「ビーチは母のものだから
売らないといえば向こうはそれでは
意味がないから契約を破棄するはず」と
純は話をした。
母は、そうなんだと思って乗り気になった。
そこへ父が来た。
「お父さん大事な話があります。」
「なんや?それは??」
すると正とマリアが来た。
母は正たちも話を聞いてといった。
「なんや大事な話と言うのは。はよいえ」
話をしようとすると、剛が来た。
「おかあちゃん、腹減った。昨日から
何にも食べてないし・・・」
「じゃ、ごはんしましょ。そのあとね。」
そういって母は台所へ行った。
純は「おかあちゃん、話をしてよ」というが
父は敷居をまたぐなと怒った。
「わかってるよ・・・・
おかあちゃん、ちゃんと話してよ
おじいのためにも。」
すると、母は意を決して
父に向かって叫んだ。
「おとうさん、ビーチは私のものです。」
「え?」
「あとは純に聞いてください。」
そういって、台所へ消えた。
善行は何がなんだかわからず
純に向かって言った。
「お前何を吹きこんだんや?あいつに。」
純は、どきどきした。
書類を見た善行は手が震えていた。
「どういうことやこれは??」
純はホテルと家は売ると契約したけど
ビーチは母の名義だから、売ると契約を
していないと説明した。
善行は晴海にビーチをうってくれと言う。
晴海は善行に申し訳ないけど売るのはやめてほしい
という、
善行は「借金はどうする?
契約違反でその金も払うことになるかもしれない
頼むから売ってくれ。それで借金をかえすんや」
善行は宮古は文化がないし
こんなところにすみたくない。
なんかあったら酒を飲んで猫踊りをするし
という。
晴海は宮古を悪く言うのはやめてという。
そんなに悪く言われると自分が馬鹿にされているような
きがするというのだ。
「借金はどないしてかえそう?
この家は抵当に入っているから
借金を返せないととられるぞ。
一家心中やぞ」
と脅す。
「なによ、自分のことを棚にあげて
莫大な借金を作った自分の責任をどうする
の?」と聞く。
善行は自分は借金を作ったが自分のために作った
のではないという。
世の中が不景気だからとそのせいだという。
純は善行が自分の過ちを認めて
前向きになってほしいという。
善行は「じゃおまえだったら借金をどうするんや」
と聞く。
純は「私が社長になって、サザンアイランドを
立て直すから」といった。
そして以前、純がサザンアイランドの再生計画を
かいたノートをみせた。
「そんな小学生の学習計画のようなもん、信じられるか。」
と善行は言う。
しかし、そこにドンとレジメの山を出した。
愛と二人で考えたサザンアイランドの再生計画である。
愛は「どうしても純さんの考えだと理念やロマンが先走る
ので利益見込みや返済方法を織り込んで
営業計画などをもりこんで自分なりに作り上げました」と言う。
「だからこの再建案を持って死ぬ気で返すからもう少し
返済を待ってほしいと頼みにいくのよ。」
「想定内のやりかたで想定外の借金を返せるものか」と
善行は反対した。
「やってみなくてはわからない。家族みんなで力を合わせれば
奇跡を起こせるわ」と純は言った
「すみません僕もそう思います。」
「家族の話題に入ってくるな。おまえは。
正お前は長男だからびしっと無理やと言うてくれ」
というと「純のいうことはマインド的にはわかるけど
子供とマリアを食わしていかなければならないので
即、仕事があればそうしたい」という。
マリアは「私と子供のせいにしないでよ。」
という。
すると言葉に詰まった正はトイレに逃げた。
「マリアさんはどう思う?」と純は聞くと
「私は賛成」という。
そして「お父さんはだめ」という。
「嫁はだまっとれ」と善行は言う
「お父さんのそういうところはだめ」
「剛はどう?」と純は聞いた
「俺はどっちでもいい。」
「剛、ちゃんとして」
と母は言うが
「あんなやつになにができるんや」と善行はいった
ー私も同意見だけど・・・・
愛は、剛に言った。
「実は誠が宮古に来ているんだけど・・」
純は、「まことちゃんも応援してくれているの」
という。
「剛が応援してくれたら誠ちゃん、みなおすかもね。」
「お、おれ、応援するし」
という。
晴海は善行に手をついて頼んだ。
「私も死ぬ気でがんばって働きますから
父の作ったホテルをもういちど立て直して
くださいませんか?お願いします・・・」
という。
そこへ正がトイレから帰ってきた。
「こんなあほなやつの言うことを信じて
何考えとんねん。立て直せるわけがない無理や
あそこは場所が悪い交通の便が悪い
あんなとこに立てたのが悪い
そうや、あの爺さんが悪い」
「ちょっとそれどういうことよ。」
純は家に上がった。
「敷居をまたぐなと言うたやろ」
「とりけしてよ、」と純が抗議をすると
「わしはな、ほんとうのことをいうたまでや」という
そういって善行は純をはりたおした
純は起き上がりながらいった。
「おじいがあのホテルを作ったわけはしっているでしょ。
がんになったおばあを世界旅行に行った気分にして
あげたくて必死になって作ったの
あそこにはおばあへの愛がたくさん詰まっているの
お父ちゃんはほんとうにおかあちゃんを愛してきたの?
家族のことも本当に愛してきたと胸をはれるの?」
「どういういみや」
「おかあちゃんはね、大阪へ行きたくないの
宮古がすきなの、宮古にいたいの」
「新天地は大阪や。
おれについてきてくれ
な、晴海ついてきてくれ
な。」
「いい加減に気がついてよ。
最近おかあちゃんの手しみとかしわとか
すごく増えているの。
子供の頃おかあちゃんの手が気持ちよかったのに
お母ちゃんの手を見ているだけで最近は
宮古の海が汚されているような気がするの」
純は、頭を下げた
「お願いだからおかあちゃんを苦しめるのは
これ以上もうやめてくれないかな。
家族のことを本当に愛しているなら
この家もホテルも売るのをやめて、がんばって
やり直そう。みんなで借金を返そうって
言ってくれないかな。
お願いします。お願いします。お願いします。」
晴海は、「おとうさん、私からもお願いします。」
剛も、「俺もお願いします。」
マリアも「プリーズ」という
正は黙っていたら
マリアにたたかれた。
「俺も長男として全力でフォローするからさ
お願いします。」
純もお願いしますともう一度言った
家族全員が頭を下げて善行の言葉を待った。
「すきにせい。」そういって立ち上がった。
「本当?じゃホテルを売ることは白紙に戻していいのね」
「ああ・・・」
愛は善行を見た。
「お前らのやりたいようにやっていい。」といって
仏壇のほうへいった。
純たちはよかったぁ~~と
歓声を上げかけた。
愛は「お父さんを捕まえてください。」といった。
「おかあさんの実印を盗むきです。」
全員驚いて立ち上がり、善行をおさえつけた。
そして、純と晴海は梨田にあいにいった。
ビーチは母のものなのでお売りすることは出来ませんと
純は言った。
「ちょっと待ってください、そんなことしたら
こっちのリゾート計画はつぶれてしまいます。」
梨田はご主人は知っているのですかときいた。
母はちょっと体調を崩しましてといった。
そのころ、家では剛と正が
善行をガムテープでぐるぐる巻きにして
トイレに拉致をした。
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朝の爽やかなドラマとは言いがたい。
その上、信じられないほど自分勝手な善行の
言動を見なくてはいけないのかと
多少、面白くなくなりかけている。
純の再建計画は愛の返済方法と営業方法で
現実化したはずだから、いける可能性もある。
しかし、ホテル経営をしたくない善行は大阪へ帰りたくて
たまらない。
一サラリーマンになりたいのである。
借金ができても、待ってもらえるかどうかは
借りた人と貸した人の信用がどの程度あるか、ないかに
かかっている。
商売で借金を作るのはしかたがない。
しかし、それをどう返済するかは、そのひとの才覚である。
ある意味、器が小さいと借金を返済することはできない。
一国一城の主にはなれない。
組織に使われるサラリーマンがせいぜいである。
どうみても善行はうちわが小さい。経営者の器では
ないのである。そのてん、純は何事も前向きで頑張れば
奇跡は起こると信じているので、やることは男前である。
母は、自分のことでありながらもなかなか夫の善行に
言うべき言葉を持たない。
言いたいことは山ほどあってもいえない。
それを代弁するのが純である。
自分の口でいうことに、自信をなくしている。
言いたいこともいえないでいる。
善行が後ろ向きの生き方なので長男も戦うことをしない。
次男はもっと戦うことをしない。
みんな自分のことにキューキューしているだけで
家族へのいたわりももっていない。
そんな最悪な狩野家の再建、危機的状況の
サザンアイランド・・・。純の戦いはいつ日の目を
みるのでしょうか。
疲れました~~~~~。
今週はこんな話ばかりで、ちょっと息が詰まりますね。
