さて美鈴と元彼は
結婚することになりました。
純は担当に返り咲き
もういちどプランの見直しをした。
「ふたつ気になる点があります。」
と、純。
ひとつは「ダミーだった彼」のお気持ちは?
と聞くと美鈴は本当のことを話して
謝ったという。
するとほっとしたっていってたという。
美鈴がさっさと決めるのでどうしようと
思っていたからだ。
「もう一つは?」
と元彼が聞いた。
いいにくいが、美鈴の父親の件である。
「結婚式にはでてもらわなくていいのですか?。」
というと、必要ないと美鈴。
「結婚に反対しているしきっとこないから。」
社長にお父さんを結婚式に呼べばといわれたとき
同じことを言った純。
なので強く押すことも出来ない。
エレベータで大先社長と一緒になった純。
「なにか悩んでいるの?」
と聞かれて、
新婦の父親がでないのでこのままでは
バージンロードを新婦が1人だと純はいった。
考えていた社長は、「じゃ、こうしよう。」
といった。
純は期待をこめて、社長を見ると
「バージンロード俺が一緒に歩くから。
ま、ホテルの社長だからサービスと言うことで」
「は???」
純はがっかりして、
「どう?」
と聞かれても
「最悪その線で・・・」
と答えた。
社長は下りた階で女性と待ち合わせをしていた。
「時間が決まったら連絡して」、といった。
純はエレベータを降りて、考えながら歩いていた。
「悩んでいるの?」
「そうなんですよ~~~」
といいながら
「え?」と振り向くと水野がいた・
「愛との結婚を・・」
「いやいやいや悩んでいませんよ。」
「キミにはトルストイの言葉がいいな
”正しい結婚生活を送るのもいいが・・・”」
そのときエレベータが止まって
晴れて新郎となったもと彼が降りてきた。
純は彼を捕まえて今日はなにか?と話しかけた。
水野はエレベータに乗って去っていった。
新郎は純に相談があるという。
それは、美鈴の父親に結婚式に出てほしいと
申し出たいが自信がないので一緒に話をしてほしい
という。
純がはっとしたら、そこへ新郎が呼んだ新婦の父親が
来た。新郎は「すみません、および立てをしまして。」と立ち上がって
父親に走りよった。
「なにかな?」
という。
父親は、新郎に不信を持ち
結婚に反対しているのは、以前
娘を幸せにする自信はあるかと聞いたら
即返事をしなかったことであった。
そのうえ「体も弱い、定職もない、子供が出来たらどうする?」
という。
「家族をちゃんと守っていく自信があるのか。」
また新郎は言葉に詰まった。
「娘の幸せを考えるのならこんな式さっさと
中止にしろ!!」
と怒鳴って帰っていった。
新郎は立ち尽くしていた。
純はおいかけろ、おいかけろと心で叫んだが
かれはじっとしていたので
純が追いかけた。
そして、純は直接父親にお願いした。
「あんたには関係ないだろ。このホテルもホテルだ
あんな式なんで引き受けるんだ?」
ほんまや~~。純はおかしいといったではないか。
なのにね、お客様のプライバシーには
かかわらないとか・・・変ですよ。金になればいい
のかな?
「明日の式は娘さんが一生懸命考えて
心をこめたもの。お父さんへの感謝もこめて
幸せになるという覚悟や決意があふれています
そんな式にお父さんが出ないのは納得できません
担当者としてお願いします。」
父親は子供の頃からの娘の話をした。
「赤ん坊だった娘の手を取って歩きながら
うれしかった。なんとしてもこの子を不幸に
してはならないと思ったんだ。」
その話を聞いて純は父善行が動物園で純を探して
二度と離れるなといったことを思いだした。
お父さんと言うのはそういうものなのかと
思ったのでは?
「だからあんな男との結婚は絶対許すわけには行かない。」
純は自分の話しをした。
「実は私も結婚するのです。
でも式は挙げません。
父親に反対されています。
きっと父もお父さんと同じような思いをして
いると思います。彼と結婚したって
しあわせになれないと。」
「だったら。。そんな結婚は・・・」
「あの・・・結婚て幸せになるためにするのではなくて
この人とだったら不幸になってもかまわないと
思う人と結婚するのではないかと思いました。
・・すみません・・。」
「・・ばかばかしい・・・・」
夕食を食べている純。
元気がない。
「大丈夫ですよ・・」と愛。
「勘当されている私が言ってもいまいち
説得力がないわ・・・。」
「そんなことないです。純さんの思いは必ず
届いています。」
「・・そうだよね。
一人娘の結婚式なんだし・・・。」
「明日は忙しくなるから
たくさん食べて早く休んでください。」
「うん、ありがとう
愛君のクリームシチューおいしいよ。」
「おかわりありますからね。」
と、いちゃいちゃしていると
誠が
「どうでもいいけど、自分たちの式はどうなっているの。
引越しさきも決まってないし
婚姻届けもまだなんやろ??
苗字もどうするか決まってないし
つまりあんたらはな、現実逃避しているねん
逃げてんねん~~~逃げてんねん~~~」
といって、まったりとビールを飲んだ。
誠はのびのびと暮らしている。
そこへインターホンがなった。
現れたのは剛。
家出をしてきた。
家にいると面白くない。
お母さんの本性について
愛がばらしたことで夫婦仲は険悪に成っているし
ホテルの経営がどうのと善行が愚痴るし。
「ああ、腹減った~~なにこれ
クリームシチュー!?
なになに~~~~」
といって台所へ行くと誠がいた。
「かわいい~~~だれこのひと???」
「僕の妹の誠です。」
「はじめまして~~~」
とちかづくと
くさいのか、タオルで鼻を押さえて
くしゃみをした。
「ああ、風邪ですか~~
ねぎありませんか?風邪のときは
ねぎを首に巻くといいそうですよ。
ほらほら~~~。」
と本当に剛は誠の首にねぎを巻いた。
さて、結婚式の朝となった
きれいなドレスを着た美鈴。
社長がやってきて、よろしくという。
社長さんのエスコート、ありがとうございます。
と美鈴が言った。
「もう少し待ってください」と純が言うと
美鈴は「あなた父を待っているの?
無駄よ、始めましょ」という。
「始めます。」というと
「待て!!」
父親が来た。
ちょっとかわってくださいといって
純は社長をどかして
父親を花嫁の横につけた。
すると、父親は花嫁を連れて逃げた。
嘘でしょ~~~~。
父親は結婚式を中止?するつもり
だったみたい。
さあピンチだ。式は始まっている。
どうする純!!
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この新郎新婦を通じて、自分たちの状況と
かぶるものを感じた純。
それだけに好きな人と一緒になってもらいたいし
お父さんには結婚式に出てほしい。
でも純と愛の二人の結婚について
まだ善行と晴海は、しらない状況。
いえてないのである。
人には勧めて自分たちは出来ない現実に
自分のやっていることに対して矛盾を感じている
わけだ。
新婦役のかた、小柄でかわいい女優さん。
ウエストも細くてウエディングドレスが
きれいに決まっています。
やはり花嫁さんは若いほうがきれいに着こなせます。
わたしなんざ、二の腕がだせなかった・・・・
でレースの長袖タイプがウエディングドレス。ウエストは
太くなかったのでスリムタイプのドレスにしました。
お色直しのドレスは、おおきなパフスリーブのドレスに
たっぷりフリルのイブニングドレスにしましたぁ。
で・・二の腕の太さはカバーできました。
昔の話です・・・・・。
