マリアとの別れ話に父親までやってきた。

純までなんでいるんだ。という。
母親が私が頼んだのよ。
といってもふんといった顔。

父親はにこっとマリアに微笑んで(キモっ)
「ハロー、マイネームイズ・・・え、あの」

「あ、お父さんマリアさんは日本語わかるから」

「チッ・・・」と純に五月蝿いとばかりに舌打ちして

床に座ってマリアに向かって
「うちのあほ息子がご迷惑をおかけして
不徳の致すことろでございまして
不徳ってわかりますか?」
「なんとなく・・・」
「我が家にとりましては大事な長男でございまして
跡取りです。あんたとは結婚できない。
お詫びとはなんですが、実はこれを・・・・・
ご迷惑をおかけしたお詫びです。誠意としてわかって
いただきたいです・・誠意わかりますか?」
「わかります、そんなことぐらい。」
「病院へ入院されてもこまらないぐらいの金額をご用意
させていただきましたので、なにとぞ、なにとぞ・・」

父は頭を下げた。

正は「マインド的には君の希望をかなえたいけど
ポジション的にはベストではないけどベターな
選択かと思う・・・・・。」
「マリアさんごめんなさい、本当にごめんなさいね・・・」

純は思わず、「そのお金でおろせってこと?
手切れ金を渡すから別れろってこと?」

「問題の解決策を提示しているんや」
「それは問題の解決ではなく
問題の放棄でしょ。」

「おいおい!
おまえは家を出た人間やしうちの家に首突っ込むな。」
「わるいのはおにいちゃんでしょ、マリアさんにこんな
失礼なことをして、恥ずかしいと思わないの?
汚名挽回をしたつもり?」
「無礼という言葉を辞書で引け、
おまえの顔が載っている。
汚名は返上するものや挽回するもの
ではない。そんな言葉
もしらんのかあほたれ。」

「まあ、まあ落ち着いて、、、」と母。

「おかあちゃんもおかあちゃんよ、面倒くさいことは
みんな私に押し付けて、今日みたいに出てこなくて
もいい日に出てくるんだから」

「なんやその口のきき方は、みんなお前の育て方が
悪かったんや」
「すみません・・・」

「おかあちゃんはなんで謝るのこんなひどいことを
言われて」
「そうだそうだ、おかあちゃんはわるくないぞ~~」と剛

「お前は宮古の素晴らしさを伝えるんやと言いながら
大言壮語をはいとったやないか、おまえは。ここで
なにしてんや」
「大言壮語??」

「しらんのか?」

「まあまあみんなファミリーとして俺を心配してくれ
てんだし」
「だれのせいでもめてると思っているの?
一番大事なのはお兄ちゃんの気持ちでしょ
マリアさんを愛してるの?愛してないの?」

「おまえな、人がした手に出ればいいきになるなよ。」
「マリアさん、こんなやつらほっときなよ、マリアさんの
好きなようにやればいい。あなたの人生よ」

「わかりました。お金ください・・」

マリアはお金をもって子供は降ろすし正とも

二度と会わないという

「母はごめんなさいね~~」という。

出ていくマリア。

追いかける純。

「ね、本当にそれでいいの?このままではお金
が目的だったと誤解されるよ。

確かに、あんなろくでもない奴と結婚してあん
なろくでもない家族と一緒になってもいいこと
ないけど。」

マリアは純を見ていった。
「あなたのせいよ。
あなたが余計なことをするから正と別
れることになったの。あなたのせいで私は一人
ぼっちになった。」
「信じて、私はあなたのことを思って・・・。」

「私は・・・・
家族を大切にしない人は信じない!!」
マリアはお金を純の足元にぶちまけて
去って行った。

父が来た。
「純、おまえその金を拾ってお父さんに渡せ
はよせい。
お前みたいなやつをな目が高くて手が低い
眼高手低というんや。一人前に人の批判をする
癖に、自分ではなにもできないということや。
あほたれ、よう覚えとれ!」
父は去って行った。
正が来た
「那覇に来てまでよけいなことするなよな・・」
そう言って去って行った。
剛が来た。
「落ち込むなよ、また手紙書くから。」
母が来た。

「剛、なにしていたの今まで」「お母ちゃんお金・・」
「ああ、お金ね・・はい」剛は去って行った。

「おかあちゃん、あのあほ、どうするの?
甘やかしていいの?」
「剛はいうこと聞かないしね、子供だし、心配なのよね。」

「お母ちゃん、私のことは心配ではないの?」

「あんたは強いし一人でも生きていけれるから・・・。」
母も去って行った

やっぱり来るんじゃなかった。
大阪で仕事していたらよかった。
外人さんにユーアーNO.1とか言われて・・・

すると純の耳に小さいころよくきいた、楽しい雛祭り
の歌が聞こえてきた。

また、この歌が聞こえる・・・・・・・

絶望すると聞こえるのである。
他のことを考えよう・・・

無理だった・・エンドレスのように聞こえ続けた。

空港である。

「誰か助けて・・・・・・・・・・・」
純は思わずつぶやいた。
絶望に落ち込んだ。純のピンチである。

そんな時にちょうど
待田愛から電話が来た。

「もしもし・・・・」と純。
純の声は泣き声だった
「いとしく~~~~~ん」

「はい、れいのケーキゲットしました。」

「よかったぁ~~ありがとう、本当にありがとう~~」

「でも大丈夫ですか?飛行機・・・」

大阪は暴風雨だった。
「ああ、出発が遅れるっていってたけど
大丈夫じゃないかな、きっと。」

すると、アナウンスで「・・・全便欠航となりました」
という。

「ええええ??今なんて言った????」

関西方面暴風雨のため、
本日の便はすべて欠航となりました。

「無理ですか?大阪は??」と
空港の職員に聞いた。
「無理ですね
関西から飛行機が来ないのでお客様を乗せる
飛行機がないのですね。」

水野に連絡をした。

え?なぜ、君が沖縄にいるの?
お客様のリクエストにお応えしたい
といったのは君だよ。
ケーキはいとしが??
なぜ、いとしが?
君が沖縄ってことを
いとしは知っていて
俺は知らなかったってこと?

もういい、きみには頼まない!

水野は電話を切った。

だれもいなくなった空港に
純はぽっつーんと
座っていた・・・・・。

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マリアさんをかばったつもりが文化の違いか
ファミリーを大事にしない人は信用できないって
怒らせてしまった。
彼らは一丸となっているが、純はひとり。
マリアから見れば純がひっかきまわしている
ように見える。お金を受け取ってさっさと別れて
そう思ったのに純にそれでいいの?と言われたら
いいわけないのに、どうしようもなくて
あんたのせいよ、といってしまったのかな
と思う。純が余計なことを言うから、私はこんなにも
むかついているということかな?
正直この辺がわかりません。
なぜマリアは純に切れたのか?

父親が大言壮語だの眼高手低だのと純を批判するが
あたっているかもしれない。
しかし、この母親、どうにかならへん???
困ったときは純を頼り
純が困っているときは素知らぬ顔。
ここで割り切るとしたら、家を出た私に電話するなと
いうべきですね。
「純は強いし一人で生きていけれる」
母親からもこういわれたら絶望的になりますわ。
どこからともなく聞こえる「楽しいひな祭り」の歌・・・・・。
「とうりゃんせ」のような不気味さがある。

四文字熟語をいう狩野善行役の武田鉄也。
金八先生みたいです。

愛クン、少しだけ出ましたが・・・。
水野の態度が急変しました。
いとしが知っていて俺は知らなかった。
これは、水野にとってかなりのショックだった
はずです。

大阪に帰ったらとんでもないことが待っている
ような気がします・・・・・・(汗)