今日でおわカレー4
「出て行ってくれますか?」
浮気をしたと思っためいこは
悠太郎に出て行ってほしいといった。
「なんでですか?」いきなりなので
驚く悠太郎だった。
「なぁんで?
・・あなたが浮気をしたからです。」
「していませんよ。」
「じゃなんで新聞読むのやめたんですか?
忙しいのに夕飯の時間に帰ってくるのですか」
「わるいですか?」
「浮気しているから悪いと思っているのでしょ」
悠太郎はずっとめいこが不機嫌なので
気を使っているという。
めいこは自分のせいなのかと聞くが。
「なにかあったのでしょう?
寝言でごめん亜貴って・・
ごめん亜貴・・・てなんなの?
なにがごめんなの?
鬼みたいな嫁がいるから会えなくて
ごめんなのですか?
押し切られて結婚して
ごめん、なのですか?」
「え?」
「困りますよね、
寝言で言ったことを
きかれても。自分では
どうしようもないから。
だから・・・もう・・
無理しないでくださいよ」
そういって悠太郎に荷物を
押し付けて、背中を向けた。
西門家というのは
家を出るということを最終解決
手段にしているようだ。
和枝にしても何度もめいこを
追い出そうとしたし・・・・。
うま介の店で
その話をするめいこ。
源太、室井、うま介、桜子。
室井は、メモをする。
小説をかく気になったのか?
「追い出したんだ、ゆうさんを!!」
「うん。」
「うん、て・・・めいこちゃん?」とうま介。
「どうするの?これから???」と
ワクワクする室井
「どうするて・・どうにかなるでしょ。」
「お前どうかしてへんか?
あったかどうかわからへんほどの
可愛らしい浮気を・・・・。」と源太。
「浮気じゃないから。
あれは、本気だから。」
めいこは夢にまで出てくるのだから
あれは本当だという。
ごめん亜貴っていうぐらいだから
めいこは自分が相当悪者に
なっていると思っている。
「そういうことなんで・・・」
そういってジュースをぐびりと飲んで
「ご報告でした」
といって、店を出た。
室井は深々と頭を下げた。
桜子は、心配になって後を追いかけた。
いっしょに亜貴子さんのところへ行こうと
いう。
「案外たいしたことではないかもしれないよ」と
桜子は言う。
気が進まないめいこは、「いいよ」と断るが。
女学校時代からめいこを知る
桜子は、
「はい、出た!!!逃げぐせ。」
と、批難した。
悠太郎の職場に来た正蔵。
そこで、悠太郎と話しをする。
どうやら、あの火事いらい
正蔵もあったことのある
女の子との
ことだったと納得した。
「その子と一緒になろうと思っていたのか?」
悠太郎は一時期お互いしかいない状況だったと
いうが・・・。
「今は?」
「現実的にどうこうとは全く考えていないですけど。
あ、そら好きか嫌いかといわれたら好きですよ。
めいこを好きになるきっかけがあっても
亜貴を嫌いになるきっかけはなかったですから。」
「正直な奴やなお前は」
「あそこまで言われたら仕方ないですから。」
「ほな、邪魔したな。」と立ち上がった。
急な展開に驚いた悠太郎。
「戻れとは言わないのですか?」
「そんなこと、言えた立場かいなおれが。」
(確かに・・・・)
「あ、戻ってきたかったら
いつでも帰ってきたらええ。
そん時はわしも一緒に怒られたる。」
悠太郎は、ふと笑顔になった。
病院の待合室。
桜子と一緒のめいこだった。
桜子が診察室に入ろうとした。
するとめいこが一人で行くという。
「二対一じゃ、やられたら嫌でしょ?」
という。
「大丈夫?落ち着いて聞ける?」
めいこは、診察室に入ろうとした。
するとドアが開いて、亜貴子が
でてきた。
めいこは頭を下げた。
亜貴子は驚いた。
診察室で
亜貴子は、「久しぶりですね。今日はどうされましたか?」
と、普通に医者の口ぶりで聞く。
めいこは、悠太郎との関係を聞いた。
亜貴子は普通の友達ですと言い切った。
「普通の??」
そんなわけはない、とめいこは悠太郎が
話そうとしない過去があることを
知りたいという。
「妻としての権利です・・・」といった。
亜貴子は、「権利??」と、いぶかしく思った。
ため息をついて、悠太郎と初めて会った
のは、と亜貴子がいうと
「火事の現場ですよね」とめいこはいった。
「そこでお母さんをなくされて。
亜貴子さんはご両親を亡くされて・・」
めいこは、知っていることを話した。
亜貴子は、そこから
ふたりは悠太郎は街づくりに
亜貴子は医者になろうと誓ったことを
話したが。
亜貴子の親戚はそんなお金はないと
いう。困っていたときに来たのが
村井家からの話だった。
けど、それはいずれそこの息子に嫁ぐ
ことが条件だった。
亜貴子はそれを飲んだ。
そこの息子の光男は火事の時
やけどをして、顔も体も
やけどをしていた。
悠太郎はそのころ、家族に後妻が
はいっていて、ぐちゃぐちゃになっていた
という。現実から逃げ出したい二人は
本当に逃げ出した。
「駆け落ちですか?」とめいこはきいた。
そんなかっこいいことではないと、現実は
しょぼくれたもので、駅まで行ってそこで
終わりだったという。
「その時ユーちゃんが泣いてくれてな」
『俺が大人やったら亜貴のこと
守れるのに、亜貴の夢をかなえられる
ようしてあげるのに・・・』
「ものすごくうれしかった。
この世でひとりだけ、私のために泣いてくれる
人がいる・・・。
それからは覚悟決めて
うちは村井の家に入って
ユーちゃんは家に帰って。
特別なことはなんもなかった
お互い相談事ができたら
話しに行くような付き合いや。
ここに来た時もそんな話を
していたんや。
普通のお友達。
もう、ええかな?」
めいこは、「結局亜貴子さんは
悠太郎さんを好きやったってことですか?」
と聞く。
だんだん亜貴子の表情が硬くなっていく。
「そういうことですか?」
「あのな・・・
うちにも我慢の限界があるんやけど。」
亜貴子は立ち上がった。
「え?」
「あなたは権利を振りかざされて聞くから
こっちは話したくもないことを
話をしているんやけど。」
「だって私は・・・」
「ゆうちゃんの奥さんやから?
うちはあなたになにからなにまで
答えなあかんの?
すっごい権利やね・・・それ!」
「そういうつもりは・・」
めいこも立ち上がったが・・
亜貴子は
「うちからしてみれば、後から来て
ゆーちゃんを横取りしていったのは
そっちなんやで!」
めいこは、言葉が出ない。
「この世で心を許せるたった一人の
相手を後から来て
もっていったのは、あなたなの!
もうええかな。」
診察室を出ためいこに
桜子はどうだったと聞いた。
呆然として椅子に座るめいこ。
「邪魔者は私だった・・・・・・。」
その夜、家にかえれない悠太郎は、
あの時のカレーやの前にいった。
すると、店は倒産していた。
「わぁ~~つぶれてもうたんか・・・」
そこに亜貴子がきた。
「ゆーちゃん?
カレー食べに来たん?」
「ああ・・・ここやな、昔きてのは?」
「そや・・・。」
家ではめいこがロックアウトしていた。
真っ暗な部屋でひとりだった。
静は心配して、
「どないしたん?めいこさん??
あけて!めいこさん???」
と、ふすまをたたくが・・。
「今日は家でご飯食べないの?」
と亜貴がきく。
「うん、今日は・・・な」
「ほな・・うちで食べる??」
めいこは横になったまま真っ暗な部屋で
落ち込んでいた。
****************
理由を聞かないほうがよかったのでしょうかね?
やっぱり。
亜貴子さんのいうとおり、横取りしていったのは
めいこだけど。
村井家の光男さんと結婚する約束だったから
それは仕方がない。
光男さんは去年亡くなったという話だから
めいこが結婚した当初は
亜貴子には許嫁がいた
もしくは結婚していたということだった。
だから、これは、だれがどう悪いという
わけではない・・・はずですがね???
この修羅場の話
ずっと読んでみると
めいこのばかさ加減が
よくわかります・・・が。
この浮気の疑惑はいづれ
解決しなくてはいけないことだった
とも思います。
いづれ・・・です。
悠太郎が選んだのが亜貴子ではなく
めいこだったことも運命といえば
運命で逆らうことはできません。
どう乗り越えるのでしょうかね?
これで夫婦のきずなは雨降って地固まる
となるのでしょうかね。
亜貴子は、村井からもとの松田に戻ったことも
本当にラッキーだったと思います。
これで、好きな人と結婚できますから。
でも・・そのひとは、もう誰かと結婚して
いました。
亜貴子にとっては、運命は過酷なものとしか
いえませんけど。
悠太郎が亜貴子と再会した
診察室の時の話ですが。
村井とか松田とか
よくわかりませんでしたが
こういうことだったとは・・・。
複雑な話です。
