第18話 最後の歓喜の歌
翌朝、インターホンがなった
ゴヌ・・・誰か来たぞ
しかし誰も出ません
カンマエは出ると
国際便でした
ゴヌはやっと起き上がりました
ミュンヘンフィルからの郵便だった
先生の尊敬するチェリビダッケがいるところ
ですね
ああ、原曲から自分の美学を生み出す人だ
練習だけが完璧な演奏を生むと考え
息苦しいスタジオ録音を嫌った
先生と似てませんか
偏屈なところもあるのでは?
偏屈ではなく実直だ
わたしもそのてん評価されている
ではミュンヘンフィルが?
あいたいそうだ
チェリビダッケがたどった成長を
もう一度みたいそうだ
と言った
急に先生との距離を感じますね
もともとお前たちとは次元が違う
もう出発しますか
ああ・・
メアドを教えてください
昨夜の説教をもう一度聞きたいか?
わたしとは音楽の次元が違う。
もっと経験も知識も技術も磨いて
先生ともめたり振り回されたり針ネズミみたいな
先生と付き合えば
弟子にしてくれますか?
ゴヌはにこっと笑って
カンマエを見た
カンマエは真剣になって
いった
大学入試でトップの一割にはいれ
え???
大学に入ったら単位は平均4点以上だ
・・・・・・・・・・・・
夏休みに古典派、冬休みにロマン派を
5本演奏テープと論文を提出しろ
A4に50枚以上だ
先生・・
指揮コンクールで4回以上入賞したら
考えが変わるかもな
そういってメアドをメモした
ゴヌは
ミョンファン先生のアドレスは?
と聞いた
カンマエはむっとした
ゴヌは、
冗談です。頑張ります
といった
外にルミが来ていた
しかし、インターフォンを鳴らせない
トーベンが騒ぐので
カンマエは外を見た
ルミは去っていった
その夜
ヒョン夫人は荷物つくりに
手伝いに来ていた
相変わらずマイペースで
カンマエが必要としないのに
海苔、イリコ、唐辛子味噌だの・・
食料を
箱に入れていた
お持ち帰りを
せっかく買ってきたんですよ
船で送るから荷物になりません
家がくさくなるから結構です
だったら海苔だけでも
そういえば先生
送別会はいつがいいですか
やりません、
こっそり消えるのが夢です
先生は冗談が好きですね~
チェロは続けられますか
毎日暇つぶしにひいてはいかがですか
指が硬くなる前に
公演もないし・・演奏する
機会もありませんから
ポールポッツは販売員から
オペラ歌手になりました
必死に頑張れば
あの人には才能があります
私は、ソリストもできたし
満足です
気を使って頂いてありがとうございます
カンマエはゴヌの部屋に
いって本をわたそうとした
ゴヌは寝ていた
が、そばにあった日程のノートに
希望の音楽会のうえに
バツ印があった
カンマエは音楽会の一連を
思い出した
指揮を私に依頼してきた。
そして
ルミが編曲した5せん紙をみた
翌日団員たちに
カンマエからメールが来た
送別会をやる
全員アートホールの楽屋に
衣装と楽器持参で30分以内に
集合しなさい
パク先輩を含む団員全員がそろった
なにするのかしら
最後に蛍の光を演奏するのかな
そこへカンマエがきた
今日は音楽会ですよね
皆さん、最後の舞台です
指揮は私です
三時にリハーサルを
5時から本番です。
そういって廊下に出ると
ゴヌが来た
先生俺たちのためなら辞めてください
解散公演は公園でやります
あの曲は歌謡曲です
名曲だ
歌謡曲のなかでは名曲だろ
先生・・
編曲も悪くないぞ
ただ、ビオラとチェロがかぶっているぞ
カンマエはそういって
楽譜をルミになげた
先生が歌謡曲なんて
みていられません
だったらやめるのか
どっちだ?
・・・
決められないくせに
・・・
このことは口外するな
カメラもだめだ
多いと思いますが
だめだ
カンゴヌは歌謡曲の指揮など
したことなどない!!!
そういって・・・・
カンマエとの最後の演奏が
始まりました
私には夢がありました
捨てられて引き裂かれ
ほこりにまみれたけど
このぬ寝の奥底に
宝物のように
しまっておいた夢
時には誰かが
私の後ろで
わけのない嘲笑をあびせる
時もありました
けれど私は耐えました
絶えられました
その日のために
回りはいつも心配そうに
いいます
かなわない夢は毒
のようなものだと
世の中は結末が
決まっている
小説のように
現実を覆すことなどできない
のだと
そう、私には
私には夢があります
その夢を信じています
私を見守っていてください
冷たく道をふさぐ
運命という壁に
堂々と立ち向かうことが
できます
いつか私はその壁を越えて
あの空高く羽ばたいて見せます
どんな現実も私を縛ることは
できません
人生の最後で
笑っている私を見届けてください
ゴヌたちマウスフィルの最後の公演
はこうして
終わった
ルミはバイオリンを静かに
ケースにしまった
パク先輩はコントラバスを
売った
あの倉庫は
みんなが片付けた
もう、使うこともないから
イドウンは泣き崩れた
みんな寂しかったけど
前を向いていくしかない
ヨンギは最後まで座っていた
ゴヌがてをひいても
動かなかった
ゴヌはイドウンとルミ
を見送った
カンマエはカン前市長とあった
ミュンヘンフィルからの招待
に愕いた
そのレポートに
音楽の理解が深く豊かになっとことを
認めていた
以前は強迫観念で感情を抑えていた
今は作曲家と気楽に対話するように
作曲家の意思を豊かに表現している
と、ありますね
意味わかりますか?
ははは・・・
音符ではなくハングルですからね
と、カン氏は冗談を言ってから
先生の音楽が変わったと思ったらやはりです
え?
過去に団員たちに
お前らは私の楽器
くそのかたまり
といっていたのに
今は私の団員と呼ぶ
少ながらず変化ではないですか?
カンマエはレポートをひったくった
最後の最後まで怒らせましたね
感想を言ったまでなのに
ささ、、、この魚天然ものですよ
食べてください、お水ばかり飲んでないで
明るいカン前市長です
カンマエは
市響のストライキの現場に行った
先生・・・
団員たちがやってきた
おめでとうございます
ミュンヘンフィルとはすごいです
これからの市響はどうなるのだ?
延々審議会が続いています
14回目だったかな?
17回目よ
30回までいくのではって
いわれているわ
先生にはご心配をおかけしました
あとは自分たちでなんとかします。
カンマエは辺りを見て回った
ルミは学校で
ワークショップの音楽の仕事を
やってみないかと
先生から依頼された
そこへカンマエから
メールが来た
トーベンがあいたがっている
と・・・
あの池のそばで
カンマエは待っていた
その様子を
カメラに収めたら
怒られた
だって、なにも思い出のものが
ないもの・・・
先生からもらったものといえば
CDとガムで
ガムは食べたし
出発はいつですか
見送りにくるな
ドイツに旅行にいったら
だめですか
ミュンヘンも
まだだめだ
携帯を
画像をけすのですか
確認だ
携帯を差し出した手を
にぎり
カンマエは
はめていた
指輪を
ルミのてのひらにおいた
これは??
ほかの女性からもらったものでは?
ばかな
ベートーベンの生家にいったとき
買ったものだ
留学生時代
昼飯を抜いて金をためてかった
なぜだかわかるか?
指揮者には指輪は禁物だ
ピアニストが
鍵盤を重たくするのと
同じだからだ
自分を強くするためだ
お前の番だ
私には必要ない
完璧だからな
これで耐えろというのですね
二人は笑った・・・
聞こえにくくなってここにくるように
なりました。
そこは小さなコンサート場でした
ここはエヴェリン・グレニーという
耳の不自由な女性が・・・
すると
急に聞こえなくなっていった
どうした聞こえないのか?
補聴器つけているのに
病院へ行かなくては
そういいながら
ルミは
エヴェリン・グレニー
耳が悪いのに、打楽器が出来るのは
振動を感じ取るからですって
そういいつつ
ルミは舞台で
靴を脱いだ
そして
私はカンが鈍いので全身でききます
といって
舞台によこになった
床が冷たくて
口がゆがむぞ
ルミはかわいいね(ルミ)
はずれだ(カン)
性格もいいし、気に入ったぞ(ルミ)
自画自賛だな(カン)
私の考えを理解しているから
離れていても聞き取れるはずだ(ルミ)
・・・・
先生本音で話してみて
あの時つきはなしたのは嫌いだ
からではない(カン)
変わるのが怖かっただけ(ルミ)
似たようなことはまたあるだろう
逃げてばかりではいられない(カン)
誰もがそうやって少しづつ前に進んでいる(ルミ)
私も同じだ(カン)
感謝している(ルミ)
ありがとう(カン)
パク先輩は花屋で店員をしている。
ヨンギは室内楽をしようと
持ちかけたが
断られる
奥様は家庭教師のバイトをしている
ヨンギとゴヌは室内楽のメンバーを
さがしていた
ゴヌは市響へ
ヨンギはヒョン夫人宅へ
それぞれ思いは通じたようだ
カンマエは愕いた
合体変身ロボットのようだな
公演を一度でもしたら
市民へ訴えられるんですよ
おねがいします
合同のオケの指揮を
先生にその扉を開けて頂きたい
その後は僕たちは自由に
飛び回ります
地獄の扉をね
悲観的です
寄せ集めのオケは止めろといった
でも成功しました。
私が指揮をしたからだ
だからお願いします
市響に入りたいとダダを
こめたときも
認めてくださいました
お前の口癖どおり
楽しく遊んだ
楽しく頑張ったらいいのです
先生と僕はタイプが違う
それで首になった
あれは実力ではなく
経歴が問題でした
音楽祭も市民コンサートも
失敗した
あれは失敗ではなく
大失敗だ
子供ではあるまいし
いったい何回目だ
傷つく前に諦めろ
倉庫で市響のメンバーと合流した
何のにおいですか?
自然のにおいです
話し合いで話は進む
ルミとイドウン。
ガビョンさんがなくなって
お部屋の整理をしていた
CDのうらにガビョンさんの
手紙があるという
カンマエの電話が来た
その手紙には財産の半分を
イドウンにとあった
イドウン
記憶がなくなる前に伝えたいことがある
伝説になれといったろ?
伝説になるのを見たかったぞ
最後まで頑張るが
どうなるかわからない
どんなに惨めでも自殺はしない
生き抜くから
立派な演奏家になれ
成長してくれ
・・・・・・
ゴヌは思い切って
公演の話を
カンマエに切り出した
好きにしろ
みんな手伝ってくれます
カン市長も係長も
依然見た人も
第九です
合唱団もきます
指揮は先生です
一日出発を早めた
できない
指揮もしない
見送りもいらない
ゴヌはがっかりした
先生、今度はすぐに止めないで
下さい
オーケストラキラーの汚名を返上して
下さい
半年に一回は更新する
僕たちと会って半年です
もう、更新したこと
わすれましたか?
ゴヌはにこっと笑った
翌日・・・
カンマエは出発していた
誰もいない部屋だった
チェ市長をだまして広場の舞台を
借りる承諾をとったカン前市長。
チェ市長にみつからないように
団員たちは、隠れていて
さっさと準備をした
イドウンは隣にガビョンさんの席を
つくりオーボエを置いた
パク先輩の家では
奥様が猛反対をしていた
行ったらだめと。
コントラバスだけど
売れてたよ
あるおばさんが買ったって
子供連れのおばさんだった。
あれは子供ではむりだ。
子供の名前はボラだった
物置においてあるよ
生活が落ち着くまで
使わないでね
今日だけでも頼む
だめよ
だったら
あれは私のだから貸してあげるわ
一日3万ウォンよ。
パク先輩はこうして
コントラバスを持ってきた
コンサートが始まった
ゴヌが位置に着いた
こんにちわ
集まった市民はこんにちわ~~
と答えた
最初に演奏する
オーネゾンネンポルカの
意味は
憂いもなくポルカです。
笑いが出た
憂鬱な気分は吹き飛ばして
あかるくポルカです
楽しく演奏が始まった
ゴヌはうれしそうだった
団員も同じく
笑いもオケのうちで・・
その頃タクシーの中から
見る町並みに
ソンナン市の市響の存続を訴える
垂れ幕や、チェ市長への
アピールがあった
ビラを配っている人に中に
あの時被災者の親父がいた
おまえ指揮者だろ逃げるなよ
そういった
ポルカの次は
楽器が一つ足りないです
こういう楽器です
そういって手をたたいた
みんな拍手をした
そう、ラディッキー行進曲だった
ゴヌが手をうつと
観衆も手を打った
タクシーの運転手は聞いた
旅行ですか
戻ることのない旅行です
空港専用の道路に出ます
もどれませんが
いいですか?
運転手は聞いた
ゴヌからメールが来た
「もう行くのですか
挨拶したかった
先生さようなら」
ラディッキー行進曲が終わった
ヨンギはマイクを持った
ありがとうございます
市響のクロンジュンジンです
大変ですが頑張っています
宜しく応援してください
ゴヌはルミと連作を執った
つぎはあと10分ではじまる。
そこに、カンマエが来た。
これでお前らも終わりだ
クラシックは貴族の音楽だ
貴族とは実力があるという意味だ
茨の道を行くか?
ゴヌはその覚悟はあるといった
カンマエはつかつかと
指揮者台へ行った
また失敗したいのですか
・・一曲だけです
全員喜んだ
市民広場に歓喜の合唱が広がった
市響もマウスも団員の
これからの人生が
歓喜に包まれますように
聞きにこられた皆さんにも
歓喜の人生がありますように
カンマエは指揮を振った
お別れの指揮を振った
その音楽の感動を残して
また
空港から
トーベンと共に
去っていった
第18話終わり
***********************
最後はなんとなく想像はつきましたが
団員たちのその後・・・・
知りたいですね。
つづきは
ないのでしょうか??
冗談ですけど(笑)
