沖縄から出る飛行機が欠航で
予定より一日遅く帰ってきた純。
それだけではない。
外国人とのケーキと楽器の約束が
守れなかったことが大きなダメージ
となった。
翌日、純は帰ってそうそうにホテルへ行く。
千香に水野を聞くと「打ち合わせで席をはずして
いる。」「1025号室の外人客は?」と聞くと
「さっきチェックアウトされました」という。
「約束が守れなかったおわびに水野さんと
桐野さんがお部屋をグレードアップして花束を
プレゼントしたみたい。」
「あ・・・そうなんだ」「あんまり気にしなくていいよ。
狩野さんは少し頑張りすぎるところがあるからさ。」
といった。やさしいよね。
でもね、この子はうわべだけ。
「そういいながら、あんたがうれしそう
なのはなぜ?」
心の中は真逆な子。
純はお客様の靴を磨いていた。桐野が通ったのであわてて
呼びかけて頭を下げた。
「昨日はご迷惑をかけて本当にすみませんでした。」
「あなたが約束を破ったお客様は最後までずっと
おっしゃっていたわよ、なぜあなたは現れないって。
せめて最後にあなたの顔を見たかったって
信じていたから・・。」
そういって去って行った。
二人の部長親父が来た
(携帯をならす奴とくしゃみが大きな奴)
「また大失敗をしたらしいね。」
「しばらくおとなしくしろ」
総支配人は、だまって通り過ぎた。
「何を考えてるのかわからないひとだわ」
純は階段を下りる場所から水野が
上ってくるのにであった。
「君は余計なことしなくていいから。」
マリアが上ってきた。(なんで?)
「あんたのせいで正と別れることになったわ」
父親が来た。
「お前のようなやつを眼高手低というんだ。」
正が来た。
「お前さ、なにしに沖縄に来たんだ?」
母が来た。
「純もっと大人になって頂戴」
剛が来た。
「そうそう、もっと女らしくしないと」
誠?が来た。
「大体さ、あんた何者?」
そういって一同に純に詰め寄ってきた。
「なんなのよ、みんな寄ってたかって」
というと
愛が現れて
「純さんこれはあなたの夢です・・。」
その瞬間目が覚めた。
休憩室で居眠りをしていた。
ランチ時に食堂へ行くと水野がここに
来たらという。
水野に「昨日は本当にすみませんでした。」と
謝ると「気にしなくていいよ、いつもみたいにして
いればいいよ、純は」という。
「え??なんで呼び捨て?」
「知っている?トルストイはこういった。この世にいる
のは不完全な男と不完全な女だけだと」
「・・・・」
「今日仕事終わったら、二人でお疲れ会やろうか?」
「何もしていませんし」「だからそんな風に落ち込んでいる
純を慰めてあげたいんだよ」
でた!とろける微笑み・・・とうれしくなると、とたんに
「エッチなことがしたいだけというか・・」と愛が出てくる。
「え、でもなんで私なんかを誘ってくれるんですか?」
「おれは純が好きなんだ」
やば!!この人と付き合っちゃおうかな・・・。
「あのじゃ、一つ聞いてもいいですか?」
純はもし私にこどもができたらどうしますか?と
聞いた。
すると水野は笑って「ずいぶんいきなりだね」という。
「身内の恥をさらしますが」純は兄のことを話しした。
男は身勝手だといった。
「私が子供を産みたいと言ったらどうします?」
水野は「結局君は俺と付き合いたくないってことだね。
だったらはっきりそう言ったらいいじゃないか。
いつも君はそうやって人に不愉快な気持ちにさせるね
なんか悪いことしたかな。」
そう言って水野は去って行った。
ああ、これも私が悪いのかな・・・・
靴を磨いてお客様に届けた純。
「外国のお客様を見ると昨日のお客様を思い出す」
ドアを閉めたら廊下の向こうから社長が来た。
女性と一緒に。
「どうした社長。元気ないね」
だからそれ(純を社長と呼ぶこと)
やめろって・・・
「社長はいつもお元気ですね」
「誤解しないでね、こちらとは大事な仕事の相談
なので・・ずっとここに泊まっているからさ」
通り過ぎようとした純にもう一度声をかけた。
「今の君に必要なものとは・・・」
「え?」
「ま、こんなこと言ってもしょうがないし」
「ちょっとちょっと、最後まで言いましょうよ。
言いかけたんだから・・今の私に何が必要
ですか?」
「愛だな。純粋に生きようとする人間には愛の支え
が必要なんだよ。」といってウインクして部屋に入った。
愛!
愛?
愛・・。
いとしとのいろんな場面が思い出されてきた。
「これ以上かかわらないほうがいい。僕に・・」(愛)
「ホンマはた迷惑な男ですよね。8年も帰ってないん
ですよ、うちに」(誠)
「双子の弟さんが亡くなったって」(水野)
「人の顔を見るとその人の本性が現れるのです。
そのうち心の声も聞こえるようになって、頭が
割れるように痛くなるからできるだけ人の顔を見ない
ようにしてて・・」(またまた愛)
もしかして、こいつの支えが必要ってこと?
エレベータを降りたところで誠にあった。
「チェックアウトしたので神戸にかえります」
「ありがとうございました。お荷物をお持ちします」
「結構です・・」
誠は疲れているらしく、エレベータを待つ間
ふーーーーーとため息を何度も付いた。
「あのお兄さんのこと許してあげてください」
「・・・」
「あいつは家を出てからずっと苦しんでいます」
「・・どういうこと?」
「人の顔を見ると本性がわかるというらしいです。
だからいつもうつむいているのです。」
「・・・兄に伝えてもらえますか?
苦しんでいるのは自分だけやないって。」
「え?」
「私もあいちゃんが家を出て行ったころから
他の人がすごく匂うようになって
ていうかどいつもこいつも臭くて臭くて
耐えられへん・・」
「あ、だからいつもマスクをしている
ってことですね。」
「でもあなたはなぜかあんまり臭くなかった。」
誠は純に近づいてマスクを外して
匂いを嗅いだ。
「でも今日はちょっとにおうかも・・」
そういってマスクをかけてエレベータに乗って
去って行った。
公園で純は愛に電話をした。
しかしでない。
誠の伝言を伝えようとしたが
腹が立って
「何で電話に出ないのよ!あんたが那覇に行けって
いうからこんなことになったんだわ!!」
と、思わず怒鳴った。
どこからともなく
「じゃかぁーしーーーぃ!!(やかましい)」と、抗議の声が聞こえた。
中之島公会堂が見えるあたりでロケっているから
この辺は、散歩の人も多いけど
ホームレスの人もいるから、かな?
おじい・・・誰もわかってくれない
私にやっていることは間違いなの?
自転車がパンクした。
踏んだり蹴ったりが続く純。
っつーかさ、どいつもこいつも勝手なことばかり
言って。わかった、何もしゃべらない!
私は口にチャックをしておとなしくしているよ。
それでいいのでしょ・・・・・・
絶望である。
ああ・・・
いとしにあいたい
・・・
「ここにいます。」
突然声がした。愛が立っていた。
純は「なにしていたのよ、全然連絡をよこさずに」
といった。
「すみません、水野君が受け取ってくれなかった
ケーキを食べすぎておなかを壊して
昨日雨に濡れたので風邪ひいてずっと寝込んで
いました。」
愛はずっとうつむいて話をしていた。
「ね、なんで私を見ないの?」
「・・・・・・・・・」
「どう見えてんのよ、私!!」
「・・・・」
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このあとすぐにあさいちがあって
有働が「いとし君はどういうのでしょうかね」というので
イノッチが「明日わかりますね」
「いやいや、事務所的には彼は井ノ原家族だから
なにかわかりそうな・・」
「だから明日わかりますって。」
そういって終わった。
気になりますね・・・。愛には何が見えているのでしょうか。
心の声まで聞こえるようになったというのですね。だから
会いたい~~といったら答えたんだ。
誠さんも変な能力がついているらしく
弟さんの死が投げかけたものが大きいと思いますね。
水野は親切だけどやっぱり、愛がいった通りだと
思いますね。
兄の不誠実な件を水野に話すことによって
水野の下心をけん制したことになりましたね。
合理的解決でした。
純がやったことはおかしなことではないけど
どうも、タイミングが悪いっていうか
ずれているというか
単に運が悪いだけで、間違っているわけでは
ないですね。
那覇の問題と大阪のケーキの問題に純と愛で取り組んだ
わけで、ケーキは愛がホテルに持って行って
それを拒んだのは水野ということ。大人な対応しろよって
思いますね。なのに、純の責任にしたのはどういうことだろう
と、疑問。
母のお願いでマリアさんにあったけど、
いい人だったので純はマリアさんの味方をした
わけで。家族にとってはまさかの純の裏切り
にあって父から叱られるし、兄からも嫌味
言われるしマリアさんからは逆に悪者扱い
されるし。よくよく考えれば、間違ったことはして
ないのに評価されない。
こんなひと、周りにいませんか??
私かもと思う人もいるのでは?
