じるようになった。
お肉にウイスキーを塗って焼くと
香りが出てウイスキーにある料理になる。
野菜や魚もそうなると説明。
しかし、いまの日本でスコットランドの
料理を食べることはなかなかだと
反論があった
和食にあわないとどうにもならないと言われた。
好子がお皿を持ってきた。
ざわざわと株主。
杏干し・・・干し柿のようなもの。
そして豆腐のみそ漬け。
チーズのような風味がある。
「これは優子さんのアイディア。」
「これは?」と魚をさして株主が聞く。
みたまんまアジの開きであった。
思いのほかにこれがおいしく
アジの開きとウイスキーはおいしい
組み合わせだと株主たちは喝采した。
和食でもウヰスキーはあうわけだ。
「スコットランドは島国なので
魚も貝もよく食べる」と政春は説明した。
「スコットランドと日本はよく似ている
のか?」と株主が聞く。
「そうです。だから、日本でもおいしい
ウイスキーが作れる可能性がある」
と政春は言った。
「うまい料理の組み合わせを探すのは
楽しみや。」
「ハーモニーや・・」と株主たちは笑った。
「みなさん、ウイスキーにはその土地の力が
宿ります。
スコットランドの北部にはヘザーの香りが
するといいます。
ヘザーの花咲く大地を通った水が
大麦をはぐくんで樽の中でじっくりと
熟成させれる・・・
ウヰスキーがスピリッツと呼ばれる
意味がそこにあります。
その国のその土地の魅力がウイスキー
にあふれます」と政春は言った。
日本には日本のウヰスキーが作れるはず
という。
「しかし、商品になる五年間は経営はどうするの
か」と守谷は聞く。
田中は「ワインに力を入れます」といった。
田中は今後の未来を語った。
「西洋化が進む日本なのでウイスキーの需要は
高いとみる。ほかの会社もこの酒を
作ることを目ざしていくでしょう。
いま、ここで作らないとどんどんと東京や
横浜に差をつけられる。どうか会社のため
だけではなく、大阪のためにも
ウヰスキーを作らせてください・・・。
ぜひお願いします。」
政春、田中、池田、宮崎が
土下座をして頼んだ。
矢口を除いて・・・・。
日本で初めてのウヰスキーの夢は大きな
ロマンとなって株主の心に入って
いったようだ。
藤岡は拍手をした。
ほかの株主も拍手をした。
「ありがとうございます。」
「よろしくお願いします・・・。」
守谷は何を考えているのか・・・。
その日のこひのぼりでは
政春とエリー、田中と優子が
打ち上げをした。
「ありがとう!!亀山。」
「いいえ、優子さんとエリーのおかげです。」
田中は二人があそこまでしてくれた
ことを涙ながらに喜んだ。
政春は「まだ、株主さんみんなが承認して
くれていないので決まっていない
が、おそらくみんな承認して
くれるだろう」といった。
優子も、「きっと承認してくれるわ」と
いう。
田中は「そうか?」とうれしそうにいう。
エリーは「パーフェクトよ」という。
「パーフェクト?」と大作は目を見開いて
喜んだ。
そして、「今日は俺のおごりや
何でも食べろ~~~~!!!!」
っと叫んだので、誤解した春さんが
店の客みんなに
「どんどん注文してくれよ」と
声をかけた。
店中が「ばんざ~~~~~い」と
歓声に沸いた。
ふと我に返った田中が「何で見ず知らずの
ひとにおごらなあかんねん」といった。
春さんは、「なぁんだ」とがっかりしたが
口の悪さがたたった。「これだから
町工場の社長は器がこまい(ちいさい)」と
いった。田中はおこって
「なにがこまいやねん!!」と
春さんに挑んで行った。
「こまいからや」と春さんが言うが
田中は「らっきょみたいなあたまをして
いるくせに!」と口げんかとなったが
それが取っ組み合いになりかけて
止めようとした政春が突き飛ばされた。
エリーは止めに入った。
ただし、迫力のある英語で…止めに入った
のだった。
「Stop !
Right now
Especially you!!
みなさん静かにしてください。
今日はハッピーにいきましょう。」
店中がエリーの迫力で収まった。
そしてエリーは「私が歌を
歌います」という。
みんなが拍手をした。
夕空はれて
秋風ふき
月影落ちて
鈴虫なく~~~
思えばいとし
故郷の空
わが父母
いかにおわす・・
みんなで手拍子で歌った。
その夜寝つけない政春。
エリーに言った。
「承認してもらえるかの?
大丈夫かの?」
「大丈夫・・・」とエリー。
「わし、エリーと結婚してよかった。」
「私もよ。」
「わしは幸せ者じゃ・・エリーのためにも
絶対夢をかなえるけん・・」
「マッサンの夢私の夢・・」
「ありがとう・・
お休み・・・・」
数日後優子さんのおじいさんと
藤岡さんが株主会議の結論を
伝えにやってきました。
****************
スコットランドの料理・・
聞いたことがある名前が出てきました。
ローストビーフ
フィッシュアンドチップス・・・
(笑)
たしかに、これとウイスキーはおいしいです。
この時代、ワインを精一杯きばって
飲んでいたぐらいのレベルでは
本場のウヰスキーはきついと思います。
それをエリーは料理で中和させたのです
ね。
癖の強いものを柔らかくするには
何をもってくるのかということです。
ウヰスキーとチーズは会います。
でも、私はチーズが苦手です。
そんな人でもアジの開きは大丈夫です。
和食でもウヰスキーはあいます。
チョコレートとか
リッツなんかもおいしいけど
この時代はまだ高級品ですよね?
豆腐のみそ漬けは
なるほどと思いました。
で・・・
春さんの
「こまい」発言。
たまに、瀬戸内地方の方言が出るので
懐かしく思います。
こまい・・・なつかしい。
こんまいともいうてました。
瀬戸内地方はおだかやで
優しい言葉が多いです。
