乙女よ 大志を抱け1
★花が初めて生徒たちを送り出してから
四年の月日がたちました。
1918年大正7年のことです。
朝登校する子供たちを職員室から見守る花。
「花先生、おはようございます。」
「おはよう」
「花先生、グッドモーニング」
「グッドモーニング!」
緑川が「あれほど禁止して英語も使いたい
ほうだいじゃ。校長先生・・
四年もたつとおなごはづうづうしくなって
始末に負えんですな。」
という。
「四年もおって悪かったですね。緑川先生。
授業に行ってきます。」
「いってこうし!!」
校長がいう。
朝市はそっと見送る。
廊下をあるいて、教室に入ると
いつもの黒板の落書きがある。
「ごきげんよう~~~~」といって
黒板を見る
大きな相合傘に花先生・・これはそうだとしても
緑川先生とある。
何で、緑川先生なのだろう??
子どもたちはいう。
「花先生と緑川先生は似合いじゃ。」
「うちのおかあがいってたけど
喧嘩するほど仲がいいって!」
「結婚するだ??」
「黒板係、消しなさい。」
言われた子供がたちあがり、消しに行く。
何やらがブーイングがおこる。
★、花の教師生活も5年目に入りすっかり
教師らしくなりました。
「では、出席を取ります・・。」
ある夜、食事のときに吉太郎から
手紙が来たとふじがいう。
ふじが読みやすいようにひらがなだった。
みんな、わぁっといってふじが読むのを
まった。
「ははうえさま、おげんきですか。
じぶんはまいにちげんきでにんむにはげんでいます。
こんげつはすこしおおくしおくりをします・・。」
★、軍隊に入った吉太郎は家には戻らず
志願して憲兵になりました。
ふじが読み終えると、その手紙を花が受け取った。
憲兵の仕事は忙しそうだという話をしていたら
「帰ったぞ~~」と吉平が帰ってきた。
★地主の徳丸に借金を返すと宣言した吉平は
相変わらず忙しく全国を回って行商をしています。
「いい話を持ってきた」と吉平が言う。
お見合いの話である。
花はもうお見合いはこりたというが
花の見合いではなく、ももの見合いだった。
驚く、家族たち。
ももが一番驚いたかもしれない。
「相手は吉平の行商先で知り合った森田君と
いう青年だ。これがなかなか見込みのあるやつだ。
新天地て北海道に移住する」という。
「北海道ってどこだ?」とももが聞くと
花は「遠くて冬はすごく寒い」といった。
「東京より遠い」といった。
これからは北海道の時代だ。そこには
手の付けていない土地がたくさんある。
金持ちも貧乏人もない
みんな平等だ。」
周造は「また婿殿の突拍子もない話が始まった」
とつぶやいた。
ふじも、笑った。
が、吉平はまじめだった。
「えらい外国の博士も言っている。
えーーとボー??べ アン・・」
というので、花は「ボーイズビーアンビシャス」
という。
「ボーイズビーアンビシャス、それだ、もも!」
「ももは女の子だからガールズビーアンビシャス!」
と花。
ももに吉平は「森田君はあつい気持ちを持った
いい青年だ」、と語った。
「どうだ?夢のある縁談ずら?いい話ずら?」
吉平はそういうが、ももも家族もとまどった。
その夜、ふとんをしきながら
花は聞いた。「さっきの縁談はどう思う?」と。
ももは、「家族と遠く離れたくない、結婚しても
ちかくにいて、みんなと会いたい」という。
花は「だったらおとうに断ってあげる」といった。
「それと、おら・・・嫁に行くなら
好きな人のところがいいな」
「え?だれ??」
「あ・・・
やっぱり言えね・・お休み。」
ももは布団をかぶって寝た。
★花の背中に背負われた小さな赤ん坊だった
ももはいつのまにか、恋するお年頃に
なったのですね。
翌朝、「おはようごいっす。」と朝市が
やってきた。
そして、花に「うちのおかあが漬物つけすぎたから」
といって、漬物を渡した。
「ありがとう」、というと花は朝市の着物の袖が
ほつれているのを見た。
治してあげるからと言って針を持ったけど
花の裁縫の成績は最悪だった・・・はずだった。
うまくいかない。朝市を針でついたりした。
「いて~~~!!!」
「ごめん・・・」と花。
ももが、代わりにつくろうとうまくいった。
「ももちゃん、上手だね」と朝市が言う。
★もしかしてももの好きだという
ひとは・・・・
花は、気が付いた。
昼ご飯を食べながらなにげに朝市の気持ちを聞きだす。
「ももに北海道への縁談がある」と。
「どう思う?」
「めったにあえなくなるね。さみしくなるね。」
「そうか。。。さみしくなるのか・・・」
「ももは素直でいい子じゃ~~もう嫁に
行く年になったか。」
校長が感慨深そうに言う。
「妹に先こされるから焦っているわけか」
と緑川。
「二十代の半ばになって素直のすのじも
ないおなごになって、貰い手なんぞいない。
あきらめよし。」
花は、「私のことはいいです」といった。
朝市は、花を見てお茶を飲みながら回り
を見た。
夕餉時のことだった。
今日のことを話した花。
「ももが嫁に行くというとさみしくなるねって
いった」というとももは「本当に?」と喜んだ。
★やっぱりももが好きなのは朝市に間違いない
と花は思いました。
すると吉平は「何で朝市がももの縁談に口を
はさむのだ?森田君はいい男だから
ももは必ず幸せになれるだ。」という。
ふじももももなにげに困っているような
顔をした。
花は、吉平にいった。
「もっとももの気持ちを考えてほしい」と。
「小さいころからももの面倒を見て
いたので、ももがかわいい。だから
ももが好きな人と幸せになってくれる
事が一番だと思う」という。
「そうさな」、と周造。
「おねーやん。」ともも。
こうなったら、いそいで
朝市とももをくっつけるべきだ。
そうすればおとうも文句はいわないだろう。
花はぶつぶつとつぶやきながら
廊下を歩いていたので校長がなにを
言っているのだと聞く。
花は「男女をなかよくさせるにはどうすれば
いいのか」と校長に聞く。
「一緒に遊ばせばいいんだよ」と校長。
「なるほど・・」
すると向うの教室で朝市と女子児童が
話をしていた。
「木場先生、おら大きくなったら木場先生の
お嫁さんになる!!」
朝市は頭をかきながら「ありがとう」といった。
花は、びっくりした。
「木場先生ってもてるんだ。急がないと!!」
そそくさと去って行った。
朝市は花の後姿をじっと見ていた。
徳丸の家に吉平の代わりにお金を届けに
きた花。
ついでに、徳丸に「大人の遊びってなんですか」
と聞く。
要するに校長の話を理解していたわけではない。
徳丸は「芸者遊びだ」という。
もっと気軽にできる遊びとはと聞く。
「川や池で船に乗って・・芸者と遊ぶという。:
どこまでも芸者である。
もっとお安くできる遊びとはと聞く。
「お茶を一緒に飲むこと:といった。
花は、「ああ!!」と納得した。
そこへ武が「うちでお茶会をすればいい」と
いった。
花は急いでうちへ帰った。
ももにいった。
「今度の日曜日徳丸さんところでお茶会をする
から一緒にいこう。朝市も誘うから。
朝市さんも?行く!!
★もものために今でいう合コンを
思いついた花ですがふじはなんだか
心配そうです。
でも着物がないしというので
私のを貸すからと花は言う。
「うれしいよ・・」
ごきげんよう
さようなら。
**************
花も25歳ですか。
この時代だと売れ残りなのかな?
売れ残ってもほしいという人
いるかな??朝市がそうなのかも
しれませんが、ももが朝市が
すきだなんて・・いいました。
花は朝市は友達感覚です。
朝市は花が好きです。
ももは朝市が好きです。
どうどう巡りです。
森田君ってのも気になります。
なんだか理想に燃える男
森田健作のようです。
武もある意味、面白そうな男です。
★花が初めて生徒たちを送り出してから
四年の月日がたちました。
1918年大正7年のことです。
朝登校する子供たちを職員室から見守る花。
「花先生、おはようございます。」
「おはよう」
「花先生、グッドモーニング」
「グッドモーニング!」
緑川が「あれほど禁止して英語も使いたい
ほうだいじゃ。校長先生・・
四年もたつとおなごはづうづうしくなって
始末に負えんですな。」
という。
「四年もおって悪かったですね。緑川先生。
授業に行ってきます。」
「いってこうし!!」
校長がいう。
朝市はそっと見送る。
廊下をあるいて、教室に入ると
いつもの黒板の落書きがある。
「ごきげんよう~~~~」といって
黒板を見る
大きな相合傘に花先生・・これはそうだとしても
緑川先生とある。
何で、緑川先生なのだろう??
子どもたちはいう。
「花先生と緑川先生は似合いじゃ。」
「うちのおかあがいってたけど
喧嘩するほど仲がいいって!」
「結婚するだ??」
「黒板係、消しなさい。」
言われた子供がたちあがり、消しに行く。
何やらがブーイングがおこる。
★、花の教師生活も5年目に入りすっかり
教師らしくなりました。
「では、出席を取ります・・。」
ある夜、食事のときに吉太郎から
手紙が来たとふじがいう。
ふじが読みやすいようにひらがなだった。
みんな、わぁっといってふじが読むのを
まった。
「ははうえさま、おげんきですか。
じぶんはまいにちげんきでにんむにはげんでいます。
こんげつはすこしおおくしおくりをします・・。」
★、軍隊に入った吉太郎は家には戻らず
志願して憲兵になりました。
ふじが読み終えると、その手紙を花が受け取った。
憲兵の仕事は忙しそうだという話をしていたら
「帰ったぞ~~」と吉平が帰ってきた。
★地主の徳丸に借金を返すと宣言した吉平は
相変わらず忙しく全国を回って行商をしています。
「いい話を持ってきた」と吉平が言う。
お見合いの話である。
花はもうお見合いはこりたというが
花の見合いではなく、ももの見合いだった。
驚く、家族たち。
ももが一番驚いたかもしれない。
「相手は吉平の行商先で知り合った森田君と
いう青年だ。これがなかなか見込みのあるやつだ。
新天地て北海道に移住する」という。
「北海道ってどこだ?」とももが聞くと
花は「遠くて冬はすごく寒い」といった。
「東京より遠い」といった。
これからは北海道の時代だ。そこには
手の付けていない土地がたくさんある。
金持ちも貧乏人もない
みんな平等だ。」
周造は「また婿殿の突拍子もない話が始まった」
とつぶやいた。
ふじも、笑った。
が、吉平はまじめだった。
「えらい外国の博士も言っている。
えーーとボー??べ アン・・」
というので、花は「ボーイズビーアンビシャス」
という。
「ボーイズビーアンビシャス、それだ、もも!」
「ももは女の子だからガールズビーアンビシャス!」
と花。
ももに吉平は「森田君はあつい気持ちを持った
いい青年だ」、と語った。
「どうだ?夢のある縁談ずら?いい話ずら?」
吉平はそういうが、ももも家族もとまどった。
その夜、ふとんをしきながら
花は聞いた。「さっきの縁談はどう思う?」と。
ももは、「家族と遠く離れたくない、結婚しても
ちかくにいて、みんなと会いたい」という。
花は「だったらおとうに断ってあげる」といった。
「それと、おら・・・嫁に行くなら
好きな人のところがいいな」
「え?だれ??」
「あ・・・
やっぱり言えね・・お休み。」
ももは布団をかぶって寝た。
★花の背中に背負われた小さな赤ん坊だった
ももはいつのまにか、恋するお年頃に
なったのですね。
翌朝、「おはようごいっす。」と朝市が
やってきた。
そして、花に「うちのおかあが漬物つけすぎたから」
といって、漬物を渡した。
「ありがとう」、というと花は朝市の着物の袖が
ほつれているのを見た。
治してあげるからと言って針を持ったけど
花の裁縫の成績は最悪だった・・・はずだった。
うまくいかない。朝市を針でついたりした。
「いて~~~!!!」
「ごめん・・・」と花。
ももが、代わりにつくろうとうまくいった。
「ももちゃん、上手だね」と朝市が言う。
★もしかしてももの好きだという
ひとは・・・・
花は、気が付いた。
昼ご飯を食べながらなにげに朝市の気持ちを聞きだす。
「ももに北海道への縁談がある」と。
「どう思う?」
「めったにあえなくなるね。さみしくなるね。」
「そうか。。。さみしくなるのか・・・」
「ももは素直でいい子じゃ~~もう嫁に
行く年になったか。」
校長が感慨深そうに言う。
「妹に先こされるから焦っているわけか」
と緑川。
「二十代の半ばになって素直のすのじも
ないおなごになって、貰い手なんぞいない。
あきらめよし。」
花は、「私のことはいいです」といった。
朝市は、花を見てお茶を飲みながら回り
を見た。
夕餉時のことだった。
今日のことを話した花。
「ももが嫁に行くというとさみしくなるねって
いった」というとももは「本当に?」と喜んだ。
★やっぱりももが好きなのは朝市に間違いない
と花は思いました。
すると吉平は「何で朝市がももの縁談に口を
はさむのだ?森田君はいい男だから
ももは必ず幸せになれるだ。」という。
ふじももももなにげに困っているような
顔をした。
花は、吉平にいった。
「もっとももの気持ちを考えてほしい」と。
「小さいころからももの面倒を見て
いたので、ももがかわいい。だから
ももが好きな人と幸せになってくれる
事が一番だと思う」という。
「そうさな」、と周造。
「おねーやん。」ともも。
こうなったら、いそいで
朝市とももをくっつけるべきだ。
そうすればおとうも文句はいわないだろう。
花はぶつぶつとつぶやきながら
廊下を歩いていたので校長がなにを
言っているのだと聞く。
花は「男女をなかよくさせるにはどうすれば
いいのか」と校長に聞く。
「一緒に遊ばせばいいんだよ」と校長。
「なるほど・・」
すると向うの教室で朝市と女子児童が
話をしていた。
「木場先生、おら大きくなったら木場先生の
お嫁さんになる!!」
朝市は頭をかきながら「ありがとう」といった。
花は、びっくりした。
「木場先生ってもてるんだ。急がないと!!」
そそくさと去って行った。
朝市は花の後姿をじっと見ていた。
徳丸の家に吉平の代わりにお金を届けに
きた花。
ついでに、徳丸に「大人の遊びってなんですか」
と聞く。
要するに校長の話を理解していたわけではない。
徳丸は「芸者遊びだ」という。
もっと気軽にできる遊びとはと聞く。
「川や池で船に乗って・・芸者と遊ぶという。:
どこまでも芸者である。
もっとお安くできる遊びとはと聞く。
「お茶を一緒に飲むこと:といった。
花は、「ああ!!」と納得した。
そこへ武が「うちでお茶会をすればいい」と
いった。
花は急いでうちへ帰った。
ももにいった。
「今度の日曜日徳丸さんところでお茶会をする
から一緒にいこう。朝市も誘うから。
朝市さんも?行く!!
★もものために今でいう合コンを
思いついた花ですがふじはなんだか
心配そうです。
でも着物がないしというので
私のを貸すからと花は言う。
「うれしいよ・・」
ごきげんよう
さようなら。
**************
花も25歳ですか。
この時代だと売れ残りなのかな?
売れ残ってもほしいという人
いるかな??朝市がそうなのかも
しれませんが、ももが朝市が
すきだなんて・・いいました。
花は朝市は友達感覚です。
朝市は花が好きです。
ももは朝市が好きです。
どうどう巡りです。
森田君ってのも気になります。
なんだか理想に燃える男
森田健作のようです。
武もある意味、面白そうな男です。
