花 お見合いをする2
突如、学校に吉平が現れた。
驚く花と子供たち。
「グッド アフタヌーン~~」
★行方知れずだった吉平がひょっこり帰って
来ました。
学校の一室で花と吉平は話をした。
「久しぶりに修和女学校へ行ったら
卒業して甲府で先生をしていると聞いて
驚いただ・・
てっきり花は東京で英語を生かした仕事を
していると思っていたけどな。」
「おとう、おらは、卒業したら甲府に帰ると
きめていただよ。」
「こんな英語を使うところのない田舎になぜ?」
花は「四年も音沙汰なくて何をしていたのか」と聞く
「いろいろあったから」というが、「ふじが
怒っているのか」と聞く。
そして、「助けてくれ」という。
「おとうが帰っても追い返されないように
してほしい」といった。
まず、花は敵情視察をする。
家に帰った花はふじの様子を見ようと
手伝うというが、着物が汚れるから
着替えて来いと言われた。
そして、そわそわしている花のことを
おかしく思って何があったのかと聞く。
花は「おとうのことだけど・・・」
というが、そこへ吉太郎と周造が
帰ってくる。
「おかえり・・・」とふじはいいながら
花に向かって「で・・おとうがどうしたって?」
と聞いた。
それには周造も吉太郎も、びっくりして
「おとうだって?」と驚いた。
見つめられる中で花は苦し紛れに
「おとうって・・・どうしているかなって
思って・・・」という。
吉太郎は「あんなやつ、どうなっても今更関係
ない」、という。
「吉、あんな男でもお前の父親だ。
あんな奴というものではない」という。
ふじは、「そうだよ・・・」といった。
学校では、吉平がいい調子で先生を相手に
話をしている。
「本多先生が校長先生で朝市まで先生になって
いるとはね~~~あはははは。
で、花はどうですか?」と吉平は校長に聞く。
「いい先生でしょ?」
緑川は「問題起こしてばっかりじゃ~~」
といったので吉平は、むきになった。
「花は東京の女学校を優秀な成績で・・・」
「こういう父親だから、ああいう娘になった
のですね校長」
「ああいう娘だと?」
吉平は緑川にとびかかろうとしたが
朝市がとめた。
校長は「ちょうどよかった」という。
「早く縁談話を受けろと親父から
忠告してくれたら花も言うこと聞くだ。」
吉平は驚いた。
「縁談?どういうことだ?」
徳丸から話が合って望月のあととり
息子とお見合いをしたと校長は言った。
「それで花は断ったけ?」
「迷っているみたいだ」と朝市。
「いい条件なんだから断る理由はないと
おまえから・・・
て??」
吉平はいなかった。
吉平は一目散に走って行った。
家では、さっきからおとう、おとうと
花が言うので何かあるのかとふじは言うが。
「なんとなく・・・」と花がいいよどんだところ
吉平が飛び込んできた・・・・というか
本来なら帰ってきたというべきか。
「花!!見合いなら断れ!!!」
いきなりか。これでは、やはり飛び込んで
来たというほうがいいのかも。
家族は驚いた。吉平が帰ってきたのだ。
「あんた!!」
「おとう、まだはやい」と花。
ももは、「おとうお帰り~~」という。
「おお、ももか、大きくなったな。」
「おお、吉太郎、変わりはないか?」
吉太郎は、「変わりはないかだと?
いまさらどの面下げて帰ってきたという
のか」と怒った。
すると吉平も、「親に向かってなんだその
いい方は?」
というが、「親??ずっと帰ってこないで
なにが父親だ!!!」
「吉、落ち着けし。」と周造。
ふじは、にらみ合うふたりに、「吉のいう
とおりだと」いう。「今まで何の便りもし
ないでいったいどこでなにをしていただ?
みんながどれほど
心配していたのかわかるのか!!」
「それは、いろいろあったから・・・・」
何があったのかとふじは聞くが、吉平は
説明ができない。
しかし、花の縁談には反対で花を東京
の女学校にやったのは、広い世界で英
語を使って仕事をしてほしいからだという。
田舎の地主の息子と結婚するためでは
ないといった。
「こんなせまっくるしい田舎で一生を終えて
もいいのか?
よし、いまから徳丸さんに言って断って
くる」という。
吉太郎は「かってなことをするな」という。
「勝手なこと?お前は花が好きではない
のか」という。
「地主と結婚すればいいと思っているのか」と
吉平は怒った。
つかみ合いのけんかになったのでふじは
止めた。
吉太郎は「花がなぜお見合いをしたのか
というと家のためだ」という。
「望月さんと結婚したらこの家の借金を
肩代わりをしてくれて家族の面倒も
見てくれると言っている、だから
花は見合いをした」と話した。
「借金??」吉平は状況がわかっていない。
ふじは借金の説明をした。
かよは製糸工場へ働きにいったけど
逃げ出したのでその分、返さないといけなく
なったこと。仕事がつらくて東京の花の学校へ
逃げて行ったという。
吉平は「かよが?我慢強いかよが??」と
驚く。
「あんな明るいかよが痩せてしまってひどい
顔色をしていただよ。」とふじ。
「いまは東京の洋服店で奉公している。
働いて借金を返すって」と花は言った。
「花が甲府に帰ってきたのも帰ってこない
おとうのために、働いて借金を返すためだ」
と吉太郎がいう。
「おとうはしってたけ?」吉太郎は話す。
お金がないからふじが徳丸に
何度も頭を下げて借金をしていたこと。
周造は腰も足もいたいのを我慢して人手が
たりないから毎日毎日畑仕事をしていたこと。
ももは、小さいころから友達と遊ぶのを
我慢して朝から晩まで畑仕事を手伝ってきた。
それでも田んぼや畑では食ってはいけないから
みんなで必死で夜なべもしてこんなに働いても
ちっとも生活は楽にならないって
おとうはしっていたか?何も知らないくせに
何一つ知ろうとしなかったくせに
そんなおとうなんかおらたち
家族に必要ない!!
「あにやん。」
「吉、もういい・・・。」
周造が言った。
怒りの持って行き場がなくなり
吉太郎は出て行った。
「あいつが怒るのも無理はない。
小さい時から歯を食いしばって頑張ってきただ。」
・・・周造はたちあがって、吉平にいった。
「しかし、ここにいるのはお前の家族だ。」
吉平は目をつぶったまま膝から
地べたに崩れ落ちてうずくまってしまった。
★おとうは、本当に何も知らなかったのですね。
せめて今日から愛する家族のために
お励みあそばせ・・・。
花は、じっとその様子を見ていた。
ごきげんよう
さようなら。
***************
花は、お金のためにお見合いをしました。
ふじはお金のために徳丸に頭を下げ
ました。
吉太郎もお金のために兵隊へいきます。
かよもお金のために苦労して逃げ出し
ました。
家族の幸せとは何かを吉平は考えなければ
なりません。
いつまでも一人で夢を見ている
わけにはいきません。
吉平は、心を入れ替えて
行商をやめて、農業をしなくては
いけません。
吉太郎が兵役でいなくなるのですから
よけいです。
なんにせよ、花を自由にして挙げれるのは
吉平だけです。
お金のことなら心配するな、家族の面倒は
自分が見ると強い責任感をもたなくては
なりません。
いったいいつまでふらふらと
しているのでしょうか、この男は。
吉太郎がおまえなんか父親ではないと
いうのも当然です。
吉平は心を入れ替えるべきです。
突如、学校に吉平が現れた。
驚く花と子供たち。
「グッド アフタヌーン~~」
★行方知れずだった吉平がひょっこり帰って
来ました。
学校の一室で花と吉平は話をした。
「久しぶりに修和女学校へ行ったら
卒業して甲府で先生をしていると聞いて
驚いただ・・
てっきり花は東京で英語を生かした仕事を
していると思っていたけどな。」
「おとう、おらは、卒業したら甲府に帰ると
きめていただよ。」
「こんな英語を使うところのない田舎になぜ?」
花は「四年も音沙汰なくて何をしていたのか」と聞く
「いろいろあったから」というが、「ふじが
怒っているのか」と聞く。
そして、「助けてくれ」という。
「おとうが帰っても追い返されないように
してほしい」といった。
まず、花は敵情視察をする。
家に帰った花はふじの様子を見ようと
手伝うというが、着物が汚れるから
着替えて来いと言われた。
そして、そわそわしている花のことを
おかしく思って何があったのかと聞く。
花は「おとうのことだけど・・・」
というが、そこへ吉太郎と周造が
帰ってくる。
「おかえり・・・」とふじはいいながら
花に向かって「で・・おとうがどうしたって?」
と聞いた。
それには周造も吉太郎も、びっくりして
「おとうだって?」と驚いた。
見つめられる中で花は苦し紛れに
「おとうって・・・どうしているかなって
思って・・・」という。
吉太郎は「あんなやつ、どうなっても今更関係
ない」、という。
「吉、あんな男でもお前の父親だ。
あんな奴というものではない」という。
ふじは、「そうだよ・・・」といった。
学校では、吉平がいい調子で先生を相手に
話をしている。
「本多先生が校長先生で朝市まで先生になって
いるとはね~~~あはははは。
で、花はどうですか?」と吉平は校長に聞く。
「いい先生でしょ?」
緑川は「問題起こしてばっかりじゃ~~」
といったので吉平は、むきになった。
「花は東京の女学校を優秀な成績で・・・」
「こういう父親だから、ああいう娘になった
のですね校長」
「ああいう娘だと?」
吉平は緑川にとびかかろうとしたが
朝市がとめた。
校長は「ちょうどよかった」という。
「早く縁談話を受けろと親父から
忠告してくれたら花も言うこと聞くだ。」
吉平は驚いた。
「縁談?どういうことだ?」
徳丸から話が合って望月のあととり
息子とお見合いをしたと校長は言った。
「それで花は断ったけ?」
「迷っているみたいだ」と朝市。
「いい条件なんだから断る理由はないと
おまえから・・・
て??」
吉平はいなかった。
吉平は一目散に走って行った。
家では、さっきからおとう、おとうと
花が言うので何かあるのかとふじは言うが。
「なんとなく・・・」と花がいいよどんだところ
吉平が飛び込んできた・・・・というか
本来なら帰ってきたというべきか。
「花!!見合いなら断れ!!!」
いきなりか。これでは、やはり飛び込んで
来たというほうがいいのかも。
家族は驚いた。吉平が帰ってきたのだ。
「あんた!!」
「おとう、まだはやい」と花。
ももは、「おとうお帰り~~」という。
「おお、ももか、大きくなったな。」
「おお、吉太郎、変わりはないか?」
吉太郎は、「変わりはないかだと?
いまさらどの面下げて帰ってきたという
のか」と怒った。
すると吉平も、「親に向かってなんだその
いい方は?」
というが、「親??ずっと帰ってこないで
なにが父親だ!!!」
「吉、落ち着けし。」と周造。
ふじは、にらみ合うふたりに、「吉のいう
とおりだと」いう。「今まで何の便りもし
ないでいったいどこでなにをしていただ?
みんながどれほど
心配していたのかわかるのか!!」
「それは、いろいろあったから・・・・」
何があったのかとふじは聞くが、吉平は
説明ができない。
しかし、花の縁談には反対で花を東京
の女学校にやったのは、広い世界で英
語を使って仕事をしてほしいからだという。
田舎の地主の息子と結婚するためでは
ないといった。
「こんなせまっくるしい田舎で一生を終えて
もいいのか?
よし、いまから徳丸さんに言って断って
くる」という。
吉太郎は「かってなことをするな」という。
「勝手なこと?お前は花が好きではない
のか」という。
「地主と結婚すればいいと思っているのか」と
吉平は怒った。
つかみ合いのけんかになったのでふじは
止めた。
吉太郎は「花がなぜお見合いをしたのか
というと家のためだ」という。
「望月さんと結婚したらこの家の借金を
肩代わりをしてくれて家族の面倒も
見てくれると言っている、だから
花は見合いをした」と話した。
「借金??」吉平は状況がわかっていない。
ふじは借金の説明をした。
かよは製糸工場へ働きにいったけど
逃げ出したのでその分、返さないといけなく
なったこと。仕事がつらくて東京の花の学校へ
逃げて行ったという。
吉平は「かよが?我慢強いかよが??」と
驚く。
「あんな明るいかよが痩せてしまってひどい
顔色をしていただよ。」とふじ。
「いまは東京の洋服店で奉公している。
働いて借金を返すって」と花は言った。
「花が甲府に帰ってきたのも帰ってこない
おとうのために、働いて借金を返すためだ」
と吉太郎がいう。
「おとうはしってたけ?」吉太郎は話す。
お金がないからふじが徳丸に
何度も頭を下げて借金をしていたこと。
周造は腰も足もいたいのを我慢して人手が
たりないから毎日毎日畑仕事をしていたこと。
ももは、小さいころから友達と遊ぶのを
我慢して朝から晩まで畑仕事を手伝ってきた。
それでも田んぼや畑では食ってはいけないから
みんなで必死で夜なべもしてこんなに働いても
ちっとも生活は楽にならないって
おとうはしっていたか?何も知らないくせに
何一つ知ろうとしなかったくせに
そんなおとうなんかおらたち
家族に必要ない!!
「あにやん。」
「吉、もういい・・・。」
周造が言った。
怒りの持って行き場がなくなり
吉太郎は出て行った。
「あいつが怒るのも無理はない。
小さい時から歯を食いしばって頑張ってきただ。」
・・・周造はたちあがって、吉平にいった。
「しかし、ここにいるのはお前の家族だ。」
吉平は目をつぶったまま膝から
地べたに崩れ落ちてうずくまってしまった。
★おとうは、本当に何も知らなかったのですね。
せめて今日から愛する家族のために
お励みあそばせ・・・。
花は、じっとその様子を見ていた。
ごきげんよう
さようなら。
***************
花は、お金のためにお見合いをしました。
ふじはお金のために徳丸に頭を下げ
ました。
吉太郎もお金のために兵隊へいきます。
かよもお金のために苦労して逃げ出し
ました。
家族の幸せとは何かを吉平は考えなければ
なりません。
いつまでも一人で夢を見ている
わけにはいきません。
吉平は、心を入れ替えて
行商をやめて、農業をしなくては
いけません。
吉太郎が兵役でいなくなるのですから
よけいです。
なんにせよ、花を自由にして挙げれるのは
吉平だけです。
お金のことなら心配するな、家族の面倒は
自分が見ると強い責任感をもたなくては
なりません。
いったいいつまでふらふらと
しているのでしょうか、この男は。
吉太郎がおまえなんか父親ではないと
いうのも当然です。
吉平は心を入れ替えるべきです。
