さらば修和女学校1
★花の蓮子への友情は初恋にも似た感情
でございました。
しおりに書いた、翻訳者、安東花子
と歌人 白蓮の文字を見て笑う花と蓮子。
一緒に甲府へいって釣りをしたこと。
「このキラキラした時間を私は決して忘れない
遠く離れても・・・」
「蓮様どうしてそんなこというの?」
★二人が甲府から戻った直後のこと
新聞は筑豊の石炭王、嘉納伝助と
葉山伯爵令妹・・蓮子との縁談を報じた。
それを読んで、驚く花だった。
「こんなの嘘よ何かの間違いよ」
蓮子の部屋に走って行った花。
「蓮さまあけて、あけて。
あんな記事嘘よね、ここをあけて
蓮様、蓮様!!」
花は蓮子の部屋のドアをどんどんと
狂ったように叩いた。
茂木がやってきて、「やめなさい」という。
「葉山さんはここにはいませんよ。
御婚礼のお支度でおうちに御帰りになりました。」
花はくやしくて唇をかんだ。
★これほどのうらぎりがあるでしょうか。
結婚のことを蓮子は花に打ち明けてくれなかった
のです。
教室では蓮子の結婚が話題になっていた。
醍醐亜矢子は、新聞を見ながら
「政略結婚ですわ」という。
「政略結婚?」
亜矢子は花のことが心配だという。
花は校長室にいた。
そして、校長に、外出許可を出してほしいという。
「どこへいくのですか?」とブラックバーン校長は聞いた。
「葉山蓮子さんに会いに行きます。」
「あってどうするのですか?」と富山が聞いた。
「葉山さんが黙って出て言った理由がわかります。
あなたに話せばそんな風に取り乱してなにをするか
わからないと思ったのですよ。
学校の外は新聞記者がいっぱいで外出は危険
です。」
校長は、「外出は許可しません」という。
花はどうしてもとお願いしたが
ダメだと言い切った。
そのころ、校庭では男子禁制にもかかわらず
新聞記者が入ってきていた。
「きゃー」と生徒たちはにげる。
先生は「なんですか、あなたは。ここは男子禁制
ですよ」と怒った。
怪しいものではありません
葉山蓮子さんのことをお聞きするだけですから。
「無礼者!!!」
そこへ茂木が木刀をもって出てきた。
「葉山さんは大事なうちの生徒です。
あなたがたにお話することなどありません。
出ていきなさい。」
「本当にすこしだけですから」
「でやーーーっ」と茂木が木刀で突きを
いれると記者はたおれた。
茂木は植込みの向こうに花をみつけた。
「花さん。。。行きなさい」と茂木が言った。
花は記者が倒れたすきに
走り出した。
行った先は葉山邸だった。
★花は矢も盾もたまらず学校を飛び出し
そこに立っておりました。
「蓮子さん~~~~
花よ・・・蓮さま~」
すると向うから記者の一群が走ってきた。
「あなたは葉山さんのご友人ですか」
「学校ではどんな人でしたか?」
花を取り囲んで取材が始まった。
花は「どいてください、知りません」
と叫んだ。
「おまえたち何をやっているんだ。」
警察官がふたりきて花を守った。
花は警察官に保護されて学校に
もどったので、また校長室に呼ばれた。
富山は怒った。
「あれほど外出を禁じたのに
警察に保護されるなんて言語道断です。」
「申し訳ございません・・・」
花は校長にも英語で謝罪した。
校長は
「花・・・」といった。
「はい・・」
「Go to bed・・・」
花は覚悟した。
すると校長は「今日はゆっくり休みなさい」と
いう。
ブラックバーン校長も花のやるせない気持ちをわかって
それ以上のおとがめはありませんでした。
花は布団の中で「私何やっているのだろう」と
つぶやく
「蓮様・・・」
蓮子の婚約の報道は甲府にも届きました。
新聞をみるふじは新聞を見て
蓮子の写真がのっているので
朝市に何が書いているのかと聞く。
朝市は「蓮子さん、九州の石炭王と
婚約したのです」という。
「ええ!!!」
安東家はびっくりした。
「こんやく?」
吉太郎はひそかに蓮子を思っていたので
ショックを受けた。
「石炭王と伯爵さまではどっちがうえなの?」
とももが聞く。
りんは、「身分は伯爵さまが上で
お金は石炭王が持っている」という。
「蓮子さん大金持ちのお嫁さんになるのか?
いいな?」
「いっとき我が家の家族と思っていたが
やはり住む世界が違うお姫様だった」と
ふじはいう。
「蓮子さん・・・
あんときはもう決心していたのだね。」
蓮子が小鳥を逃がして、ふじにすがって泣いたときのこと
をふじは思い出した。
だれにも打ち明けずに自分の胸にしまって・・・
吉太郎は悲しそうにした
「蓮子さん、あの時の釣りは楽しそうにしていたけど」
と、朝市は言った。
あのとき、大きな魚が釣れて、帰り道道
「こういうのビギナーズラックっていうのですよ」と
花が言う。
初めての人だけに訪れる幸運のこと。
じゃ、一回きりってことかと朝市が聞くとそういうことだね
と花は言う。
「最初で最後の幸運・・・・」
吉太郎は蓮子からもらった本を見た。
「君死に給うことなかれ・・・
吉太郎さんが持っていてください」
★ここにも一人淡い初恋が打ち砕かれ
胸が張り裂けそうな若者がいたのでございます。
葉山家の座敷には金屏風の前に嘉納家からの
結納が飾られていた。
夫人は言った。
「嘉納さまと先妻の間にお子さんがいらっしゃらなかったのは
幸いだったと。
蓮子さんはまだお若いから跡継ぎを何人でも埋めますね。
こういってはなんですが、その子が嘉納家の莫大な財産を
受け継ぐのですからね。」
「まさしく、金の卵だ」と伯爵は言った。
「そんなに素晴らしい結婚ならおゆづりしましょうか?」
と蓮子は暗い顔をしていった。
「お兄様と離縁してお姉さまが金の卵をお生みになったら
いかが?」
「蓮子さんたら、そんな面白い御冗談をおっしゃって・・・」
と夫人は伯爵を見て言って笑った。
伯爵は「昼は記者たちがうるさかったけど
静かになったな」という。
夫人は「警察に通報しましたの」といった。
「あ、そういえば、修和女学校の生徒が一人
警察に保護されたそうですよ。
記者にもみくちゃにされたそうです。」
★蓮子は花だと確信しました。
そして、兄に外出許可をもらった。
学校へ行きたい。一時間でもいいから。
置いてきた本を取りに行きたいと。
翌日のこと
英語の授業中だった。
亜矢子がそっとメモを花に渡した。
それを読んだ花は驚いて立ち上がった。
富山は何事かと聞く。
「あ、あの・・・」
といいよどむと
亜矢子が、「花さんが急におなかが痛くなった
そうです」という。
富山は「仮病を使って誰に会いに行くのですか」
と聞く。
そして、授業に身が入っていない花をせめて
「そんな態度では迷惑だ」といった。
「Go to bed!!」
花は教室を出て廊下を走った。
そして、蓮子の部屋をたたいた。
ドアのカギはあいている。
「蓮様・・・・」
ドアを開けると
蓮子がいた
「蓮様」
「ごきげんよう、おひさしぶり」
蓮子がそういった。
「本当に結婚なさるのですか」
「ええ、」
「どうして言ってくれなかったの?
黙っていたなんてひどい」
「とてつもない玉の輿なのよ。」
「そのかたのこと愛しているの?」
「一度しかお会いしたことないからわからないわ。
でも彼にはありあまるほどの
お金があるのよ。」
「そんな縁談を受けるなんて恥ずかしくないの
蓮様のうそつき
お兄様が持ってらした縁談は断ったのでは
なかったの?自分は操り人形ではないと
いっていたではないですか。
それも嘘だったの?」
★蓮子が家の犠牲になって結婚させられるとは
しらず・・・
「蓮様!!」
★怒りをぶつけることしかできない花でした。
ごきげんよう
さようなら・・・
*******************
昨日の放送分です。
すみません・・・。
女の友情はもろいとか
いいますが、
そうでしょうか?
時が来たら理解しあえると思います。
ただ、しばらくは、悲しい思いに
沈むことになりますが。。。。
校長も、富山も茂木もよくよく
花の気持ちをわかっている様子です。
そのうえで、花を叱っているので
とても感動します。
最初はこわい先生だったけどね。
★花の蓮子への友情は初恋にも似た感情
でございました。
しおりに書いた、翻訳者、安東花子
と歌人 白蓮の文字を見て笑う花と蓮子。
一緒に甲府へいって釣りをしたこと。
「このキラキラした時間を私は決して忘れない
遠く離れても・・・」
「蓮様どうしてそんなこというの?」
★二人が甲府から戻った直後のこと
新聞は筑豊の石炭王、嘉納伝助と
葉山伯爵令妹・・蓮子との縁談を報じた。
それを読んで、驚く花だった。
「こんなの嘘よ何かの間違いよ」
蓮子の部屋に走って行った花。
「蓮さまあけて、あけて。
あんな記事嘘よね、ここをあけて
蓮様、蓮様!!」
花は蓮子の部屋のドアをどんどんと
狂ったように叩いた。
茂木がやってきて、「やめなさい」という。
「葉山さんはここにはいませんよ。
御婚礼のお支度でおうちに御帰りになりました。」
花はくやしくて唇をかんだ。
★これほどのうらぎりがあるでしょうか。
結婚のことを蓮子は花に打ち明けてくれなかった
のです。
教室では蓮子の結婚が話題になっていた。
醍醐亜矢子は、新聞を見ながら
「政略結婚ですわ」という。
「政略結婚?」
亜矢子は花のことが心配だという。
花は校長室にいた。
そして、校長に、外出許可を出してほしいという。
「どこへいくのですか?」とブラックバーン校長は聞いた。
「葉山蓮子さんに会いに行きます。」
「あってどうするのですか?」と富山が聞いた。
「葉山さんが黙って出て言った理由がわかります。
あなたに話せばそんな風に取り乱してなにをするか
わからないと思ったのですよ。
学校の外は新聞記者がいっぱいで外出は危険
です。」
校長は、「外出は許可しません」という。
花はどうしてもとお願いしたが
ダメだと言い切った。
そのころ、校庭では男子禁制にもかかわらず
新聞記者が入ってきていた。
「きゃー」と生徒たちはにげる。
先生は「なんですか、あなたは。ここは男子禁制
ですよ」と怒った。
怪しいものではありません
葉山蓮子さんのことをお聞きするだけですから。
「無礼者!!!」
そこへ茂木が木刀をもって出てきた。
「葉山さんは大事なうちの生徒です。
あなたがたにお話することなどありません。
出ていきなさい。」
「本当にすこしだけですから」
「でやーーーっ」と茂木が木刀で突きを
いれると記者はたおれた。
茂木は植込みの向こうに花をみつけた。
「花さん。。。行きなさい」と茂木が言った。
花は記者が倒れたすきに
走り出した。
行った先は葉山邸だった。
★花は矢も盾もたまらず学校を飛び出し
そこに立っておりました。
「蓮子さん~~~~
花よ・・・蓮さま~」
すると向うから記者の一群が走ってきた。
「あなたは葉山さんのご友人ですか」
「学校ではどんな人でしたか?」
花を取り囲んで取材が始まった。
花は「どいてください、知りません」
と叫んだ。
「おまえたち何をやっているんだ。」
警察官がふたりきて花を守った。
花は警察官に保護されて学校に
もどったので、また校長室に呼ばれた。
富山は怒った。
「あれほど外出を禁じたのに
警察に保護されるなんて言語道断です。」
「申し訳ございません・・・」
花は校長にも英語で謝罪した。
校長は
「花・・・」といった。
「はい・・」
「Go to bed・・・」
花は覚悟した。
すると校長は「今日はゆっくり休みなさい」と
いう。
ブラックバーン校長も花のやるせない気持ちをわかって
それ以上のおとがめはありませんでした。
花は布団の中で「私何やっているのだろう」と
つぶやく
「蓮様・・・」
蓮子の婚約の報道は甲府にも届きました。
新聞をみるふじは新聞を見て
蓮子の写真がのっているので
朝市に何が書いているのかと聞く。
朝市は「蓮子さん、九州の石炭王と
婚約したのです」という。
「ええ!!!」
安東家はびっくりした。
「こんやく?」
吉太郎はひそかに蓮子を思っていたので
ショックを受けた。
「石炭王と伯爵さまではどっちがうえなの?」
とももが聞く。
りんは、「身分は伯爵さまが上で
お金は石炭王が持っている」という。
「蓮子さん大金持ちのお嫁さんになるのか?
いいな?」
「いっとき我が家の家族と思っていたが
やはり住む世界が違うお姫様だった」と
ふじはいう。
「蓮子さん・・・
あんときはもう決心していたのだね。」
蓮子が小鳥を逃がして、ふじにすがって泣いたときのこと
をふじは思い出した。
だれにも打ち明けずに自分の胸にしまって・・・
吉太郎は悲しそうにした
「蓮子さん、あの時の釣りは楽しそうにしていたけど」
と、朝市は言った。
あのとき、大きな魚が釣れて、帰り道道
「こういうのビギナーズラックっていうのですよ」と
花が言う。
初めての人だけに訪れる幸運のこと。
じゃ、一回きりってことかと朝市が聞くとそういうことだね
と花は言う。
「最初で最後の幸運・・・・」
吉太郎は蓮子からもらった本を見た。
「君死に給うことなかれ・・・
吉太郎さんが持っていてください」
★ここにも一人淡い初恋が打ち砕かれ
胸が張り裂けそうな若者がいたのでございます。
葉山家の座敷には金屏風の前に嘉納家からの
結納が飾られていた。
夫人は言った。
「嘉納さまと先妻の間にお子さんがいらっしゃらなかったのは
幸いだったと。
蓮子さんはまだお若いから跡継ぎを何人でも埋めますね。
こういってはなんですが、その子が嘉納家の莫大な財産を
受け継ぐのですからね。」
「まさしく、金の卵だ」と伯爵は言った。
「そんなに素晴らしい結婚ならおゆづりしましょうか?」
と蓮子は暗い顔をしていった。
「お兄様と離縁してお姉さまが金の卵をお生みになったら
いかが?」
「蓮子さんたら、そんな面白い御冗談をおっしゃって・・・」
と夫人は伯爵を見て言って笑った。
伯爵は「昼は記者たちがうるさかったけど
静かになったな」という。
夫人は「警察に通報しましたの」といった。
「あ、そういえば、修和女学校の生徒が一人
警察に保護されたそうですよ。
記者にもみくちゃにされたそうです。」
★蓮子は花だと確信しました。
そして、兄に外出許可をもらった。
学校へ行きたい。一時間でもいいから。
置いてきた本を取りに行きたいと。
翌日のこと
英語の授業中だった。
亜矢子がそっとメモを花に渡した。
それを読んだ花は驚いて立ち上がった。
富山は何事かと聞く。
「あ、あの・・・」
といいよどむと
亜矢子が、「花さんが急におなかが痛くなった
そうです」という。
富山は「仮病を使って誰に会いに行くのですか」
と聞く。
そして、授業に身が入っていない花をせめて
「そんな態度では迷惑だ」といった。
「Go to bed!!」
花は教室を出て廊下を走った。
そして、蓮子の部屋をたたいた。
ドアのカギはあいている。
「蓮様・・・・」
ドアを開けると
蓮子がいた
「蓮様」
「ごきげんよう、おひさしぶり」
蓮子がそういった。
「本当に結婚なさるのですか」
「ええ、」
「どうして言ってくれなかったの?
黙っていたなんてひどい」
「とてつもない玉の輿なのよ。」
「そのかたのこと愛しているの?」
「一度しかお会いしたことないからわからないわ。
でも彼にはありあまるほどの
お金があるのよ。」
「そんな縁談を受けるなんて恥ずかしくないの
蓮様のうそつき
お兄様が持ってらした縁談は断ったのでは
なかったの?自分は操り人形ではないと
いっていたではないですか。
それも嘘だったの?」
★蓮子が家の犠牲になって結婚させられるとは
しらず・・・
「蓮様!!」
★怒りをぶつけることしかできない花でした。
ごきげんよう
さようなら・・・
*******************
昨日の放送分です。
すみません・・・。
女の友情はもろいとか
いいますが、
そうでしょうか?
時が来たら理解しあえると思います。
ただ、しばらくは、悲しい思いに
沈むことになりますが。。。。
校長も、富山も茂木もよくよく
花の気持ちをわかっている様子です。
そのうえで、花を叱っているので
とても感動します。
最初はこわい先生だったけどね。
