チャンフィーはヨンムン団です。チスから報告を聞きました。
「つまり彼らは王の部屋から脱出したというのだな」

「はい、しかし今だ宮殿内です」

「イノクはギルドンと一緒だから大丈夫だ。私は彼を信用する」

「これからどうされますか?王様に会いに行かれますか?」

「自分の墓を見る機会かもしれない」「気がむかいようでしたら、行かなくてもいいのではないですか、王子様」「王様を留めるなら二人は逃げ出しやすくなる」

その二人、やっとの思いである部屋に転げ込みました。

なんだか物置部屋のようです。

「はぁ~~はぁ~やっと安心だわ」

「おい!!!お前は一体全体なんてことをするんだ?」

ギルドンは怒鳴りました。

「だって、いきなり状況がかわって」
「ああ、そのとおりだ。、マルニョに事故があったからな」

「そうそう、怪我したのよ」「それでおまえは私は運が良いからといって代わりを申し出たんだ。」「うんうん」

「おまえは一度寅を捕まえた事があるって言ったのだってな」「そうそう」

「寅を捕まえる時お前と一緒に行くべきではなかったんだ・・・」「・・・」

「もう何も驚かないぞ」「うまくいったんだからいいのでは?」

「うまくいかなかッたらどうするんだ?おまえは王の部屋でお前を見たときどれほど驚いたかわかるか?」

「ほかにどうすればよかったの?あの場ではああするしかなかったのよ。そして私達は剣を手に入れたわ」「・・」

「それに寅はあんたが一人で捕まえたのではなかったわ。私だって手伝ったのだから。私はきちんと働いたわ、なのに、なぜ私を怒るのよ?」

「アタリマエダ俺は怒っているぞ。どうして王様の前でそんなひどい服をきているのだ?どの状況でお前は何をしているのか分かったいたのか?」

「ひどいってなによ。マルニョ姉さんはきれいっていったわ」

「ああ、綺麗だからおれを怒らせたんだよ」

イノクははっとしました。ギルドンもはっとしました。

イノクは目玉をくるっと動かして考えて「私が綺麗?」

「・・・・・・あ・・あ・・だから・・あの服が綺麗だって言ったのだ、お前ではない。とにかく他の服に着替えろ」

ギルドンは他の何か服は無いかと探し始めました。

イノクは嬉しくなって「ね?綺麗???わたし綺麗??」と探し物をするギルドンにまとわりついて嬉しそうに言いました。

ギルドンは手を止めて「王様が外出している間宮殿は静かだ。戻ってくる前に逃げ出すぞ」とマジな顔でいいました。

「ね、ギルドン、王様は王子に会いに行ったのよね?もしかしたら王子は若君なの?」ギルドンはうなづきながら「ああ、あの人が王様の弟だ、死んだはずのな」「わかったわ」イノクは王子が死に掛けていた時うなされていった言葉を思い出しました。

「私は生きている人間ではないのだよ」
だからあんなことをいったのだとやっと分かりました。「彼らはあって話をしている・・・」

王様は王子の墓にいました。

「チャンフィーはこない、彼は死んだのだ、私は馬鹿だった。彼が死んだ時にこの墓を作ったのだ・・」王様は今だに王子が来るとは信じられません。その時、「兄上」と声がしました。

墓の向こうからチャンフィーが現れたのです。

暗がりの中で次第に近づいてくるチャンフィーの姿がはっきりと見えました。

王様は「あ!!!」といったきり、腕を伸ばしてチャンフィーを指差しました。
やがて近くに来たチャンフィーは「お久しぶりです兄上」といいました。

「おまえは・・・本当に生きていたのか、弟よ。死んだのではなかったのか、いや、死後の世界から帰ってきたのか。大きくなった・・・私が最後に見たのはコンナに小さかったぞ・・」「あなたは逆に小さくなりました、兄上」「は??はは・・そうか。どうやって生きてきたのだ?ホンギルドンと一緒にいるのか?おまえも同じ泥棒か?」

「彼は泥棒ではなありません。彼はあなたが生み出して世の中の不正と戦っています。彼もまた人生を失いましたがまもなくあなたと戦う生き方を見つけました。」

「は・・ははは・・・活貧党だ。笑ってしまう、 貧乏人を助ける泥棒だってな」「彼の努力を笑えないでしょ。兄上。彼の生き方はあなたが作った一つですよ。ですからあなたは貧しい民をつくったから彼がいるのです。彼らはギルドンから力をもらってなおいっそう巨大になります」

「それにおまえは嫡子だからな、王の継承者で泥棒とともに私を打倒しようとしているのだな?」

「私はホンギルドンを得る事によって嫡子として王座を継ぐ正当性があると信じました。」

「おまえは宮殿で奴が役に立つとおもっているのか?」「お忘れですか。わたしはあなたが放った火事から逃げ延びました。私が忘れる事ができないその日です・・・」

さてその二人ギルドンとイノクは物置部屋で役人のかっこうをしています。「彼が俺に教えてくれた逃げ道は王妃の宮殿にあるそうだ。そこは安全に外に出られるということだ」「うんうん」「もし我々がどこかに紛れ込んだら身分が高ければなにもいわれないからな」そういってギルドンは役人の衣装をきたのです。

「いかにお前は簡単に役を引き受けてドレスを着たかこの騒動をみてわかるだろう?」「あなたはあのかわいいドレスを着たことをまだ怒っているの?」「しーーっ!!用心しろ」「うんうん」

ギルドンは四寅剣をもって、扉の隙間から外を見ました。「そばにいろよ」うんうんとイノクはうなずきギルドンの手をしっかりと握り締めました。
外に出ると護衛兵だの官軍だの隊を組んであちこちを歩き回っています。おなじ役人の服を着た一団の後を二人は紛れ込みました。その一団はある場所でとまり、隊長がいいました。

「男と女の二人だ。全ての建物をくまなく探せ」「はい!!隊長」と礼をしてみんな散らばりました。ギルドンはイノクとともにあるグループにまぎれました。「王妃の宮殿の外と中をさがせ」「はい、隊長」とギルドンたちはいいました。その言った役人が行こうとしたときふと振り返り「この辺では見かけない顔だな」といいました。ドキッ!!!するとギルドンはその一人を倒しもう一人はイノクがけりを入れて倒しました。下品な方法で(笑)

外では活貧党が待っていました。
ヨンシ:「なぜやつらは遅いんだろう」
マルニョ:「王の部屋を出たと聞いたけど」
コム:もし今夜帰ってこなかったら、乗り込まなくちゃね」
スグン:「そのとおりだ、奴らはでてくる、ギルドンを信じよう。今では奴が党首だ」

宮殿の外ではウネがなにしにやってきたのでしょうか?役人と話をしています。「なんといったの?彼が逃げたって?」「はい、彼らの二人がいまだに宮殿の中にいてわれわれは捕まえるつもりです」「二人?彼と誰?」「泥棒の仲間の女です」「彼女は誰なの?」「知りません」「ギルドンの仲間の女?」ウネは何のことやら分かりません。

娼館です。
ホ老人はイノクがギルドンと行ったときいて驚きました。和尚はそうなんだ・・・困ったことに、まだ帰ってこない、大丈夫だと思うがの・・といいます。

が・・ホ老人は恐ろしさのあまり驚いて、イノク・・かわいそうなイノクやぁ~~~~と叫びました。

「あんたはここを出たほうがいい」

「何故イノクはギルドンと関わるのだ~~??ギルドンとはろくなことが無いのだ、イノクが殺されるのを助けたのだから・・」

なんとホ老人はイノクの出生の秘密を話しました。そこをウネが通りかかりました。イノクにあいに来たのかもしれません。イノクがいたら一緒に居た女は違う女ですから。

ところがホ老人の話を聞いてしまったのです。

「イノクとギルドンの家族は敵同士だ!!」
「しかしあんたはそんな事はなしてなかったぞ」
「これが私が探して欲しいと頼んだことだ。20年前の10月にホン大臣は誰かを殺したのだ。」

「あんたはその男がイノクの母親を殺したのをみたというのだな」「イノクが貴族の娘かどうかはっきりさせなければそれにホン大臣がはったことかどうかをだ。わたしは知りたいのだ」ウネは驚きました。

「わしは、イノクにギルドンはかたきだと言わなければいけないのです。でないと彼女が危険になる」「あんたの思いはイノクに伝えねばな。彼らは一緒にいられないし、一緒にもなれない」

ウネは帰りながら、「大変興味深い話を聞いたわ。あの子が貴族ですって?」

そんな思惑とは別にその二人・・・やっとのことで外に出ました。

すると人の気配がしたのでまた隠れました。そっとみると、ヨンムン団のノ尚宮とけらいでした。

ギルドンはイノクと一緒に現れて「約束は守ったぞ」といいました。「剣はどこにある?」「彼が彼の約束を守るかどうかを確かめてからだ。それはここにあるから」「それをこっちに渡せ」「まだだ」「こっちに来なさい、王様はまもなく帰ってきます」

警護の役人達は走り回っていました。
「やつらは宮殿のそとにでたようなのでそっちも探そう。」

ノ尚宮は「我々は構想を練った。花火の設置だ」家来は返事をしてなにやら用意をしていました。

やがてノ尚宮はみこしを担いだ行列を先導しながら、歩いていくと、前方から警備の役人の一団と出会いました。あちらもこちらもなんとしたものかと考えている最中に、いきなり花火がぽんぽんと上がりました。それを何かの合図と思った役人達はいっせいに走り去っていきました。

ノ尚宮たち一団はほっとして先を急ぎました。
空には花火があがっています。イノクは綺麗だわ~~と喜んでいます。ギルドンは呆れています。でもイノクを抱きかかえるように「俺も見たい」といって一緒に見ました。いい感じですね。

さてチャンフィーのほうはやはり花火を見ていました。王様は「あれはなんだ?」といいました。「友人達が四寅剣を持って無事に脱出したという合図です」すると王様は怒りました。「ではまたお会いする日まで・・兄上」「いつか私はお前をあの墓に叩き込んでやる」「私も兄上のお墓を用意して待っています」「弟よ、お前が用意してくれる墓を楽しみにしているぞ・・ふぁははははは」

花火がぽんぽんと上がっています。

スグンたちはそれをみてギルドンたちが無事だったのを確認して喜びました。

ヨンムン団の隠れがにギルドンがついていました。チャンフィーはギルドンを見てノ尚宮にいいました。「彼らは無事か}「はい」
「いま、剣を渡せ」ギルドンは剣を取ろうとしました。するとチャンフィーはそれよりもイノクが気になりました。「イノクはどこだ?彼女は無事か?」

ギルドンはぽかんとしています。剣が大事ではなかったのか?と。その時「若君」と声がしました。
出てきたイノクはニッコリと笑っています。チャンフィーは目を見開くようにイノクを見て「お前は無事だったのか」とやっとの事で言葉が出ました。

「大丈夫だって、私のことは心配しないで」

「安心したぞ。ほっとした。」

その様子をギルドンが無愛想にみていましたが。そこに活貧党のメンバーもやってきました。

大丈夫だったんだ。
よかった!!
成功したね。
ギル~~ド~ンとスグンが抱きつくと、ちぇ、あっちへ行けよ・・とギルドンが言ったのでみんな大笑いしました。

みんな待っているから帰ろうよ

その様子をチャンフィーは見ていました。
人の心をつかむギルドンの様子です。

「本当に信じて待っていたのか?」とぎルドンがコムに聞くと「遅いから宮殿に討ち入る準備をしていた。俺たちはお前を信じていたさ。心配しすぎてね。」「ヨンムン団も宮殿に攻撃するっていってたよ。でも待っていようといったのさ」「本当か?」とギルドンはチャンフィーにいいました。チャンフィーは顔を背けました。

「これは・・」ギルドンは剣をとりました。「これをみろ、俺がお前のために取ってきた。」チャンフィーはギルドンを見ました。

「俺は安全に根城にかえれたらお前に渡そう」ノ尚宮はなにかをいいたそうでしたが、チャンフィーは「わかった。そうしろ」と答えました。不服そうなノ尚宮にギルドンは「心配するな、この剣に俺たちは何の用も無いから。では帰ろう」するとイノクが「私も連れて行ってギルドン」といいました。「おまえはしばらく隠れていろ、お前の娼館では危ないな。ヨンムン団なら安全だ」「わかったわ」「お前は大活躍をしたぞ。」

そういってイノクの肩をぽんぽんとたたきました。イノクは嬉しそうに笑いました。それをチャンフィーは見ていました。

肩をぽんぽんとたたく相手がいれば・・・・そう思っていたからでした。

続く