生きている証4
★1944年昭和19年夏、戦況はますます
悪化し花子は子供たちを甲府へ疎開
させることにしました。

夕方になって甲府の学校に転校した
美里と直子が朝市と一緒に
学校から帰ってきた。

泥だらけになった二人を見て
花子は、「どうしたの?」と聞いた。
朝市は出征で男手が足りなくなった
農家の手伝いをしたという。

花子は、農業など縁のない子供たち
に、「大変だったでしょ?」と聞くと
直子は「楽しかったよ」と明るく答えた。
美里は元気がない。

そこへふじとりん、吉平が帰ってきた。

吉平は「グッドアフタヌーン美里、直子」という。
直子は、「グッドアフタヌーン
おじいやん」と答えた。

花子は「今は英語は使わないほうがいい」と
吉平に言う。
朝市も、「英語は敵性語だから禁止」と
いう。
吉平は、「禁止という法律ができた
わけではあるまいに」という。
英語を変な日本語にしてしまった
話をした。
野球のセーフはよし
サイダーは噴出水。。という。
りんは、「婿殿がそんなだから
村の人たちはいい顔をしないという。
ただでさえここの家は
西洋かぶれだって、ろくな噂
をされている」といった。
花子は驚いた。
吉平は「言いたい奴にはいわしておけ。
家の中では英語使ったっていいではないか」
というが、りんは、「そのうち石を
投げられるから」という。
美里は思い出したのか
「うちは石を投げられて窓ガラスが
われました」という。

みんな驚いた。

花子は「自分が翻訳の仕事なんか
しているから白い目でみられて
二人に怖い思いをさせてしまって」
という。

★甲府で美里たちと数日すごした花子は
離れがたくなる前に東京へ戻ること
になりました。

吉平は花子に米とみそを持たした。
「田舎はどうにもでなるから」という。
「ももやかよにも食べさせてやってくりょ」と
ふじはいう。
そして、吉平は葡萄酒を手渡した。
「役に立つかも」という。

花子は美里と直子に、「みんなのいうことを
よく聞いていい子にするのよ」という。

そこへ近所の子供たちが
やってきた。

「こんにちは~~」

「直子ちゃん、川へ行って遊ぼう?」

「おばちゃん、行ってきていい?」
花子は「いっぱい遊んでいらっしゃい」という。
美里は「自分は行かない」という。
直子は遊びにいった。
美里は、「自分も東京へ帰りたい」
といった。
花子は、「東京のお友達も
疎開するから、いなくなるわよ」
といった。
「ここで暮らすほうがいい」といって
「直子ちゃんの面倒も見てあげて
ね」といった。
美里は、「はい」と返事をした。
美里はそれでも心細そうだった。
花子は、美里を心配しながらも
汽車の時間があるからと
いって東京へ向かった。

その日の村岡家はめずらしく
お米のご飯だった。
旭も英治も喜んだ。

しかし
なんだか花子の様子がおかしい。
ふらふらしている。
花子は「疲れたのかも」
といって
立ち上がった途端
倒れた。

「すごい熱じゃないか」と英治は
心配した。

往診に来た医者は
「ジフテリアです」という。
そして、「症状がおさまるまで
花子の部屋にちかづかないように」
といった。

★ジフテリアというのは、心臓麻痺や
神経麻痺をおこして
死に至ることもある病気です。

そのことは甲府の実家に手紙で
知らされた。
美里は驚いて「お母様は病気なの」
と聞く。
「心配ない」と吉平は言った。
「必ずよくなるだ」と。

美里は、手紙を書いた。

「お母様、ご病気だと聞きました
が、おかげんはいかがですか?

私はお友達もできて・・・」

花子は読みながら咳をした。

「毎日楽しく学校でお勉強を
しています。ご安心ください。」

「・・・美里、元気でやっているのね。
よかった。」

咳をしながら花子はつぶやいた。

★美里は花子を心配させたくなくて
そう書いたのですが・・・・。


朝市は美里を連れて吉平の家に
帰ってきた。
そして、今日学校であったことを
話した。
「美里ちゃんはずっと学校になじめなくて
今日も東京もんって
言われてからかわれたらしくて。
校庭の隅で泣いていたのです。
今まで気づかなくてすみません。」

ふじは、「朝市のせいじゃない」という。
「美里ちゃんは優しいから、きっと東京の
おかあの病気が心配で
心ばそかったんだよ」という。
美里は泣きじゃくった。

村岡家は英治が
おかゆをつくって
花子の部屋に運んだ。
そして、ふすまをさっさと閉めた。

「何か欲しいものはない?」
と聞くと花子は「あの本を・・・」
という。
「ANNE OF GREEN GABLES????」
と聞くと「そうです」と花子は答えた。

食事のお盆の上に手紙があった。
英治は花子と直接話ができないので
書いたのであろう。

花子はメガネをかけて
読んだ。

「いとしい花子さん、一つ屋根の下に居ながら
君に会えないとは
僕らを遮る障子が憎い。」

ラブレターである。
花子は笑った。

★1944年昭和19年11月。
二か月隔離されて病気と闘った花子は
ずいぶん回復しました。


花子は翻訳の仕事を始めていた。
ももが「お昼ご飯で来たよ」と
もってきた。
そこへ、いままでなかった大きなサイレンが
なった。
空襲警報である。

ももは、「逃げよう」といった。

「待って。辞書をもっていかないと・・」

ももは「自分が取ってくるから」
といった。
そして花子に
「早く防空壕へ」という。

空を見ると
爆弾がはじけていた。

「お姉やん、早く」と言って
ももは防空壕へ花子を
押し込んだ。

すると大きな爆撃音が聞こえた。

ヒューヒューと爆弾が落ちる音がする。

そして大きな爆発音と
地震のように揺れる衝撃。

やっと終わって静かになってから
二人は外へ出た。

ももは花子をかばいながら
空を見ると
空は真っ黒な煙に覆われていた。

ふたりは不安になりながら
空を覆う雲のような黒い煙を見ていた。

★ついに東京も戦場となってしまいました。
この日、東京中の人々が
戦争の恐怖を身をもって知ったのでした。

ごきげんよう

さようなら・・・

******************
ついに・・・・
昨日の分を今日、書く羽目に・・・
しかも・・
本日朝市は
吉高由里子さんがゲスト!!

しかも・・・

サプライズで

鈴木亮平さんも・・・
途中で参加・・・!!
ああ・・
これは、すてき。

というか

吉高さんって・・
かわいいですね。

村岡英治は花子をナマケモノに
にているというけど
鈴木さんは吉高さんを
ユキヒョウに似ていると
いいました。

いわれてみれば

似ている

と思う。

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ついに、東京も戦場になるという
悲劇的な時代となりました。
あしたは、そんな花子の仕事に関して
非国民扱いされる
シーンがあります。

これは、かなりショックですが・・・

では、また・・・。

数時間後に(笑)