花子と呼んでくりょ2
★花のお父はとんでもない場所でとんでもない
ことを考えていたのでございました。
花子の父は東京にある修和女学校
をみて、あこがれた。
そして、そこをあるいていた
外国人の教師と思しき女性に
声をかける。
「うちに賢い娘がいる。ここに入れたいが
どうしたらいいですか?」
すると日本語が通じないのか、女性は
英語で「ここは男性禁止です。でていってください。」
という。
父は英語がわからず、「ありがとうございます。
よろしくおねがいします」といって
うれしそうに頭を下げた。
まずしい花の家では、花は大好きな本を
読みながら子守をしていた。
それをものずきだなと家族は見ている。
「花は飯より本のほうがいいずらよ~~」
兄、吉太郎が言ったので、花はいそいで
ご飯の席に座った。
そこへ父が帰ってきた。
「飯食ったら、急いで教会へ行く。
一家そろって洗礼を受けるんじゃ。」
「また、お父のきまぐれがはじまった」と
母は言う。
家族は父のいうことを真に受けない。
花は洗礼とは何かと父に聞く。
町にはキリスト教の教会があった。
そこに父は花をつれていって、洗礼を
お願いしたいと牧師に言った。
東京の女学校に入れたいから
急いでほしいという。
牧師はとまどった。
その話は・・・・村に広がった。
安東一家が野良をしていると
花の学友?木場朝市の母りん
が話しかけた。
「おまえんとこの婿さん、西洋かぶれで
おかしくなっちまっただけ?
ここんとこ町の教会に入り浸っている
んだってね?」
母は「よく知っていますね」というと
りんは「私を誰だと思っているのかね?」
という。
兄吉太郎が「村一番のおしゃべり婆」といった。
母は、「すまんね~~」といった。
木場りんは「年から年中仏頂面
こいて、なにもしゃべらん爺よりましだ」という。
周造爺さんはおこったが、何も言わない。
しかも花のことだけどとりんは言う。
「花は父親に似て女の子のくせに
本や勉強が好きだなんて
困ったものだ。将来ろくなことに
ならない」と、言った。
町の教会にいる花はそこにたくさんの
本があるのを見た。
「あそこはキリスト教の学校だから
早く洗礼を受けさせないと。
どうしても花を修和女学校へ行かせたいので
お願いします・・」と父は牧師と話を
していた。
牧師は「あのような小さな子を寄宿舎にいれて
学校へ通わすにはご家族の協力がないと」
という。
父はがっかりした。
花は教会に沢山の本があるのを見て
世の中にはこんなにもたくさんの本が
あると喜んだ。
そして父を呼んだ。
「おとう、この世にはこんなにもたくさんの
本があったのけ?」
「東京の女学校に言ったら大好きな本がたくさん
よめるぞ。いきたいか?」
「うん!!」
「おとうにまかせとけ!!」
「うん!!!」
ところが、母はうちにはお金がないと
行って反対する。
父吉平は、キリスト教の学校は金持ちも貧乏人も
平等で、奨学金がもらえるという。
母ふじは、「西洋かぶれで頭がおかしくなった
むこさん・・・と村の人に言われている」と
いった。
「なんといわれようとちゃんとした教育を
受けさせたい。」父は幼いとき
奉公に出されて寺子屋にも学校にも
いけなかった。こき使われて苦労して
読み書きとそろばんを覚えたという。
だから働きづめの花が不憫だと父は言う。
母は「働きづめは吉太郎だってそうだ」といった。
「ふじ!!頼む、東京の女学校にいかせて
やってくれ、頼む!!」
父は母に頭を下げた。
翌日学校の御弁当の時間。
★あっという間に噂は村中に広がりました。
「花、お前東京の女学校へ行くって
ほんとうか?」
「花ちゃん、朝市君がきいているよ」
と、隣の席の子が言う。
花は「卑怯者とは一生口きかない」と
いった。
花は昨日のことを根に持っていた。
ほんとうはタケシなんだけどね。
それを聞いて朝市は「こっちこそ」と
言って憤慨した。
御弁当はひえや粟がはいったご飯で
箸で食べるとぼろぼろと落ちる。
それをかきこむように花は食べた。
タケシたちは花にちょっかいを出した。
「おい、はなたれ、お前のような小作は
東京の女学校に行けるわけがない。」
「いけるわけがない!」(子分たち全員が言う)
花は無視してご飯を食べるがぽろぽろと
落ちる。
タケシは「行儀が悪いな」という。
★お行儀が悪いわけではありません。
麦やひえや粟の御弁当は箸でつかめません。
どうしてもぽろぽろと落ちてしまうのです。
タケシの弁当は白米で卵やしゃけなど
おかずもちゃんと入っている。
子分たちは「おおお~~~」とたけしの弁当を見て
歓声を上げた。
「タケシ様の弁当は今日も白いおまんまじゃ。」
★ぜんぶ白いご飯を持たせてもらえるのは
とびきり裕福な家だけでした。
徳丸商店・・・とは地主の店である。
その店にふじたち小作が集まって、江戸時代の
百姓がお代官様にお目通りをする
ように土下座で土間に座って待っていた。
地主の徳丸が話があるというのである。
フジたちは地主の話など
ろくな話ではないだろうとごそごそと話を
していた。
そこへ地主の徳丸がやってきた。
みんな土下座の状態で頭を下げた。
「小作の衆、聞いてくれ。」
タケシは、「さすがだ、お父さんは・・」
と陰から見ていた。
「生糸相場が落ちてうちもうんと苦しい。
こうなったら小作料を上げようと思う。
一反あたり米4俵だ。」
小作たちはうろたえた。
それでは、自分たちが食べていけれない。
「いいな!!」と言われても、何も言えない
弱い立場なのだ。
ふじと周造爺さんは夜な夜な
話しをしていた。
藁仕事をしながら、小作料の値上げについて
話しをしていた。
吉太郎を奉公に出すように言われたけど
吉太郎を出すと働き手がなくなる。
花の父親が農業をしてくれたらすこしは
いいのだが・・・と爺さんはつぶやいた。
実の父なのでふじはすみませんと
謝った。
一家の経済がそんな窮地に追い詰められ
ているのに父はごきげんさんで、
「帰ったぞ~~」といって帰ってきた。
あまりのご機嫌さんなので、フジは
「飲んでいるの?」と聞くと
「勝沼のワイン工場で無理に飲まされた、まずかった」
と、いう。
爺さんはあきれて部屋を出た。
フジは、腹を決めて、話をした。
小作料が上がるという。
少しは考えてくれという。
4俵おさめたら、うちには2俵しか
残らない。この冬一家が越せないかもと
いうのだ。
その話を花は聞いていた。
翌日、水汲みをして帰ってきた花。
父は花にうちの仕事も学校も休めと
いった。
教会の牧師様があそこにあった本を
特別に読んでいいといったという。
「女学校へ行く前にたくさん本を読んで
おかなとな」、と父は言った。
花は昨日の話を聞いていたので
「女学校へはちっとも行きたくないし
本にもちっとも興味がなくなっただよ
教会へはお父一人で行ってくれ」という。
父はあきれた。
そして、「今日から弁当はいらない」という。
母は驚いた。
花は「平気、平気・・・」といった。
「花・・・・」と母。
「なんじゃ?あいつ???」と父。
爺さんはじっと見ているだけだった。
さて、昼休み・・・朝市は前の席の
花がいないことが気になった。
今日もタケシ様の弁当は白い飯じゃ
と、子分たちは歓声を上げた。
花は妹のももを背負って外にいた。
空を見上げると真っ白な雲の群れが。
「もも...見て
白いコメのご飯があんなに・・・・・・・・
こうするんだよ。」
花は目をつぶった。
そして、片手をおにぎりをつかむ指の形を
とって、おにぎりをつかんで口に入れるかっこうを
した。そして
「ああ、おいしい~~~~」と言った。
★花は得意の空想の翼を広げて
空腹を忘れようとしていました。
★本が思いっきり読めるという女学校のことも
忘れてしまおうと思っておりました。
花はももに「うまいだろ?」と聞く。
花はたくさんおにぎりをほおばった顔をした・・・・
★ごきげんよう・・・・・さようなら・・。
*******************
★印は美輪さんのナレーションとしました。
ー印だと「いち」と読んでしまいそうで・・。
これは大変厳しい経済のお話です。
小作という農家の最低レベルの家が
花の家です。
江戸時代の年貢米を収める百姓とたいした
違いはありません。小作は農地を持っていないので
経済力はありません。
どれほど耕しても、自分のものにはなりません。
大変不公平な身分制度です。
あまりに不平等というので
戦後農地法が改正されて、自らが耕した土地は
自分のものになりましたが、この時代は
地主がお代官様でした。
よって東京の女学校なんて夢のまた夢。
そのうえ女の子に教育なんていらないという
時代でもあります。
さきのごちそうさんのように
東京の女学校へのんびりと通う
めいことは大違い。
生きることに命がけであります。
御弁当も麦ひえ粟です。
めいこのように、アツアツのご飯を
おいしいしゃけをいれてにぎるなんて
ありえません・・・・・。
で、花は空想の世界にいって
おにぎりを食べました・・・・。
まるで赤毛のアンのように・・・孤独でも
幸せを求めていくのでした。
強いですね。
+++++++++++++
そのあとのあさいちでは・・
有働アナが朝市が源太に似ていると
うれしそうに言う。
源太もヒロインを助ける役目をしていた。
あの朝市もきっとそうだという。
ところであの、源太のなにげないプロポーズ・・・・
すばらしいではないですか!!
と、絶賛。
どうしても源太派ですねとイノッチに言われる。
どこまでひっぱるのか、ごちそうさんを、と
いうが、土曜日に最終回だったので
あさいちは今日がごちそうさんが終わって
はじめての放送だった。
それだったら話をしたいですよね。
わたしももっと聞きたかった~~~
ゲストさんが、美輪さんのナレーションが
いいという。朝から癒されますって。
たしかに、雰囲気があります。
この雰囲気は、なんだろうと思いました。
