父善行のもくろみとは、
ホテルと家を売って借金を返済して
大阪でやりなおすというもの。
しかも、買い手はもと職場の商社の部下。
宮古のリゾート開発のプロジェクトを
している。借金返済の援助をすると同時に
大阪の子会社の管理職に善行をつけてくれる
というお話らしい。
話自体いいものであって、なぜこれを純が反対する
のかというと、おじいのホテルを手放したくない
という気持ちがあるからである。
母は宮古から離れたくないし、正は大阪で働く気持ちは
ないし、すべて善行の独断ではあるが
私はよく出来た話だと思う。
善行の立場からすると、何で反対なのかわからないらしい。
で、狩野家独特のどたばたが始まる。
その契約に善行が行ったと知った純たちは驚くが。
まさしく契約のはんこを善行がつくと言う瞬間だった。
女子従業員がドアをノックした。
「失礼します。狩野様のご家族様がいらしています」
一同ははっとした。
善行はなにごとかと思った。
愛が来たのだった。
善行は「なんや、おまえか」
という。
「こちらは、狩野さんのご子息ですか?」
「いや、こいつは・・・」
「義理の息子の愛です。愛と書いていとしとよみます。
すみません、失礼します。」
といって、そのままテーブルに突進して
コーヒーはひっくりかえるわ、
書類は散らばるわ・・・
テーブルはこけるわ・・
愛は転がるわ・・・
書類はめちゃめちゃ・・・
「すみません眼帯をつけているもので距離感が
つかめなくて」
「はんこ、はんこ・・」
と善行が言うと愛ははんこを拾った。
そのはんこは・・・・
「かけてる・・・」(善行)
ということで、一日契約が延びてしまった。
善行の部屋に狩野家が終結したが。
「おまえ俺を尾行していたのか?」
「すみません、でも家族のことなのでみんなで
話し合いをしたほうが良いと思ったので。」
「そうよ、お父ちゃんみんなで話し合わないと。」
「家を出た娘は黙っとれ。」
「お父さん冷静になってください。
家まで売ったらどこに住めばいいのですか
わたしたち。」(晴海)
「だから、なんどもいうとるやろ。
家も抵当に入っているから金を払えへんかったら
取られてしまうやないか。
みんなで大阪に引っ越してきたらええと言うとるやないか。
どないしたんや、その腕は?うっとうしいな~~」
「あ、これは純とぶつかってくじいたの」
「くじくというのは足、腕はひねるというのや」
「正なんとかいうて、次期社長でしょ?」(晴海)
正は、「さすがに今回は慎重に決めたほうがいい
のではないかな。マリアのお産もあるし、
おれの仕事もあるし」という。
「じゃあな、聞くがどうやって借金をかえすんや?
ここのホテルからもかえせというてるし。え?
それをや、昔のよしみで部下やった男が全部引き受けてくれるって
いうのだから、こんなええ話はないやろ
おれはもう一度大阪に戻って仕事がしたい。そのどこが
わるいんじゃ!」
「開き直らないで、」と純はいった。
「お母ちゃんの宮古を守ろうと言う気持ちは
おじいのホテルはどうなるの?」
「お前の意見は聞いてない。
お前は生きてる父親より死んだおじいのほうが
大事やもんな」
「じゃ、お父ちゃんは家族が大事ではないの?
みんな暗い顔をしているし。」
「お前の意見は聞いてない。おれは決めた。
また書類を作ってくれると言うし、これにかけてんのや。
俺はやる。絶対やる、出て行ってくれ。出て行ってくれ」
そういって、善行はみんなを追い出し、ドアを閉めた。
純たちはどうするか悩んだが、とりあえず
今夜はここに泊まろうということになった。
純はうちにきたらいい、愛君もいいよねと純はいう
が晴海は愛さんは家族じゃないし
といったので、純は驚く。
お父さんのこともあるし
近くにいたいと晴海は言う。
別れ際、晴海は純におじいの声を録音したテープを
渡した。
その夜純は古いカセットレコーダーをだした。
テープにはおじいの声や、純の歌が入っていた。
おじいの誕生日を祝うハッピーバースデーを
純は歌っていた。
愛はそれを聞いて笑った。
「純さんも音痴なんですね・・・。」
「おかあちゃんたち来ればよかったのにね。」
と言うと愛は「おかあさんは僕が嫌いなんです。
今日も一度も僕の顔を見ませんでした。」
純はごめんと謝ったが・・。
食事をしながら善行の件について
これからどうするかと
二人は考えた。
新しい企画書、サザンアイランドを再生する
書類を作ると言うことは、と純は言うと
愛はお父さんはホテル経営をしたくないようです
という。
「では、お父ちゃんにもしホテルを売ったら離婚するって
脅したら?」
「お母さんはその気はないし、純さんもそれを願わない
でしょ?」
「じゃ、なに?」
「原始的な方法ですが・・・・」
「え?」
翌日善行の部屋の前で狩野家が集結した。
つまり、愛の案は誰かが部屋の前で善行を
見張ると言うことだった。
問題は誰が見張るかである。
純は仕事。マリアは身重。
正は見張っていても追いかけることが出来ない。
正はいまだに、骨折のギブスを足に巻いている。
晴海は体力的に無理。
愛は僕が見張りますと言うが
晴海は、悪いからと断る。
剛はどこにいるのか探してと純にいうと
純は、携帯で剛を呼び出した。
「あ、おねえ?ちょっとまって、移動するから・・」
と剛が移動するが・・
善行の並びの部屋から剛が出てきた。
純は驚いた。
みんなが剛を追いかけた。
剛はまさか廊下に家族がいるとは
思わず、へらへらと話をしていると
彼らが目に入り
ぎょっとした。
「剛あんたここで何をしているの?」(純)
「あ、あの・・・・実は
あ、あれ・・」
と、向こうを指差した後
みんながそっちを見ているまに
さっと部屋に入ろうとして、正を
倒してドアを閉めようとした。
「待ちなさい!!」
純は追いかけた。
閉じようとしたドアを力任せに開いて
部屋に入ると
ベッドに誠が寝ていた。
「えええ???」
一同この状況に凍りつく。
「剛、あんた愛さんの妹さんになにしたの?」(晴海)
「なにもしてないよ、ただ・・」
「え??」
「誠ちゃんと結婚しようと思う。」
晴海は卒倒した。
正がそれを支えた。
愛もびっくりした。
純も・・・・
なにいうた、こいつ?????
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はい、評判どおりの朝からどたばたの狩野家劇場
でした。
にぎやかでしたね。
純は仕事できているのかな?
善行の起死回生の案は間違ってないのですよ。
ただ・・・・
おじいのホテルと言う純の思い入れが
このストーリーの中心にあるので
純は売り出すよりやり直したいのですよ
しかし
善行はホテル経営はしたくないのですよ
だったら?
次期社長はなぜ
純にしなかったのかと
思いますが・・・
それだともっと早くに倒れたかもしれません。
いかんせん
二世とか三世の後継者と言うのは一度は
他人の飯を食べないと
使い物にならないので
まず、どこかに修行に出ますよね。
それが純にとってオオサキだったということで
偶然にもよくできたお話だったのですが・・
誰が悪いわけでもないというのが
私の感想で、ただ、家族の仲が
多少?うまくいってなかった部分で
(気持ちが一つになってない部分)
借金のため
ホテルを手放す云々になったと・・・・・・・・・・・
愛は、よく戦いますね。
契約を一日伸ばしたこととか
善行を見張ることとか・・・
しかし
誠ちゃんは、これはなに・・・・・???
間違いではなく・・
ちょっと違うと思います。
待田家の命運をになっている?
将来の弁護士待田誠が(嫌がっていますが)
どう自己弁護をするのか?
