ごめんなすって2

あんたが信じる信じヘンは勝手やけどな・・・

和枝がわざわざ悠太郎の職場に
きてなにをいうかと思えば、源太とめいこ
の仲があやしいということだった。
天満の商店街の牛楽という肉屋の
店員でめいこの幼馴染という。
それは悠太郎も聞いていたが。

「なにか企んでいるのと違いますか?
めいこに限ってそんなことするわけない。」
「そうやな、慣れん土地で悠太郎は仕事
で忙しいし。しきたりで籍は入れられへん
し、心が動くのもしゃあないのかもしれへんわ。」

悠太郎は幼馴染がいることは聞いていたという。
和枝はほなら大丈夫やなといって帰って行った。

平静を装うとする悠太郎。
和枝は見抜いていた。悠太郎の動揺を。
仕事に戻った悠太郎に上司藤井と大村は大丈夫か?
と声をかける。なんでもありませんというと
なんや、心配して損したといって笑って
自分の席にもどった。

平静を装う・・・平成・・・
ちゃう「平静!!!!」。
だが・・・
悠太郎は机をたたいて立ち上がった。
驚く藤井と大村。
「ちょっと、抜けます」

悠太郎の行くさきは天満の商店街。
そこで先ほどの源太の店をのぞいて様子を見た。
「おかみさん、ちょっと行ってきます」
源太がちょうど店から出てきたので、悠太郎は
陰に隠れた。

「行ってきまぁ~~す」といったその声は
めいこだった。悠太郎は驚いた。
「ねぇ、源ちゃん。今日はどんなことするの?」
「ついてからのお楽しみや」
悠太郎は昆布屋の昆布で顔を隠して様子を見た。
「ねえ、おしえてぇーーなぁ」
見事な大阪弁のめいこだった。
えへへへと源太は笑いながら仲良さそうにでていく。
「ええから黙ってワイについてこい」
「いけずやなぁ~~~~♪」
悠太郎はあとをおった。
角に来たので止まって顔を出して様子を見た。
ホンマ、でかなったなぁ

そう???

なにくうてんの?

さぁ??いろいろ

どうや?
と源太はめいこと向き合って
身長を確かめた。
自分の頭から手を伸ばしたら
めいこのおでこにぶつかった。

どーーーん

私のほうがでかいの??

そうや

その様子を悠太郎がじっと見ていたら、その辺の色町
の女性が悠太郎を誘惑する。
ええ男やわ~~
うちらとあそばへん???

結構ですから
今それどころやないし。ほっといてください

悠太郎は二人を追いかけたが
見失ってしまった。

二人は師匠の家に行ったのだった。

梅の木だらけの空き地があって
毎年梅の季節に成るともって行きって
言われて・・・
師匠の家には梅の実がたくさん、あった。
めいこさん、いらっしゃい!!
師匠は機嫌よくめいこを迎えた。
師匠、今何を作っているのですか?

ジャムや。

梅のジャム・・・おいしそう~~と
めいこは思った。
あっちの鍋には梅の甘露煮。
「他には、味噌漬けもあるやろ。粕漬けが
あるやろ、もう、何ぼでも作れる・・」
「もう~~~~~~~~~~~
話しだけでおいしそうですぅ~~~~~~」
めいこはよだれがでそうだった。

二人はあはははと笑った。

そんな時いっぽうでは、いらいらの悠太郎だった。
そうそう、

めいこのことだから肉屋の配達を手伝っているとか
確かにお楽しみとは言っていたけどさ
行った先からもらうお団子のことかもしれないよ
そうそう・・・

悠太郎は図面に消しゴムをかけると紙をやぶって
しまった。

色町で 男と食べる お団子

悠太郎は破れた紙を丸めて破った。
「そんな団子あるかぁ!!!!!!!!!!」
職場のみんなは驚いた。

大村は「なんやねん?」といった。

悠太郎は早退することにした。

一方、めいこと源太は師匠の家で
梅仕事を手伝っていた。
梅仕事は梅を料理するために芯をとったり
大きさを分けたりする。
みんなで楽しくワイワイと作業をするのだ。

「源ちゃん意外と丁寧・・・」
めいこがいうと
俺ほど細やかな男はおらんでという。

「そんな顔してどこがこまやか?」
「お前の目は節穴か?」
「なんでやねん~~」めいこは源太と
いるときは大阪弁をつかうんやね?

かわいいと師匠の恋人がわらいながら
いうが・・けどなんや片思いみたいやなと
師匠。

そこへ源太の知り合いの女がやってくる。
めいこをつきとばして源太の横に座った。
「染丸・・・!」と源太。
「なんや、久しぶりやな、どこぞで悪さしとったんと
違うの?」と染丸は聞いた。
そんなわけないと源太はいうが、染丸は
源太の横に座って動かない。
めいこはその様子を見て笑った。
が、そろそろ帰りますと師匠にいった。
師匠は梅仕事の段取りを描いた紙を
めいこにくれた。
「梅仕事はよろしいで。みんなで楽しめる」
「はいっ!!!」
めいこはうれしかった。
その帰り道、大八車に梅をドカンと積んで
ひっぱっていると、希子にあった。
希子は、大八車の後を押した。
「おおきに」とめいこはいった。
じゃ、お姉ちゃんに見つからないように
といって急いだ。

取れたての梅はいいにおいがした。
希子は梅が苦手とめいこは知っていた。
酸っぱくないような料理を考えるから
一緒に梅仕事をしましょうというと
おねえちゃんがいないとき?と小さな声で
希子は言う。
「みんなで。みんなで一緒にしよう」と
めいこはいった。

悠太郎は早退したのだった。
「早かったんですね」
「早かったらまずいことでもあるのですか?」
「ううん。みんなでご飯が食べられるのでうれしい
です」
悠太郎はそわそわしていた。
「肉や・・・」
めいこが振り返ると、「肉、焼きませんね。最近」と
言った。「お姉さんに怒られそうですし」
「そうですか・・・。ほな肉屋には、行ってないのですか?」
「お肉食べたいのですか?」
悠太郎はイライラして、肉屋に行っているのかいないのかと
きいているという。
めいこは行ってますよ、と平然と答えたので悠太郎は、めいこ
を見た。
糠床の世話をしに行っているというのだった。
糠床を預かってもらっていると
言ったとめいこはいうが、悠太郎は覚えていない。
「幼馴染がお肉屋さんをやっていて
預かってもらっているって」

悠太郎はホンマに言いました?と
また聞いた。

いいました!めいこは笑って答えた。

その日の夕餉はある二人にとっては
どきどきの夕餉となっていた。
ガスの実演をやっている西門家。
静は「そや肉の話・・・」といったら
そのふたりがはっとした。
こんど、ガスの火のすごさを実演する
ためにはお肉を焼こうという。
その二人、和枝と悠太郎はぎくっとした。
肉は高いからとめいこはいうと静はガス屋にいって
すこし、出してもらおうかとも提案。
めいこは肉屋に相談しようかという。
お肉屋さんの宣伝にもなるし。
静はできるのかと聞くと知らない
仲ではないし・・。
ちょっと相談してみますね~~
頼むわ~~そのお肉屋さんでええわ~~と
静。

悠太郎はおどろいた顔でめいこを見ていた。

疑惑が晴れないまま、翌朝となった。
悠太郎はお弁当を渡されたが
なにもいわないで行こうとした。

中はなんですかって聞かいのですか?
とめいこは言うが、聞いても答えないくせに。
あなたは隠し事ばっかりや、と捨て台詞を
はいて行ってしまった。
めいこは、その機嫌の悪さにおかしいなと思った。

天満の源太の店。棚の上に
結びふみがあって、源太様とあった。
意味深なふみである。

一方、仕事に集中できない悠太郎は
職場の部屋に入ろうとして、いつもなら
気を付けるのに・・・

ドアを開けてそのまま入ろうとして
ひたいを入口ドアの天井にぶつけて
しまった。
部屋中にその音が鳴り響いて
同僚たちが驚いた。

ええ~~~????

「追加の書類を置いてきました」と
それでもめげずに仕事に励むが。
お昼のお弁当を見てまたまた切なくなる。
ぶつけた額の絆創膏が気になった。

大村が「赤門、でかいというのも大変やな」
と声をかけた。
悠太郎は、気が散るとこういう事態になりがち
なんですといった。

大村はこの間から何かあったんかと聞く。
ーーまぁ知らない中ではないですからーーー
昨夜の肉の話に出てきためいこのせりふを
思い出した。
何があったかいうてくれへんかと大村は言う。
わしでよかったら相談にのるで。
こう見えてもな・・
悠太郎は急に立ち上がった。
「なんやねん、急に!」
「抜本的に対処してきます!!!」

肉屋の源太のもとに来た結びふみは
「近頃は主人といるときよりあなたといるときの
ほうが幸せを感じます。めいこ」とあった。

めんくらう源太。

めいこはでかけようとして和枝にあった。
洋食にしていいかどうか聞いた。
悠太郎が昨日から肉がどうのこうのというので
食べたいのだなと思ったので、という。

事情を知っている和枝は楽しみだといった。
天満の商店街では、悠太郎がいた。
肉屋の前に立って緊張しながら、言った。
「糠床を預かってもらっている西門悠太郎です。
妻の幼馴染とおっしゃる方はいらっしゃいますか」
めいこは、何事かと思った。
女将は源太を呼んだ。
めいちゃんの旦那さんが来てはると。

めいこの???

源太は店の奥から姿を見せた。

「わいやけど」
悠太郎はあきらかに身長の低い・・が
めいこの幼馴染という源太を上からにらみつけ
ながら黙っていた。

「何の用や?
何しに来たんや!」

その店の陰では姉さんかぶりをして
行商のかっこうをした
和枝がそっと様子を見ていた。
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ラブコメの意味わかりました。
明らかに、吉本新喜劇を朝ドラ風に
料理しなおすとこうなるんやなと思います。
和枝の行商の女のコスプレ。
これ、知っている人が見たら大笑いですね。

悠太郎の職場の上司藤井もなにげに間の取り方とか
話しのしかたが、新喜劇。
大村に至っては・・・まったくの新喜劇。
大村役の徳井さんは昔、引っ越しのなんとかで
マラカス振ってコマーシャルしていました。
♪勉強しまっせ、引っ越しの○○○。
ほんまかいな~~そうかいな~~~♪

めいこも大阪弁がでてくるようになり、すっかり
大阪になじんだのは源太のおかげとしか
思えません。
幼馴染というのは
青いレモンの味がするといいますが・・
(デュークエイセスが歌っていました。)
それって、食えヘンということでは
ないでしょうか(笑)
悠太郎にも亜貴子という幼馴染がいて
めいこは、嫉妬してしかも悠太郎が自分を好き
などと勝手な思い込みだった、本当は
亜貴子さんが好きだったんだとかなんとかと
穴があったら入りたいと自己嫌悪に陥ったこと
がありました。
幼馴染の存在は最大のライバルかもしれません。
でも亜貴子はいい人だったし・・・
悠太郎は亜貴子を結婚対象ではないというし
めでたしめでたしになったではないですか。

和枝の陰謀にはまった悠太郎はアホやね
と、思いました。

雨降って地固まると言いますが
和枝の陰謀は成立しません。

源太のもとに送られた結びのふみは
もちろん、和枝の陰謀。

和枝はコスプレをして様子を見ながら
思いどおりにいったとワクワクしながら、
大騒動のクライマックスを待っているのでしょうね。

かわいそうな人です。本当のことがばれたら
ますます、嫌われるのにと思います。

希子はすこしづつ慣れてきているし
あとは・・・・静さんの正体か???