第14話 巨匠のあせり
いよいよ音楽祭がはじまる。
ゴヌたち楽団員の評価が下される。
どうなる??
公演が始まった
やはりカンマエの腕は最高だったという
しかし
表情が優れなかったと
ヒョン夫人は言った
クソを踏んだような
顔だった
とヨンギが言った
カンマエはマスコミたちに
野外ステージもみることだ
といった
そこには委員長とあの編集長がいた
カンマエも来ていた
いよいよ始まった
チャイコフスキーはこのピアノ協奏曲を
親友にみせました
ごみだと彼は言いました
しかし、チャイコフスキーは
手直しもせずに
自分を信じるままに演奏し
大成功をしました
わたしも、自分を信じて
この手で
生きた音楽をお届けします
ゴヌの手には
カンマエの指揮棒はなかった。
カンマエはそれを聞いていた
音響もいいとはいえない
野外ステージで
精一杯の
演奏がはじまった
どんどんと
人が入ってくる
評論家は
カン先生のお弟子さんだそうだが
スタイルが違う
あの魂はすばらしい
感性は先生より各上ですね
といった
・・・・
それをカンマエは聞いていた
しかし
その演奏中に
野外ステージ周辺で
市長からの依頼で広報ブースが
作りの工事がはじまった
観客はさっていき
大きな音
工事のショベルカーの
音や
コンクリートミキサーのうなる音などで
演奏はかき乱され
中止せざるを得ない状況になった
カンマエは市長に工事を中止させろと
電話したが市長はなんのことでしょうかと
とぼけた
翌日市長を訪ねたカンマエ。
野外ステージのマウスフィルの
カンゴヌは
新鮮で覇気ありと書かれていますが
ありきたりな文言ですね
と笑った
しかし途中のアクシデントで対応できず
公演は失敗とあります
どう思いますか
一定の評価は受けました。
しかし先生も同罪ですよ
私があそこに工事をすることを
黙認された
強く反対されなかった
ただ中止しろとだけでしたね
・・・・・
さぁ、市長選挙です
市民の票を心を集めなくては
カンマエは新聞のコラムを
書きますといった
市長と市響の指揮者は
公演を妨害したと
どうしてそんなことを・・・・・
市長は絶句した
ゴヌはカンマエの言葉を思い出していた
お前は子供だ
ソリストの力を借りろ
いい気に成るな
団員たちは対策会議といって話し合いをしていた
パク先輩は抜けるつもりで
荷物をまとめていた
そのうえ
パク先輩はイドウンにコンクールの練習をしろと
言ったのでイドウンは怒って帰ってしまった
ヨンギさんは
失敗の原因は
工事だ!!!
といった。
それまでは良かったのにね
とみんな同じ意見だった
カンマエだったら
まず公演を中止して
工事の人間を追い払ってから
再開した。
公演は成功
市響の契約書にもサインだ
すんだことを何度もいわないで
倉庫内は喧々囂々と成った。
そんな状況を影で見ていたゴヌ。
そこへ楽団を援助したいという企業から
連絡が入った。
それには市民コンサートにでることが
条件となった。
ルミは大学の講義室にいた。
耳が聞こえなくなっても
音楽をしていたい
そう思って
作曲科の講義を受けていた
遅れて倉庫に行ったとき
法人のオーケストラの話を
ゴヌがしていた
彼らは乗り気になった。
しかし
自信を失ったゴヌは
元気がない。
やる気もない。
パク先輩は
おれはこいつほど実力はないけど
指揮の経験はある
おれかこいつか
どっちを指揮者にするか?
みんなで決めてくれ
俺が言いと思う人?
ゴヌがいいと思う人??
ゴヌにみんな手を上げた
ゴヌがいいと
みんなはいう
どうする?
みんなの目がゴヌを見た
ゴヌは死に物狂いでやります
そういって礼をした
みんな拍手をした
笑顔になった
その頃カンマエは
事務所で係長と
話をしていた。
先の二点についての答えを聞きたい
室内楽団とヒョククオンさんの件ですね
市長は来週からの選挙で気が立っています
市響など必要ではないという世論もあります。
それに対する配慮も必要かと
室内楽は必要だ
先生の本当の狙いはなんですか?
研究団員から心は離れていると思いますが
あの工事を早く止めさせろといわなかったので
そう思いました。
その通りだ。
そういってカンマエは去っていった
その夜カンマエは
室内楽団を作る話をゴヌにした
おまえもメンバーに入れという
しかし
ゴヌは
法人オーケストラの件を話し
それをやりたいといった
そこまでなぜ逆らう
何が問題だ?ルミか?
そうです。
彼女に降られた日は
落ち込みました
しかし昨日は寝れませんでした
俺のせいで団員が職を失ったからです。
では、私のせいか?
私が原因か?
いえ、それは違います
カンマエはかんしゃくを起こして
持っていた
ワイングラスを投げつけた
立ち上がってゴヌのそばにいき
言え、正直にいえ
なぜ私の提案を呑めない
おまえはうそはつけない
。。。
窮屈です
カンマエはうなずいた
先生の感性はすばらしいけど
僕とは違う
納得できないまま指揮は出来ません
カンマエはうなずいた
息苦しいんです
操り人形です
僕の感性をことごとく
押さえつけようとする
意図的ではないにせよ・・・
意図的だ。
ゴヌは愕いた
お前の翼を折った・・・
先生言葉が悪かったです
カンマエは片手を挙げて
ゴヌを制した
先生と呼ぶな
行け・・・好きなところへ・・・
先生怒らせるつもりはなかったです
カンゴヌ私は怒ってはいない
会わないもの同志師弟でいたは
つらいだけだろ
そういってカンマエはゴヌの肩に手を置き
軽くたたいて
部屋に帰っていった
いったい何が気に入らないんですか
正直に言ってもだめ
いわなくてもだめ
どういうことですか・
俺をつぶしたいのですか
ゴヌはカンマエの部屋に向かって
叫んだ
どうしようもなかった
ルミは作曲の講義を受けていた
しかし・・・
講義の声が
とぎれだした・・・・
聞こえない・・
補聴器をだしてつけた
そこに、カンマエからメールが来た
私の事務室に
とあった
ルミは忙しいと
返信した
一回いってみたかったです
本当に忙しいです
時間が空けば行きます。
カンマエは返信した
だめだ来るな
倉庫ではコンサートに向けて
練習をしていた
どこか違う・・・
ゴヌは・・・悪くないけど何だろう??
編曲がおかしいのかな
いいの?勝手に編曲してとヒョン夫人
許可はもらいました
すこし手直ししますので皆さんは
練習していてください
ルミは声をかけた
最近作曲の講義を受けているの
それでやってみたけど
フルートをいじってないのよ
どう?
。。。いいね。。
そう・・・?
じゃフルートのパートね
フルートのパートでソロをすることにした
イドウンがソロになった。
うまくいく感じだった。
ルミは喜んだ
カンマエはそのころ
家に帰ったところだった
そこにパク先輩の奥様が
ボラと一緒に来ていた。
市響への復帰は無理ですか?
無理です
ボラがピアノをいじったり
楽譜を触ったりする間
に
奥様が産気づいた!!!
生まれる!!!
生まれる・・・
ご主人の番号は?
え・・・あの・・3・・1
あああああ生まれる
練習に来たパク先輩。
遅れてきたのでヨンギに
いやみを言われた
いらいらしているので
どうしたと聞くと
来週家を追い出される
しかも、2人目が生まれる
しかも、レッスン代の前借も断られ
その結果演歌歌手のバックを演奏する
バイトを入れた
ヨンギさんは
だったらキャバレーを紹介するのに
なんで俺がキャバレーなんか??
キャバレーの悪口を言うな!!立派な芸術だぞ
ヨンギとパク先輩はとっつか見合いの
けんかになった
パク先輩は携帯がなったが、切ってしまった。
ルミの携帯がなった
カンマエが、パク先輩の奥様が
産気づいたことを連絡した。
それをルミが大声で言うと
みんな正気に戻った
パク先輩は大急ぎで病院へ向かった
カンマエはボラと一緒にその場にいた
奥様はイタイイタイと叫んでいた
ボラは大声で泣いた
カンマエは呼吸が大事です
一~~吸って
二~~~吐いて~~
一~~~吸って
奥様はそれに合わせて息を整えた
ご一緒に行きますか?
助産婦さんの言葉に
カンマエはとんでもないと断った
ボラは泣き叫んだが
泣かない!!!とカンマエはボラに言った
しかし・・・泣き叫んでいた
その手はしっかりとカンマエの上着のすそを
握っていた
パク先輩は病院へ到着した。
子供は生まれた後だった
ありがとう?
痛みは?
大丈夫よ
豪華な部屋だな
顔にお金と書いてあるわ
あかちゃんのために笑って
ああ・・・
赤ちゃんに会いに行く?
ガラス越しに赤ん坊と対面した。
パクの顔に笑顔が浮かんだ
そこへ楽団のみんなが
祝福しに来た
バイオリン、フルート
で演奏しながら
カンマエもボラと現れた。
おっぱ~~~とボラが叫んだので
みんな振り向いた。
ヒョククオンさん
来週から市響へ出てきてください。
みんな愕いた。
では俺たちも・・・・?
ヨンギが言うと
不当に解雇されたのはヒョククオンさんだけだ。
彼の復帰で、室内楽団の話は流れた
お前たちは企業にでも頼れ
そういって去っていった
ヨンギはまた、倉庫で練習か・・・といった
カンマエはエレベーターの前でルミを見た
トウルミさん・・
何度声をかけても振り向かないので
肩にふれて後ろを向かせたら
ルミは愕いた
・・・・・
いつから聞こえない?
なぜ言わなかった
頼られるのはいやでしょ
作曲の勉強をしています
すごく楽しいです
作曲だと
ベートーベン気取りか・
障害のある音楽家はいる
しかし、才能があるからだ
おまえはそれない
先生も努力でここまで来たんでしょ
私には才能があったお前と違う
誰かさんは25歳で才能に気がついて
出世したわ、悔しい
何がほしい同情か?
その手に乗りません。結果がどうなろうと
私が感じることです。
大学の成績は?
Cプラスです。
その程度で・・・
どうせやるなら徹底的にやれ
和声学だけではなく、対位法も
読譜、聴音、楽式論も全部聴講しろ
はい、それと耳が聞こえる間は
バイオリンをやります。
後一回先生の指揮で演奏したい
カンマエは考えてしまった
ルミは礼をした
先生、私にも何か出来ますよね
まだ、見つけてないだけです
でしょ?
カンマエはうなずいた
ガビョンさんの家で
イドウンは練習していた
どう?
しかし
ガビョンさんは何も言わない
何も・・・・・
イドウンは不安になった
その朝、
部屋でカンマエはあるところにルミのことで
相談していた。
聴力を失っても作曲は出来るのかと・・・
どうやら可能性はあるらしい。
そこにゴヌが声をかけた。
カンマエの部屋に向かって。
いまから市民コンクールの
オーディションに行きます
企業の援助が得られるかどうかきまります
朝食を用意しています。
昨日は生意気なことを言いました。
では行って来ます。
カンマエは黙っていた。
市民コンサートオーデション会場で
みんな元気に参加した。
ヒョン夫人は電気代の支払いを
銀行でやってくるからと
すぐ帰ってくるからと
でていった。
これって・・・何かの事故の暗示ですよね。
ああ・・・
心配・・・・
銀行で支払いを済ましたヒョン夫人は
ご近所の奥様とであった。
その奥様たちは、ご主人と朝ご一緒だった?
と聞くと
いいえ、朝から練習をしていたわ。
だったらあの女性は誰かしら?
どうやら、どこかの女性とヒョン夫人の
だんな様はいっしょだったらしい。
夫人は不安になった。
控え室ではみんなテンションをあげていた。
ヒョン夫人は携帯に電話をかけていたが
でない。。。。
先にオーディションを受けた方たちがみんな
泣きながら出てくる。
どうやら、手ごわい審査員がいるらしい。
俺たちは雑草だ、強いぞ!!
そういって元気を出して
会場へ行った。
全員スタンバイをした
ゴヌが指揮台にたって
指揮のカンゴヌです
と挨拶をして前を見て驚いた。
審査員の中に
カンマエが座っていた。
カンマエはゴヌをにらみつけた。
第14話終わり
