西門は、納豆が苦手である。
関西人はナットウを食べない。

今は健康ブームで食べる人も増えたそうだけど。
なんでって、スーパーへ行くと
ナットウの商品が並んでいるのよ。
昔は・・・・・あまりこんなに多くなかったような
気がするんですけどね。

民子は西門が好きらしい。
あたまいいし、かっこいいし、すてきだし・・・
わたしも、赤点取りたいって思う・・・きゃは!!
でも・・
以心伝心のかたっているよね・・・・・・・。

そんな民子に

聞いてみよう、とめいこはがんばったが
「あの・・・いしん・・・・(伝心のかたは?)」

「維新??」

「いえ、あのぉ・・・すきなひとぉ・・・・・」

「すきなひとぉ?」

「すきなひとではなんですか????」

「あの海にいるヒトデですか?食べられますか???
しかし、よう食べますね。悩みってないでしょう?
あなたを見ていると元気になります。」

その西門は日曜日は剣道の試合があるらしい。
イクから弁当を作ってあげてと言われて
え????
西門は納豆は入れないで下さいという。
しかし、その弁当は西門に内緒で
民子が作ることになった。

めいこは聞いた。
「好きな食べ物ってなんですか?」
「別に何でも。好物???納豆以外は好き嫌いはないです。」
「意外と幸せですね。すきなものばっかりでしょ?」

「たぶんあなたが言う好き嫌いがないというは
ほとんど、スキであって僕の言う好き嫌いがないというのは
特にきらいなものも好きなものもないということです。」

「は????」

その朝、弁当は母が気がついてさっさと作った。
で、めいこはその弁当を剣道試合場に行くまでに
食べてしまった。民子が作るからね。

民子 桜子と合流しためいこ。
西門の試合を応援した。

昼休み。

「こけた???」

「ごめんなさい。」
弁当がないことを説明するめいこ。

そこへ桜子と民子が来る。

良かったらお弁当、つくりすぎたので・・・・・
一緒にいかがですか?と
民子がうまく演技する。

「あの、お口に合いますか?」
「お上手ですね。
全部食べてええですか?」

めいこはなんだか気分がめいって
しまった。

その夜、西門が遅くに帰ってきた。

めいこはせんべいを食べていた。
「何食べているのですか?」

「せんべいです。」

西門はよっぱらっていた。

「お酒 入ると変わりますね?」

「そっちこそ、お茶入れてくれて親切ですね。」
「西門さん嬉しそうですね。」

「わが大学は二番だったのです。
次は一番だってうれしくなります。

お友達料理上手ですね。気もつくし。
本当にお友達ですか?」

「心のトモです。」

学校では民子がふられたらしく
落ち込んでいた。

西門には好きな人がいるという。
よく食べてよく動く。見ていて元気になる人らしい。

だれだろうと思った。

文士の室井が店の階段でおちた。

階段が腐っているらしい。

めいこは室井を気遣った。
めいこを見ていると元気になると
室井に言われた。

「じゃ、(あの言葉は)私なの???うそ~~~~~~~~ぉ」

めいこは驚いた。

そこへ西門が帰ってきた。

「ヒトデって食べられるものもあるらしいですよ。」
「え????それでわざわざ調べてくれたんですか?」

なんでもない話なので適当に流しためいこだった。
民子の思いをどうかなえるかと
めいこは考えた。

民子は西門が好きでも、
私は西門を好きではないのだ

・・・あ!!!私が嫌われたらいいのか。

翌日からつんけんのめいこ。

うちの納豆が食べられないのですか???

いやみ言ったり。結局疲れためいこ。

学校帰りに雨が降ったので、傘をさしてくれたのが
西門。

で・・・・

「こんなことぐらいですきになりませんから。」
とわけのわからないことを叫んで走った。

走って帰ったら店の前に
階段から落ちた客がいた。

大五は「踏み板が壊れていてすみません」といった
知っていたのかと怒る客。
客は店を出たとき西門にあった。

が、ぷんぷんして怒って帰った。

このことから西門は階段を直そうと
がんばる。
セメントを使って階段を造った。

一生懸命階段を造る西門は母親を
火事でなくしたので、安全な街づくりを
建物から、との夢を実現しようと
頑張っていることをめいこに話す。

夢???

民子は師範を受けようと思う、教師になりたい。
桜子は文章を書く仕事をしたい。

それぞれに夢がある。

ついに手すりつきの階段が出来上がった。
みんな大喜び。

あのときの階段から落ちて怒った客は
西門の学校にやってきた有名な建築家で
卒業生の竹元だった。

めいこは自分は何が出来るのか悩むが
とりあえず、おいしい納豆を作ろうと
がんばった。

そして・・・学校の宮本先生にも教えてもらって
巾着の中に入ったナットウを油であげるという
手の込んだナットウを作った。

それがナットウと知らずに食べた西門。
おいしいというが・・・それがナットウと聞いて
ごちそうさんといった。
めいこは、うれしかった。

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夢について。
この年頃は悩みますね。

自分は何に向いているのかとか

必死でナットの料理を作るめいこに
母は料理の基本を教えるのですね。

これほど手の込んだ巾着ナットウは
想像を絶する食べ物です。

必死で作ったナットウをごちそうさんと
言わせためいこ。
やったぁという思いは改心の笑顔でした。

で・・・なぜ関西人は納豆を食べなかったので
しょうかね?

私???

京都に住んでいます。
子供のころ納豆をずっと甘納豆と間違えていました。
ドラマや漫画で朝、納豆を食べるという
話が出ると

朝から
あんな甘いもん、よう食べるな~~~~
と、不思議に思っていました。

でも納豆の実態を知ったとき、

まずそう~~~~

しかも
臭い~~~~~~~~~と

思いました。

ところがです。

結婚して、妊娠したとき、つわりになりますよね。

そのとき、納豆の細巻・・・・大好物になりました。

いま??

野原しんのすけのように、ぐるぐるとかき回して
糸を引いて、引いて~~楽しんでいます。